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('A`)戦いに恋したドクオのようです


53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/12(金) 21:52:56.40 ID:cQ2ZgFzAO

('A`)「あー、ほんとやれやれだぜ」

 俺の生活は、戦いで満ちている――。
 登下校、授業中、性交中、休息の時間など、存在しない――。

( ^ω^)「おっ、どくおっぱい、トイレ行くお」

('A`)「ああ、行こうか」

( ・∀・)「アッー!」

 場所が変わり、トイレ。
 五つ並べられた、ストール型小便器。
 跳ね返りを極限まで抑えた形状のそれには、生徒が群がる。

( ´∀`)( ФωФ)「「「「ウオォォオオオオオ!!」」」」(*´_ゝ`)(´<_`*)

(;^ω^)「くっ、こいつらには近づけねーお……」

('A`)「ふん。退いてろよ、ブーン」



54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/12(金) 21:55:50.59 ID:cQ2ZgFzAO

(;^ω^)「ちょ、どくおっぱい危ないお!!」

('A`)(大体この手の奴らは――)

 速度で翻弄すれば、崩れる――。

 一瞬、脚に力を入れた。
 重力に逆らうように動き出す俺の身体。
 バランスが崩れかける、だが、コントロールしきってやる。

(;´∀`)「どくおっぱいが、消えたモナ!?」

(;ФωФ)「どこにいったのだ!?」

('A`)「後ろだ」

 脆い。
 同じ生徒とは思えないほどの脆さだ。
 サッカー部キャプテンのモナー、空手部主将のロマネスクを、一蹴した。



56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/12(金) 21:58:21.25 ID:cQ2ZgFzAO

(  ∀ )「がっ!」

(  ω )「カルピス!」

 崩れ去る、二人の身体。

('A`)「せっかくの跳ね返り防止の便器も、お前らが倒れちゃあ形無しだな」

 舞う、小便。
 降りかかる、彼らに。

(;^ω^)「や、やりすぎだお!」

(;´_ゝ`)「そ、そうだぞ!」

('A`)「敗者に哀れみは、かけねぇ。勿論、お前らにもな」

 今度は、意識を、向ける。
 感じる、空気中に漂う、力。

('A`)(今日は調子がいいぜ)

 その力に、身を任せた。



57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/12(金) 22:00:20.27 ID:cQ2ZgFzAO

(;^ω^)「消え……、どくおっぱい! もうやめるお!」

('A`)「もうおせぇんだよ……何もかもな」

(;´_ゝ`)「……ど、どこ行きやがった!?」

('A`)「後ろだ」

 今度は、帰宅部の兄者。
 容易い、あっけなく、貫いた。

(  _ゝ )「ぐわああああ!」

 刺さった俺の二本の指は、彼の肛門に風穴を開けた。

(´<_` )「ふん、だらしない兄め」

('A`)「ああ、双子の弟のお前も、同じ様なもんだろうけどな」

 と言い、加速する。
 生命の息吹を感じながら、俺の身体は光の速度を超える。
 目で追える者など、いるはずがない――はずだった。



58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/12(金) 22:02:45.75 ID:cQ2ZgFzAO

(´<_` )「ふん。上……前……左右……どこでもないなら――」

(;^ω^)「!?」

(´<_`#)「下だぁ!」

 兄者と同じく、帰宅部の弟者。
 彼は便器から一歩離れ、床であるタイルに小便を降りかけた。
 だが――

('A`)「ハズレ、後ろだ」

 ――遅すぎる。

( <_  )「ぐわああああ!」

 自らの作った小便の湖に身を沈めた弟者。

('A`)(頚椎を切断しただけだというのに、だらしない奴だな)

 本当に、失望した。



60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/12(金) 22:05:20.27 ID:cQ2ZgFzAO

(#^ω^)「ひどいお、どくおっぱいッ! あいつらが何したって言うんだお!?
       まだ便器も一つ余ってるのに! なんでだお!?」

('A`)「俺は隣で小便をされるのが嫌いなんだ。
    それに、弱ぇくせに小便をするほうが悪いんじゃねーか」

( ゚д゚ )「ふっ。大口を叩く割に、遅いな」

('A`)「何ィ?」

 俺が、気づけなかった。
 残った最後一つの便器、そこで、用を足している男に。
 ミルナ、生徒会長の、ミルナ=コッチだ。



62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/12(金) 22:07:49.51 ID:cQ2ZgFzAO

( ゚д゚ )「その程度の速度で虚勢を張るなよ。
      ほら、隣で小便をされるのが嫌なんだろう?
      俺を倒してみろ」

('A`;)「……クッ」

 何も、出来ない。
 倒そうとすれば、便器の近くで倒れている奴らと、同じ運命を辿るだろう。
 それだけの、実力差。

('A`)(屈辱だが、隣で用を足すしかねーのか……)

 そこで、響くチャイム。
 休憩時間の終わりを告げるチャイムだ。

( ゚д゚ )「ふん。助かったな」

('A`;)「……」

 何も出来ぬままに、立ち尽くした。
 ミルナがトイレを去るのを、背中で見送るしか、俺には出来なかった。

(;^ω^)「おっ、どくおっぱい、教室に帰るお?」

('A`)「……あ、ああ」

 ブーンに呼ばれ、そこで初めて教室へと踵を返した。



64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/12/12(金) 22:10:59.83 ID:cQ2ZgFzAO

 放心状態とは、このことだろうか。
 何も考えられぬままに、放課後まで過ごした。
 初めての、経験だった。

('A`)(これだから、戦いはやめらんねー)

 今日も、明日からも俺は戦い続ける――。
 挑んでくる漢がいる限り――。
 この拳に、感覚が宿る限り――。
 見果てぬ頂点を、掴むまで――。





                 ('A`)戦いに恋したドクオのようです


                    T H E  E N D




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[ 2008/12/12 23:17 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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