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七夕のようです


459 :七夕のようです:2008/07/06(日) 15:27:40.72 ID:jiiRkgQ0O

 七月七日、七夕の夜。
 残念ながら、その日は雨だった。

( <●><●>)「これで良かったのは、分かってます」

 吊す事も叶う事も無かった短冊を、私は破いて捨てた。
 これで良かったのだ。
 もし吊していたら諦められなかったかもしれない、だから、これで良かったのだ。

 こんこんとドアをノックする音が聞こえた後、ドアは開いた。

( ><)「七夕出来なくて残念なんです」

( <●><●>)「そうですね」

 嘘だけれど。
 私とビロードは雨で歪んだガラス戸を通して曇った空を見上げた。

( ><)「そういえば僕、ちんぽっぽちゃんと付き合う事になりました」

 えへへ、とビロードは笑い、空に視線を戻した。
 雨音が心地良い。

( <●><●>)「ずっと分かってましたよ」

 ずっと、分かっていた。
 けれど、私は。




460 :七夕のようです:2008/07/06(日) 15:28:37.51 ID:jiiRkgQ0O

 より一層大きくなった雨音の中に、掻き消えそうなくらいの小さい声で私は言った。

「彼女が好きでした」

 幸いにもビロードに声は聞こえなかった。
 ふと私がゴミ箱に目をやると、短冊が目に入った。

『思いが伝わりますように』

 その短冊に秘められた恋は叶わぬ願いとなって雨に溶けた。

end.

お題 / 雨 / 叶わぬ願い / 秘められた恋

短過ぎてごめんなさい。


[ 2008/07/06 17:53 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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