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( ・∀・)無題


880 :無題 1/4:2008/11/19(水) 03:52:15.91 ID:mv8VJfHfO

( ぅ∀・)「起床時間AM7:27。良い朝だね」

この男、名はモララー。とある大会社の社長の息子である。
彼は幼少期から勉強において秀でていた。だが半面、あまりにも優柔不断であった。
その性格が経営者には向かないと判断され、ついには2年前、父親に家を出るよう指示されてしまったのだ。
普通の家庭であれば何としてでも父親を説得し家に残るものだが、その家での絶対は父親であった為に説得などは無意味に過ぎない行為なのだった。
それに、彼は期待と叱咤が混じり合った家を大変窮屈に感じていた。
その為彼は父親に幾分かの金(とは言え、働かなくても5年は贅沢な生活が出来そうな大金である)を握らされた後すぐマンションの一室を借りた。
息子の、優柔不断とはかけ離れた速やかなこの行動を知った父親は息子に家へ帰って来るよう命じた。
しかし彼はこの一室をあまりに気に入ってしまい、そしてまた窮屈な生活に戻るのを厭った。
その為、彼はその指示を無視して悠々自適な一人暮らしを続けたのだった。

( ・∀・)「今日の予定は、えっと……病院に行く……よし」

カレンダーを見て呟いた後、背伸びをひとつ。

( ・∀・)「あれ、昨日ちゃんと戸締まりしたっけな?」



881 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/19(水) 03:53:33.14 ID:mv8VJfHfO

昨日は久々にワインをたくさん飲んだ為、夜の記憶が定かではなかったのだった。
彼は不安そうな面持ちで玄関へと向かった。

( ・∀・)「良かった、ちゃんと締まってる」

安心した様子で外に出てポストから新聞を取るとリビングの机の上にそれを置き、洗面所で顔を洗った。

( ・∀・)「さっぱりした。さて、今からご飯だ」

そしてキッチンからパンとインスタントコーヒーの粉とカップを持って来て、椅子に腰掛けた。

( ・∀・)「やっぱり、朝食はパンとコーヒーに限るね。なんせあの家じゃ……ああ、思い出すのはよそう。忌々しい記憶だよ、まったく」

彼はそう言いながらカップにお湯を注ぎ、コーヒーの粉を入れてかき混ぜる。パンをトースターにセットし、新聞を読み始めた。

( ・∀・)「うーん、不況が続くなあ……株価は下がる一方みたいだし。お、イチローが相手投手のノーヒットノーランを阻止か。相変わらず凄いなあ」

朝刊には様々なニュースが並び、彼を楽しませる。つまらないゴシップだらけのテレビより、彼は新聞のほうが好きだった。

高い音とともに、パンが飛び出す。

それを手に取り食べようとしたところで、彼は突然不安そうな表情を浮かべる。



882 :無題 3/5:2008/11/19(水) 03:55:22.75 ID:mv8VJfHfO

( ;・∀・)「あれ……新聞取った後、鍵かけたっけ?」

彼は玄関に向かい、しっかりと戸締まりの確認する。
扉にはふたつの鍵とドアチェーンがしっかりかかっていた。

( ・∀・)「良かった。……あれ、窓閉めてあったっけな?」

ひとつひとつ、窓を確認して回る。
どの窓もしっかりと施錠されていた。
それを一度は確かめたもののまだ不安なのか、彼は再び部屋を回る。

( ・∀・)「良かった、さてパンを食べよう。冷めちゃうと不味いからな」

彼はパンを口に放り込み、コーヒーで流し込む。
簡単に食事を終え、歯を磨き、時計を見る。

( ・∀・)「朝の8時37分。病院の予約が9時だから……もう出ないと間に合わないぞ!」



883 :無題 4/5:2008/11/19(水) 03:57:08.29 ID:mv8VJfHfO

慌てて着替えて鞄を取り、財布の中身を確認する。

( ・∀・)「17253円。盗まれたら大変だから、少な目のこれくらいが一番だな。食器は……帰ってきてからで良いや」

手で髪をとかしながら外に出て、マンションの管理人に会釈をしてからバス停に向かう。
しかし彼はその途中、何だかすっきりしない表情を浮かべ始める。

( ・∀・)「……部屋の鍵、かけたっけな」

そう呟くと一旦家に戻り、戸締まりを確認した。
鍵は、ちゃんとかかっていた。
彼は安心して再びバス停に向かう。
鼻歌を歌いながらバスを待つ。

( ・∀・)「間に合わなかったら困るな……まだかな……お、来たぞ」

運良くバスに空いている座席があったが、彼は座らずドアにもたれかかっていた。

( ・∀・)(ふー、これならギリギリ間に合うかな?)

5つ目で彼はバスから降り、徒歩で病院へと向かった。



884 :無題 5/5:2008/11/19(水) 04:00:02.54 ID:mv8VJfHfO

――――――――――――――

( ・∀・)「今日はこんな感じです。……あの、風呂場の窓を閉めたか不安なので、見に行きたいのですが……」


( ´∀`)「……まだ、強迫観念が治らないみたいモナね……薬を増やすのはどうかモナ?」


( ・∀・)「あの、窓は……」

( ´∀`)「平気モナ、ちゃんと確認したはずモナ」

( ・∀・)「そうですか……? うーん、不安だなあ。……あの、先生。これは何が原因なんでしょうか?」

( ´∀`)「幼少期から家でかかっていたストレスだと思うモナ。でもあなたの家には失敗を叱る人は居ないから、安心して良いモナよ」

( ・∀・)「でも、部屋に突然父親が来たらと思うと不安で……」

( ´∀`)「大丈夫モナ、安心して良いモナよ。……そうモナね……じゃあ、安定剤を朝にも飲んでくださいモナ」

( ・∀・)「はい……先生、ありがとうございました」







[ 2008/11/19 17:25 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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