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( ´∀`)無題( ゚∀゚)


501 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/15(土) 06:04:51.11 ID:OSDHJ81vO

ピシシッ、と床が雛のように鳴いた。
しばらく清掃業者も来ていないのだろう、ここは少し動いただけで埃がひどい。

( ´∀`)「あの日……から。まるで時が止まったかのようモナねえ」

他人事のように栗色のうねった前髪をねじりながら、少年は目尻を下げて利発そうにからからと笑う。
煉瓦色のタータンベストが、色白で華奢な身体によく相まっている。

( ゚∀゚)オウ!なかなか悪くねえじゃねえか、天井のファンに味があらァな!

黒々とポマードで固めた御自慢のヘアが頭上で塵をくっつけている。
のも知らずに、焦茶色のレザージャケットの内側から何だか悪趣味な花柄シャツの襟を直しながら、
男は色眼鏡の奥に鎮座する双眸をぎょろりとギラつかせた。

( ´∀`)「これなら父上も文句はないだろモナっ」

( ゚∀゚)「オウ、違ぇねえや。いや長かったなァ……この日のために、何人すがるおにゃのこを泣かしてきたか」

( ´∀`)「ジョル、夢ってのは寝てから見るものモナ」

( ゚∀゚)「あァ?はー……ったくよォ、これだからオコチャマは………」

( ´∀`)「姉上に言いつけたろか」

( ゚∀゚)「すんませんでした坊っちゃん」




502 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/15(土) 06:05:34.83 ID:OSDHJ81vO

少年にあしらわれつつ、へいへいと男は肩を竦め特注の銀のコームで鬢の毛を撫で付ける。
少年はいつもと変わらぬクドいモーションに眉を潜めながら、部屋の奥にある大きな窓を開けた。
ゴウンゴウンという鉛の音と共に、潮と機械油の混濁した臭いが鼻孔を突く。
いささか薄汚れたこの港町は、なんだかノスタルジックな哀愁を漂わせている。

( ´∀`)「(きみも見てるかな。ここはまだ変わってなかったモナよ……)」

少年は、今時分真上から落ちつつある太陽を捉えて目を細めた。

( ´∀`)「(いや違う。これからも変わらせちゃいけないんだモナ………)」

レールに敷かれた人生なんて!穏やかな日常をぶち壊せ!我が道をゆくのだ!
……なんて、どこかの三文映画じゃあるまいしね。いたってぼくは普通人間なのだ。
否、ぼく自身は。

( ゚∀゚)「うっひょー!モナ坊よっ!コンロが二口も!二口もあるぜーっ!」

左手のキッチンで嬉々として叫ぶ部下を尻目に、ぼくは懐古の空想からひとりごちた。
うちの元第三給仕だった経歴からなのか、意外と手広い空間だったのだろう嬉しさから彼は下手なステップを踏む。

…………こいつで本当に大丈夫なのか。



503 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/15(土) 06:06:41.80 ID:OSDHJ81vO

街を悪どく牛耳るとびきり特大の組織を相手にするのに、今日はぼくの出発点だ。
もちろんいきなり全部叩き潰そうなんて考えちゃいない。まずは地を固めなければ。
綿密な実地調査の元で、内部から徐々に破壊させていくのがぼくの指命なのだ。
父上は期待している。下級貴族からの脱却に……いやいやそんなものは知ったこっちゃないね。
自分の親に期待されて嫌な思いをする人間の気が知れないだろ?つまりはそういうことなんだ。

( ´∀`)「(もう退路はないモナ、父上に恥はかかせられない……)」

ベストとお揃い柄のキャスケットを目深にかぶり直し、灰色にコーティングされた机を見据えた。
前の住人が置いていったのか、年代物のマホガニーソファ。
これから共に忙殺されるであろう相棒にしちゃ悪くない、悪くない。

さて、舞台は整っ………!

ゴウウゥッ!!!




505 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/15(土) 06:07:40.63 ID:OSDHJ81vO

(;゚∀゚)「ぎいやあぁあ!コンロが火を吹いたよおおお!」
(;゚∀゚)「まさかっ!もう居所がバレて敵襲がっ!?モナ坊ふせろおぉおおぁあ!!」

( ´∀`)「…………」

うん、そうだね。ホコリのせいだね。プロテインだね。

さてさてまずはビラを配らないと。まあぼくは肉体労働には向いてないから、それはあいつに任せよう。

メラメラと燃え盛る炎を背に、少年の意識は固くなっていったその画は、
実はそれこそまるで三文映画の冒頭シーンのようだっだ。


(;゚∀゚)「はぶっ!オレの髪に燃え移っ……にゃあああポマード付けすぎたからかあぁぁあ!」

( ´∀`)「(フゥ……連れてくるやつ間違えたモナかね)」


頭を抱えてふらつく少年を支えて応えるように、困ったようにソファが高く鳴いた。


( ´∀`)( ゚∀゚) おしまい。







507 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/15(土) 06:12:13.82 ID:OSDHJ81vO

お題 ソファどす。
モナが好きなんで書いてみました。
ジョルジュの眉毛はあえて省きました。

嘘です忘れてました。ありがとうございました。


[ 2008/11/15 19:20 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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