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( ^ω^)無題


71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/13(木) 22:13:09.32 ID:NzXpg1hAO

 何故こんなにも走っているのか、それは全て僕の所為である。

 物心ついた時からずっと傍にいた幼馴染みのツン。
 容姿端麗、頭脳明晰、才色兼備、彼女を少しでも知る人がいるならば、皆そうに言うだろう彼女。
 実際に、彼女は中学の時からモテた。高校に上がってからは更にモテた。
 それでも彼女と一緒にいるのは常に僕だったし、僕もそれは嫌じゃなかった。
 ただ、ずっと昔から傍に居続けてしまったあまり、当然のことを言えずやきもきした関係が続いく。



72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/13(木) 22:15:36.04 ID:NzXpg1hAO

 僕は彼女が好きだ、彼女も僕が好きだろう、自信はある。それでも何故か、僕は僕の心の内を見せることはなかったし、彼女もまた同じだった。
 何処か信じていたのだろう、彼女はこれからもずっと僕の隣に居ると……

 ただそんな物は、形にあって、無いようなもの。証拠に、彼女は遠く離れた地へと越すことが決まったのだから。
 しかし、それを知っても僕は、自分の気持ちを伝えることが出来なかった。



74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/13(木) 22:18:09.85 ID:NzXpg1hAO

 想いを打ち明けてしまえば彼女は苦しむ、振られた時に僕はどんなに惨めだろうか、考えれば考える程、告白など出来る訳がなかった。

 兄にも、父にも、母にも言われた。『見送りに行かないのか?』と。

勿論僕が首を縦に振ることはなかった。当然、兄に言われるまでは断固として見送りに行くつもり等なかった。




76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/13(木) 22:20:26.70 ID:NzXpg1hAO

ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ

( ФωФ)『ホライゾンよ』

( ^ω^)『お?』

( ФωФ)『今日、ハローワークとやらに行って来た』

(;^ω^)『なん……だと…………』

( ФωФ)『我輩はニートである。職は、まだ、無い』

( ФωФ)『我輩に友はいない。出来る予定も、未だ無い』

( ФωФ)『家から出るのすら、とても恐ろしい』

( ФωФ)『だがな、我輩は行って来たのだ、ハローワークに』

( ^ω^)『キメェwwww』

(´ФωФ)『…………』




78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/13(木) 22:22:48.68 ID:NzXpg1hAO

( ФωФ)『まぁ良い、我輩はそこで思ったのだ』

( ФωФ)『勇気を振り絞ったところで、それが悲愴か悲壮かなど、解せぬ』

( ФωФ)『だがな、やらねば何も始まらぬのだ。
 終わらぬのだ。』

( ^ω^)『…………』

壁|ФωФ)b『行くのだ、ホライゾンよ』

( ^ω^)『でもっ…

壁|ωФ)『そのままでは、何も始まらん、何も終わらん。それはお前が一番わかるであろう?』

ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ―ヽ



79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/13(木) 22:25:17.26 ID:NzXpg1hAO

 そんなやり取りがあり、僕は走っている。疾走している。
 慣れない運動に、足は悲鳴を上げ笑い、肺はこれでもかと言うくらい痛む。
 それでも走る、想いを告げるために、彼女のために、僕のために、走り続ける。
 駅が見えた、時間は残り僅か、間に合わないかも知れない、そう思っても僕は走る。
 限界を迎えた体に鞭を打ち、走る。だって僕は、彼女が好きだから。



81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/13(木) 22:26:34.58 ID:NzXpg1hAO

 駅構内へと入る、ギシギシと痛む体で階段を登る、そして駆け降りる。
 段差に足をとられ、盛大に転ぶ。それでも僕は、立ち止まることなく走る。

(;^ω^)「ハァ……ハァ…痛いお………」

 そして、降り行く人と乗り込む人の合間に、美しい金髪を見つけた、小さな背中を、見つけた。見間違うはず等ない、幼き日からずっと、そうずっと見続けた人だ。
 
(;^ω^)「………ツン!………ツンっ!」

その背中目掛けて僕は叫んだ、カラカラになり、呼吸をすると痛む喉で。



82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/13(木) 22:29:15.88 ID:NzXpg1hAO

 その声に気付いたのか、彼女は一度こちらを見て――――

ξ゚ー゚)ξ

笑った。

 そしてそのまま波に呑み込まれ、僕は彼女を見失い電車は出発してしまった。



 力尽きた体は、酸素を求め荒い呼吸を強い、膝は折れるようにコンクリートへと吸い込まれ、僕は座り込む。

( ;ω;)「………ツン、最後まで……好きの一言も…………」

 涙が溢れ、鼻水が漏れ、口を塞ぎ鼻を覆った。
 最後まで……最後まで何も言えなかった自分が不甲斐なかった。



83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/13(木) 22:29:54.83 ID:NzXpg1hAO

 止まらぬ嗚咽が恥ずかしく、トイレにでも逃げ込もうと僕は顔を上げた。






ξ゚ー゚)ξ「……みっともない顔ね」







彼女がそこにいた。彼女を抱き締めると、ほんのちょっぴり、太陽の匂いがした。







84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/11/13(木) 22:32:14.87 ID:NzXpg1hAO


お題
悲壮か悲愴か
( ФωФ)「我輩はニートである。職は、まだ、無い」

いやー疲れた。
お疲れさん現行書くためにモチベ上げようとしたら逆に下がった。

うはwwww乙wwww


[ 2008/11/13 23:42 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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