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('A`)穴があったけれど入るか迷っているようです


114 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/20(金) 21:09:41.52 ID:2lv1pu3M0

 それは、余にも唐突だった。


 俺の目の前に、突然二次元から出てきたような、デフォルメされたメイド服姿のキャラクターが、出てきたのだ。
 そして、そいつはいきなり看板……いや、テンプレ?違う。なんか文字が書かれた取っ手付きの板を掲げてきたのだ。


 それには、こう書かれていた。




115 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/20(金) 21:10:02.79 ID:2lv1pu3M0

『二次元への入り口 こちら→』






 ('A`)穴があったけれど入るか迷っているようです






 最初は、ヴァーチャルかと思った。
 だが、このようなものは一度も見たことがなかった。
 三次元でもなく、いや、なんだ、だんだん分からなくなってきた。



117 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/20(金) 21:10:30.06 ID:2lv1pu3M0

 目の前にいる少女は、メイド服姿をしており、しかもメガネで、ロリ顔。なんというストライクゾーン。
 いや、今はそういう話をしている場合ではない。
 なんなんだこいつは。


 なんなのだろう。
 俺は、きっと、世界で初めて立体映像を見た人はきっとこういう感情を抱いたのだろうな、と心の片隅で思った。


 ふと、俺は思いついた。
 これは、幻覚なんだ。
 俺は俺が鬱になるのを防ぐために、こういうポジティブで自分の望みであった二次元というものを三次元世界で見るという幻覚に陥ってしまったんだきっと。



120 :>>116やってみる:2008/06/20(金) 21:11:08.35 ID:2lv1pu3M0

从'ー'从「あれ~?どうしたんですか~?」


 なんだ!?こいつ、喋ったぞ!!


 ……あぁ、きっとこれも幻覚なんだ。俺が見てる白昼夢なんだ。
 これはきっと幻想か夢で、俺が180度Uターンして路地を抜けたらきっと鬱で鬱陶しい現実g


从'ー'从「行きたくないんですか~?二次元に」


 やっぱり喋ってるししかもなんかさっきよりはっきり聞こえるような気g


从'ー'从「ふふ~、迷ってるんですね、きっと~」


 ……俺の脳はきっと麻薬にやられてるんだ。
 なんか、もう色々と人間としてダメ……まあ、今までもダメだったが、もうなんか一線を越えてしまったようだ。



121 :>>118任せた:2008/06/20(金) 21:11:51.68 ID:2lv1pu3M0

 諦めて、もう俺の幻想と付き合うとしようか。


('A`)「……二次元?」


从'ー'从「そうですよ~、やっと話してくれましたね~」


 あー、やっぱり俺の頭はなんか色々と逝ってるみたいだ。


('A`)「で、二次元って詳しくどういうのよ。つか、三次元な俺が行けるのか」

从'ー'从「ふふ~、心配しないでくださ~い。

     私がどうして、ここにいるのかっていうことを考えてくださいよ~」


 ……あぁ、そういうことか。
 二次元のヤツが、この三次元にいるっていうことは、そのまた逆も可能、ってことか。



123 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/20(金) 21:12:19.23 ID:2lv1pu3M0

从'ー'从「それに、二次元でも貴方の好きなところに行けるんですよ~。

     エロゲとか、ゲームとか、あと、ノートの中とかにもいけるんですよ~」


 ……エロゲとかはともかく、ノートの中ってどういうことだ?


('A`)「……その、ノートの中って、どういう意味だ?」

从'ー'从「ノートも平面、つまり『二次元』だからです~」


 なんとも厳密な。
 いや、つまり、『二次元』っていうのは平面すべてのことを言うってことか?
 ……まあ、そこは推し量るしかないか。



125 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/20(金) 21:12:58.88 ID:2lv1pu3M0

 まあ、悪くはないな。なんか楽しそうだ。


('A`)「で、俺がその『二次元』に行く方法っていうのは?」

从'ー'从「そこにある穴に入るだけです~」


 あぁ、その笑顔が俺の心を蝕むぜ!
 ……やべえな。完全に俺は人間的に終わったようだ。


 で、その穴の手前に来た。
 あれだ。ド○エもんのなんとかフープっていう秘密道具を思い出した。
 穴の中は、真っ暗で何も見えない。


('A`)「……これが?」

从'ー'从「そうですよ~。ふふ、ここに入れば、貴方も二次元の仲間入りですよ~」


 彼女は、ニコニコとした笑顔をこちらに浮かべながら穴の中へ誘う。
 二次元か。悪くない。



127 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/20(金) 21:13:35.47 ID:2lv1pu3M0

 ふと、一つの疑問が浮かんだ。


('A`)「ところで……二次元に入ったら、また此処に戻って来れるのか」

从'ー'从「ふえ?そんなことできませんよ~。

     当たり前じゃないですか~。

     こんな、糞みたいな世界に戻ってくる必要なんてないですから~」


 ……?


('A`)「じゃあ、なんでお前はこんな糞みたいな世界にいるんだ?」

从'ー'从「当然、貴方のような人を助けるためですよ~」


 違和感。

 ……いや、違う。これはれっきとした拒絶感だ。



128 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/20(金) 21:14:02.08 ID:2lv1pu3M0

从'ー'从「さあ、二次元の世界へ行きましょう~」

('A`)「………」

('∀`)ニヤッ


 俺は、彼女の笑顔を見ながら、そして、満面の笑みで、答えた。










('∀`)「断る」



130 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/20(金) 21:14:23.69 ID:2lv1pu3M0

 ……。

 …………。

 ………………。


从;'ー'从「……え?」

('A`)「俺は、二次元なんかには行かない」

 彼女の表情が、一瞬凍った。

从;'ー'从「え……なんで……?」



132 :>>129mjd:2008/06/20(金) 21:15:16.17 ID:2lv1pu3M0

('A`)「二次元ってのは、俺が此処にいる間は感じることのできない世界を感じさせてくれる世界だ。

   だが、それが常になり、世界になってしまえば、それはただの現実だ。

   俺にとって、二次元は『非現実』であり、『あってほしいがあってはならない世界』なんだ。

   たしかに、二次元には興味あるし、行けるなら行ってみたいさ。

   でも、その比較対照の三次元に戻って来れないってなると、話は別だけどな。

   三次元あってこその二次元……ってことさ」

从 ー 从「……」

 そして、俺はUターンをすると、彼女を振り返ることもなく、言った。

('A`)「じゃあな、また画面越しに会おうぜ」


 背後で物音がした気がしたが、俺は、振り返ることなく、前へ歩みを進めた。



133 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/20(金) 21:15:58.83 ID:2lv1pu3M0

     *     *     *



 そのあと、俺は普通に暮らし、普通にバイトをし、そして何故か彼女いない歴28年記念日のときに、偶然どこかの会社の正社員になって、その1年後には奇跡が起きて、彼女ができた。
 そいつは、どこかで見たような気がするヤツだったが、気にしないことにした。


从'ー'从「ふえ~?お弁当箱がどっかいっちゃったよ~」

('A`)「そこの棚に入れたよ」

从'ー'从「あぁそうか~、二次元だとちゃんと覚えられるのにな~。三次元だと軸が増えて大変だよ~」


 時々、軸とか二次元とか意味の変わらないことを彼女は言うが、まあ、俺も昔そんなことがあったような気がする。
 なんだか変な感じだが、俺はどうやらこういう性格の人間が好きらしい。


134 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/20(金) 21:16:31.58 ID:2lv1pu3M0
 まあ、いい。


 俺は、彼女と過ごせるこの瞬間が、一番幸せなのだから。





 ('A`)穴があったけれど入るか迷っているようです 了


お題:穴があったら入りたい>>44


[ 2008/06/22 15:33 ] 総合短編 | TB(0) | CM(1)

ドックンドックン~!ふぅん!にゃーんにゃーん
念ずれば花開く
[ 2009/08/29 19:31 ] [ 編集 ]

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