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ブーンは走るようです


455 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:25:59.58 ID:VgvGMaZJ0

流れ読まず投下します

お題 半月 緑の丘 (´・ω・`)「鉄棒ってなんか卑猥だよね」
ストップウォッチ



456 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:26:31.39 ID:VgvGMaZJ0

( ^ω^)「……」



僕は今、100m走を観戦している
競技場はしで補強運動をしているのは


「ブーン選手には、今日も期待がかかってますね」


( ^ω^)


僕だった





ブーンは走るようです



458 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:27:12.96 ID:VgvGMaZJ0

   ~~~3年前~~~


僕は100m走の選手だった


「ブーン選手、世界記録を破りました!!」

(;^ω^)「やったおぉぉぉぉ!!!」

日本人達「ブーンさいこぉぉぉぉぉぉ」


僕は走る事が生きがいだった


新しい記録を叩き出す事に快感を感じ
観客の声援を気持ちいいと感じた



459 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:27:43.20 ID:VgvGMaZJ0

ただ、時代は変わりつつあった


   ~~~~~~


「人工筋肉」


とうとうこれが許可されたのだ


時代が進むにつれ、世界はプレー自体より
記録を重視するように変わって行ったのだ

人々は世界記録が塗り替えられないことに退屈し、

ついにはドーピングに限りなく近い
人工筋肉の使用まで許可されたのだ



462 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:28:41.10 ID:VgvGMaZJ0

素の筋肉では、計算されつくした人工筋肉に敵うはずもなく
世界記録は塗り替えられていった


(  ω )「僕はもう時代遅れなのかお?」

マネージャー「ブーン、あんたに会いたいという人が来ているぞ」


   ~~~~~~


研究者らしき人物「あなたに、新たな技術を試してもらいたいのです」

( ^ω^)「……僕にかお?」



464 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:29:39.71 ID:VgvGMaZJ0

より性能の良い人工筋肉が世界で考案さ始めた中
この国はさらに上を行った技術を発明していたのだ


それは選手の体から脳を取り出し、遠隔操作することで
脳の重さ、体力の限界を考慮しないプレーができるというものだった



その効果は絶大で、《僕の体》は世界記録を手にした



脳だけとなった僕は
その姿をただじっと見ているだけでよかった



465 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:30:24.47 ID:VgvGMaZJ0

   ~~~~~~


僕は、新技術の第一人者に選ばれたわけだ
それは、僕が適任のプレイヤーだと認められているという事で
当然、喜ぶべきことだった



でも



(  ω )「何か違うお」

何が違うのだろう
分からないが、心に引っかかるものがあった



466 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:31:00.38 ID:VgvGMaZJ0

(  ω )「……」



頭に浮かんだのは、半月の下の緑の丘



これは10年も前の景色だ

今はもう、この丘は無い

(*^ω^)「ブーーーーーン」

(;´^ω^`)「待ってくれよブーン」

父ちゃんだ

父ちゃんはもう死んだんだ
なぜいまさらこんな記憶……



468 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:31:51.13 ID:VgvGMaZJ0

(;^ω^)「ごめんお、父ちゃんは車椅子だったお…」

(*-ω-)「もう二度と走れないなんて
       父ちゃん、かわいそうだお」

(´^ω^`)「心臓が悪くなってしまったんだからしょうがないさ
       そんな事よりブーン、お前は走るのが好きか?」

(*^ω^)「大好きだお!!この風を切る感覚が大好きなんだお!!」

(´^ω^`)「よかった、だったらもうバトンは渡せたな」

(*^ω^)「バトン?父ちゃんは短距離の選手だお?」

(;´^ω^`)「そういう意味じゃなくてだな

        まあこの感覚、お前にもいつかきっと分かるよ」



471 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:35:15.52 ID:VgvGMaZJ0

   ~~~~~~



(  ω )「……」

( ^ω^)「……そうだお、僕が走る理由は

       観客のためとか、記録のためなんかじゃなく



       好きだから、それだけなんだお」



477 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:50:59.87 ID:VgvGMaZJ0

ピストルが鳴る


僕は強く地を蹴った


全力で走る


ただ全力で


人工筋肉の千切れ目から血が出ているが、気になどしない


「ブーン選手、速い、速いです!!」

(´・ω・`)「鉄棒ってなんか卑猥だよね」

「ショボンさん、今は陸上の実況中です!!」

  ~観客席~

(;゚Д゚)「すげえ……」

観客も緊張感で静まりかえった



480 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:57:36.62 ID:VgvGMaZJ0

ブーンは、ゴールラインを切る


「ブーン選手!!堂々の1着です!!!」



ゴールした瞬間、彼は倒れた

医者が駆けつけた時には、彼はすでに死んでいたそうだ

でも、その死に顔は、満面の笑顔だったという



483 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:58:21.13 ID:VgvGMaZJ0

   ~~~数年後~~~



ルールは改正され

陸上は再び正々堂々の競技の場に戻った


あの時ストップウォッチの指した数字は、世界記録には程遠かったそうだが
彼の名は歴史に、人々の心に強く刻み込まれた



484 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/25(月) 21:58:53.52 ID:VgvGMaZJ0

そしてここはとある中学校



(,,゚Д゚)「陸上部に入りたいんです!!」

部長「今までの陸上競技の成績は?」

(,,゚Д゚)「たいした成績はありません、でも、走るのが好きなんです」





ブーンのバトンはちゃんと受け継がれているようです



[ 2008/08/25 22:02 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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