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( ^ω^)が能力を手にするようです


150 :( ^ω^)が能力を手にするようです:2008/08/22(金) 21:17:35.96 ID:Er8BrqeeO

( ^ω^)「また……か」

放課後。
がやがやと騒がしい玄関、
ブーンの下駄箱には、靴が入っていなかった。

( ^ω^)「ハァ……」

ただそこに立ち尽くすしかないブーンを、
陰で嘲笑する者がいる。

( ^Д^)
( ・∀・)  ニヤニヤ
( ФωФ)

( ^ω^)「体育館履きで帰るしかないか……」

カバンから体育館で使うシューズを取り出し、履く。



155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:19:56.04 ID:Er8BrqeeO

( ^ω^)「はぁ…いつになったら終わるんだろ」

愚痴りながら歩く。
心のどこかでは、卒業するまで終わらないんじゃないか、と思っていた。

( ^ω^)「……ん、なんだこれ」

道端に、妖しく光る黒いペンダントが落ちていた。
ブーンはそれを拾ってみる。

( ^ω^)「!?」

その途端、輝きが増し、次の瞬間にペンダントは砕けてしまった。

( ^ω^)「な……!?」

( <●><●>)「ああ…何年振りでしょうかね、この世界は」



160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:22:27.64 ID:Er8BrqeeO

ペンダントが砕けちった瞬間に、
不気味な男が上空から降って現れた。

( ^ω^)「な!?」

( <●><●>)「なるほど、あなたが今回のターゲットという訳ですか」

( ^ω^)「ど、どういうことだお?何が何だか」

( <●><●>)「……もしよければ貴方の家に行って話をしたいのですが」

( ^ω^)「は、はぁ」

突然のことで冷静な判断ができなかったのでつい承諾してしまった。



162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:23:30.54 ID:Er8BrqeeO

( ^ω^)「ただいま」

「あ、おかえりブーン」

( ^ω^)「あ、母さんお客さ」

( <●><●>)「おっと……ブーンくん、ですか
言い忘れましたが私の姿は、貴方以外には見えませんよ」

( ^ω^)「え?」

「何ぶつぶつ言ってるのよ」

( ^ω^)「あ……いやなんでもないお」



166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:26:17.11 ID:Er8BrqeeO

ガチャ……バタン
二人は部屋に入る。

( <●><●>)「まず、先程のペンダントですがね」

( ^ω^)「はぁ……」

( <●><●>)「あれは私の媒体のようなもので。
強い意志を持った者が手にすると割れて、ある能力を授かる。
と同時に私が召喚されるという訳です」

( ^ω^)「全然話が見えんお……それで、あなたは一体?」

( <●><●>)「私の役目は、今のようにターゲットに何が起こったのかを説明する―それだけです」

( ^ω^)「(なんかしょっぱい役回りだおね)ところで「強い意志」……って?それに「ある能力」?」



170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:29:04.18 ID:Er8BrqeeO

( <●><●>)「まぁ一つ一つ答えていきましょう
まず前者の強い意思とは
あなたはずばり、誰かに消えて欲しい
そうじゃあないですか?」

( ^ω^)「!(たしかに、あの苛めっ子には……正直消えて欲しいお)」

男はニヤリと不気味に笑うと、続けた。
( <●><●>)「図星のようで。
そして後者のある能力、
あなたにはその意志を実現させるための「能力」が備わりました……
まぁ、詳しくはいずれわかるとは思いますよ。いずれね」

( ^ω^)「……」

( <●><●>)「それでは私はこれで……フフ」

( ^ω^)「!」

男は、消えた。

( ^ω^)「な…なんだったんだお……」



174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:31:11.43 ID:Er8BrqeeO

翌日

( ^ω^)「行ってきます」

ガチャ……
バタン。

ブーンは昨日のことをずっと考えていた。
自分に備わった能力……?

( ^ω^)「……明らかにあの男は人間じゃないように思えたお……
じゃなきゃ一瞬で消えるなんて有り得ないし……」

ドンッ!
あれこれ考えている内に、人にぶつかってしまった。

( ФωФ)「いってーな」
( ^Д^)「てめえ俺らの仲間のロマネスクに何してんだよ」
( ・∀・)「ちょっと来いや」

最悪の人に。



178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:32:22.36 ID:Er8BrqeeO

バキィッ!

( ^ω^)「うっ!」

ドゴッ!

( ^ω^)「ぐあっ……」

ドサッ
痛みの余り、倒れ込んでしまった。

( ^Д^)「ったく…きめぇんだよテメェは!」

ドガッ!
倒れているブーンの腹に、容赦なく蹴りを入れる。

( ^ω^)「う……ゲホッゴホッ!」

( ^ω^)「(クソ……こんな奴ら……こんな奴ら……!)」


こんな奴ら、死ねば良い―



180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:33:23.57 ID:Er8BrqeeO

( ・∀・)「おいプギャー、そろそろ行かね?飽きたし」
( ФωФ)「ああ、もう行こうや」
( ^Д^)「チッ…わぁったよ」

三人はボロボロのブーンを嘲笑うような眼で見た後、去っていった。

( ^ω^)「……」

痛みを堪え、起き上がる。
汚れた服を軽く叩き、カバンを持ち上げる。

( ^ω^)「……何が意志を実現させる能力だ……
何も、起こらないじゃないかお……」

ブーンは傷のついた腕時計を見る。

( ^ω^)「…もう8時40分じゃないか…早く行かないと」



183 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:35:29.22 ID:Er8BrqeeO

キーンコーンカーンコーン
授業終了のチャイムが鳴る。

ブーンは何とか遅刻せずに済み、たった今朝のホームルームを終えたところだ。

( ^ω^)「はぁ……」

ため息をつき、机に突っ伏し目を閉じた。
孤独なブーンは、空き時間はこうして過ごす他無い。

と、その時だ。

( ゚∋゚)「おい!5組のプギャーとロマネスクとモララーの三人が急に倒れたって!!」


―え!?



186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:38:15.32 ID:Er8BrqeeO

( ^ω^)「な……!?」

廊下に出てみると、物凄く騒がしい。
他の生徒に混じり様子を伺うと、保健室の先生が駆け付け生徒の容体を見ている。


( ^ω^)「……」

意志を実現させる能力―

( ^ω^)「まさか……まさか……!!」

ブーンは生徒の集団を押し退け、一目散に走った。
とにかくあの場所にいては冷静を保てそうになかった。
ただ一心に走り―近くの公園まで来た。

( ^ω^)「……まさか本当に僕の意志が実現したのかお」

あんな奴ら死ねば良い、その意志が……
その時

( <●><●>)「やぁやぁ」

( ^ω^)「!」

( <●><●>)「……早速やったようですね、あの三人、たった今心臓麻痺で亡くなりましたよ」



188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:40:46.27 ID:Er8BrqeeO

( <●><●>)「まぁ今回は初めての発動ということで
どうやら発動するまで時差が生じたようですが」


( ^ω^)「本当だったのかお……」

( <●><●>)「はは、嘘をついたって仕方がないでしょう」

( ^ω^)「僕が死ねと思った人間は本当に死ぬのかお……?」

( <●><●>)「まぁそうなりますね
もっと正確に言えば―」

男はニヤリと笑い、更に続けた。

( <●><●>)「あなたが少しでもその人間を疎ましいと思ったりすれば―
その人間は……と、そういうことです
ちなみに、あなた自身がこの能力で自殺することは不可能ですよ」

( ^ω^)「そんな…それじゃあちょっとしたことで
不意に思ったことでも……!」

( <●><●>)「無論、その場合でもあなたの能力は適応されますよ」



190 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:44:26.39 ID:Er8BrqeeO

( ^ω^)「……元に戻してくれお!」

( <●><●>)「はい?」

( ^ω^)「こんな能力要らないから、元に戻してくれお!
あの三人を…」

( <●><●>)「そんなことはできませんねぇ
それに何故です?彼らは君を苛めていたのでしょう。
生き返してやる理由など私には無いように思えるのですが」

( ^ω^)「あれはその場で咄嗟に思ったことで、それにやっぱり命はもっと大切なものだと思うお……
生き返らせるのが無理なら、せめてこの能力を消して欲しいお!!」

( <●><●>)「それも無理な相談です」

( ^ω^)「な……なんで!?」



193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:46:13.27 ID:Er8BrqeeO

( <●><●>)「この前も言ったように私はただ状況を説明してやるだけの身ですから―
あ、アドバイスを一つあげましょう」

( ^ω^)「アドバイス……?」

( <●><●>)「あなた自身で、あなたの能力を消す方法が一つだけあります
それは―」

男は、ブーンの耳元である事を囁く。

( ^ω^)「なっ……そんな」

( <●><●>)「まぁ、普通の人間には中々難しいでしょうね
では私はこれで。さようなら」

不適な笑みを浮かべ男は去っていった。



195 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:47:57.37 ID:Er8BrqeeO

その夜―

「はい…はいわかりました」

( ^ω^)「モグモグ……」
ブーンはずっと上の空だった。
あまり食欲も湧かないが、せっかく作ってくれたのだから一応食べる。

「今連絡網が回ってきたけど……ブーンの高校の5組の生徒さん三人も亡くなったんですってね」

( ^ω^)「あ……そ、そうらしいおね
気の毒だお」

「ほんとねぇ」

( ^ω^)「ご馳走さま」

ブーンは食器をかたし自室に戻った。



198 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:50:06.56 ID:Er8BrqeeO

( ^ω^)「……僕が殺したも同然だおね……」

はぁ、と溜め息をつき
ベッドに潜り込んだ。

今日はもう何も考えずに眠ろう。そう思った。



200 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:51:45.14 ID:Er8BrqeeO

…ジリリリリリ
目覚まし時計が鳴る。

( ^ω^)「ふぁーあ……」

そういえば昨日は風呂に入ってない、と思い風呂に直行する。

キュッ
ザザザー……

( ^ω^)「はぁ……」

あまり外に出たくない。
何があるかわからない。
不意に能力が発動してしまうかもしれない―

( ^ω^)「でも……行かなくちゃな」

親には絶対に心配をかける訳にはいかない。
絶対にだ。



202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:53:17.21 ID:Er8BrqeeO

( ^ω^)「行ってきます」

不安な気持ちを抱えつつドアを開ける。

( ^ω^)「何も起こらないと良いけど……」


(,,゚Д゚)「ようブーンくん」
( ゚∀゚)「へへへ」

……残念ながら何か起こるかもしれない


(,,゚Д゚)「ちょーっとツラ貸してもらおうか」



206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:55:45.50 ID:Er8BrqeeO

( ゚∀゚)「ちょっと金貸してくれりゃ良いんだよ」
(,,゚Д゚)「良いだろ?なぁ」

( ^ω^)「いやでも……」

バキッ!

( ^ω^)「う!」

(,,゚Д゚)「黙って出せやゴルァ!」

ドクン……

( ^ω^)「頼むお…僕はもう人を殺したくない……」

(,,゚Д゚)「あぁ?!何言ってんだこいつぁ」
( ゚∀゚)「良いから早く金出せや!」

ドゴッ!

( ^ω^)「うっ!」

二人はうずくまったブーンのポケットから無理矢理財布を抜き取る。

ドクン…
ドクン…

(,,゚Д゚)( ゚∀゚)「なんだ金持ってんじゃん」



208 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:57:29.12 ID:Er8BrqeeO

ドクン……ドクン!

( ゚∀゚)(,,゚Д゚)「!!ウ……な、なんだ……息が……できな………い」

ドサッ

( ^ω^)「う…うわぁぁぁぁぁあああ!!」

思わず後退りする。

次の瞬間には、立ち上がり一心不乱に走っていた。



209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 21:58:19.33 ID:Er8BrqeeO

( ^ω^)「はぁ…はぁ…」

自宅の前に来ていた。
心の拠り所といえばここしか無い……

( ^ω^)「た…ただいま」

「あら忘れ物?」

( ^ω^)「いや…気分が悪いんだお」

「……ブーン、あんたまさか」

( ^ω^)「!?ち、違う……別に学校に行きたくない訳じゃ」

「嘘!また苛められたの?ねぇ!」

( ^ω^)「違う!うるさい!黙れぇぇえ!」



215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 22:02:30.94 ID:Er8BrqeeO

昔、中学の時ブーンはかなり長い間の不登校の経験があり
親もその辺は敏感になり、早退などしようものなら
こんな風に異常なまでに追及されてしまう。

ガチャ…バタン!

( ^ω^)「はぁ…はぁっ…」

ガチャリ
鍵を閉める。

ドンドンドン
母親が部屋をノックする。

「ちょっとブーン、出てきなさい!」

( ^ω^)「うるさい……うるさい!(黙ってくれ……もしかしたら母さんまで僕は……)」

「ブーン!また学校行かなくなるの!?ねぇ!」



217 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 22:03:40.40 ID:Er8BrqeeO

( ^ω^)「うるさい…うるさい…うるせぇぇぇ!」

ブーンの頭に中学の時苛められたトラウマが一斉にフラッシュバックする。
理性が―飛んでしまった

ドクン!

「ちょっとブ…ウッ…」

ドサッ……

( ^ω^)「!!」



223 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 22:06:09.04 ID:Er8BrqeeO

ガチャリ…
部屋のドアを開ける。
母親は、倒れていた……

( ^ω^)「そんな……!」

ブーンの息遣いが荒い。

( ^ω^)「嘘だ……嘘だぁぁぁああ!!」

部屋のドアを閉め、
机の引き出しを開ける。

( ^ω^)「……」

ガチャガチャ……

…カッターを取り出した。



225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 22:08:00.55 ID:Er8BrqeeO

―――
( <●><●>)「あ、アドバイスを一つあげましょう」

( ^ω^)「アドバイス……?」

( <●><●>)「あなた自身で、あなたの能力を消す方法が一つだけあります
それは―」


あなたが 死ぬことです
―――

( ^ω^)「僕のこの能力で自殺することは不可能……男はそう言った……
そして能力を消す唯一の方法は僕が死ぬこと―……」

それならこれしか無い……


チャキキキ……
ゆっくりとカッターの刃を出す。

( ^ω^)「こうするしかない……これでいい……」


ブシュッ……

―母さん、父さん、そして僕が殺してしまった人達……ごめんなさい



230 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/22(金) 22:10:53.77 ID:Er8BrqeeO

……

〈今日の午前、神奈川県在住の内藤さん宅で妻の○○さんと息子のホライゾンさんが亡くなるという事件がありました
なお死因は○○さんは心臓麻痺、ホライゾンさんは刃物での自殺と判断されており―〉
テレビのニュースが映っていた。

( <●><●>)「…全く理解し難い」

とある、小綺麗な部屋に男はいた。

( <●><●>)「…自分が一瞬でも疎ましい、そう思うような人間は要らないんじゃないんですかねぇ」

川 ゚ -゚)「その通りだ」

( <●><●>)「…クスクス」

川 ゚ -゚)「君がくれたこの能力…素晴らしいよ
私にとって不易な人間は皆消えれば良い…フフフ」

( <●><●>)「フフ、気に入って頂いて光栄ですね」





[ 2008/08/23 19:16 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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