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酢豚に自由を、のようです


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




昔々、ある国の王女様は言いました。


(*゚∀゚)「やっぱり酢豚にはパイナップルだよっNE!」


この発言により、国民はパイナップル肯定派と否定派に分かれ、二つの派閥の争いはやがて隣国をも巻き込み…。
国の歴史上、最大の戦争が引き起こされました。

『パイナップルをパイナップルで洗う戦い』とまで謳われたこの戦争は、
圧倒的な武力を持った肯定派の勝利で終結を迎えます。
以降、この国には一つの掟が生まれました。


『酢豚にパイナップルを入れざる者は極刑に処す』


パイナップル否定派は、この鉄の掟によって次々と処罰されました。
いつしか、その国はこう呼ばれるようになります。

Vinegar pork Include Pineapple――パイナップル入り酢豚の国、VIP。




20090415213329fe6.jpg


 
VIP国城下町、ニューソクの処刑場にて。
今まさに、一人の男の処刑が始まろうとしていました。

(-_-)

彼の名はヒッキー。パイナップル否定派の男でした。
  _
( ゚∀゚)「この男は!パイナップル入り酢豚を嫌う、極悪人だ!」

執行人は、ヒッキーの罪を朗々と語ります。
曰く、彼は店で出されたパイナップル入り酢豚に一口も手を付けなかったそうです。
不思議に思った店員が事情を聞いたところ、ヒッキーはこう答えました。

「僕はパイナップル入りの酢豚が嫌いなんだ」と。

  _
( ゚∀゚)「国民よ!彼のような男を野放しにしていいと思うか!?」

「「「パイナップル!パイナップル!」」」
  _
( ゚∀゚)o彡゚「パイナップル!パイナップル!」


(-_-)「…腐ってる」


苦虫を噛み潰したような顔でヒッキーは呟きます。
間近にいる執行人がその声を聞き逃すはずもありません。
  _
( ゚∀゚)「ふん。こいつらの反応を見ればわかるだろう?腐っているのは貴様のほうなんだよ」

鳴り止まぬパイナップルコールの中、ヒッキーは更に呟きます。


(-_-)「何をしようと無駄だ。僕は酢豚に入ったパイナップルが嫌いなんだ」
  _
( ゚∀゚)「強情なやつめ…まぁいい。ならばお望みどおり、さっさと処刑を始めるとしよう」

言いながら執行人が手にしたものは―

(-_-)「…酢豚…」

艶やかな輝きを放つ、酢豚でした。当然パイナップル入りの物です。
ほのかな酢の香りが処刑場に漂い、町民のパイナップルコールは更に加速します。
  _
( ゚∀゚)「貴様にパイナップルの良さを思い知らせてやる」

執行人は箸を取り出すと、慣れた手付きでパイナップルを摘み上げます。
そしてそのまま、パイナップルをヒッキーの眼前へ。
  _
( ゚∀゚)「口を開けろ」

(-_-)「断る」
  _
( ゚∀゚)「だろうな」

ヒッキーの返答を聞くと、執行人は満足気に酢豚を下ろしました。
そして町民の方を振り返り、声高に宣言します。
  _
( ゚∀゚)「この男には、パイナップル唯食の刑を与える!」

(-_-)「……」


パイナップル唯食の刑―それは、掟を破った者に与えられる最も重い刑です。
一週間の間、受刑者は『パイナップルの入った酢豚』以外の物を食べることを禁じられます。
この刑には、他のどの刑にも真似できない処罰を与える目的がありました。

それは、彼らの誇りを奪い去ること。

彼らの持つ誇り、即ち『パイナップルを認めない心』をへし折り、服従させることがこの刑の目的なのです。

  _
( ゚∀゚)「これより一週間、ここには鍵をかけさせてもらう。この男への面会も禁止だ」

執行人の言葉を聞くと、町人たちは三々五々に散っていきました。
  _
( ゚∀゚)「何日耐えられるか見物だな」

執行人も言葉を残してその場を去ります。
後に残されたのは、ヒッキーと美味しそうな酢豚だけ。

(-_-)「勝手にすればいい」

ヒッキーの声が、空になった処刑場に響きます。


翌日。
冷たくなった酢豚が回収され、新しい酢豚が処刑場に置かれます。
その酢豚にも、ヒッキーは手を付けませんでした。

また、夜が明けます。
  _
( ゚∀゚)「ほう、まだ耐えるか。だが、随分やつれたな」

執行人の言う通り、ヒッキーの姿は明らかにやつれていました。
それも当然です。彼はこの二日間、何も口にしていないのですから。

(-_-)「元からこんなものだ」
  _
( ゚∀゚)「強がりを言う気力ぐらいはあるようだな…今日の分の酢豚だ」

軽い音を立てて新しい酢豚が置かれました。
その香りに、ヒッキーは僅かな違和感を覚えます。

(-_-)「パイナップルの匂いがしない…?」
  _
( ゚∀゚)「…いや、大変だった。ここまで来るのは。無駄に警戒が厳しくてな、時間がかかったぞ」

不意に、執行人の声が変わりました。それは、ヒッキーが聞きなれた女性の声。
執行人が自分の首元に手をかけると、顔の皮膚がべりべりと剥がされていきます。
         _
lw´‐ _‐ノvつ(  ∀ )「ふう。出来がいいのは認めるが…まだ通気性には難ありだな」

(-_-)「美味いなこの酢豚」

ヒッキーは大して驚きもしなかったようで、女性の持ってきた酢豚に喰らい付いています。

lw´‐ _‐ノv「もっと驚けよ糸目」

(-_-)「お前も糸目だろうが。…だが、助かったよ。シュー」

シューと呼ばれた女性はふん、と鼻を鳴らして長い髪をたなびかせました。

lw´‐ _‐ノv「新しいマスクのテストがてら寄っただけだ。ほれ、食ったんならさっさと帰るぞ」

(-_-)「策は?」

lw´‐ _‐ノv「決まっている。正面突破さ」

そう言いながら、羽織っているマントの下から取り出したのは小さな手榴弾。

(-_-)「相変わらず物騒なことを…」

lw´‐ _‐ノv「黙って耳でも塞いでろ。貴様ごと吹き飛ばすぞ」

手榴弾が放り投げられ、処刑場の壁が轟音と共に崩れ去りました。
ぽっかり開いた穴を抜け、二人は駆け出します。

(-_-)「なぁ、ところで一つ聞きたいんだが」

lw´‐ _‐ノv「何だ?スリーサイズなら永遠に秘密だぞ」

(-_-)「さっきの酢豚、妙に美味かったが…何か入れたのか?」

lw´‐ _‐ノv「ああ、あれな。今度新しく考案したんだが」

再びマントの中に手を入れ、シューが取り出したのは小さな丸い果物。

lw´‐ _‐ノv「マンゴー」

(-_-)「…この国の国民は、こんな美味いものが入った酢豚も知らずに死んでいく」

lw´‐ _‐ノv「悲しいけどこれ事実なのよね」

飄々と受け答えをするシューですが、その目には火が燃えています。
それは、ヒッキーの胸に灯る火と同じ物。

(-_-)「知らせなければならないんだ。パイナップル以外にも、酢豚に合う果物があることを」

lw´‐ _‐ノv「パイナップルを嫌いな人もいることだしな。お前とか」

(-_-)「…この際、僕の好き嫌いの話は抜きにしてくれないか?」

lw´‐ _‐ノv「黙れ偏食家。お前が酢豚を普通に食ってればな、私がこんなことする必要もなかったんだぞ?
       我々はパイナップルを撲滅する会じゃなく、酢豚に自由を与える会なんだからな」

(-_-)「わかってる」

彼らは戦い続けます。この国が、パイナップルの入っていない酢豚を受け入れるその日まで。
あらゆる人が、笑顔で食卓を囲めるようになることを信じて。




酢豚に自由を、のようです   終






この小説は2009年3月10日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:shErZ6mK0 氏
作者がお題を募集して、それを元に小説を書くという形式のものです


お題
・( ゚∀゚)o彡゚ パイナップルパイナップル
・lw´‐ _‐ノv「マンゴー」
・(*゚∀゚)「やっぱり酢豚にはパイナップルだよっNE!」


ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2010/01/09 18:30 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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