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('A`)ドクオの深夜徘徊のようです


310 :タイトル;('A`)ドクオの深夜徘徊のようです:2008/08/20(水) 02:53:50.89 ID:j1S6tVl5O

時刻は0時10分―

('A`)「ハァハァ…ウッ!」

白濁液をティッシュで受け止める。
快感を得るためというより、もはや義務化している。

('A`)「ふぅ…」

使用済みティッシュをゴミ箱に投げ棄てる。

('A`)「めんどくせー…」

何かをしている訳でもないのに、
何故かこんなフレーズが出てきた。

ウェットティッシュでモノを触った手を拭き、
煙草を一本取り出し安物のライターで火をつけた。

('A`)「…フー…」

引きこもりにしては、整理された部屋。
ゴキブリなんて、生で見たことは一度も無い。
ハイビジョンのテレビにPS3、沢山の漫画本に
デスクトップパソコンとノートパソコンそれぞれ一台にプリンター。
引きこもるなら誰もが理想とするような部屋だろう。


いつまでこんな下らない生活を続けるのだろうか。



311 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 02:55:18.37 ID:j1S6tVl5O

('A`)「めぼしいスレねぇなー…」
パソコンを弄る。
ドクオは夏は嫌いだ。
まず暑い、そして趣味というか生活の一部である2chに
厨房が大勢流れ込んでくるから。
('A`)「彼女持ちと厨房はVIP来んなカスが」
煙草を吹かしつつ、愚痴る。

毎日、昼の13時頃に起き、深夜4時から4時半くらいを目安に眠りにつく。
食べ物は親が買ってくるコンビニ弁当やカップラーメン等を適当に貪る。



312 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 02:57:34.95 ID:j1S6tVl5O

('A`)「毎日つまんねー…」

ドクオは大学受験に失敗した。
医師である親の跡継ぎとして多大なプレッシャーがあったのがマイナスだった。
それからもうずっとこんな生活だ。
幸か不幸か父が医師である故に金「だけ」は沢山あった。
通販でゲームを買おうが、ノートパソコンを買おうが、父は黙って支払った。
甘やかしというか、
世間体を気にしているから外出しないことを条件に
度を過ぎなければ、買い物をして良い、それだけのことだ。

こんな生活を始めてもう何年になるだろうか。
少なくとももうドクオは成人している。



313 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:01:07.14 ID:j1S6tVl5O

('A`)「いつまでこんな生活続くんだか…」

もう六本目になる煙草に火をつけた。

('A`)「…死ぬまで…か」
親が、じゃない。自分が、だ。

ドクオの家庭は決して円満じゃない。
まずドクオのことは大きな原因の一つだ。
父親は外に女がいる。
母親も外に男がいる。

いつ離婚してもおかしくないが、双方「世間体」を気にするので
絶対に離婚はしない。

('A`)「はぁ…」



315 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:08:44.79 ID:j1S6tVl5O

正直ドクオ自身は両親が不倫していようがどうでもよかった。

彼は引きこもる遥か前から両親を忌み嫌っていた。

医者になれとスパルタ教育を強いる父親。
勉強で90点台以下でもとろうものなら体罰が当たり前。
それを止めずにただ見ているだけの母親。

そんな人間は親でもなんでも無い。


('A`)「おいおいVIPで恋愛相談とか…
得意気になって相談乗ってる奴もなんなんだ」



317 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:10:28.39 ID:j1S6tVl5O

('A`)「はぁ…」

ガタッ
椅子から立ち上がる。
財布と煙草、全く鳴らない携帯をポケットに入れる。

('A`)「深夜徘徊でも行くかぁ…」

週に1、2回深夜に外をぶらつく。
引きこもりでもたまには外の空気くらいは吸いたい。
深夜は誰にも会わないで済むから最高だ。
その際にビニール袋を持っていき自販機で煙草や缶ジュースを買い溜めする。

当然親には気付かれないように出る。
特に外出するなと釘を刺してきた父親にバレることのないようにだ。
今日は両親とも不在だから特に気を使う必要は無かったが。



318 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:13:10.80 ID:j1S6tVl5O

チャリン…
ピッ…
金を入れボタンを押す。

バタン
ジュースが出てくる。

('A`)「さてと…タバコもジュースも沢山買ったしそろそろ帰―」

<ヽ`∀´>「ようよう良いじゃねーか姉ちゃん」
( ФωФ)「こんな夜中にうろついてるんだから、期待してたんだろ?なぁw」

ξ゚⊿゚)ξ「ちょっと、触んないでよ!」

<ヽ`∀´>「ギャーギャーうるせぇ女だ」
前方の、公園の近くで女がガラの悪そうな二人に絡まれてる。


('A`)「…うわぁ」



320 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:15:06.26 ID:j1S6tVl5O

<ヽ`∀´>「おら黙って来いよ!」

エラの張った男が女を強く引っ張る。

('A`)「どんどんエスカレートしてんじゃねぇかよ…」

('A`)「…女なんか…どうなったって知ったこっちゃねぇよな」

ドクオは昔、クラス女に嫌われていた。
別に何をしたわけではない。
キモイだの、ウザイだの、酷い言葉を沢山浴びた。

('A`)「女なんかクズしかいねぇよ…あの女だってそうだ。
人を見た目で罵倒したりするクズなんだ…」

ξ゚⊿゚)ξ「痛い!やめて!」

( ФωФ)「うるせぇ女だな…そこの公園に連れ込んでやっちまうか?」
<ヽ`∀´>「誰かに見られたらまずいな…あ、トイレがあるか」
( ФωФ)「決定だな」



322 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:16:51.92 ID:j1S6tVl5O

('A`)「…俺には関係ねぇ」

<ヽ`∀´>「おらこっち来いニダ!」
ξ;⊿;)ξ「やめて!」

―――――
('A`)「もうやめてくれ…」

「うるさい!また77点なんて点数とりやがって!」

バキッ!

('A`)「ぐっ……母さん…」

「あんたが学習しないからよ。自業自得でしょ」

('A`)「そんな…」

ドカッ!

('A`)「うっ!」

―――――

('A`)「これじゃあ同じじゃねぇか…」

女は必死で抵抗している。

('A`)「あの時の母親と…同じじゃねぇかよ、俺…」



324 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:19:29.84 ID:j1S6tVl5O

('A`)「クソッ…俺はあんな奴とは違う…」

( ФωФ)「チッ…大人しくしねぇと女でも容赦しねぇぞコラ!」

('A`)「…(なんか武器になる物ねぇか…そうだ)」

ドクオはポケットから携帯を取り出す。
割りと古いタイプで、重さがある。

('A`)「個人情報見られたら嫌だからICチップは抜いとくか…一応…よし。
当たるに越したことはないけど物音がするだけでも警戒するだろ…
(食らえ!)」

ブンッ!
携帯を思いっ切り投げつける。

ガンッ!

<ヽ`∀´>「いたっ!…なんだこれ!?携帯…?」
( ФωФ)「なんだ?」

<ヽ`∀´>「いや携帯が…」

二人がキョロキョロと辺りを見回す。女からも手を離した。
が、チャンスだと言うのに女は萎縮して逃げ出せていない。

('A`)「(なんで逃げねぇんだよこのバカ女!)」



326 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:22:15.92 ID:j1S6tVl5O

ξ;⊿;)ξ

('A`)「(泣いてる暇があったら早く逃げろ!)…仕方ねぇ」

ドクオは缶ジュースの沢山入ったビニール袋の持ち手を強く握った。

('A`)「固い缶ジュースが沢山入ってるからな…武器になんだろ」

<ヽ`∀´>「チッ…なんなんだ」
( ФωФ)「まぁもう良い、早くこの女―」

('A`)「うおおおおお!!」

<ヽ`∀´>( ФωФ)「!!?」

ガンッ!!



327 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:23:51.40 ID:j1S6tVl5O

<ヽ`∀´>「いってぇぇ!頬っぺたになんか当たっ…」

('A`)「おらぁ!」

ドカッ!

( ФωФ)「ぐわっ…なんだこれ!?缶ジュースの入ったビニール袋!?」

('A`)「うおら!!」
ビニール袋を一心不乱に振り回す。

<ヽ`∀´>「ちっ…なんだこいつ頭おかしいんじゃねぇか!
おいロマネスク逃げるぞ!」
( ФωФ)「あ…ああ!クソッ!!」

二人組は走り去っていった。

('A`)「はぁ…はぁ…おい、だ…大丈夫か」

ξ;⊿;)ξ「あ…ありがとう」



329 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:26:07.15 ID:j1S6tVl5O

ドクオは携帯を拾うと、女に話し掛けた。

('A`)「一人で帰…れそうにないな」

ξ;⊿;)ξ

('A`)「…俺でよければ家まで送りますけど…」

ξ;⊿;)ξ「…お願いします…」

('A`)「(早く帰ってパソコンやりたい…)」

―――

ξ;⊿;)ξ「…ここです…ありがとうございました」

('A`)「(うちの近くじゃねぇか…)じゃあこれで」

ξ;⊿;)ξ「あの、お名前と連絡先…」

('A`)「いや…そういうのめんどくさいから良いです…
(外出したのバレたらまずい)」

ξ゚⊿゚)ξ「じゃあせめて名前を…」

('A`)「あ…あー…鈴木、鈴木です」

ξ゚⊿゚)ξ「鈴木さんですか…本当にありがとうございました…」

('A`)「(大嘘だけどな)じゃあほんとにこれで…」



334 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:53:48.89 ID:j1S6tVl5O

ガチャ…
('A`)「はぁ…」

ガチャン。
ドアをなるべく静かに閉める。

('A`)「…二人とも靴がねぇな」

また、不倫中か。

('A`)「なんで結婚したんだかな」



('A`)「…まぁ、別れたら別れたで面倒だからそれはやめてほしいがな」

ブツクサ言いながら二階の自分の部屋に向かう。



336 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:57:23.11 ID:j1S6tVl5O

ガチャ…バタン。
自室に入る。

('A`)「あー…なんかあんなに動いて大声出したのも久しぶりだな」

('A`)「…柄にも無いことしたな」

傷のついた携帯を見つめる。
幸い電源を入れたら普通に作動した。

('A`)「流石ヒタチ製だ」

プシッ…
オレンジジュースの缶を開ける。

('A`)「缶ジュースも無事みてぇだな」

シュボッ…
煙草に火をつける。

('A`)「…フー…」


('A`)「…母親と一緒には…なりたくなかった…
ならなくてよかった…な」

煙草の灰を灰皿に落とす。



338 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2008/08/20(水) 03:59:19.41 ID:j1S6tVl5O

('A`)「こんなことがあったからって
何かが変わる訳じゃねぇ…
漫画みたくこれを機にその女と付き合って社会復帰もとかご都合展開な人生はありえねぇ…」

フー、と口から煙を吐き出す。

('A`)「…またいつもと同じ明日が来るさ」

灰皿に灰を落とす。

('A`)「いつもと…同じ…」

煙草を灰皿に押し付け火を消す。
パソコンの電源を入れた。


('A`)「あー……めんどくせぇな」

終わり


[ 2008/08/20 19:12 ] 総合短編 | TB(0) | CM(1)

ドックンドックン~!ふぅん!にゃーんにゃーん
ドクオさん、ぱねぇっす。
[ 2009/09/21 18:32 ] [ 編集 ]

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