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( ><)だけが知らないようです


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




( <●><●>)「日常というものは、ほんの些細な出来事を切欠にあっけなく崩れてしまうものなのです」

( ><)「…それはどういう意味ですか? わかんないんです!」

( <●><●>)「わかりませんか?」

( ><)「はいなんです」

( <●><●>)「それでいいのですよ」

( ><)「……………?」

( <●><●>)「ビロードだけは、何も知らなくて良いのです」

( ><)「ワカッテマスくん?」

( <●><●>)「知らないままの方が、いいのです」



20080718222726.jpg



僕はいつも、夢見ているのです。


いつか誰かが、誰でもいい、知らない誰かさんが、僕のことを特別な人間だと言ってくれるのを。


君は、選ばれた人間なんだよって言ってくれるのをいつも夢見ているのです。

有り得もしない夢物語を、まるで白馬の王子様を待つ女の子のように目を輝かせて、待っているのでした。







/ ,' 3「…――――で、あるからして、ひろゆきはこの格言を残し…――」

冬も本番な一月末のこと。
教室の外には相変わらずの雪がちらちらとその身を躍らせていました。


冗長な教師の声響く教室で、僕は眠気を堪えながらその声を聞いていました。

歴史教師である荒巻先生の授業は起こられないことで有名なので
皆うつらうつらとした表情をしています。


( ><)(暇なんです……)

僕の日常はとても単調で、平凡な毎日。
友達といつものように笑いあい、たまに喧嘩して、遊んで、とっても平凡な
だけど楽しい毎日でした。

嫌いではありません、むしろ大好きなくらいなんです。
だけど、そんな中でも僕が憧れているのは非日常の世界でした。
RPGのように戦って、姫を救い出すような夢物語。

( ><)(この雪が敵からの攻撃だったらどうしましょう…)

窓の外に胡乱(うろん)な視線を向けながら、そんな子供みたいなことを考えていました。

他人よりも特別な能力があったらいいな、とか、世界でたった一人
選ばれた人間だったらいいのにな、とか、

実は僕が世界を変えるほどの力をもっていたらいいのにな、とか。

どう見ても厨二病です。本当にありがとうございました。

だけど憧れてしまうんです。

( ><)(雪……止まないんです………)

男の子なら、きっと誰しもヒーローに憧れてしまう時期があるはずです、だから僕は、
いつか誰かが僕に戦って欲しいと言ってくれるのを待っていました。

君が必要だといってくれるのを待っているんです。


空を舞う雪は、まるでそんな僕の夢を覆い尽くすように、白く、いつまでも振り続けていました。



* * * * * * * * 


( <●><●>)「本日ビロードが教室の窓から雪を眺めていた回数、実に12回、
         荒巻先生の授業とはいえ、油断しているとチョークが飛びますよ
         妄想もいい加減にしときなさい」

(*‘ω‘ *) 「お前がいい加減にしろ。 授業中にずっとガン見とかマジ気持ち悪いっぽこの変態」

( <●><●>)「ちなみにちんぽっぽ、君が欠伸をした回数はなんと30回
         そんなに空気吸い込んでると今よりさらに太って風船のようにはじけますよ」

(*‘ω‘ *) 「死ね」

( <●><●>)「君がね」

(;><)「け、喧嘩はダメなんですー!」

いつの間にか授業が終わり、次の授業の準備をしていると後ろにちんぽっぽちゃんと
ワカッテマスくんが立っていました。
剣呑な空気の中割って入ると、ワカッテマスくんは僕に笑いかけながら近くに寄りましす。

( <●><●>)「第一変態呼ばわりとは聞き捨てなりませんね。
         ビロードは私の大切な親友なのですから。ねぇビロード」

そういって僕の肩に手を乗せます。

彼は僕が幼稚園の頃からずっと一緒にいる親友なんです。
真っ直ぐな黒髪と、その髪と同じ位真っ黒な瞳は子供の時からずっと変わりません。

僕は背の高い彼を見上げるようにして笑いかけました。

( ><)「は……」

(*‘ω‘ *) 「人の彼氏に気安く触るなっぽ」

しかし、笑いかけようとした瞬間僕の肩に置かれていた手は恋人によって弾かれてしまいました。

パンッ

という乾いた音と共に、ちょっと赤くなった手をさするワカッテマスくんが
恨みがましそうにちんぽっぽちゃんを見ました。

( <●><●>)「何をするんですかこのうし乳。 年取ってから垂れ下がれ」

(*‘ω‘ *) 「黙れっぽこの真っ黒クロ目スケ」

小柄な体で長身のワカッテマスくんを睨みつけるのは僕の恋人ことちんぽっぽちゃんです。

ふわふわと天然パーマ気味なショートカットを無理やりちょんまげのように
頭のてっぺんで括っているその姿は小動物的な何かに似ています。

制服の上から羽織ったセーターのポケットから手を出して
座っている僕の後ろから手を回してきました。

首にじんわりとした温もりがあたります。

(*><)「わ、どうしたんですかちんぽっぽちゃん!」

(*‘ω‘ *) 「ビロード、こいつ変態だから気をつけるっぽ。 油断したら…」

( <●><●>)「人の評判を落とすようなこと言うのやめてくれませんかこのバカ女」

(*‘ω‘ *) 「ワカッテマス、お前 必 死 だ な wwwwwwwww」

( <●><●>)「喧嘩を売られたのはワカッテマス」

(*‘ω‘ *) 「キャラ付けうぜぇ」

( <●><●>)「よし、買った」

(;><)「だから喧嘩はダメなんですー!」

火花散る二人の間を、僕は立ち上がって止めました。
僕が望む非日常なんて微塵もない日常は、当たり前のように続いているのです。


学校の帰り道、ワカッテマスくんとちんぽっぽちゃんに挟まれながら僕は今日授業中に考えていた話を
二人にしました。
他の人たちは高校生にもなってまだそんなこと、って馬鹿にするけど、
この二人はそんなことせずにいつも聞いてくれるんです。

嬉しいんです。

( ><)「それで、この雪が敵の攻撃だと仮定すると、やっぱり火を使った攻撃が欲しいんです」

(*‘ω‘ *) 「ビロード、いい方法があるっぽ。こいつ燃やして逃げればいんじゃね?」

( <●><●>)「あなたのその無駄な脂肪燃やした方が効果的だと思いますがね」

(*‘ω‘ *) 「ちょっとガソリンスタンド行って来るっぽ」

( <●><●>)「今は原油高ですから、ダイエットした方が安上がりですよ」

(*‘ω‘ *) 「うるせぇ黙れっぽこの変態」

(*><)「二人とも仲良しなんです」

( <●><●>)「ビロード、一緒に病院いきましょうか」

(*‘ω‘ *) 「私と一緒に眼科行くっぽ」

こんなこと言っているけど、二人とも実は仲良しさんだってこと、僕は知っているんです。

それに二人とも本当は優しい人だから、人を本心から傷つけるなんてことはないって知ってます。
わかってるんです!
だから、僕はこの二人が大好きなんです。


(*><)「えへへへへへへ」

( <●><●>)「どうしましたビロード」

(*‘ω‘ *) 「こいつの顔が滑稽だったっぽ?」

(*><)「違うんです!僕、二人のことが大好きだなって…!」

いつも一緒にいてくれるこの二人が、僕は本当に大好きなんです。
ずっとこの時間が続けばいいのに、って思うくらい。
この二人がいれば、退屈な日常も楽しくて

( <●><●>)「…………私も、ビロードのこと大好きですよ」

(*‘ω‘ *) 「当たり前のこと言わせるなっぽ。あとワカッテマスお前気持ち悪い」

( <●><●>)「ビロード、このバカ女は早いところフリなさい」

だから、僕は例え自分に特別な力がなくても、結構楽しかったりするんです。



* * * * * * * * 


深夜。

月すらも雲に隠れ深い闇が広がる教室。
二人は、まるでそこに居るのが当然のように、悠然としてそこに立っていた。

深夜の学校に音は無く、そして気配も感じられない。
それはこの二人が意識せずとも気配を消しているせいだろう。

男、ワカッテマスが何もない空間を見つめながら、痺れを切らしたようにぼそりと呟いた。

( <●><●>)「………そこに居るのはワカッテマス、さっさと出てきたらどうですか」

呼応するように傍にいた女、ちんぽっぽは退屈そうに続ける。

(*‘ω‘ *) 「さっさと家に帰ってビストロスマップ見なくちゃいけないんだっぽ
        ビロードに手料理作るんだから」


深い暗闇の中から、僅かに笑う気配がした、それと同時に空気を裂く音が教室を覆う。



「―――――――――アヒャッ!」



( <●><●>))「!」

(*‘ω‘ *) 「!」

瞬間、糸がまるで刃のように襲い掛かってきた。
間一髪でそれを避けると、ひゅんひゅんと甲高い子供の声のような音を発しながら、縦横無尽に糸が跳ねる。

(*゚∀゚)「アヒャッ!ヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!」

暗闇の奥から、小柄な少女が飛び出してきた。
迷彩服に黒スパッツのその少女は、ニヤニヤと笑う口元から残虐性がにじみ出ているようだった。

机の上に座りながら、大きな口を開けた。


(*゚∀゚)「はぁっじめましてぇえええ!!つーちゃんでぇっす!!そんでもってさようならぁ!!」


ぎゅんっ!と針のように尖った糸がワカッテマス目掛け飛んできた。
だが、それがワカッテマスまで届くことはない。

( <●><●>)「これくらいの能力が私に勝てるわけないと、ワカッテマス」

ワカッテマスの前には、大きな三角定規。
それが目の前で鋭い刃のようになった糸を食い止めていた。

まるで意思があるように、次々に襲い掛かる糸を食い止めている。
つーは眉を不快そうに動かしながらも、糸を操る指は止める様子はない。

(*゚∀゚)「あん!?うっぜえなもぉおおお!」

今度は糸ではなくロープのようだった。若干太くなったせいか、威力も増し、
十重二重のロープが三角定規を破壊した。

( <●><●>)「…貴女の足止めを出来ればそれでよかったんですよ」

(*゚∀゚)「は!?お前何言って…」

(*‘ω‘ *) 「そんくらいの力で大見得切るなっぽこのタコ」

ひんやりとした冷気が、つーの後ろから漂ってくる。
可愛らしい声が響き、振り向いた時にはすでにちんぽっぽの足が地面を蹴っていた。

(;*゚∀゚)「んなっ!?」

ちんぽっぽの姿はもはやつーの視界になく、気づいたと解ったときにはつーの体は吹っ飛ばされている。

(* ∀ )「うぎゃう!」

蛙の潰れるような音を立てて、つーは地面へと落ちた。
近付いてくるワカッテマスの目には何の感情も浮かんでいないようだ。

(*゚∀゚)「くそっ…」

( <●><●>)「世界政府も君のようなやつを送りこんでくるなんて、質が落ちたものですね」

ワカッテマスの周りにある机が、つー目掛けて襲い掛かった。
机だけではなく、ワカッテマスの周りにあるもの全てがつー目掛けて飛び掛っている。

(;*゚∀゚)「痛たたたたたたたたたたた!何すんだテメこのやろ!コンパスささった!」

(*‘ω‘ *) 「いい加減諦めろって話しだっぽ」

ちんぽっぽが高く舞い上がり、そのままつーへと全体重をかけ降りたつ。
胃の中のもの全てが飛び出しそうな攻撃に、つーは必死に意識を保っているようだった。

(* ∀ )「うぶっ!!!!」

( <●><●>)「今の攻撃がきついということはわかってます」

(*‘ω‘ *) 「失礼な女だっぽ」

悔しげな瞳でワカッテマスとちんぽっぽを睨みつける。
その目には涙も浮かんでいるようだったが、相変わらず二人には何の感情も浮かんでいない。

(*゚∀゚)「畜生お前ら……っ!そんな力があるくせに、なんでいつも邪魔ばっかりするんだ!?
     別にお前らの命を狙っているわけじゃないんだぞオレたちは!」

( <●><●>)「そんなこと知ってますよ。しかし君たちは僕らの大切な人の命を狙っているでしょう」

淡々と言葉を吐くワカッテマスには僅かな苛立ちが垣間見えた。


(;*゚∀゚)「仕方ないだろ!あいつがいたら…

                     この世界は終わるんだから!」


( <●><●>)「………………」

(*‘ω‘ *) 「……………」

(*゚∀゚)「わかってんだろ!?アイツはこの世界にとって害悪だ!排除すべきだ!
     なんでお前らはアイツを庇うんだよ!?」

その言葉に、ワカッテマスもちんぽっぽも何も言わず、ワカッテマスは三角定規を、ちんぽっぽはその足を振り上げ。

(*゚∀゚)「おい!なんとか言えよ!お前らだってアイツの危険性わかってるんだろう!?
     無自覚だけどいつかアイツは…あぐっ!!」

それ以降につーの言葉が紡がれることは無かった。



気を失った少女を見つめながら、ちんぽっぽがぼそりと呟いた。

(*‘ω‘ *) 「…いつもいつも、政府が送り込んでくる奴はバカなことばっかり聞くっぽ」

( <●><●>)「同感です。私達がビロードを護る理由なんて一つしかないというのに」

そういって交わした視線の奥には、明確な意思が見える。

誰がとも無く、教室に二人の声が響いていた。


(*‘ω‘ *) 「アイツのことが」

( <●><●>)「大好きだからに決まっているでしょうに」


雲に隠れていた月が、二人の笑みを照らす。
その笑みはどこか穏やかなものだった。



* * * * * * * * 


(*><)「だから!僕は考えたんです!幻のエターナルフォースブリザードという必殺技を!」


その日、僕はいつものように休み時間、自分の妄想もとい夢を話していました。
二人は今日も呆れることなく話を聞いてくれて、僕は嬉しくなってしまうんです。

今日は必殺技についてのお話なんです!

( ><)「エターナルフォースブリザードは全てを凍らせる絶対零度の技なんです!!」

にこにこしながら技の説明をしていると、珍しくワカッテマスくんも話に乗ってきてくれました。

( <●><●>)「ビロード、遠隔操作はなしですか?」

( ><)「遠隔操作?」

( <●><●>)「離れているものを自分の意思で操れたりするんですよ」

(*><)「それもアリなんです!かっこいいんです!」

自分の周りの無機物を操れる姿を想像して、思わず笑みが零れました。

(*‘ω‘ *) 「それよりもやっぱ攻撃力強化だっぽ。超脚力とかマジやばくね?」

( ><)「肉体強化は王道なんです!」

自らのパワーを強化するなんて主人公っぽくて!!と僕が力説しているとワカッテマス
くんが不服そうに横から口を出してきました。

( <●><●>)「しかしパワーだけなら横綱もありますからね」

(*‘ω‘ *) 「やんのかコラ」

(;><)「なんで喧嘩になってるんですか!?」

すでに睨み合いを聞かせている二人を割るようにして、僕は叫びました。

( <●><●>)「ビロード、私とこのバカ女、どっちが好きですか」

(;><)「え?」

( <●><●>)「私なら君のことを一生護ってあげますよ」

(*‘ω‘ *) 「お前を選ぶわけないだろうっぽ…常識的に考えて…」

(;><)「………ふ、二人とも…」

そもそも何から護るというんでしょうか。
こんなにも平凡な毎日なのに、しかし二人はすでに僕の意見は聞いていないようで
ただただいつものように、言い争いをしていました。

( <●><●>)「ビロードは私が護ります」

(*‘ω‘ *) 「こっちのセリフだっぽ。世界を敵に回しても私が護る!」

( ><)「ちんぽっぽちゃんは女の子だから、僕が護るんです!!」

( <●><●>)「………………」

(*‘ω‘ *) 「………………」

僕は恋人を護ると言っただけなのに、何故か二人が同時に僕を抱きしめてきました。
良くわからないけど、なんだか嬉しいんです。

今日も僕の世界はこんなに平和で。
敵も不思議な能力も世界の危機もないけれど、それなりに楽しい毎日なんです。

( <●><●>)「さっさと別れろ別れろ別れろ別れろ別れろ」

(*‘ω‘ *) 「うっせーんだっぽこの変態変態変態変態変態」

(*><)「………………」


あしたあさってもずっとずっと、この平和が続きますように!
僕はそう願いました。



おわり





この小説は2008年7月16日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:j8NtjxoM0 氏
作者がお題を募集して、それを元に小説を書くという形式のものです

珍しく全員擬人化です



お題
文房具が武器
主人公の友達とか恋人は戦っているのに主人公だけ知らない。傍観者ですらない
十重二重のロープ
ハイジャンプが敗因



ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2010/01/07 20:53 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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