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('A`)ドクオが粘るようです


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狐の嫁入り、晴れ兼雨。

太陽は顔を出しているのにも関わらず、空から水滴が降ってくる。
可笑しな話だ。これ誰か暇人が上空三千メートルくらいから、ホースで水撒いてるんじゃねーの?
どうでもいいか。

ところで、狐は嫁入りするわけだけど、
長門が俺の許に嫁入りするのは、何時のことになるんだい?
俺的には重要だが、皆にとってはどうでもいいか。

そんな現実逃避気味な妄想に駆られていたのは、
現状の俺に精神的余裕が全くない所為なのです。
なんせ、俺の両の手に握られている、
アオダモの木原材のバットに、この試合の命運が握られている。

例えば、ここで俺が三球三振しようものなら、
我がチームのファンの皆様方総出でフルボッコにされましょうよ。
逆にヒット一本打つなら、明日のスポーツ誌の二面か三面辺りを、
俺の見事なまでのビミョ面が飾ることだろうな。

因みに、自分でビミョ面とか言う奴は大概ブサイク。ソースは俺の存在。

やれやれ、つい二週間前までは日常になりつつあった、
二軍での生活をそこそこ満喫してたってのに。
今、俺はとんでもないところにいるぜ。

いや、俺だって仮にもプロの一人だ。一軍昇格は常に志していたし、憧れもしていた。
早く一流選手たちの集うあの世界へと自分も加わりたい。誰かの故障とか、理由やきっかけは何でもいい。
そして、なんとか一軍に定着して、少し活躍とかもして、ファンの女人とかにモテはやされたい。
いや、俺だってそう思っていたさ。

プロ入りを目標に頑張ってきた自分。だが、プロに入ってからも、
努力は継続しなければいけなかったわけで。
まぁ、なんやかんや色々大変だったわけだ。

だが、現状、俺にはその密かに抱いていた志を叶えられるチャンスが巡ってきている。
これは確かに、世界の恵まれない子供たちに比べれば、なんと幸運なことか。
メイクミラクル。メイクドラマ。眼前にそれがあるわけだ。


まぁ、それも、ここで打てれば、の話だがな。


きっかけは本当に偶然だった。
俺と同じくセカンドのポジションの一軍レギュラーの方が、故障で戦線を離脱。
その人の控えであった選手は、一軍では代打の切り札的な存在として、立場を確立しつつあった。

打撃専門。裏を返せば守備に不安が残る。
そこで急遽選手を補強する際に指名されたのがこの俺。
プロ入り三年目。当時、ドラフト四位入団。ポジション内野手、主にセカンド。
背番号44の鬱田ドクオなわけだ。

なんか4尽くしだが単なる偶然。あまり意味はないと思われる。

昔から守備だけは得意だった俺だ。
これに関してだけは、入団当時からそこそこ評価されていた様に思う。
まぁ、一時的にあてがう守備固めとして、俺は最適なわけだ。

ここ二週間、俺は決まって勝ち試合の終盤に投入された。
一軍での初めての試合出場に緊張はしたが、なに、やることは得意な守備だけだ。

今日まで、俺は与えられた役割を淡々とこなす日々を過ごした。

だがしかし、今日はちょいと状況が違うわけですよ。はい。
何故か俺は、立つ予定のないバッターボックスの左打席にいるんですよ。
そこで一軍の選手相手に畏れ多くもバットを持って対抗していたんですよ。えぇ。

因みに現状は12回の裏。両軍通じての本当のラストイニングだ。


何故だか、ランナーベースは皆埋まっている。そして何故だか、同点。
何故だか、あとワンアウトで試合は終わる。
何故だか、俺に代打は出されない。控えの野手は使い切ってしまったらしい。


要するに、俺が打つことでしか、この試合には勝てない。



('A`;)


あまりの状況に、何やら作為的なものを感じるが、それを疑う余地すら今の俺にはない。

襲いかかるは強大なプレッシャー。
俺の額から汗が一つ滴り落ちた。



1_20100107204721.jpg




一軍でのプロ初打席に立つのに対し、覚悟も何も決まらないまま試合はスタートした。

(審^ω^)「ストライーク!」

投じられた直球は、外角の低めにズバリと決まる。
初球だから球筋を見ていこうとか、際どいコースだったり、待ち球でなかったので見逃した、
とか、そういうことでは全然ない。単純に手が出なかった。

おいおい、なんだ今の球は? やけにクソ速くねーか?
俺はふと、バックスクリーンの電光掲示板に視線を向けた。

そこには、本日の試合のスコアと現状のSBO、
出場選手の名前、打順、ポジション。その他様々な情報が掲示されていた。

その中で、俺が用があるのは、スピードガン。
今の球の速さがどれくらいか、ってことだ。


 154km/h


 ('A` )


 ( 'A`)


 ('A`)

打てるか、こんなもん。
なんなの? バカなの? 当たると死ぬの?

  _
( ゚∀゚)

マウンド上。金髪でイケメンのサウスポーがそこにいた。
ジョルジュ長岡。今日の対戦相手、乙女パイレーツに所属する中継ぎ投手。
とにかく、今投げた通りの豪速球が持ち味の男だ。

ちなみに、俺と同期の入団だってことは、俺だけが知っていればいい。

して、そのジョルジュの左腕から放たれたのが、今の154km/hなわけだが、
いや、なに食って練習すりゃそんな球が投げれんだよ。お前、ゴリラとかの生まれ変わり?
ありえないだろ、浄土真宗的に考えて。いやいや、宗教とか全く関係ねーけど。
  _
( ゚∀゚)彡゜「おっぱいッ!」

卑猥で少し魅惑的な叫びと共に二球目が投じられた。
今度は内側だ。これまたオイラにゃ手が出ない。
そして、これもしっかりストライクだ。

('A`)「…………」

あれれ~? いつの間にか追い込まれてるよ~?
あとワンアウトどころか、あとワンストライクで試合が終わっちまう。
おいおい、あっさりしすぎじゃねーの? 展開早すぎじゃねーの?

待て待て、時に落ち着け、落ち着けよ。
そして落ち着いて俺の持つバット単なる木製バットを、
長門こと俺の嫁に、情報操作でホーミングバットにして貰うんd……

  _
( ゚∀゚)彡゜「おっぱいッ!」


('A`;)「まだ話の途中じゃああああああああああッ!!」

間髪入れずブチ込まれる第三球。
これ決まったら終わりじゃん、俺終わるじゃん。

助けて俺の嫁ーッ!!


(審^ω^)「ボール!」

幸いにも、主審の判定はストライクバッターアウトではなかった。
外角に外れる緩いカーブ。危ねぇ……。なんとか命拾いした……セフセh


('A`;)


……そうじゃねーよ。何やってんだ、俺は。

バッターボックスでボーっと突っ立ってるだけなら、小学生でも出来るわ。
バットを振らなきゃボールには当てらんねーんだよ。

確かに、俺は守備は得意だが、打撃が不得手だ。
この場面で鮮やかにサヨナラ安打を打つなんてのは、正直不可能に近い。
だが、それがなんだ。

確かに、俺は守備が得意なだけの二流三流それ以下の選手だ。
だが、それがどうした。

ビビってたって、誰も助けちゃくれねぇよ。

今この状況で、投手に相対することが出来るのは俺だけなんだ。
無理とか、そんなこと言って尻込みしてる場合じゃねぇ。俺がやるしか、ねぇんだよ。

('A`)「……タイム」

俺は一旦間を置いて、ボックスを出た。
そのままネクストバッターズサークルまで引き返し、バットに滑り止めを付け直す。

その作業をそそくさと終え、再びバッターボックスへと戻る。
左打席に入る前に、その手前で感触を確かめるように、二三度素振りをした。

('A`)「すいません」

試合の進行を中断したことに対して、主審に一度頭を下げた。
そうして雨によって少し湿っていた、バッターボックスの土を足で慣らしながら、
他の誰でもない、俺自身が立ち向かうべき戦場へ再び身を投じた。

      _,
マダー? ( ゚∀゚)っ/凵⌒☆チンチンコ


マウンド上のジョルジュは、如何にも待ちくたびれたぞ、という視線を俺に向けた。
『早くアウトになって、試合を終わらせろよ。どうせ打てやしねーんだからよ』
そう言っている風にも見えた。

('A`)

まぁ、実際その通り、俺が奴の豪速球を打てる筈もねーんだ。


でも、出来ることだけは、精一杯やらせて貰うぜ。

まず、俺は打席内での立ち位置を変えた。
最奥の最角。立ち位置的には、捕手に一番近くなる。

さっきまでは緊張によってか、頭が足りない所為か、
何も考えずいつもの立ち位置にいたが、それじゃダメだ。
それじゃあのクソ速い球にゃ対抗出来ん。

少しでも、球を長く見れるように。
そして少しでも、相手が投げにくくなるように。
俺はもっとちまちまと、狡い真似をしなきゃならなかったんだ。

次に俺はバットを持つグリップの位置も変えた。
少しでもシャープなスイングが出来るように、グリップエンドから一番離れた部分を、
力を入れすぎないように、だがしっかりと握る。

端から見たら、


(*゚ー゚)「えーマジプロなのに、短く持つのー!?」

从 ゚∀从「短く持つのが許されるのは、少年野球までだよねー」

(*゚ー゚)「キモーイ」

从 ゚∀从「ハァーッハッハッハインリィーッヒ!!」



プロの癖に、こんな短くバットを握ってたら、そりゃダサいだろうが、
一軍入りして間もない俺に、そんな面子もプライドもクソもない。

優先事項は、如何に目の前の投手に対し、俺が対抗できるようになるか、だ。
あっさり試合を終わらせないように、どう努力するか。
力のない俺を、最大限可能な範囲で自分自身でどうサポートするか。


そしてあわよくば、その如何によって、どうやって勝つか、だ。


(-A-)「……」

一旦バットを下ろし、一度目を閉じて深呼吸をした。
対抗心を熱く滾らせ、だが逆に思考は冷静沈着。
そうなるように、精神を集中させた。


('A`)

刹那の瞑想を終え、目を開く。
視界に飛び込んだ空は、相変わらず異常な天候だ。
ポツリと一回、降下してきた雨粒が俺のヘルメットを叩いた。


('A`#)(……来やがれ!)

決起するには少し今更感が否めないが、
それでも俺は、心の内で敵対を宣言する叫声を発した。

  _
( ゚∀゚)彡゜「おっぱいッ!」


ジョルジュの左腕からボールが放たれる。
それは先程と同じ、奴の得意球である目を見張るような速球。


('A`;)「ッ!」

俺はただ反射的にバットを振った。




(審^ω^)「ファールボール!」

バットを振った結果、ボールは三塁側の内野席に飛び込んだ。
注意を促す笛の音が鳴り響いた後に、球場にアナウンスが流れる。


“ファールボールにご注意下さい”


内心、俺はそのアナウンスに心底同意した。


――せいぜい注意してくれ、観客席の皆様方よ。
   これから一体、そういった打球が何球スタンドに飛び込むのか、俺には検討もつかねぇからな。

 _
(;゚∀゚)彡゜「おっぱいッ!!」


('A`;)「ぬがぁッ!!」


“ファールボールにご注意下さい”


幾度目になるか、このやり取り。
ジョルジュは俺に対し、何球ボールを放った?
数えてないので、正確にはわからん。

だが、少なくとも普段ならば一人の打者を打ち取るには、
充分な球数を放っている筈だ。


('A`;)ハァハァ……

 _
(;゚∀゚)オッパイ……


奴の綺麗な面が歪んでやがる。
それは恐らく俺も同じだろう。綺麗ではないかも知れないが。

俺の呼吸は乱れている。動悸が速い。
吸って吐いて吸って吐いてを何度も何度も、即座に繰り返している。
それは恐らく奴も同じだろう。

野球というのは、プレーとプレーの合間が長いスポーツだ。
時間が無制限な上、完全な攻守交代制により、絶対的に攻撃と守備が隔絶されている。

それ故、見てる方は、何をトロトログダグダやってんだか。
なんて思うかも知れないが、サッカーやらバスケやらと違い、
常に一定の動きを維持しない野球は、
その分、個々にある瞬間瞬間に、全力を出さなければいけない。

ボールを投げる瞬間。

バットを振る瞬間。

走り出す瞬間。etc

陸上の短距離走やアメフトなどもそうだが、こういったスポーツに必要なのは、爆発力だ。
無論、それを幾度となく繰り返す為のスタミナも必要不可欠だなのが。

今、目の前の一瞬に全力を捧げる。
それはある種、人間の生き様にも似ているような気がするんだ。

 _
(;゚∀゚)彡゜「おっぱいッ!!」

('A`;)「おらぁッ!!」


まぁ、んなこたぁどうでもいいな。
とりあえず、俺は無様に敗北しないように、全力で粘るだけだ。


――この勝負、先に根負けした方が、堕ちる。


思えばいつからだったか、
現状を維持して、それで満足するようになったのは。

プロを目指していた頃の自分は、もっと努力していた筈だ。
来る日も来る日も練習練習で、学校の勉強なんぞロクにやりもしなかった。

最中、幾度となく自分はプロになれるのか? なんて不安に駆られた。
このまま先へ進んで、本当に大丈夫なのか? 保障なんて何もないじゃないか。

だが、それでも俺はこの道を選んだ。そして、夢を叶えた。


しかし俺は、心のどこかで夢を叶えたら、そこがゴールだと勘違いしてたんだろう。


だからだ。入団してから今年で三年。
今までは、コーチに言われるがままに、只それだけを淡々とこなしてきた。

『お前には覇気が足りない。向上心が足りない。
 そんなことでは一生三流だ。お前、それでも仮にもプロのつもりか?』

何度か、コーチにそう指摘されたのを思い出す。
当時は、そんなことはない。俺は必死にやっていると、内心反抗していた。

だが、俺が気づいてなかっただけで、全く必死などではなかった。
全面的にコーチの言う通りだ。


現状を維持するだけなプロフェッショナルなど、必要ない。
いや、それは最早プロフェッショナルではないのだ。

夢を叶えた結果の後遺症。目標は既に達したと、俺の中の炎は燻った。

そして心のどこかで、自分は一流のプレイヤーにはなれないと、
そんな勝手に自身の限界を見極める諦めにも似た考えが、もしかしたらあったのかも知れない。

俺がいるのは、勝負の世界だ。
常に能力的向上を、記録の更新を目指すべき世界。
強者が上がり、弱者は堕ちる。文字通りの弱肉強食の世界。

覇気なく、向上心なく、闘争意欲がないなら、ここにいる必要はないんだ。

よくこんな腑抜けた精神で、これまで何事もなく、
しかも現在は幸運にも、一軍に昇格出来たと思う。
それまでに培ってきた遺産と、僥倖によるものでしかない。

こんな弛んだ心じゃ、いつ食われても壊れてもおかしくないというのに。
淡々と役割をこなすだけの、機械の様な選手なら必要ないんだ。

プロ野球選手。
誰もしもが憧れる、夢の仕事。そしてこれは、誰かに夢を与える仕事だ。

常に上を目指す人間にしか、この仕事はこなせない。
現状を維持するだけの臆病者には、絶対に無理だ。

結局、現状を維持しても時間の経過によって、何かは失われていくんだ。
現状を維持し続けていたら、最期に残るのは、維持してきたモノの風化した成れの果てだけだろう。
それでは、何も得られない。臆病者はただ失うだけだ。

常に、何かを掴みに行かなければ。常に先へ先へ、向上を。
それが、プロフェッショナルのあるべき姿だ。


('A`;)「ぬるぁッ!!」


また一度、全身全霊の力を込めてバットを振る。
喰らい付く。負けない。絶対に。執拗に、喰い下がる。

俺の粘りは、未だ継続していた。タイムアウトの存在しない試合。
だが、次の瞬間には終わるかも知れない。
試合を進行させる側も、見守る側も、一度足りとて目を離せない。


俺は、この試合のこの打席の中で、自分の中で起こった変化を、確かに感じていた。


何とか負けないように。
何とか終わらないように。
無様な真似だけはしないように。

消極的な僅かの意地で対抗していた俺だが、今は違っていた。

負けない。
絶対に負けない。
何が何でも勝つ。


俺は、戦っているんだ。戦うべき立場にいるんだ。
だから、常に勝利を目指せ。常に勝ちを見据え、そしてそうなる為に努力をしよう。
ビビってる暇もないし、現状維持なんて暢気なこと言ってる場合でもない。
どうせなら、一流の、世界の頂点目指してやるんだ。

そんな気分だった。


俺はこの試合を契機に今までの自身を革(あらた)めた。
勝負に勝って、もう一度アマチュア時代のような、あの頃の熱意を取り戻す。
こいつのボールを打ち砕いて、俺は上に行くんだ。


さぁ、来いよ、ジョルジュ長岡。
お前は知らないだろうが、同期入団同士の対決って、結構何気にアツいシチュエーションじゃね?
それに、あんだけ全力投球を続けたら、もうキツいだろ? 実を言うと俺もそうなんだ。

だからよ、次で決着つけようぜ。

 _
(#゚∀゚)彡゚「おっぱいッ!!」


ジョルジュの上体が沈み込むタイミング。
俺はそれに合わせ右足をステップさせる。奴の動作とシンクロする。
この打席で幾度となく行った、スイングの為の一プロセスだ。

これまで奴が投げてきたのは、三球目に外したカーブ以外、全てが直球だ。
よっぽど自信があるのだろう。もしくは、プライドの誇示なのかも知れない。
ならば、次にくるのも恐らくそれだ。だったら、絶対に逃しはしない。

集中力を極限まで高める。
きっと、今日一番俺は集中していた。
奴のボールのリリースポイント。そこから投じられるボールの軌道、回転、速度、全てを視た。


('A`)「――ッ!!」


そしてその感覚は不意に訪れた。

――打てる。 という不思議な確信。無意識下においての直感。






 _  オッパ……!?                                グファッ!?
(;゚∀゚)彡======================○#)A`)・∵.








だが、それは俺の勘違いだった。








雨の日は、グラウンドがぬかるんで滑りやすくなったり、
水に濡れて手元も狂いやすくなるので、充分に注意しましょう。
特にね、投球前には滑り止めのね、ロージンパックをね、念入りにね、付けましょう。
ね?


↓でないとほら、こんな風になっちゃうよ?

::(#)A )::


おい、グラウンドに倒れ伏す男を見てくれ。こいつをどう思う?
凄く……痛そうです……。


ふへへ……やったぜ、デッドボールだ。
これで押し出しサヨナラ……。この勝負、俺の勝ちだ……な……。
……明日のスポーツ誌の一面は……俺で決まり……。


薄れゆく意識下で俺は勝利した自身を誇りに思った。


さてと、どうだ? 見てたかい? 長門、愛する俺の嫁よ。
俺、ちょっとは格好よかったか? お前から見て俺は、少しは変わったのかな?
もしそうだとしたら、嬉しいか、な。


あ……なんだか……瞼が重く……。


劇的というか、あまりに異質な形での幕引きにより、球場を困惑が包み込む。
天候は相変わらず、太陽が覗いているのに降雨という、これも異質な形。


(#)A;)


俺の無事だったもう一方の頬が濡れていたのは、きっと雨の所為だと思う。



2_20100107204721.jpg
      




('A`)ドクオが粘るようです-Fin-






この小説は2008年6月25日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:Xlv6Ff1z0 氏



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[ 2010/01/07 20:48 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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