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赤い男のようです


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ

※ 少しだけ閲覧注意




目がない口がない鼻がない耳がない

男は手を慌ただしく動かす。


口がない鼻がない耳がない目がない

虚空に手を這わせ、慌ただしく。


口がない目がない鼻がない耳がない

どんどんと下に下がって行く男の手が、
赤く、てらてらと光った断面にべしゃり、と触れた。


…………目がない鼻がない口がない耳がない


それでも男は、現実を否定するように、ひたすら手を動かし、歩きだした。




20080530210738.jpg




(*´・ω・`)「うぃ~ひぃっく」

顔を紅く染めた中年が、狭い、住宅街を歩いている。
よたよたと、千鳥足で歩くその中年は、所々ぶつかりながら歩いていた。

(*´・ω・`)「うぃあ~ひぃっく」


よたよた、よたよた、千鳥足で歩く。
ドンっドンっと何かにぶつかりながら。



ドンっ

  ドン
ドン

     ドン
 ドン


ドン

    ドン



      べしゃり




生ぬるい、ヌルヌルした感触。
どす黒く、染まった中年の一張羅。

(*´・ω・`)「うぃ~…?」

中年は、酔った勢いも相まって、ぶつかった主を確認してしまった。
つい、確認してしまった。



ボロボロのスニーカーを履いた赤い足

ある程度引き締まった赤い尻

鈍く光を反射する赤い手

赤い体

赤い服

赤い地肌

赤い


(;´・ω・`)「えっ…?」


赤い


赤くない。

ない。

顔が、首が、ない。



(;´・ω・`)(なんで?どうして?なんで?なんで)

なんで、首から上がない?

赤い男は、ぬっ、と赤い手を伸ばして、中年の顔を撫で回した。
赤い手で中年の目を鼻を口を耳を頭頂部を後頭部を撫で回した。


(;´ ω `)「うあああ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」

中年の顔はたちまち赤くなった。

目を指で愛おしそうに撫で回す。


(;´ ω `)「ぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」


鼻をつまみ、捻り切る。

(;´ ω `)「んごあ゛あ゛あ゛!」


口に指を差し込む。

(;´ ω `)「ん゛ん゛っ!ぐん゛ん゛ん゛!」


耳に指を入れ、かき回す。

(;´ ω `)「ごぶっ!ばぎががぐぐ!!」


薄くなった頭頂部を掻き毟る。

(;´ ω `)「ん゛あ゛!ぐあ゛あ゛あ゛!!!」


まだ毛の生えて残っている後頭部を、頭皮ごとごっそりと毟り取る。

(;´ ω `)「ぎあ゛… あ゛…!!!!」







男はそれで満足したのか、また、手を動かし、何も無い空間を撫で、歩き始めた。


目がない口がない鼻がない耳がない

口がない鼻がない耳がない目がない………


中年の死に気付く者はいない。

赤い男に気付く者もいない。

中年を拾う者はいない。

赤い男を止める者はいない。




この二人を救う者はいない。




おしまい





この小説は2008年5月25日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:WvZpp4TpO 氏
作者がお題を募集して、それを元に小説を書くという形式のものです
タイトルがなかったので、それっぽいタイトルを付けました



お題
首が無いのに生きている男



ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2010/01/04 19:02 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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