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( ゚∀゚)振り向けばいつもそこにいるようです川д川


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




来月二十歳を迎える。成人への仲間入り、大人への第一歩だ。
そんな僕のアパートで、最近おかしな事が起こっているのだ。
寝ている時、誰かの足音が聞こえたり。
不意に気配を感じたりなんてことが、頻繁にある。


『ははは。幽霊なんているわけねえだろ』
  _
( ゚∀゚)「うん……僕もそう思うんだけど」


電話の向こうの父さんは、全く相手にしてくれなかった。
僕自身、幽霊なんて信じていない。
でももしかしたら……という気持ちもあった。

  _
( ゚∀゚)「まあそれだけ……またね」

『おう。またな』


父さんと話せたら、少しだけ気が楽になった。
うん、そうだ。やっぱり幽霊なんていないよな。
本棚の漫画を取って、ベッドに寝転がった。
  _
( ゚∀゚)「……」
  _
( ゚∀゚)「ははははは」


川д川「うふふふふ」
  _
( ゚∀゚)「面白いなあ。勇者学」


川д川「最初はすぐ打ち切りになると思ったよね」
  _
( ゚∀゚)「だねえ」


  _
( ;゚∀゚)「いた――――!!!!」



20080523214706.jpg


 

ありえない。
何だこの子。

川*д川「まさゆきおもすれー」

勇者学読んで笑ってる。あ、このギャグ面白い。
はははは。また馬鹿な事やってるなあ。
いや違うだろ。
目の前の現実を直視しろ。
戦わなくちゃ、現実と!
  _
( ;゚∀゚)「あ、あのう!」

川д川「はい?」
  _
( ゚∀゚)「幽霊ですか?」

川д川「ええ。かれこれ三十年ほど」

長いなあ。もう三十年も幽霊をやっているのかあ。
僕なんて全然産まれていない頃じゃないか。
その頃の日本は一体どんな様子だったんだろう。
限りなくどうでもいいわ。
  _
( ;゚∀゚)「どうして地縛霊なんかに?」

川д川「失敬な。私は浮遊霊ですよ。ちょっとここに住ませてもらっているだけです」
  _
( ゚∀゚)「こ、これは失礼しました……」

僕失礼な事言ったか?
ていうか浮遊霊なら近所を徘徊とかしてろよ。
何でジャンプ読んでるんだよ。

川;д川「テニプリ終わったの……?」

何でテニプリファンなんだよ。そんな寂しそうな顔するなよ。
あ、ちょっと可愛い子かも。よく見たら体つきも……。
  _
( ;゚∀゚)「違ああう!!」

川;д川「終わってないの? 今週号は休み?」
  _
( ;゚∀゚)「いやそうじゃなくて……」
 
落ち着け。
落ち着けジョルジュ長岡。

こんな時冷静にならなくてどうする。
幼少の時から『他に特徴無いけど、常に落ち着いてるよね』
てよく言われてたじゃないか。ちくしょう。
何だよ他に特徴無いけどって。
あるだろ色々。探せよ先生。

川*д川「ふんふ~ん」

ああついに寝そべって読み始めたぞ。
そこは僕のベッドだ! 足をパタパタさせるな!
あ……もうちょっとでパンツが……おう……! ホワイティ!
  _
(#゚∀゚)「ぬがああああ!!!」

川;д川「どうしたの!?」
  _
(#゚∀゚)「今大事なのはパンツじゃねえだろ!!!」

川;д川「よくわからないけどたぶんそうなんじゃないかな!?」
 
その時僕に一筋の光明が差した。
近所には有名な巫女さんがいるんだ。
彼女に何とかして貰おう。何か神聖な力で何とかしてもらおう。
  _
( ;゚∀゚)「あの、ちょっと付き合ってもらえませんか?」

川*д川「え……」

何だ何だ? 急に顔を赤らめて。
か、可愛いじゃないか。いくつなんだろう。
僕と同い年くらいに見えるけど……いや今はどうでもいい。
  _
( ゚∀゚)「外に出ましょう。行きたい所がありますから」

川*д川「……はい」

彼女を連れて、僕はアパートを出た。


 
川*д川「ふふふ……良いお天気ですね」

色白の彼女はにっこりと微笑んだ。
時々透けるのと、空中に浮くのと、
体から微妙に妖気が漂っている事以外、彼女は普通の女の子に見えた。

川*д川「あの……あそことか、良くないですか」

おずおずと指さした先に、煌びやかなお城が見えた。
現代に残っている城と言えば、ほとんどアレしかない。
アレだよアレ。
アレをこう、ナニする所……あれー不思議。遠回しに言った方が下品!
  _
( ;゚∀゚)「何がどう良いの?」

川*д川「だからナニするには良いかなって……」
  _
( ;゚∀゚)「ナニもしないよ!」

川*д川「そ、そうですね……まずはご飯とか、カラオケとかからですよね」
  _
( ;゚∀゚)「からって何だよ! 終着点にナニがあるみたいじゃないか!」

川*д川「ナニに始まって、ナニに終わるコースでも良いですけど……」
  _
( ;゚∀゚)「武道の心得みたく言わないでくれるかな!」
 
何だこの幽霊。
あ、僕の手を取ろうとしてる!
でも駄目みたいだ。
彼女の体は、僕に触れる事が出来ない。
残念そうな横顔を見て、胸がきゅんとなるような感情を覚えた。

川;д川「……」
  _
( *゚∀゚)「……」
  _
(#゚∀゚)噴ッ!  ミ*

危ない――!
そんな感情覚えてない覚えてない!

相手は幽霊なんだぞ。下手したらとり殺されるんだ。
それにしても横顔可愛いな。
うん、気を引き締めていこう。でも横顔可愛いな。
そんなこんなで神社についた。巫女さんは箒で境内を掃いていた。


川 ゚ -゚)「……いらっしゃい」
  _
( *゚∀゚)「ど、どうも」

川д川「……」

 
うほぉ。凄い美人じゃないか。
今まで祭りの時とかに、遠巻きでしか見たこと無かったけど、凄い美人じゃないか。
何て言うか……凄い美人だ。

川 ゚ -゚)「大変ですね。幽霊に憑かれているようですが」

流石は巫女さん! その分厚い袴は伊達じゃないんだね。
さあさっさと退治してくれ! 痛い。痛い痛い。
何で? 何で僕を箒で叩くの?
ぎゃあ、本気だ! 本気の目だ!
  _
( ;゚∀゚)「何するんですか!?」

川 ゚ -゚)「お前こそ美少女に取り憑いて何するつもりだったんだ。
     アレか。ナニするつもりだったのか? 変態幽霊。変態!」
  _
( ;゚∀゚)「違いますよ! 僕は憑かれている方です!
     痛い! ちょっと箒の先でチクチクするのやめて下さいよ!」

川 ゚ -゚)「このチクチクを痛がるのが幽霊という証拠だ」
  _
( ;゚∀゚)「生きててもそのチクチクは痛いですよ!」

川 ゚ -゚)「何だと。どれどれ……痛い! 痛いぞ!? なんだコレ……」
  _
( ゚∀゚)「何だお前……」
 
一瞬で頼りにならない事がわかった。
もう今日は帰ろう。帰ってジャンプの続き読もう。

あれ、動かない。
服を掴まれている。

川 ゚ -゚)「待ってくれ。幽霊事の相談ならいつでも請け負っている」
  _
( ゚∀゚)「本当に大丈夫なんでしょうね」

川 ゚ -゚)「大丈夫だと自信を持って言える根拠など何一つ無いが、大丈夫だ!」
  _
( ;゚∀゚)「大丈夫じゃね――!!」

既に幽霊よりジャンプの方が気になっていたが、一応相談に乗って貰うことになった。
ちなみに幽霊は通行人とかには見えていなかった。しかし巫女さんには見えているようだ。
幽霊と対談する事によって、除霊の方法を探るとか。
何とかしてもらえると嬉しいんだけど。

川 ゚ -゚)「なるほど」

川д川「ラストが気になって仕方ないよ……」

川 ゚ -゚)「最後はあれだぞ。作者が書いた詩が載ってたぞ」

川*д川「本当? ハンパねー!」

うん、何の話をしているんだろう。ひょっとしてテニプリかな?
おかしいよね。今テニプリの話とかしてる状況じゃないよね。
除霊の方法を探るって言ったのに、これただの雑談だよね。
  _
( ;゚∀゚)「巫女さ――ん!!」

川 ゚ -゚)「はい」
  _
( ゚∀゚)「率直に言います。彼女を成仏させてやって下さい」

川 ゚ -゚)

川д川

川*゚ -゚)「せ、性的な意味で、ですか……?」
  _
( ;゚∀゚)「何をどう受け取ったらそうなったの!?」

川*д川「そ、それはホラ……ナニを……」
  _
( ;゚∀゚)「うるさいよ! もうナニはいいよ!」

川 ゚ -゚)「では真面目に言いましょう」

急にシリアスになられるとそれはそれで不安になる。
もしかして、もう手遅れとか言い出すんじゃないだろうか。
 
川 ゚ -゚)「もう手遅れです」

言っちゃったよ……。
  _
( ゚∀゚)「言っちゃったよ……」

川 ゚ -゚)「言っちゃいました」
  _
( ;゚∀゚)「何でですか!?」

川 ゚ -゚)「話すと長くなるのですが、貴方と強く結びついてしまい、成仏出来なくなっているのです。
     以上」
  _
( ゚∀゚)「み、みじか!」

強く結びついているっていうのはどういうことだ?
僕と彼女に大した繋がりなんて無いと思うんだけど……。

川*д川「あの……ごにょごにょ」

川 ゚ -゚)「ふむふむ。なるほど」
  _
( ゚∀゚)「?」
 
川 ゚ -゚)「この変態貴族が!」

何か言い出したぞこの人。

川 ゚ -゚)「いくら女にもてないからって、あまつさえ幽霊に手を出すとはな。
     巫女の私もそれは引くわ。無いわー」
  _
( ;゚∀゚)「そんな急に引かれても……僕が何をしたっていうんです」

川#゚ -゚)「だからナニをしようとしたんだろうが!! 変態ヨーロッパが!!」
  _
( ;゚∀゚)「誤解です!!……ヨーロッパ!?」

川*д川「い、いいんです。私は彼の気持ちを受け止めますから……」

川 ゚ -゚)「何て純粋な子なんだろうが。巫女感動」

何だ何だ。
話が勝手に進んでいってるぞ。
僕の気持ちを受け止めるって……僕が何を言ったっていうんだ。
思い出せ……そんなに多く会話したわけじゃないだろ……。
  _
( ゚∀゚)「……あ」


――あの、ちょっと付き合ってもらえませんか?

――え……

 
あった――! 絶対アレだ……間違いない。
何てこった……まさかあの一言で、取り返しのつかない事になったなんて……。

川 ゚ -゚)「それで、どんな感じだったの?」

川*д川「情熱的に私を抱きしめて、『一緒の骨壺に入ろう……』て」
  _
( ;゚∀゚)「言ってないぞ――!? あとそのセリフ色々とおかしい!!」

川 ゚ー゚)「やーいやーい照れてらー」
  _
( ;゚∀゚)「この期に及んでどんなノリなんだよ!!」



結局彼女は、僕に憑いたままとなった。
あれからちょくちょく、巫女さんの所へ相談に行っている。
というか、彼女の方が行こう行こうとせがむのだ。
二人は友達になったらしい。
おかしいだろ。仕事しろよ巫女。

川*д川「ねえ知ってる? 新連載始まったんだよ」
  _
( ゚∀゚)「安易な不良ネタでしょ。もう見飽きたよ」

まあそれでも良いさ。
彼女と二人で暮らすのも、悪くないと思ってきた。
だって食費も交際費も全くかからないんだ。経済的にこれほど素敵な彼女はいない。

 
川*д川「ね、ねえ」
  _
( ゚∀゚)「何」

川*д川「きょ、きょきょ、今日は、出来る気がするんだ……」

そう言って、彼女は目を瞑った。
薄紅色の唇が、可愛くすぼんでいる。
彼女の唇に、僕の唇を重ねた。感触は、無い。
僕たちはお互いに、触れる事が出来ないのだから。

川;д川「はーやっぱ無理か」
  _
( ゚∀゚)「プラトニックな関係でいようよ」

川д川「無理。セックスしたい」
  _
( ;゚∀゚)「ちょま!! 今まで散々伏せ字でやってきたのに!?」


あの後、もう一度だけ父さんに相談した。
その時妙な事を言っていた。

『やっぱりか』と。



  _
( ゚∀゚)「今日は雨か……」

川д川「あのう……雨漏りしてますケド」
  _
( ゚∀゚)「大丈夫。そうやって畳からキノコを生えさせる仕組みなんだ。父さんがそう言ってた」

川;д川「……そうなんだ」


そう言えば……
父さんは学生の頃、このアパートを使っていたと聞いている。
つまり今から三十……。

  _
( ゚∀゚)「……」

川*д川「この新連載ツボだなあ。
      ヒロインが鼻からピーナッツを飛ばすシーンが巻頭カラーって、斬新」


僕は母さんの顔を知らない。
写真嫌いな人で、家のアルバムには一枚も写真が無かったんだ。
遺影くらいはあるんだが、母さんの遺言で隠されているらしい。
どんな人だったんだろうか。僕の、母さん。
唐突に、何となく、そんな事を思った。



  ――そしてもう一つ。



「ねえ」

「なあに?」


  ――遺言には、こう書いてあったらしい。


「なんで僕に憑いたの?」

「んん……えっと……」



  ――どうしても、二十歳になった息子が見たかったと。



「昔好きだった人に、よく似てたから――カナ」


  _
( ゚∀゚)「……」



二十歳の誕生日は、もうすぐだ。



― 完 ―





この小説は2008年5月11日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:w62Pfkxy0 氏

えっと、貞ちゃんが三十年前に死んで、ジョルジュが二十歳で…

…???
誰か教えてください



ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2010/01/02 20:02 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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