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川 ゚ -゚)とマニキュア


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




ツンの、小さくて形の良い爪を、赤いマニキュアが艶々と彩る。
クーはそれを、興味深げな顔で見ていた。
小振りな薄い唇にくわえた煙草が、細く紫煙を揺らしている。

川 ゚ -゚)「器用なものだ」

煙を吐くついでに話しかける。
ツンは微かに視線を上げる。

ξ ゚⊿゚)ξ「だけど、苦手だわ。
       気を抜くと、すぐにはみ出してしまうし」

言って、掌を大きく広げ、反らせた指先を注意深く眺めた。

ξ ゚⊿゚)ξ「あなたも、やってみる?」

マニキュアの瓶をつまみ、小首を傾げるツンに、しかしクーは笑って首を振った。



川 ゚ -゚)「私には似合わないさ」



20080225210713.jpg




ξ ゚⊿゚)ξ「そんな事――」

川 ゚ -゚)「有難う。だけど本当に、遠慮しておくよ」


クーは腕時計に視線を走らせ、煙草を灰皿に押し付けて立ち上がった。

ξ ゚⊿゚)ξ「…仕事?」

川 ゚ -゚)「ああ」

クーはソファの背に掛けていた黒いロングコートを羽織ると、長い黒髪を一つに束ねた。


川 ゚ -゚)「戸締まりに気を付けてくれ。
     夜明けまでには、戻ると思う」


微笑んで、部屋を後にした。





しんと静まり返った夜だった。
夜空を、そこだけ丸く切り取ったように
大きく白い月が、冷たいアスファルトを照らしている。

クーは、時の流れから切り捨てられ、今にも崩れ落ちそうな廃屋の
蔦に覆われた塀に背中を預けて、くわえた煙草に火を点けた。
“標的”は午前二時に、この道を通る事になっている。

コートの右ポケットに腕を突っ込み、ナイフを握り締める。

クーの仕事は、殺し屋だった。



川 ゚ -゚)「──来たか」


足音。

クーはゆっくりと、道の中央へ進む。
突然現れた黒ずくめの女に、標的の男は明らかに怯んだ様子を見せた。


「何だ、お前──!?」

それ以上は言葉にならない。
クーのナイフが男の喉仏を貫き、彼から声を奪ったからだ。


呆気なく崩れ落ちる男から体を離し、クーは自分の掌に視線を落とす。




川 ゚ -゚)「赤い」



艶々と綺麗な、ツンの指先。

どろどろと汚い、自分の指先。

どうせ殺す事しか出来ない手を、飾り立てても仕方はないのだ。





end






この小説は2007年3月7日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:yj6/hmedO 氏



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[ 2010/01/02 13:34 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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