スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

('A`)ドクオは窓際Zに追いやられたようです


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




都心から少し離れたビル郡。
そのうちの一つに、VIP商事という会社がある。


( ・∀・)「君、何をやったかわかってるの?」

('A`)「申し訳ありませんでした」

( ・∀・)「もう入社して半年だろ?
      これで何回目だよ。ねえ、何回目?」



1_20100102115156.jpg




部長が嫌味ったらしく言い寄ってくる。
いい加減黙れよ、中年太りが。ミスを俺に押し付けやがって。

( ・∀・)「君さ、大学どこだっけ?」

('A`)「VIP大ですけど……」

( ・∀・)「ふーん。勉強ばっかりやってて、仕事が出来ないタイプか。
      最近多いよねー」

('A`)「学歴コンプですか」

( ・∀・)「何?」


社内の空気が、変わった。
視線が俺の方へと向けられる。

('A`)「部長はどこ大出身でしたっけ?
    この間の企画書、誤字脱字が激しかったっすよ。
    あと、このミスの所為はどう考えても部長の連絡……」

( ・∀・)「おい、テメエ」

('A`)「なんですか? 俺、何か間違った事言ってます?」

わかってる。
いくら理不尽でも、こんな事を言ってしまうのはタブーだと。

部長は俺を睨みつけ、舌打ちする。
俺も負けじと、睨み返す。


( ・∀・)「はっ。ははははっ! いいだろう、このミスは上に報告しておく。
      それと、お前のその態度もな! 荷物を纏めておくんだな、若造」

('A`)「そうですか、ども」

俺は軽く頭を下げ、自分の机へと戻る。
周りからの視線が、痛いほど感じ取れる。


(*゚ー゚)「やばいよねー……」
( ゚∀゚)「やっちまったな……っと、あぶね、目が合いそうになったわ」
(-_-)「地方転勤かな。南無」


('A`)(そんなに俺のやった事が、おかしいモンかね?)

俺はただ、部長の責任転嫁に対して正当な抗議をしただけだ。
それだけ。ただ、それだけなのに、まるで腫れ物のような扱い。

何だ、これは。
飲み会だの何だの馴れ合いを押し付けておいて、拒否したら村八分ですか。


('A`)「ふー」

給湯室で、俺は一服する。

茶を啜りながら、窓の外を見ると
電線の上で、小鳥が囀っていた。

('A`)「平和だ。実に平和だなぁ」

(-_-)「ドクオ」

('A`)「あ、ヒッキー先輩。どうもです」

(-_-)「お前、やばいよ。何であんな事言っちゃったのさ」

('A`)「まー、我慢の限界と言うか、プライドがくすぶったというか」

(-_-)「そっか……。まあ俺も部長にはむかついてたけどさ……」

先輩はそう言うと、茶を入れて啜った。
ヒッキー先輩は、俺と同じように、飲み会や付き合いには参加しない人種だった。

そのせいか、同僚や上司からの受けは悪いが、コツコツと仕事をしている。
俺と先輩の決定的な違いは、先輩は頭を下げる事が出来る、って事だ。


(-_-)「でもさ、新入社員のお前があんな事言っちゃやばいって。
     少なくとも部長はお前より立場が上なんだから」

('A`)「わかんないっすね。部長は企画力も宣伝力もマーケティング力も無い。
    ただ威張って社員をこき使って、その成果を自分の物にしてるだけだ。
    間違ってますよ。あんな人が部長だなんて。会社はゴマすりで階級を決めるんですかね?」

俺は早口でそう言うと、喉が渇いたので茶を再び啜る。

(-_-)「会社ってのはそういうもんだ。
     少なくとも、年功序列の仕来りがあるこの会社じゃ、お前みたいな生意気な新人は弾かれるよ」

('A`)「俺が間違ってるんですかねぇ」

はは、と乾いた笑いを浮かべる。
俺は心底、この会社……いや、社会そのものに呆れていた。

(-_-)「それは俺にはわからん。でも、わかっていることが一つだけある」

('A`)「なんすか?」

(-_-)「お前はこの会社に向いていない」

('A`)「あはは、そりゃ当たりっすねwww」





('A`)「倉庫整理……?」

( ・∀・)「そうだ。さっさと荷物を纏めて、紙に書いてある部署へ行け」

('A`)「ちょっと待ってください。何で俺が倉庫整理なんて」

( ・∀・)「黙れ。首が繋がっただけでも、上の方々の寛大な処置に感謝するんだな」

部長はつまらなそうに、鼻を鳴らし去っていった。


(*゚ー゚)「倉庫整理、が、頑張ってね」

( ゚∀゚)「まあ、頑張れよ。あそこは大変だぞ」

('A`)「は、はぁ……?」

席に戻ると、同僚のしぃとジョルジュが引き笑いを浮かべながら、そう言った。
どうも様子がおかしい。倉庫整理、何かやばい事でもあるのだろうか?


(-_-)「窓際Z……」

('A`)「え?」

ヒッキー先輩が、俺の耳元で呟く。


(-_-)「倉庫整理の部署は、会社から弾かれた人々の集まる窓際部署……」

('A`)「弾かれた人々?」

(-_-)「変人奇人の集まりで、そこに移動した常人はすぐにおかしくなって辞めていく。
     いつしか、そこは窓際Zと言われる部署になったとさ」

ヒッキー先輩は、そう言うと薄気味悪い笑みを浮かべた。

(-_-)「まあ、あくまで噂だ。離職率が高いのはガチだけど」

(;'A`)「は、はぁ」

(-_-)「頑張ってこい。戻ってこれたら、歓迎してやるよ」

('A`)「ヒッキー先輩……」

そう言い、先輩は俺の肩を叩く。

('A`)「お世話になりました」

(-_-)「おいおい、お前らしくないな。似合わんぞ」

('A`)「やっぱりっすか?」

俺は笑いながら、荷物を持って企画部を出た。
最後に、部長の太った背中向けて、中指を立ててやった。

(#'A`)「ファ――ック!」

すっきりした。





(;'A`)「ぜぇぜぇ……あー、やっぱ体力落ちてるわ」

ピンポンダッシュ以来のスリルだった。
しかし、やはり年は取るもんじゃないな。足腰が弱ってる。

('A`)「えーっと、倉庫整理の部署はここか」

薄暗い地下B2。
資料室などが立ち並ぶこの階は、薄暗く、心霊スポットのような雰囲気であった。

コツコツと足音が廊下に響く。
無音の世界。まるで、別次元に来てしまった様な錯覚に陥る。

('A`)「ここであってるよな……本当に人いるのか?」

俺は、簡素なドアをゴンゴンと二回ノックした。


「はーい」

('A`)「お、人の声が。すいませーん」


(´・ω・`)「いらっしゃいませー。あ、君がドクオ君?」

('A`)「そうです」

中から現れたのは、ボロボロのコートを着たおじさんだった。

从 ゚∀从「おーい、ショボン。誰がきたんだ?」

( ´∀`)「たぶん新人モナー」

从 ゚∀从「新人? きいてねーぞ!」

(´・ω・`)「聞いてなかっただけでしょ。ああ、ごめんよ騒がしくて。
       どうぞどうぞ」

(;'A`)「は、はぁ……」


中に入ると、暖気が俺の体を包み込んだ。
部屋の中には、ストーブが置いてあり中央には何故かコタツが設置されている。


从 ゚∀从「おい、新人! とりあえず自己紹介しろよ。あと一発芸な」

お菓子をつまみながら、コタツに寝そべっている女が一人。


( ´∀`)「いきなり一発芸は酷モナ。お、ナイスショット」

ゴルフゲームをやっている男が一人。


そして、

(´・ω・`)「さて、ドクオ君。まずは落ち着いて欲しい。
       このバーボンは歓迎サービスだ」

酒瓶を片手にする男が一人。非常に酒臭い。間違いなく飲んでいる。

('A`)「あの、ここ倉庫整理部ですよね?」

从 ゚∀从「倉庫整理? そうだったっけ?」

( ´∀`)「そうモナよ。ほら、年に一回、倉庫整理するモナ」

从 ゚∀从「ああ、大掃除のことねー」

('A`)「年に一回? 大掃除?」

何を言っているのか、よくわからない。
そもそも、何で部署の中にコタツがあるんだ?
こいつらは本当に働く気があるのか?

勤務時間なのに、どう見てもだらけてるとしか思えない。

(´・ω・`)「ま、気軽にいこうよ。ドクオ君。まずは一杯」

('A`)「いえ、あの、仕事時間に酒はまずいっすよね」

(´・ω・`)「なーに、酒なんて水みたいな物さ。こいつがなきゃ仕事なんて出来ない出来ない」


(;'A`)「あの、お酒はいいですから仕事内容の説明とか……」

从 ゚∀从「よーし、じゃあお前ちょっと脱げ」

('A`)「は?」

从 ゚∀从「裸踊りしろよ。うちの部署じゃ、まず一発目にそれをやるのが伝統なんでな」

寝転がっている、ハインと呼ばれていた女が言った。
裸踊り? 何を言ってるんだ、こいつ。頭大丈夫か?

( ´∀`)「ハイン、いつからそんな伝統が出来たモナ?」

从 ゚∀从「たった今、俺が決めた」

( ´∀`)「そりゃ無茶ぶりモナ。ねえ? ドクオ君?」

('A`)「は、はい」

よかった。まともな人がいた。
全く、この女は何なんだ? いきなり裸踊りって、わいせつ物陳列罪になるだろ。

( ´∀`)「やっぱここは、ゴルフゲーム大会モナ。
      いやー、最近、対戦相手がいなくて困ってたモナ」

从 ゚∀从「おいコラ。そりゃテメーの都合だろうが!」

( ´∀`)「いやいや、裸踊りよりはましモナ。ねえ?」

(;'A`)「あ、あのー」

駄目だこいつ。早くなんとかしないと。
もっと仕事の具体的説明とか、色々やることあるだろ常考。


(´・ω・`)「待った! ここはバーボン一気飲みで手を打たないか?」

('A`)「いや、それもどうかと」


( ´∀`)「係長! そんなの駄目モナ! 歓迎一発目はゴルフゲームって決めたモナ!
      ねえ? ドクオ君!」
('A`)「いや、ゲームとかじゃなくて」
从#゚∀从「ふざけんな! 裸踊りしろよテメェ! ち●こ見せろよ●んこ!!」


(´・ω・`)「ハイン、アウトー」
( ´∀`)「ででーん。わいせつ言動一回につき100円の罰金モナー」

从#゚∀从「ふざけんな短小! デブ、ハゲ! インキンタムシ!」



(#'A`)「いい加減にしろよ!!」


俺は怒りを抑えられず、思い切り壁を殴る。
全員が口を閉じ、俺の方へ視線を向けた。


(#'A`)「何なんだよこの部署は! 仕事しろよ仕事!
     倉庫整理じゃねえのかよ! 俺は馴れ合う為に会社きてんじゃねえ!
     会社は仲良しクラブじゃねえんだよ!!」


从 ゚∀从「……」
(´・ω・`)「……」
( ´∀`)「……」


頭から熱が消え、我に返る。
突き刺さるのは、冷たい視線。

空気が凍りついたのが、すぐにわかった
また、やってしまった。
また、くだらない意地で、俺は居場所を無くしてしまうのか。


('A`)「あ、あの……」

違うんだ。俺だって、本当は居場所が欲しいんだよ。
怖いんだ。拒否されるのが。

馴れ合いたくないんじゃない。馴れ合えないんだ。



('A`)「……俺、辞めます」

耐え切れなかった。
この空間に。この孤独感に。

(´・ω・`)「あ、あの」

('A`)「俺なんか居ても、場違いだし」

背を向け、俺はドアノブに手をかけた。



从 ゚∀从「会社は仲良しクラブじゃ」
( ´∀`)「ねえんだよ……?」


('A`)「……」


从 ゚∀从「会社は仲良しクラブじゃ」
( ´∀`)「ねえんだよ?」
从 ゚∀从「おい、ショボン。リピートプリーズ」

(´・ω・`)「会社は仲良しクラブじゃねえんだよ」

なんだ……?
そんなに、俺の言った事が、気に障ったのだろうか。

从 ゚∀从「これ、いけるんじゃね? キャッチコピーで」



('A`)「へ?」

从 ゚∀从「会社は仲良しクラブじゃねえんだよ!! 倉庫整理部署2008!」

( ´∀`)「おー、中々いいモナ。いかにも真面目に仕事してます感が出てるモナ。
      どうですか係長」

(´・ω・`)「いいねぇ。ハインの『裸祭り2008! ~あなたの女性関係整理します~ 倉庫処理部門』
       よりストイックなイメージがあるよ!」

('A`)「あ、あの、なんですかそれ?」

( ´∀`)「年に一度、部署はそれぞれスローガンみたいの出さなきゃいけないモナ。
      うちの部署だけペケくらいまくって、中々決まらなかったモナよ」

从 ゚∀从「ショボン! すぐに事務に電話回せ!」

(´・ω・`)「OK」

ショボン係長は、ハインから電話をキャッチすると素早くダイヤルする。

(´・ω・`)「あ、もしもし? 事務ですか? 企画部長さんお願いします。
      ……あ、ども。倉庫処理部署のショボンです。うちのスローガン聞いてください。
      会社は仲良しクラブじゃねえんだよ!!」

ガシャン!

(´・ω・`)「どうよ?」
从 ゚∀从「ヒュー! いいねぇ。でももう一押し欲しかったかな。氏ねとか」


(;'A`)「あ、あの。俺は」

勢いに押され、俺はアホみたいにその一連の動作を眺めていた。

从 ゚∀从「合格でいいべ?」

('A`)「へ?」

(´・ω・`)「そうだね。そろそろ、こういう切れキャラが欲しかった所だ」
( ´∀`)「異議なしモナ」
从 ゚∀从「切れキャラか。少し俺とキャラが被ってるかもしれねーけど」

(´・ω・`)「ハインより常識人っぽくて実は切れやすいって所がよくない?」
从 ゚∀从「おい、そりゃ俺が異常って意味か? おい殺すぞ」
( ´∀`)「弱い犬ほど良くほえるモナ」


(´・ω・`)「と、言う訳で」

ショボン係長が、俺の肩を叩く。

(´・ω・`)「今日から君も、倉庫整理部署の一員と認める!」

('A`)「あ、はい……え?」

俺の疑問を他所に、拍手が沸きあがった。

从 ゚∀从「チッ! 忘年会では絶対裸踊りやれよ!」
( ´∀`)「一緒にゴルフゲームやろうモナ」


('A`)「あ、あの。俺はどうすれば……」

(´・ω・`)「君には重大な仕事をいくつか任せる。
       期待しているよ、ドクオ君」

('A`)「仕事……ほんとですか!?」

(´・ω・`)「もちろんだ。優秀な人材にはちゃんとそれなりの仕事を回す」

('A`)「俺なんかが、やってもいいんですか?」

(´・ω・`)「もちろんさ。実力のある奴に仕事を任せるのは当然だろ?」

俺は、その言葉に衝撃を覚えた。
これだ。この言葉を、俺はずっと求めていたんだ。

必要とされている。ここには、俺の居場所があるんだ。
プライドやコミュ力不足のせいで、何度も失った居場所が。


('A`)「ありがとうございます! 精一杯頑張ります!」

(´・ω・`)「ああ」

理不尽な上下関係もない。
真っ当な評価をしてくれる場所。

いいぜ、ここから俺は這い上がってやる。
目の前の事を全力でやって、あの部長の鼻を明かしてやるんだ。


(´・ω・`)「じゃあ、この一覧の仕事をよろしく!」

('A`)「はい!」




・B1駐車場に潜む悪霊の除霊
・会社に迷い込んだ猫の確保及び世話
・お菓子及びジュース類の補充
・ゲーム等の遊戯道具を経費で落とす為の言い訳案
・マーケ部チーフの浮気調査(極秘依頼)



('A`)「なんすか……これ」


(´・ω・`)「ん? 仕事」

(#'A`)「ちっとも倉庫整理関係ないじゃないですか!!」


(´・ω・`)「そうだよ。倉庫整理とは名だけ。
       我々の真の仕事は、会社内部へのスパイ活動なのさ!」


('A`)「な、何!?」

从 ゚∀从「そゆこと。まあ社長公認の部署だから、こんだけだらけてても潰れないワケよ」

(;'A`)「え、え、え?」

( ´∀`)「我々の真の組織名は……」


すぅ、と三人は息を吸う。




2_20100102115156.jpg





(;'A`)「ま、窓際……ぜっと」



声を揃えて、全員が叫んだ。
まともじゃない。なんなんだこの部署は。



(´・ω・`)「さあ」
从 ゚∀从「一緒に頑張っていくべ」
( ´∀`)「まずは簡単な所で、浮気調査と悪霊退治を……」



(;A;)「嫌だ――――!!」




都心から少し離れたビルにある、VIP商事。
その地下2階で、俺の悲鳴は木霊していた。


さようなら、まともな社会人生活。



こんにちは……スパイ活動……その名も



           窓際Z


 
            終






この小説は2008年1月26日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:z2nL3tIY0 氏



ご意見等あれば米欄にお願いします


 
[ 2010/01/02 11:52 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿


更新は止まっていますがコメントはご自由にどうぞ
修正・削除依頼等、何かしらの連絡はコメントもしくはメルフォよりお願いします
拍手だと高確率で長期間気づきません

スパム対策のため"http"と"@"を禁止ワードに設定しています
URLを書き込む際は"h"を抜いて投稿してください













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://gyokutonoyume.blog116.fc2.com/tb.php/3164-78537cf0


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。