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ξ ゚⊿゚)ξツンデレはしゃくれているようです


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ





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第1あご


事の発端は昨日の夜から。
部活を終え、帰宅し、服を脱ぎ、シャワーを浴び、覗く兄を半殺しにして、
タオルで濡れた身体と返り血を拭い、鏡を見ながらドライヤーをかけている時だった。

 ξ ゚⊿゚)ξ「何か丸顔になったなぁ……」

左の頬をぷにぷにと触る。
そういえば最近は妙にふっくらしてきた感が否めない。

成長の著しい高校生だ。
男子はがっちりと、女子は柔らかく丸くなるのが自然の理。
しかし、それを踏まえても……

 ξ;゚⊿゚)ξ「ちょっとまずいかも……」

 (#)´∀`)「ブヒヒwwwwツンの蹴りは気持ちいいなぁwwwwwwwwww」

鼻血を噴出しながら仰向けになっている兄に、
トドメのフィッシャーマンバスターをお見舞いした。
兄は死んだ。比喩では無く死んだ。

そんな変態の死骸を見下ろす。うん、明らかにピザ体型だ。
私の身体には少なからず奴と同じ血が流れているであろう。
という事は、いずれ私も兄のように……
そんな考えたくも無い事が脳裏を霞めた。
悲しいがな、自分の太った姿を連想してしまっている。

 ξ;゚⊿゚)ξ「ピザだけは死んでもゴメンよ」

二の腕、下腹、脹脛、彼方此方に肉が付いてきている。
それなのに胸が一ミリも膨らまないのは何故だ。
そして最大の悩み、弛んできた顎の下の肉。

亡き兄は三重顎だった。あんな風になれば女として終わりだ。
別に三重を馬鹿にしているわけじゃない。津市はとても良い所だ(多分)。

顎を、違う、頭を冷やす為にベランダに出た。
星達が瞬く夜空が美しい。
しかし顎に、違う、鼻についたのは真ん丸の満月。
自分の顎に、違う、顔と重なって非常に気持ちが悪い。

 ξ ゚⊿゚)ξ「あ、流れ星」

宇宙の塵が大気にぶつかり発光する。
ただそれだけの話なのに、人は流れ星に夢を託す。

三回願いを言えば、それは叶う。

なんの根拠も無い幻想、下らない。子供騙しもいいところだ。

 ξ ゚⊿゚)ξ「シャープな顎が欲しい
      シャープな顎が欲しい
      シャープな顎が欲しい」

六行前の自分は何処へ行った。
本当にこういう所が嫌になる。
分かっているのに騙される私が、人間が。



その夜、私は夢を見た。

 ξ ゚⊿゚)ξ「ここは……どこなの?」

上下左右前後、見渡せば銀河。
自分は星屑に立っている。
ぷよぷよの頬を抓るまでも無く、これは夢だと分かった。

 ≪ようこそ、『スター・ディメンジョン・エリア』へ≫

 ξ;゚⊿゚)ξ「えっ!?」

何その厨臭い名前の場所? あ、ここね。
その突然の声は、鼓膜を通して聞こえる音ではない。
脳に直接語りかけてくるような感覚だ。

 ξ;゚⊿゚)ξ「気味悪いっ! 何なのよ一体!」

 ≪このハスキーボイスを気味悪いは無いだろう……音質的に考えて≫

耳を塞ぐ、されど響く声。

 ≪この声はテレパシーのようなものなんだ。
  厳密に言うと声でもない。俺の思念そのものをお前に送っているんだ≫

 ξ;゚⊿゚)ξ「意味が分かんない! とにかく姿を現しなさい!!」

 ( ゚∀゚)≪お前の後ろにいるよ≫

 ξ;゚⊿゚)ξ「いるなよ!! 怖いわよ!!」

 ( ゚∀゚)≪無茶言うぜ今時の若ぇ娘は、せっかく願いを叶えてやるってのに≫

願いを叶える?
思考がついていかない。しかし突如現れた、金髪の男は確かにそう言った。

 ξ ゚⊿゚)ξ「どういう事なの……?」

 ( ゚∀゚)≪俺は流れ星青年隊の一員、簡単に説明すると、流れ星の妖精だ。
      我々は数年に渡って、世界中を駆け巡り、人々の願いを現実にする運動をしている。
      お前、三回お願いしただろう?
      その強い思念が我々に届き、代表として俺が遥々お前の夢の中に派遣されて
      きたワケさ。おk??≫

 ξ ゚⊿゚)ξ「百億歩譲ってアンタの正体がそれだと信じるわ。
      でも何? 私の願いを叶えてくれるってのは本当なんでしょうね!?」

 ( ゚∀゚)≪勿論さ、マイスウィートハニー(社交辞令)。
      明日の朝、楽しみにしたまえよw≫

その流れ星なんちゃら……って奴がウィンクしたと同時に、私は目が覚めた。



 「う~ん……」

眠い、ロクに眠れなかった気がしてならない。
下の階から「ツン――ご飯よ――」というパワフルな声、母だ。いつも通りの元気ぶりだ。

 「今行く――……ちょっと待って……」

 ( ´∀`)「ブヒヒwwwww早くしないと兄ちゃん、ツンの分も食べちゃうぞwwww」

結局生きているのか、糞兄貴は。
うざったい。爽やかな朝なのに。エメラルドグリーンとサンライトイエローの朝なのに。
奴のせいで、どどめ色とこげ茶色になっていく。

もしもたった一つだけ願いが叶うなら、奴を肉片一つ残さずに、この世から抹消したい。

 「あれ……?」

今何て?
願い?
聞き覚えあるような、ないような、やっぱりあるような。

私は走った。廊下を走り、一階への階段を降りる。
洗面所まで、それはもうメロスのように駆けた。

鏡がある。
それに映し出された自分。



驚愕、あの夢はモノホンだった。









ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   「なんじゃこりゃああああああああああああああああああ!!!!」
  │_│













何じゃこりゃああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ。


顎がアゴがあごが……何じゃこり(ry




 ( ゚∀゚)≪ヘイ、気入ったかい? プリティーガール(社交辞令)≫


ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   「おまwwwwwwwどういう事だwwwwwwwwwww」
  │_│


 ( ゚∀゚)≪注文の通り、シャープな顎でございます≫


ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   「そういうレベルじゃねーぞ!! クッキングパパもビックリだろうが!!」
  │_│


 ( ´∀`)「ツン……さっきから誰と喋ってるモナ? てかアゴwwwwwwwヤバス」


ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   「誰って……ここに青いつなぎの金髪が……」
  │_│


 ( ´∀`)「……………………何かキメた?」



とにかく状況を整理しよう。
私は確かにシャープな輪郭の顎を欲した。
しかし、流石にこれは酷い的外れ。シャープどころか東芝、日立にも掠っていない。
意味が分からない。パニックだ。
そして昨夜、夢に現れた男は明らかに私の目の前にいる。
しかし糞兄貴には見えていない。


 ( ゚∀゚)≪ああ、俺ら“スターマン”は願いを叶えた人間にしか見えないから≫


ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   「そんなこたぁどうでもいいんだ!! 元に戻せよクソ野郎!!!!」
  │_│


 ( ゚∀゚)≪願いのキャンセルかよ……面倒臭ぇーな≫

 (#)´∀`)(だから誰と会話を……てかアゴwwwwwwwwww)


私の憤怒は収まらない。にも関わらず、スターマンとかいう男は、
冷ややかな顔で両手の平を突き出した。

 ( ゚∀゚)≪…………キャンセル料≫

その瞬間、私の必殺技である、ペンタルファクラッシュが炸裂した。
五芒星形を描いた衝撃が、男を扉ごと吹っ飛す。
朝食を取っていた父にも被害が及んだが、この際大した事ではない。


ξ ; ; ξ
 \  /   「戻してよおぉぉぉぉ……」
  │_│


 ( ゚∀゚)≪…………≫


ξ ; ; ξ
 \  /   「ブーンに……嫌われちゃうよぉぉ……」
  │_│


ブーンとは幼馴染の男の子だ。本名は内藤ホライゾン、略してブーンだ。
私が小学校で虐められている時は、いつも助けてくれた。
語尾が変だけど、笑顔を絶やさない、裏表のない尊敬できる人間。

私は心の底からブーンが好き、だけど、最近は素直になれなくて、
辛く当たったりする事もしばしば。
彼は笑って誤魔化しているけど、本当は苦しい思いをさせているハズ。

だからこそ、今日は優しくしよう、と毎日決心している。上手くはいかないけど。


 ( ゚∀゚)≪そこにこの有り様ですかwwwwwwwサーセンwwwwwwwwwww≫


ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   何で私の考えが分かるのよ!!」
  │_│


 ( ゚∀゚)≪君が頭で思っている事は、全部俺に筒抜けだと考えてもらっていい
      それは何故か? 俺は流れ星青年隊“スターマン”だから≫

答えになってない。とツッコむのも気が滅入って仕方がない。
母と父は呆然と私を、私のアゴを見ている。

 ( ゚∀゚)≪しかしブーンという男、それほど優しい人間なら、今の君を見ても、
      何とも思わないんじゃないか? 彼を信じているなら、そのまま学校へ行け≫


ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   「もう、こんな時間!? ……糞が……帰ってきたら戻しなさいよ!!!」
  │_│


 く( ゚∀゚)ゝ≪健闘を祈る≫

ああああああああああ。
何が悲しくて、この顎で学校に行かなければならないのか。

……だが案外、奴のいう通りなのかも。
ここでブーンがいつもと変わらぬ対応をしたら、私の中のブーンの株は急上昇する。
間違いなく。


この顎はやばいが、それだけ愛が試される。
さぁブーンの家の前だ。いつもように、ブーンが遅れて玄関のドアを開けたら、
「遅いわよ、この馬鹿!」と言ってやるんだ。
さぁ、来いブーン。
愛の試練よ、これでアナタの人間性を見極めてやるんだから。信じてるわよ。


 (;^ω^)「おっお……遅れたお! ツン、ごめ……」



ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   「遅いわよ、この馬鹿!」
  │_│

 ( ^ω^)







 (^ω^)




 ( ^ω^)「ツン~、どこに隠れているお~? ふざけてないで出てくるお~」



ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   ピョコ
  │_│^ω^)どこだお?



ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   
  │(^ω^;)いねーお……この日陰で一休みするお。





ξ ゚ ゚ ξ  ここにいるだろうが!!
 \  /   
  │_│ ≡○)ω゚)ひでぶっ



 ( ゚ω゚)「ツ、ツン……なのかお?????」


ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   「……悪い?」
  │_│


 ( ^ω^)「えーんがっちょ、近寄るなお。顎が移るお」


そりゃ絶望したわ、この男には。
幼馴染がちょっとしゃくれているからって、この態度は何よ。
もう嫌、誰も信じない。

私はブーンに上段回しげりを喰らわせ、学校へ向かった。

 ( ゚∀゚)≪こりゃぁ……嵐の予感だねぇ……≫






第2あご

教室の扉を開けた。
一斉にクラスメート達の視線が集まる。苦しい。
それでもめげずに私は……


ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   「おっはよ――――――♪」
  │_│ノシ


ざわ……ざわ……
本当にそう聞こえた。涙が一筋、頬を伝い、落ちなかった。
顎に雨水が溜まった。一体どういう事なんだか。


 (*゚ー゚)「あの……」

仲良しのしぃが近づいてくる。
良かった。例えしゃくれていても、私達は友達よね。

 (*゚ー゚)「保健室は南校舎の一階ですよ」


ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   「……そ、そうですか。ありがとうございます……」
  │_│


 (*゚ー゚)「この学校のことなら何でも聞いてね」

転校生だと思われてる――――――!!!
あなただけは友達だと思っていたのに――――――!!!

こうして私は謎の転校生“あご子”として、いつものクラスに居座った。
当然、気付く人も、話し掛けてくる人はいなかった。

そして事件が起こる。

四時限目、技術家庭科の授業。
木材を使って、簡単な棚を作るらしい。

 ('A`)「先生―、金槌が足りません!」

 先生「仕方ないな……あご子の顎で代用しろ」

 ('A`)「分かりました」


ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   「ちょっと――――――!!!!」
  │_│


 ('A`)「おぉ、ちゃんと釘が打てる」

打てる事が悲しかった。

この男子生徒、ドクオ君の棚は後に全国棚選手権の二十三位に選ばれる。


そして給食の時も、

 ('A`)「先生、汁物を入れる容器がありません」

 先生「仕方がない、あご子の顎のくぼみに上手く入れて飲め」

 ('A`)「わかりました」


ξ ゚ ゚ ξ
 \  /   「熱い熱い!!」
  │_│






2_20100102101647.jpg










この小説は2007年5月10日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:HDOHoKTU0 氏


ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2010/01/02 10:17 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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