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吸血鬼「少し、お腹が空いたわ。」


※小説として紹介しますが、これはブーン系小説ではありません





「私は知らない人の血なんて吸いたくないの。」


「だから、早く首筋を差し出して。」


20071230144740.jpg





「私に血を吸われるのが嫌なの?」

「それなら、朝になってから私に太陽の光を浴びせるといいわ。
 瞬く間に私は消えてしまうから。」

「……それも嫌なの? 我が儘ね。」

「今日は多めに吸わせて貰うわ。覚悟していて。」





「この部屋、カーテンが薄いわ。日の光が漏れているみたい。」

「良く見たら、色も柄も良くないわ、このカーテン。」

「今日中に布地の厚くて素敵なものに替えて。」

「そうしたら、私はこの狭いクローゼットから出て来てあげるわ。」





「まだお昼だけど、カーテンを替えたら真っ暗になったわね。」

「貴方、私が見える? 私は夜目が利くから、貴方が良く見えるわ。」

「ところで私、暗いところで食事するのが好きなの。」

「灯りのスイッチを探してる貴方に、いつ襲いかかってあげようかしら。」





「どうしてカップラーメンなんか食べているの?」

「貴方が変なものを食べると血の味に影響するわ。やめて。」

「……ひもじそうね。」

「貴方もたまには私の血を吸ってもいいわ。」

「きっと美味しい筈よ。貴方の血も美味しいのだから。」





「十字架なんて効かないわ。私は無神論者だもの。」

「それとも、そのうち神様に貴方の血を吸った罰を受けるのかしら。」

「なら今のうちにたくさん吸っておくわ。いいでしょう?」





「にんにくの匂いがするわ。今日の貴方は嫌いよ。あっちへ行って。」

「別に吸血鬼だからにんにくが嫌いなわけではないわ。」

「私は、吸血鬼である前に女性だもの。」

「貴方の口臭はいつ元に戻るのかしら。」





「そのアクセサリー、銀製なの? 素敵ね。」

「くれるの? でも私は銀が苦手だわ。」

「どこか見易いところに飾っておいてくれないかしら。」

「毎日、眺めてあげるわ。」





「夜は空気が美味しいわ。それに、月が綺麗。」

「私は散歩に行くけれど、貴方も来る?」

「近くの映画館でレイトショーでもやっていればいいわね。」

「それが悪い吸血鬼の映画でなければ、きっと何でも楽しめるわ。」





「変身?」

「そうね。確かに、蝙蝠や霧に姿を変えられるけど……。」

「私、貴方にそんな姿を見られたくないわ。」





「吸血鬼と人間のハーフは吸血鬼を倒す狩人になる、
 っていう伝承があるらしいわ。」

「そう簡単に子供を産んではいけないって事かしら。」

「残念だわ。」

「貴方、どうして顔を赤らめるの?」





「牛のミルクを人間が飲む。貴方の生き血を私が飲む。」

「同じような関係ね。つまり、貴方は私にとって
 家畜のようなものだという事よ。」

「だから、これから貴方を家畜って呼ぶわ。」

「家畜。早くいつものを飲ませて。」

「……ノリが良いわね。薄汚い家畜。」

「少し癖になってきたわ。」





「水? ええ、確かに弱点ね。」

「一度はプールや海で泳いでみたいものだわ。」

「それに、貴方に私の水着姿を見せてみたいものね。
 鼻からたくさん血が吸えるかもしれないわ。」

「……少し、自信過剰かしら。」





「私には、目が合った人間を自由に操る力があるの。」

「戯れに貴方も操ってあげるわ。」

「……さて、貴方はどんな風に操られたいのかしら?」





「確かに、私は本気を出せば人間より遥かに強いわ。」

「でも、ゴ……あの虫だけは苦手よ。」

「あっちに逃げたわ。本当に、お願いだから、貴方が退治してくれないかしら。」

「絶対に吸血鬼よりあの虫の方が怖いと思うわ。
 ……貴方、何故笑ってるの?」





「貧血? 今朝からフラフラしていたのはそのせいね。」

「私、お腹が空いたわ。」

「……でも、今の貴方の血は美味しくなさそうだから、
 今日だけ我慢してあげる。」

「いつもの私みたいに、美味しいものをたくさん食べればすぐ良くなるわ。」





「私にはクリスマスは肩身が狭いわ。ハロウィンの方が好きよ。」

「お菓子をくれても悪戯するわ。」

「お菓子をくれないともっと悪戯するわ。」

「……あなたにだけよ。」





「貴方の贈ってくれた薔薇が枯れてしまったわ。」

「……知っていたかしら?
 吸血鬼が触れた薔薇はたちまち枯れてしまうのよ。」

「それでも、私にまた薔薇を贈ってくれる?」





「吸血鬼は鏡に映らないわ。だから、私は自分の顔の様子が分からないの。」

「だから訊くわ。貴方は私の顔、どう思っているのかしら?」

「正直に答えてね。私はやっぱり怖いから耳を塞いで聞いているわ。」





「アロマキャンドル?」

「貴方、随分洒落たものを買って来たのね。」

「おかげで、せっかくの血の香りが味わえないわ。」





「白いクロスを掛けたテーブルの上に、向かい合わせた二杯の赤ワイン。」

「……貴方が用意したの?」

「しょうがないわね。一杯だけ、お酒に付き合ってあげるわ。」






この小説は2007年12月27日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:LJtBlqroO 氏



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[ 2010/01/02 10:12 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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