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( ^ω^)と('A`)は留置所で出会うようです


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ

※下ネタ全開です。注意




内藤は車の窃盗で逮捕されていた。

( ^ω^)(……やれやれだお)

今は取り調べのため、留置所に入れられている。

( ^ω^)(豪華な屋根がついた車だから、てっきり高級車だと思ったのに……)

部屋にはベットしかないので、やることは何もない。

( ^ω^)(まさかあれが霊柩車というものだったとは……)

そこで、扉の開く音がした。
内藤はその方向へ視線を向ける。
ドアの向こうには警察官と痩せた男がいた。

( ゚∀゚)「おら、ここだ。入れ」

(;'A`)「はっ、はい!」

痩せた男を部屋に押しやると、警察官は扉と鍵を閉めた。

(;'A`)「……よろしくお願いします」

気まずそうに頭を下げる男。
内藤は無言で軽く手を上げ、挨拶する。

( ^ω^)(パッとしねー奴だお……万引きかなんかでパクられたってとこかお?)

見たところ、重犯罪には縁の無さそうな男だった。

( ^ω^)(まあ、どうでも……)

( ^ω^)「ッ!!?」

内藤は見てしまった。

男が背中をかくところを。

その服の隙間からは背中一面のミミズ張れが見えた。


(;^ω^)(ま……まさか…)

(;^ω^)(プリズンブレイクかおっ!?)

プリズンブレイクとは、内藤が最近熱中していた海外ドラマのことだ。

無実の罪で死刑宣告を受けた兄を脱獄させるために弟がわざと刑務所に入る、という内容だ。

内藤が男を見て何に驚いたか?

それはその弟が脱獄するために、刑務所内の地図を体に刺青として彫る、という設定が、男の背中のミミズ腫れと酷似していたからだ。

(;^ω^)(いくら良いアイディアだといっても、そのまま丸パクリじゃあっさりバレる……)

(;^ω^)(だからこそ、刺青ではなくミミズ張れで地図を再現……)

(;^ω^)(この男……見た目と違ってとんでもく頭がキレるお!!)

内藤は男の発想に畏怖し、体が震えた。




20070606002910.jpg


 
('A`)(まっさかこんなことになっちまうとはなぁ……)

ガチホモでドMだったドクオは、さっきまでSM倶楽部でフィーバーしていた。

そこを風営法違反で摘発された店ごと逮捕されてしまったのだ。



('A`)(マジで警察だったなんてなぁ……)

目隠し、ムチ打ち、縄縛りの三点ミックスバリューセットに陶酔していたドクオ。

警官隊の突入時も、てっきり新手のプレイだと思ってしまった。

真っ暗な視界の中、大人数が部屋に入る音がして、ドクオは羞恥心から高揚した。

やがて、目隠しが取られた。
縄も外された。
そして手錠をされた。

('A`)(あの時はびっくりしたなぁ……)

その時ドクオは警察に精神的に受けたショックを訴えた。


トイレを開ける時はノックをするものだ。
同じように逮捕する時だって、マナーが必要なはずだ。
そう抗議したが、聞く耳を持たれなかった。

('A`)(……ショボンさんは大丈夫かなぁ……)

ふと、セックスパートナーであるショボンのことを考える。

すると、ショボンに鞭で叩かれた背中の痛みが、暖かみを持った気がした。

少しだけ照れくさくなり、背中をかく。

そこで気付いた。同じ部屋にいた人が自分を見て目を丸くしていたのを。

('A`)(やっべ。跡、見られちゃったかな……?)

('A`)(まあ別にいいかぁ……)

特に話すことも無いので、ぼんやりすることにする。

('A`)(……俺、どうなるんだろう)

( ^ω^)「なあ、あんた」

(;'A`)「えっ!な、なんですかっ!?」

( ^ω^)「僕も仲間に混ぜて欲しいお」

('A`)「……え?」

仲間?彼は何を言っているんだ?

ドクオにはさっぱりと意味が分からなかった。


―――――


( ^ω^)「なんでもやるからお願いだお」

脱獄するなら人手は必要なはずだ。
プリズンブレイクだってそうだった。

(* ^ω^)(相棒役は僕だお!美味しい配役だお!)

(;'A`)「……なんでもやるって言われても……」

困惑する男を手で制す。

( ^ω^)「大丈夫。僕には分かってるお」

( ^ω^)「なんでここに来たのかも知ってるお」

('A`)「?」

( ^ω^)「それは兄貴のせい……違うかお?」

(;'A`)「っ!?」

男の動揺ぶりに確信した内藤は、ニヤリと静かに微笑んだ。


―――――


(;'A`)(……なんで俺達のことを………)

初めはデタラメだと思った。
だが、違った。

(;'A`)(なんで兄貴を……なんでショボンさんのことを知っている!?)

彼は、あのキュートなガチムチ兄貴のショボンを知っていた。

しかも、いくら一緒に捕まったとはいえ、最初にSM倶楽部に行こうと言ったのは、ショボンの方だ。
兄貴のせい、というのもあながち的外れではない。

(;'A`)(………)

( ^ω^)「……それで、どんなやり方なんだお?」

(;'A`)(……プレイ内容を知りたい……のか……?)

際限なく襲ってくる不安に、ドクオの寒気は止まらなかった。


―――――


( ^ω^)「そう隠さずに、教えてくれお」

内藤は上機嫌だった。
憧れていたプリズンブレイクの様な状況に酔っていたのだ。

(;'A`)「……教えると言いますと……例えば何を……?」

( ^ω^)(あのドラマ通りなら、天才的な作戦のはずだお…)

きっと自分には複雑過ぎる手順。
それをいきなり全部聞いても理解出来ないだろう。
ならば、必要な物ぐらいは自分が調達してこよう。

そう思った内藤は、男に聞いた。

( ^ω^)「まずはどんな道具を使うか知りたいお」

(;'A`)「道具?………ロープとか……ですかね?」

( ^ω^)(なるほどだお。高い窓から降りるには必要だお)

(;'A`)「こう……縛りつけて…」

( ^ω^)「おっおっおっw流石にそれぐらいは聞かなくても分かるお」

(;'A`)「あっ……すいません」

( ^ω^)「他にはどんな物だお?」

(;'A`)「……アイマスクとか……」

(* ^ω^)(これだおっ!!)

アイマスク。
一見、脱獄には関係無さそうに思えるが、この男には必要なのだろう。

常人には出来ないこの発想。

これが天才というものだ。

(* ^ω^)(こいつのIQは天井知らずだお!)

内藤は改めて感心していた。


―――――


ニヤニヤと笑う彼を見て、ドクオは恐れていた。

(;'A`)(なにが狙いなんだよ、この人は……)

なぜ自分の夜の生活を聞きたがる?
なぜ自分を追い詰める?

ドクオには見当がつかなかった。


(;'A`)「あとは三角もく……」

( ^ω^)「あ、今はもういいお」

(;'A`)「えっ?」

( ^ω^)「出来ることなら、今すぐにでも用意したかったけど、ちょっと無理そうだお」

('A`)(……っ!!)

( ^ω^)「だから準備出来る目処がつくまで、少し待って欲しいお」

(#'A`)(そういうことか……!)

狙いが見えた。
はっきりと。

('A`)(……こいつ……俺を犯す気だな!!!)

腹の底から怒りが沸いてきた。
頭に血が上ってきた。

(#'A`)(ふざけるなよ……)

この体はショボンの物だ。
誰にも汚させるわけにはいかない。

(#'A`)「あの~…俺はあなたとどうこうするつもりはありませんよ?」

(;^ω^)「!!?」

(#'A`)「勘違いしないでくださいね」

ドクオは怒りで体が震えていた。
拳は握りこみ過ぎて、今にも血がにじみ出してきそうだった。


―――――


不味い。
怒らせた。
顔色を見て分かった。

(;^ω^)(……しまったお)

恐らく、浮かれ過ぎていたのが問題だったのだ。


この男は肉親を助けるために、覚悟して刑務所に向かおうとしている。

自分だって真剣に脱獄したいと思ってはいた。
その気持ちに嘘はなかったが、相手にとってはハシャイでいるように見えたのだろう。

頭にくるのも無理はない。

(;^ω^)(どうすればいいんだお……)

長い懲役は、もちろん勘弁してもらいたい。
だが今はそれよりも、この男が繰り広げるであろう物語の助演男優賞を逃す方が嫌だった。

(;^ω^)(……脱走したいって熱意をぶつけるしかないお!!)

(;^ω^)「ぼっ僕は!」

('A`)「?」

(;^ω^)「男優になりたいんだおっ!」

(#'A`)「っ!?」

(;^ω^)(しまった!言い間違えた!!)

助演男優賞のことを考え過ぎていた。
完全な失敗だ。

自分の発言のせいで、目の前の男はまるで鬼の様な形相になっていた。


―――――


(#'A`)(……そうかよ……そういうことかよ……)

(#'A`)(この野郎……俺を練習台にして……)

(#'A`)(ガチホモのAV男優になるつもりかっ!!)


血管が切れそうになっていたのが自覚出来た。
こんなに腹がたったのは、生まれて初めてだった。


(#'A`)(……俺はそんなに軽い男じゃねぇ……)

(#'A`)(それにこいつは……俺のショボンさんへの愛を侮辱しやがった……)

足蹴にされた真摯な思いというものは、これほどまでに怒りがわくものか。

殺してやりたくなるほどの憎悪というものは、これほどまでに目の前が歪むものなのか。

ドクオは感情が命ずるまま、ゆっくりと立ち上がった。


('A`)「………」

(;^ω^)「ま、待つお!誤解だお!」

歩く。奴に向かい。

('A`)「………」

(;^ω^)「待ってくれお!」

歩く。ゆっくりと。

('A`)「………」

(;^ω^)「落ち着くお!でなきゃ……」

(;^ω^)「あんたとあんたの兄貴のことをチクっちまうお!」

('A`)「!!!?」

血の気が引いた。

ショボンのことを思い出し、頭がさめた。

('A`)(……こんなことをしても……ショボンさんは……きっと喜ばない)

ドクオは深く息を吐き、静かに座った。


―――――


(;^ω^)(……こんなことは言いたくなかったお)

内藤が欲しかったのは信頼だ。
目の前の男が持つ怒りのはずじゃなかった。

(* ^ω^)(でもしょうがねーお!非常手段ってやつだお!)

('A`)「……チクるって、なんですか?」

( ^ω^)「もちろん、あんたと兄貴のことだお」

('A`)「……二人の関係ってことですか?」

( ^ω^)(関係?……計画じゃなくて?)

( ^ω^)(………これは……二人が兄弟ということを知られたらマズイ……ということかお……?)

( ^ω^)(……もしや、異母兄弟か何かで……名字が違う……?)

('A`)「答えてください」

( ^ω^)(そのおかげで、二人に親交があることを警察は把握していない……)

( ^ω^)(いずれ判明することでも、いま僕に喋られたら困るってことかお?)

('A`)「なんで黙ってるんですかっ!?」

( ^ω^)「……その通りだお。二人の関係についてだお」


理想は相手から脱獄計画に誘ってもらうことだ。
自分が頼み込むより、その方が少しでも有利になる。

だから無知を装った。
計画なんて何も知らないということをアピールするために。


―――――


ドクオは、まるで切札かのようにショボンと自分の関係を切り出した彼の意図が分からなかった。

('A`)(……っ!この野郎!!)

だが一瞬遅れて理解する。
相手の言葉の裏側にある意味を。


('A`)(強迫ってわけか……)

自分とショボンはホモダチだ。

それが刑務所内で何を意味するか?

答えは、ペラリと紙をめくる様にあっけなく理解出来る。


('A`)(……俺が股を開かなきゃ、俺とショボンさんがゲイだとバラす)

('A`)(そしてバラされた俺達二人は……檻の中で肉便器になっちまうってことか)

( ^ω^)「どうだお?二人が兄弟って言いふらされるのは困るんじゃないかお?」

ドクオは奥歯を噛み締める。
悔しい。
悔しかった。


しかし、ショボンに迷惑をかけてしまうことは、何よりも困ることだった。

('A`)「……分かりました。あなたの望むようにしましょう」

諦めて、そう言った。
本当に血を吐く思いでそう呟いた。


目の前にいる彼は、満面の笑みを浮かべていた。


―――――


(* ^ω^)(やったお!上手くいったお!)

苦境を乗りきった内藤は、歓喜の思いが駆け巡ったのを感じとった。

(* ^ω^)(これで僕も仲間入りだお!)

全力でガッツポーズを取りたかったが、さすがにそれは不謹慎だと自重した。

('A`)「……まただんまりですか?早く望みを言ってくださいよ」

(;^ω^)「っ!?」

男の言葉を聞いた内藤は、もしかしたら、これはヤバいかもしれない、と思った。

(;^ω^)(……まだ怒ってるお)

主人公に憎まれ過ぎたら死ぬ。
これは映画の鉄則だ。

だが、逆に主人公に肩入れしすぎても死ぬかもしれない。
そういうものだ。

一部の人間は、これを死亡フラグと呼ぶ。

自分はいま、その危うい綱渡りをしているのだ。
バランスを崩せばまっ逆さまだ。

(;^ω^)(このままじゃ、墓場行きだお……)

フォローしなくてはならない。
内藤は必死に頭を回転させた。

そして答えが出た。

( ^ω^)「俺っちの望みはシンプルだぜぇいっ!」

('A`)「………」

( ^ω^)「シャバの空気を腹いっぱい吸い込みてぇだけだ!」

( ^ω^)「まっ!ムショから出れても、吸い込み過ぎてパンクしちまったら意味ねぇけどな!」

内藤の苦肉の策というのは、喋り方でキャラクターを変えることだった。

この急ハンドルの方向転換には、死亡フラグだって追い付かないはずだ。

( ^ω^)「HAHAHAHAHA!!」

僕は生き残れた。

犯罪者として数多くの修羅場を乗り越えてきた内藤。

演技だけでそう確信出来たのは初めてのことだった。


―――――


( ^ω^)「HAHAHAHAHA!!」

('A`)「………」

大笑いする彼を見て、再び蓋をこじ開ける音がした。
殺意という感情を押さえていた蓋の音が。


('A`)(……シャバ……シャバって外のことだよな……)

('A`)(つまり、野外ファックをオーダーってことだよな……)

('A`)(……俺達は捕まってるんだよなぁ……?どうやって外に出る気なんだよ……?)


今のドクオにとって彼の望みは無理難題だった。

つまり、それを意味しているのは。

('A`)(……俺が何と言っても……始めっから馬鹿にするつもりだったってわけだよなぁっ!!)

ドロリと粘り気のある熱い水の様なものがドクオの全身を支配していった。

(;'A`)(はっ!)

駄目だ。
怒っては駄目だ。
これは俺を挑発する、何かしらの作戦かもしれない。

('A`)(ショボンさん、ショボンさん、ショボンさん……)

愛する人を頭に浮かべた。

すると、あっけなく怒りがほぐれた。

代わりに少しだけ欲情してしまった。


(*'A`)(ショ……ボン……さん)

恋という気持ちは心を満たす。
愛という思いは自分を満たす。

ドクオは小春日和に干した暖かい毛布に包まれた様な気がした。

( ^ω^)「あっしは、手伝いだけでやんすよ」

口を開く彼を意識せずに穏やかに見つめる。

( ^ω^)「もちろん拙者も助かりたいでござるが、それよりも助太刀したいのが本望でござる」

彼が何を言ってるか分からなかったが、今のドクオにとっては、どうでも良かった。

自分の胸の中には花が咲いている。
ただそれだけで良かった。


―――――


優しく自分を見る目に、内藤は安堵した。

(;^ω^)(なんとかなったみたいだお……)

だが、気を緩めたら即死。
それが死亡フラグだ。

( ^ω^)(さて、なにはともあれ、言質だけは取らなくちゃいけないお)

考えてみれば、具体的な話し合いは何一つしてなかった。

最低でも、自分を仲間にする、と相手に言わせなくてはならない。

(;^ω^)(今まで話した感じでは……一筋縄ではいかない相手だお)

どうすれば良いか?
何をすれば最善か?

( ^ω^)(脅しは一発入れたお……ならあと必要なのは……)

同情だ。
これにつきる。

(* ^ω^)(悪そーな相手の悲しい過去……これに心が動かないやつはいないお!)

内藤は悲哀の表情を作るために、自演自作のバレンタインチョコを思い出した。

あれは大作だった。
心血を注いだ。

だが、自慢した相手が悪かった。
一発で母親にばれてしまったのだ。

何よりも悲しいことだ。

その時の悲しみを全面に押し出す。

( ;ω;)「うおぉぉぉぉっ!!!」

さあ、一世一代の大芝居の始まりだ。
シェイクスピアすらも涙を流す、最高の演技を見せなくては。

内藤は力強く雑巾を絞る様な思いで、自分の涙腺を刺激し続けていた。


―――――


鼻の先に蝶々が止まった。
捕まえようとして、手をやるが、するりとすり抜け、空に舞う。

(*'A`)「………ふふっ」

ドクオは全身で暖かい春の日差しを感じていた。

いや、この暖かさは、春のお陰だけではない。
ショボンのお陰でもあるはずだ。

そう想像すると、無機質な留置所は花畑に変わった。

(*'A`)「ふふっ……お花の冠……きっとショボンさんに似合うだろうなぁ……」

一面の花の海に膝を下ろし、ドクオは花を摘んで編み出した。
愛する人にぴったりの冠を作るために。

( ;ω;)「おっおっ……おおっ……おおおっ!」

すりよる姿に気が付いた。
いつの間にか傍に来た子豚さんが自分に向かって鳴いている。

(*'A`)「……いえ、違うわね……泣いているのね?」

(*'A`)「何故泣いているの?わけを話してごらんなさいな……」

子豚の頭を優しく撫でるドクオ。
どこまでものどかな風景だ。

( ;ω;)「……僕は……親に捨てられ……ずっと妹と二人で生きてきたお」

('A`)「………」

( ;ω;)「でも僕が馬鹿な真似をしたせいで……いま妹は悲しい思いをしているお……」

('A`)「そうなの……」

( ;ω;)「だから!僕は!あいつを一人に出来ないお!!」

( ;ω;)「絶対に脱走したいんだおっ!!」

('A`)「……?」

脱走?
この花畑から?
雑草じゃなくて脱走?

この豚は何を言っているの?


('A`)「!!」

その瞬間、頭に電撃が流れた。
テレビ放送が終った後の砂嵐の画像が見えた。
そしてドクオは現実に帰ってきた。

('A`)(……俺は何をしていたんだ……?)

その問いに対する答えは無い。
すでに花畑は消えてしまっていた。
夢か幻の世界は、脆く儚く確実に、そしてあっさりと消えてしまっていたのだ。


―――――


( ;ω;)(……こんなもんかおね?)


内藤は涙を拭って男の顔を見た。

( ^ω^)「だから……頼むお。僕のためじゃなく……妹のために……!」

( ^ω^)「仲間に入れてくれお!!」

('A`)「………」

男は困惑しているように感じた。
きっと、迷っているのだろう。

(* ^ω^)(もらった!もうあと一押しだお!!)

('A`)「……あの」

( ^ω^)「なんだお?」

('A`)「俺、いま何してました?」

(;^ω^)「お??」

突然男が意味不明な言葉を吐いた。
さっきまで相手にあった聡明さは、どこかに消し飛んでいる。

(;^ω^)(……どーいうことだお?)

その時、ドアが開いた。

( ゚∀゚)「鬱田ドクオ、出ろ」

( ^ω^)「!!」

疑問が氷解した。
男は警察官の気配を察し、とぼけたのだ。

(;^ω^)(なんという鋭さ……これは間違いなくナイフも顔負け……)

( ^ω^)(この男は本物だおっ!!)

('A`)「あっ……はい」

男は立ち上がり、警察官の元へ行こうとしていた。

(;^ω^)「待ってくれお!」

内藤は全力で男に向かい、手を伸ばした。

('A`)「…えっ?」

(;^ω^)「最後に聞かせてくれお……」

( ^ω^)「僕を仲間にしてくれるかおっ!?」

(;'A`)「えっ……仲間って……?」

( ゚∀゚)「いちいち取り合うなよ。いいから早く来い」

(;'A`)「……いや……でも」

( ^ω^)「お願いだおっ!」

(;'A`)「ええっ!?あっ……はぁ……まぁ」

(* ^ω^)(やったぁぁぁっ!!!)

男は警察官と共に去っていった。
一人残された内藤は嬉しくて仕方がなかった。


(* ^ω^)「うっひょおぉぉぉっ!!」

刑務所での再会。
協力する仲間達。
命がけの脱獄劇。

待ち受けているそれらを想像し、内藤は期待で胸が張り裂けそうになった。


―――――


警察署の廊下を歩きながらドクオは考えた。

('A`)(仲間ってなんだろ?)

('A`)(……まさか)

(#'A`)(俺とショボンさんと3Pしたいってことか?)

もしそうなら許せない。
自分だけならともかく、ショボンの体を触らせるわけにはいかなかった。


('A`)「お巡りさん」

( ゚∀゚)「なんだ?」

('A`)「俺は、さっき同じ部屋にいた人と……同じ刑務所に行くんですか?」

もしそうなら対策が必要だ。
ショボンさんを守らなくてはならない。

(;゚∀゚)「刑務所?なに言ってんのお前?」

('A`)「いや、だから……」

(;゚∀゚)「お前なに?マジで意味わかんねーって」

('A`)「……?」


―――――


その後、微罪だったドクオは不起訴処分となりすぐに釈放された。
これは当たり前だ。
ドクオは店の検挙に巻き込まれただけだったからだ。

一方の内藤の方は見事に服役している。
車を盗んだら不起訴も無理だ。

(* ^ω^)(早く来ねーかお!)

刑務所にいる内藤は、毎日がサンタを待ち続ける子供と同じ心境だ。

鼻唄を歌いながら、過ぎ去る日々を上機嫌で過ごしていた。

( ^ω^)「それにしても遅いもんだお……」

(;^ω^)「はっ!……まさか―――」




完。






この小説は2007年5月26日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:9c6dM9qwO 氏
作者がお題を募集して、それを元に小説を書くという形式のものです


お題
・SM
・精神的に
・プリズンブレイク


ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/30 20:39 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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