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( ^ω^)は再会するようです


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




雨が、僕の身体を濡らす。

雨に濡れる全てのものを、凍てつかせれるくらいの、
とても冷たい雨であった。


目の前に立ちはだかるのは、絞首台。
僕と同じように、雨で濡れていた。


(  ω )「………」


あぁ、なんでこんなことになってしまったのだろう。

僕はただ、結婚式に行くために、車を走らせただけなのに。
遅刻しそうだったから、少しだけスピードを上げただけなのに。

運命とは残酷だ。
僕と彼女を、結ばせてくれなかった。


僕は、目を瞑った。

咎人となった僕でも、最期くらい彼女の顔を描くくらい、
許されると思ったから。


瞼の裏にいるのは、彼女の笑った顔。

笑うと頬に笑窪ができて、とても可愛らしい彼女の微笑み。
鈍臭い僕を、一生懸命サポートしてくれた優しい彼女。


――――君だけは、僕を許してくれ。

世界の全てが、僕を咎人と決め付けても。
君だけは僕をその優しさで、包み込んでくれないか。

愛していたよ、ツン。




1_20091230203700.jpg



僕、死刑囚の命を絶つ男が、僕の腕を引っ張る。

そんなに、僕を殺したいのか?


良いよ、行ってやるよ。
ツンの笑顔は十分、瞼に焼け付けたから。


しかし、殺されるというのに、僕の心は落ち着いていた。
それは不気味なほどに。


さぁ、行こうか。

僕は思い切り良く、瞼を開けることにした。


( ^ω^)「……お?」


目の前にあるのは、絞首台ではなく、一人の少女だった。
胸はまだ発達していないくらい、幼児体形で、おっとりした女の子だ。

この狭い部屋にいる二人の人間を、揺れる蝋燭の火が灯している。


(*゚ー゚)「こんにちわ」


少女が、凛とした声で挨拶をした。

周りを見渡すが、この部屋には僕しかいない。

だから、それが僕に向けられた言葉というのに気づくのには、
時間がかからなかった。


( ^ω^)「こんにちわだお」

(*゚ー゚)「私は、しぃっていうの。よろしくね」

( ^ω^)「僕はブーンだお。こちらこそよろしくだお」


外見とは裏腹に、大人びてる少女だな、と思った。
こんな子が生まれたら嬉しいとも思った。

もう、叶うことのない夢だけど。


(*゚ー゚)「その夢を、叶えれるといったら?」

( ^ω^)「……お?」


しぃは、僕の心を見透かしたように、口を開く。
くすり、という代名詞が似合うほど、彼女は微笑んでいる。


(*゚ー゚)「あなたの夢、叶えてあげる」

( ^ω^)「僕の……夢?」

(*゚ー゚)「そう。あなたの夢。叶えることができなかった夢。
     少しだけ、時間を弄らせてあげるわ」

( ^ω^)「どういう……ことだお?」


しぃは、小さい歩幅で僕の前まで来る。
そして、上目遣いで僕のことを見る。

可愛いぜ。


(*゚ー゚)「なに、簡単な事よ。時間を少しだけ戻すってこと。
     結婚式に行く前の、不幸な事故が起きる前の時間までに」

( ^ω^)「……君は…いったい……?」


(*゚ー゚)「私のことを話すのは、まだ早いわ。さぁ、眼を閉じて」

( -ω-)「……お」


僕は、彼女に従い眼を閉じた。
視界は、闇しか見えないはずなのに、眩い光が僕を訪れる。


(*゚ー゚)「いってらっしゃい」


しぃがそう告げると、僕の意識は飛んでいった。
闇の向こう側に。



………
……




眼が覚めると、僕はベッドの上にいた。

窓からは暖かい日が差し込み、部屋を満たす。
爽やかな朝であった。

……時間以外は。


(;゚ω゚)「おぉッ!?もうこんな時間だお!!」


文字通り飛ぶように起き上がる。
すると、階下から聞こえる母の声。


「だから何度も言ったでしょう?はやく支度して行きなさい!!
ツンちゃん、待ってるわよ!!」


急いで正装に着替え、髪を整えたあと車に乗り込む。

今日行われる結婚式の主役、僕とツンは打ち合わせがあるから
早く行かなくてはならない。

これは飛ばさないとまずいな。

そう思ったときである。脳裏からあのときの記憶が甦ったのは。


( ^ω^)「たしか、ここの曲がり角で……」


そう、ここの曲がり角で僕は轢いてしまった。
頭から出る血に驚き、慌ててアクセルを踏んだ。

轢いた車で走り出す。行く先は、絞首台であった。


( ^ω^)「安全運転、安全運転だおっと」


良いもんだ。やり直せるってものは。
過去の過ちに嘆いていた自分が、馬鹿みたいであった。

その後は、難なく結婚式会場に辿り着き、ツンと出会えた。
二度と会うことができないと思った、ツンと。


ξ#゚⊿゚)ξ「遅い!!何分遅刻してるのよあんたはッ!!」


赤鬼のように、顔を赤色に染めているツン。
本当に、本当にツンなんだよね?

僕は、人目をはばからずツンを抱きしめた。


ξ ///)ξ「ちょ……なにしてるのよ!!」

( ;ω;)「ツン!!ツン!!ツン!!会いたかったお!!」


ツンに結婚を申し込んだとき以来、僕は初めて泣いた。
大量の雫は、ツンの服を濡らした。

今、ツンはウンディングドレスを着ている。
純白に包まれた彼女は、とても美しかった。


(*^ω^)「とても綺麗だお」

ξ ゚⊿゚)ξ「ありがとう、ブーン。で、その箱はなに?」


僕の右手にある箱が、ツンの興味を誘う。


(*^ω^)「おっおっお。聞いて驚くな見て驚くなだお!!」


ツンに早く見せたい一心に、包装紙を乱暴に破り捨てる。
そこから現れたのは、ガラスの靴であった。



ξ ゚⊿゚)ξ「ちょ……どうしたの?これ」

(*^ω^)「ツンに、これを履いて式に出て欲しいんだお。
      この靴、とーーーーーっても高かったんだおよ?」

ξ ゚ー゚)ξ「ガラスの……靴か。なんか、シンデレラみたいね」

(*^ω^)「ツンは、僕にとってのシンデレラだお!!」


靴を脱がせ、ガラスの靴を履かせる。
シンデレラとは違い、サイズはぴったりだった。


(*^ω^)「最高だお。ツン」


彼女は、喜んだ。


ファンファーレに見送られ、神父のもとまで歩く。
ツンは、あいかわらず可愛かった。


(,,゚Д゚)「では、誓いのキスを」

ξ ゚ー゚)ξ「ブーン。これから、よろしくお願いします」

(*^ω^)「こちらこそだお、ツン」


僕の唇に、ツンの唇が触れた。
それは、とても甘美な時間であった。



………
……




(*゚ー゚)「どうだった?結婚式は」


目の前にいつのは、ツンではなくしぃ。
ここも、結婚式場ではなく、小さな部屋。

何がなんだかわからなくなっていた。


(*゚ー゚)「願いは、叶うことができたのかしら?」

( ゚ω゚)「ツンは!!ツンはどこにいったんだお!?」


我を失い、ついしぃの肩を掴んでしまう。
それが痛かったのか、苦痛な表情をしぃは浮かべた。


(*゚ー゚)「黙れ人殺し」


彼女は、あの時と同じように、凛とした口調で言い放った。
その言葉の意味を理解するのには、数秒必要だった。


(*゚ー゚)「私は、願いを叶えてあげた。
     なら、あなたも私の願いを叶えるのが道理のはず」


呆然としている僕を無視し、しぃは続ける。


(*゚ー゚)「私は、あなたを許さない。永遠に」

( ´ω`)「ま、まさか君は……?」


しぃは、大声で笑う。
とても痛々しい笑い声。僕は思わず耳を塞ぎたくなった。


(*゚ー゚)「あなたに殺された、か弱い少女よ」


( ゚ω゚)「あぁ……あ………ぁ……」


(*゚ー゚)「あなたは、私の人形となってもらう。永遠に。
     せめての報いとして、あなたのくだらない願いを叶えさせてあげたのよ。
     それを感謝しないで、私に文句を言うなんて……」




(*゚∀゚)「クケケケケケケケケケケケケケケケケケ!!!!」

2_20091230203700.jpg






ついに、彼女に似つかわしくない笑い声が轟かせる。
そして、ゆっくりと近づいてきた。


(*゚∀゚)「あなたは、蝋人形として生きなさい」







――――永遠に、ね。









この小説は2007年6月03日から2007年6月04日にかけてニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:WAQImmNr0 氏(ID:nSXJW4o80 氏)
作者がお題を募集して、それを元に小説を書くという形式のものです
ちなみにタイトルがなかったので、それっぽいタイトルを付けました


お題
・揺れる蝋燭の火
・ガラスの靴
・雨に濡れた絞首台
・結婚式
・幼児体形で、おっとりした女の子
・身体の材質が蝋人形になってしまう


ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/30 20:38 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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