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(*゚∀゚) は自称超能力者のようです


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




「私さ、今なら何でも出来るよ? 例えば、そう!! 世界を終わらせちゃうとか!!」


 その日、彼女は嬉々としてそう語った。
 僕はただ、夕日を背に立つ彼女に見取れていた。




20070608022318.jpg



(*゚∀゚)「あー……聞いてる?」

(;'A`)「あ、悪い。聞いてる」

(*゚∀゚)「聞いてるなら悪くないけどね。はぁ……でもさ、分かる?
     ついに来た訳っ!! この日が、さ」

('A`)「『この日』? 終わらせんの? 世界を?」

(*゚∀゚)「イエスっ!! だって私、今、超能力者だもん」

 彼女はこんな話を本気でしてしまう様な奴で、それでも僕は彼女の事が嫌いにはなれず、
かれこれ十年来の付き合いだったりする。

('A`)「超能力、か……」

 この日、僕らは中学生で、多少の馬鹿なら許されてしまう歳で、毎日の様にこんな話をしていた。

(*゚∀゚)「あ、信じてないでしょ? 今、君が考えてる事、当てたげよっか?」

(;'A`)「いや、信じてない訳じゃあ……」

(*゚∀゚)「あー……うわっ、『オシタオシタイ』っ!?」

(;'A`)「ちょっ、ねーよ!!」

(*゚∀゚)「……良いよ?」

(;'A`)「ちょ……」

(*゚∀゚)「うっわ、顔、赤っ!! 冗談っすよっ」

(#'A`)「……テメェは俺を怒らせた」



 僕らの日々はそんな風に続く。
 きっと、この日常には超能力も魔法も必要なくて、ただぼんやりとした感じに、なぁなぁに進めば良いんだ。

――そんな風に思ってた。


 ただ、彼女は違った。
 それは明くる日の出来事。



(*゚∀゚)「あのさ、私、気付いたよ」

 昼休み、珍しく鳴ったケータイは僕を屋上へと導いた。

(;'A`)「いや、良いから……こっち来いよ」


 そして、そこに彼女はいた。
 フェンスの向こう、後一歩踏み出したら、間違いなく死んでしまえる場所で彼女は泣きそうに笑う。


(*゚∀゚)「私さ、超能力者じゃなかったよ……嘘吐いてゴメンね」

(;'A`)「良いから!! こっち来いって!!」


 あの日と同じく夕日に染まった彼女。
 ただ、僕にそれを眺める余裕などなかった。


(*゚∀゚)「やっぱり怒るよね……でもさ、『火事場の底力』ってあるじゃん?」

(;'A`)「……」

(*゚∀゚)「あのさ、私、死にたくないよ? 今もさ、すっごい足とか震えてる訳さ」

(;'A`)「だったら……!!」

(*゚∀゚)「だからさ、だからこそさ、今なら飛べると思う訳さ!!」



 僕は彼女が何を言おうとしてるのか、全く理解出来なかった。


――いや、本当はわかっていた。

 ただ、だからと言ってどうしようもなかったのだ。



(*゚∀゚)「見ててね、飛ぶから」

(;'A`)「バっ――」


 彼女の片足が、空に触れた。
 世界がスローに揺れる。


(*゚∀゚)「ははっ!!」

 ただ、僕は緑色のフェンスに向けて走った。
 やけに落ち着いていて、それこそ飛べそうな感覚。
 気が付くと、僕は手を伸ばして、

(*゚∀゚)「うっはー……やるね」

(;'A`)「……死ぬ」

 空中で彼女の腕を掴んでいた。

(*゚∀゚)「君、今、凄かったよ……超能力?」

 無理矢理、陸に引きずり込まれて彼女は言った。

(;'A`)「おう……スプーンでも曲げてみるか?」


 彼女はケラケラと笑って、それから泣き出した。
 勿論、僕には超能力なんてなくて、寧ろ、泣いている彼女を抱き締めてあげる勇気すらない。


 それでも何とか、やって来れたよ。
 これからもきっと、大丈夫だよ。


 夕日に染まって縮こまった自称超能力者は、何故だかそれを予感させた。






この小説は2007年5月12日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:96xwp5pDO 氏
作者が共通のお題で各々小説を書くという形式のものです

お題は超能力

ちなみにタイトルがなかったので、それっぽいタイトルを付けました



ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/30 20:33 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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