スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

( ^ω^) はミュージカルをするようです


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ





20070615014129.jpg




面接官「特技を教えてもらえますか?」


('A`)(…こ、これはアピール・チャンス!!)

('A`)「面接に不合格になることでぶし」

しまった、噛んだ。
取り返しのつかないミスにドクオは背筋が凍った。

面接官「………」

だが、相手は自分をじっと見ながら無言だった。
これは笑いを堪えているのだろうか?

('A`)(……よし)

きっとそうに違いない。
就職の面接に来ておいて不採用になるのが得意――このギャップは笑いのツボをダイレクトに押さえたに決まっている。

そう思ったドクオは胸を張った。
そして更なるユーモアを発揮するために口を開いた。


('A`)「将来の夢はニートです!」

('A`)「御社でその夢が実現出来ることを確信しています!!」


出た!伝家の宝刀、ジョーク二連発!!


働くための就活で、働きたくないのが夢とはこれ如何に?
この矛盾には笑いで腹がよじ切れるはずだ。
間違えない。

('A`)(…もらった!!)

緊張を強いられる面接会場でこの軽妙なフットワーク。

採用したくて涎が止まらないはずだ。





(#'A`)「ぬぉぉぉぉ!!」

納得がいかなかった。自分は完璧だったはずだ。

(#'A`)「ぐわぁぁぁぁ!!」

怒りが治まらなかった。あの見る目のない面接官に。

(#'A`)「ちくしょぉぉぉぉっ!うわぁぁぁぁぁ!」


(;A;)「……あっ…あああ………あ……」


また駄目だった。
そう気が付いたドクオは涙が止まらなかった。

先ほどまで道の真ん中でヤケクソ気味に暴れていたが、今は地面に倒れ込んで号泣している。

季節は夏を向かえ、同い年はとっくのとうの数年前に就職していた。

それなのに仕事が決まる気配が全く無い自分に嫌気が差していた。

俺は暗い。俺はつまらない。俺は対人恐怖症。
俺は駄目だ。俺はクソだ。俺のクソは凄く臭い。

(;A;)「…ちくしょう……ちくしょぉ……」

鼻水と涙で息が出来なかった。
だが、もういい。
このまま窒息して死んでしまおう。

どうせ自分は社会のゴミだ。
最後ぐらい誰にも迷惑をかけないよう、自分でケリをつけよう。

(;A;)「ブゴッ……ブビ……ボズゥ……ブッ……」

次第に辺りが白く光り、お迎えが近いことが分かった。


もう俺は死ぬ。
そう思うと少しだけ怖かった。


(;A;)(でも……いいんだ……きっと空の上は暖かい……)

ふわふわと軽くなる体。遠くなる意識。
さようなら人生……。

ふと気が付くと目の前に人影が現れていた。
天使か?
そう思ったドクオは人影に手を伸ばした。



( ^ω^)「どうしたんですかお?」

触れた手に体温を感じ、勘違いに気付いた。
残念ながら人間のようだ。

(;A;)「……どうもしない……死なせてくれ……」

ドクオは流れる涙をそのままに、天使と見間違えた相手に言った。


( ^ω^)「駄目ですお。死んでは」

微笑みながらそう言う彼を眩しく思い、直視出来ないドクオは突っ伏しながら泣き叫んだ。

(;A;)「俺なんていなくて当然の人間なんだぁぁぁぁ!」

(;A;)「もう死なせてくれぇぇぇぇっ!」

ドクオの悲痛な叫びを聞いた彼は、ドンッドンッ、とリズミカルに足音を鳴らした。


( ^ω^)「……死んじゃダメお♪ダメダメお♪」


歌う様にそう言ってから、次は、パンッパンッと手拍子をする。

(;A;)「………?」


ドクオは困惑した。

なぜ、死にそうな男を前にこの人は楽しそうにしてるのだろう、と。


( ^ω^)「君が死んだら悲しいお♪きっと寂しい♪泣いちゃうお♪」

彼は歌を続け、足を踏み鳴らし、手拍子を続ける。


( ^ω^)「だ・か・ら♪死んじゃダメお♪ダメダメお♪」

踊る様に尻を振り、手拍子、足拍子をリズムに乗せ、彼は歌っていた。


( ^ω^)「君が死んだら悲しいお♪きっと寂しい♪泣いちゃうお♪」

( ^ω^)「死んじゃダメお♪ダメダメお♪」

( ^ω^)「死んじゃダメお♪ダメダメお♪」


脳天気に踊り、歌う彼を見て、ドクオは怒りがこみあげた。

ふざけるな……俺が絶望に抱かれ、死を覚悟したこの時に、貴様の様なふざけた奴が邪魔するなんて………ふざけるな、ふざけるな、ふざけるんじゃ……。


(;A;)「ふざけんな♪お前に俺の♪いったい何が分かるんだ♪」

(;A;)「燃えるゴミとは俺のこと♪死にたい俺は放っておいて♪」


怒鳴りつけようと心に決めたドクオは、何故か歌いながら立ち上がってしまった。

なんだこれは?どうしたんだ俺は……。

尻を振っている男はドクオの歌声に呼応させるように歌い続けた。


( ^ω^)「ほっとけないお♪心配だ♪だって僕らは皆兄弟♪」

ドクオは無意識に、そして強制的に歌ってしまう。


(;A;)「そんなの嘘に決まってる♪いなくなっても気にしない♪」

( ^ω^)「全然ないお♪そんなのないお♪だって皆が君を見ているお♪」

(;A;)「ライアーライアーもう止めて♪ダメだーダメだーもう死のう♪」


泣きながら踊り、歌っているドクオ。

そこに、スライディングしながら八百屋の主人が歌に参加してきた。


(,,゚Д゚)「俺が見てるよ♪そう、見てる♪」


歩道に乗り上げた原付から飛び下りたスーツを着た男も歌に参加した。


( ゚∀゚)「私も見てる♪いつだって♪」


すると辺りにいた、郵便局員、大工さん、主婦、学生、幼稚園児達が次々と声を揃えて歌い出した。


『みんな君を見ているよ♪君のために歌いたい♪』


(;A;)「エブリバディ・サンキュー♪ピープル・サンキュー♪」

(;A;)「アイ・アイ・アイ・アイ・アイラブユー♪」


近所にいた犬達もリズムに合わせてワンワンワンと鳴き出した。



( ^ω^)「だ・か・ら♪」

( ^ω^)「死んじゃダメお♪ダメダメお♪」

(,,゚Д゚)「君が死んだら悲しいお♪」


皆さん『きっと寂しい♪泣いちゃうお♪』


( ^ω^)「だからダメお♪ダメダメお♪」

犬「ワン!」

( ^ω^)「死んじゃダメお♪ダメダメお♪」

( ゚∀゚)「君が死んだら悲しいお♪」

皆さん「きっと寂しい♪泣いちゃうお♪」

( ^ω^)「だからダメお♪ダメダメお♪」

('A`)「ワン!」


尻を振りながら歌う彼を先頭に、大勢の人が歌い、踊っていた。




後ろからは、歌いながら歩く自分達に続き、楽器を持った人達がメロディーを奏でながら歩いている。


楽器を持たない通行人達もそれぞれ工夫をしながら音を出していた。

バケツを叩いたり、シェイカーを振ったり、生きの良い魚を叩いたり、銃を発砲したりしていた。


( ^ω^)「死んじゃダメお♪ダメダメお♪」

( ゚∀゚)「君が死んだら悲しいお♪」(,,゚Д゚)

皆さん「きっと寂しい♪泣いちゃうお♪」

( ^ω^)「だからダメお♪ダメダメお♪」


犬「ワン!」('A`)




ドクオの顔を濡らしていた涙はとっくに渇き、代わりに汗が流れていた。

そして彼は踊り、歩き、歌いながら思った。


('A`)(死んじゃダメお♪)

( ^ω^)「ダメダメお♪」



※  ※  ※



後日。


面接官「……つまり、歌って踊れるのが特技ということですか?」

('A`)「はいっ!」

面接官「……」

('A`)「……」

面接官「……」

('A`)「……なんなら、実演しましょうか?」

面接官は机を、ドンッドンッと二回叩き、立ち上がりながら手拍子を一度した。

面接官「是非♪」




完。






この小説は2007年6月02日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:oCujysR8O 氏



これの長編となる ( ^ω^)はミュージカルをするようです がオムライスさんで紹介されています
そちらも併せてご覧ください



ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/30 20:22 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿


更新は止まっていますがコメントはご自由にどうぞ
修正・削除依頼等、何かしらの連絡はコメントもしくはメルフォよりお願いします
拍手だと高確率で長期間気づきません

スパム対策のため"http"と"@"を禁止ワードに設定しています
URLを書き込む際は"h"を抜いて投稿してください













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://gyokutonoyume.blog116.fc2.com/tb.php/3019-3c5d782d


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。