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ξ ゚⊿゚)ξツンは枯れたいようです


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ

※若干、下ネタが含まれます。注意





1_20091229221842.jpg



 これは、まだこの国の人々が自然を敬い、自然と共生していた頃から始まるお話です。

 むかしむかし、とある小さな村に、たいそう美しい娘が住んでおりました。
花弁のように真っ白な透き通った肌。夏の木の葉のように日の光を反射する青々とした栗色の髪。
娘が道を通るたび、村人たちは口をそろえてこう言います。

( ^ω^)「なんと美しい娘だお。彼女の生足をチュパチュパしゃぶって踏んづけられたいお」

('A`)「なんと美しい娘だ。お前を蝋人形にしてやろうか」

/ ,' 3「なんと美しい娘だ。わしのような老いぼれのチンポもギンギンじゃ」

(`・ω・´)「なんと美しい娘だ。僕のような男色家でも『やらないか』と言ってしまう」

 それほどまでに娘は美しく、そしてまた、娘自身も自分の美しさを自覚していました。
毎日のように近くの小川に足を運んでは、水面に映る自分の姿に見惚れ、賛辞の言葉を投げかけます。

ξ ゚⊿゚)ξ「嗚呼、なんてあたしは美しいのかしら」

 これがブスの勘違い発言なら、村人は農具を手に取り、娘に対して百姓一揆を起こしたでしょう。
しかし、娘は美しかった。それは万人が認めざるを得ない事実でした。


 やがて村人だけでなく娘の噂を聞きつけた高貴な方々までが村を訪ね、
口々に娘に婚姻を申し込みます。

( ^ω^)「娘さん。是非とも僕と結婚してくださいブヒヒ」

('A`)「娘さん。是非とも俺と結婚してくださいフヒヒサーセン」

/ ,' 3「娘さん。是非ともワシと結婚してください持病の癪が」

(`・ω・´)「娘さん。是非とも僕とやらないか」

 しかし、彼女は思います。

ξ ゚⊿゚)ξ「ああ……なんてパッとしない男ばかりなのかしら……」

 求婚してくる男たちはみな金持ちで性格の良い者たちばかりでしたが、
その誰もが、豚、キモオタ、ジジイ、ホモ、と何かしらの欠点を抱えていました。

 娘は思います。

ξ ゚⊿゚)ξ「あたしのような完璧な女の夫は完璧な男でなければならないわ」

 しかし、高貴な方々の求婚を無下に断るわけにもいきません。だから彼女は言いました。

ξ ゚⊿゚)ξ「それでは、これからあたしが言うものを持ってきてください。
       無事あたしが言うものを持ってきてくださったら、あたしは喜んでその方の妻になりましょう」


ξ ゚⊿゚)ξ「あなたは、ピザを持ってきてください」

( ^ω^)「わかりましたブヒヒ」

ξ ゚⊿゚)ξ「あなたは『涼宮ハルヒの憂鬱』のDVD初回限定版を持ってきてください」

('A`)「わかりましたフヒヒ」

ξ ゚⊿゚)ξ「あなたは三途の川の水を持ってきてください」

/ ,' 3「お安い御用じゃ。うっ! 胸が痛い!!」

ξ ゚⊿゚)ξ「あなたはアナルパールを持ってきてください」

(`・ω・´)「うほっ、わかりました」

 こうして、男たちは娘に頼まれたものを探す旅へと出かけました。


( ^ω^)「イタリアまで泳いで行くお」

しかし、ピザは東シナ海で力尽きました。

('A`)「DVDってなんだろう?」

 しかし、キモオタはマンドクサくなってやめてしまいました。

/ ,' 3「ついに三途の川に着いたぞ。あ、死んだばあさんが向こう岸で手を振っている」

 しかし、ジジイは三途の川を渡ってしまいました。

(`・ω・´)「ついにアナルパールを手に入れたぞ。ちょっと挿れてみよアッー!!」

 しかし、ホモは快楽のあまり昇天してしまいました。


 このように、どの男も娘の望むものを持ってこられませんでした。
しかし、それは無理もありません。
なぜなら、娘は求婚を断るために持ってくることが不可能なものばかりを男たちに頼んだのですから。

 やがて時は流れ、娘は大人の女へと成長しました。

 その美しさにはますます磨きがかかり、彼女は世界中のどの宝石よりも光り輝くようになりました。立上るのは花の香のような甘い匂い。そんな彼女の姿を一目見ただけで、男たちはイッてしまい、
女たちは家に帰って百合小説をつづってしまいます。

 しかし、完璧な彼女にも悩みがありました。

 彼女は夜、月明かりだけが照らす花畑に赴いては、一輪の白牡丹を手にとり、
深いため息をつきます。

ξ ゚⊿゚)ξ「嗚呼、あたしの美しさはまるでこの白牡丹の花のよう。
       しかし、あたしの美しさもいずれはこの花のように枯れ果てて、
       いずれ醜い姿をさらすことになるのね」

 そんな言葉を呟く彼女は、それでも月明かりに照らされて美しく光り輝いています。
美女と咲き誇る花々だけがひっそりとたたずむ夜の花園。そこに一人の男が現れました。


(´・ω・`)「やあやあ、美しい娘さん。どうもこんばんみ」

ξ ゚⊿゚)ξ「まあ、ここはあたしだけしか知らない秘密の場所のはずなのに。
       そんなところへ現れたあなたはいったい誰?」

(´・ω・`)「僕の名前は全知全能の神。必殺技は爆熱ゴッドフィンガー。
       今宵は、あなたのあまりの美しさに惹かれて、つい下界に降りてきてしまったんだ」

ξ ゚⊿゚)ξ「まあ、神様は不細工な見かけによらずナンパ野郎なんですね。
       ところで、あたしの悩みを聞いてくださいませんか?」

(´・ω・`)「だが断る」

ξ ゚⊿゚)ξ「そんなこと言わないでお願いします」

(´・ω・`)「わかりました。だから首を絞めないでください」

 危うく彼女の美しい手に絞め殺されるところだった神様。
開放されてゲホゲホとセキをしながらうずくまる神様に向けて、彼女は魅力的な唇を動かしながら言います。

ξ ゚⊿゚)ξ「あたしはこの美しさが枯れ果て、醜くなっていくことが恐ろしいのです。
       出来ることなら、『枯れない花』のような永遠の美しさを持ちたいのです」

(´・ω・`)「ちょっとかわいいからっていい気になってんじゃねーぞボケ」

ξ ゚⊿゚)ξ「嗚呼、神様。どうかあたしを『枯れない花』にしてください」

(´・ω・`)「わかりました。だからその小刀を仕舞ってください」

 そして、神様は言いました。



2_20091229221841.jpg




 神様が魔法のステッキを振ると、あら不思議。彼女は何も変わっていないではありませんか。

ξ ゚⊿゚)ξ「おい、神。なんにも変わってねーじゃねーか」

(´・ω・`)「んだと? 神様を呼び捨てにするとは、なんて無礼な性格ブスだ」

ξ ゚⊿゚)ξ「お前をここで殺して、あたしが女神になることだって出来るんだぞ?」

(´・ω・`)「ごめんなさい。だからチャカはしまって下さい。飛び道具は卑怯ですよ」

 この時代には無いはずの銃を握った彼女の姿はそれでも美しく、ドスを聞かせたその低い声も、
世の男たちにとっては格好のオカズになることでしょう。彼女は言います。


ξ ゚⊿゚)ξ「さあ、早くあたしを永遠の美しさを持った『枯れない花』にしなさい」

(´・ω・`)「もうなっていますよ」

ξ ゚⊿゚)ξ「そうなの? でも全然何も変わってないじゃない」

(´・ω・`)「それは当たり前です。あなたはすでに、美しさの最高潮に達している。
       つまり、今のあなたは美しさ絶好調なわけです。
       そしてあなたは永遠にその美しさのままなのです」

ξ ゚⊿゚)ξ「まあ素敵! 神様、本当にありがとうございます!!」

(´・ω・`)「今更カマトトぶってもおせーんだよ」

ξ ゚⊿゚)y=ーターン「ありがとう、そしてさようなら、神様」

(´・ω・`)「マトリーックス!」

 彼女はその美しい指先で引き金を引きました。
しかし神様は身体をのけぞらせてそれをかわすと、そのまま花園から姿を消してしまいました。

 時は流れます。いつまでたっても美しい姿のままの彼女は、やがて、いと顔のよいやんごとなき方、今の時代で言えば政治家のイケ面息子に見初められ、結婚することになりました。

ξ ゚⊿゚)ξ「ふはははは! 我が世の春が来た!!」

 婚姻が決まったとき、彼女は夜空に向かい、まるで御大将のごとく叫びました。

 しかし、彼女の春は続きませんでした。子供が出来ないのです。
毎日のように子作りにいそしむのですが、いっこうに彼女には子が宿りません。
やがて、業を煮やした夫は言います。

( ・∀・)「私から あなたに送る 三行半」

ξ ;⊿;)ξ「捨てないで 何でもするから 捨てないで」

 しかし彼女は捨てられてしまい、出戻り女として故郷の村に戻ることになってしまいました。
出戻り女の彼女に対する村人の視線は冷たく、彼女はすぐに自宅に引きこもるようになります。

 やがて、引きこもりの先駆けたる生活を送る彼女の中に、憎悪の念が湧き上がります。 

ξ#゚⊿゚)ξ「あたしに子供が出来ないのは、きっとあのクソ神野郎が何かしたからだわ」

 そして彼女は深夜、あの花園へと足を運びます。
この場所を訪れるのはもう幾年月も前のことになるのに、花園も、彼女の美しさもあの頃と変わりません。

 彼女は言います。

ξ#゚⊿゚)ξ「おい、神野郎! 出てこいや!!」


(´・ω・`)「やあ、どうも僕です。神様です」

 都合よく出てきた神様。これだから小説ってご都合主義だと呼ばれるんですよ?

(´・ω・`)「そういうケースもある」

 そうですね。

ξ#゚⊿゚)ξ「ちょっと! 誰と話してんのよ!!」

(´・ω・`)「ああ、ごめんごめん。で、何のようかな?」

ξ#゚⊿゚)ξ「あたしに子供が出来ないのはあんたのせいでしょ!? あたしに何をした!?」

(´・ω・`)「何をした? 失敬な。
       僕は『枯れない花』になりたいという君の願いを叶えただけだよ?」

 神様は平然と言い切りました。この人なら、自分が人を殺していても平然と無実だと言いそうです。

ξ#゚⊿゚)ξ「何言ってんのよ!
       確かにあたしは『枯れない花』のような永遠の美しさをよこせと言ったけど
       子供が出来ない体にしなさいなんて一言も言っていないわよ!!」

 よくもまぁぬけぬけと自分に都合のよいことだけを言えたものです。
彼女は流石兄弟に一から育て直されたほうがいいかもしれません。そして、神様は言います。

(´・ω・`)「『枯れない花』。それがどういうことだかわかるかい?」

ξ#゚⊿゚)ξ「知るかボケ!」

(´・ω・`)「『枯れない花』は、永遠に美しい花を咲かせ続ける。
       しかし、花を咲かせ続ければ種子は出来ない。つまりはそういうこと。
       永遠の美しさも、子が出来ない体も、すべては君が望んだのだ。その責任は君にある」

ξ#゚⊿゚)ξ「うるさい! 何とかしなさい!!」

(´・ω・`)「しょうがないな。それならば、君が『枯れる』ための一つの条件を用意しよう。
       それは、ある言葉だ。君がその言葉を他者から聞いたとき、君は『枯れる花』となる」

ξ#゚⊿゚)ξ「その言葉は何!? 教えなさい!!」

(´・ω・`)「やだよーオチンチンビロビローン」

ξ#゚⊿゚)y=ーターン「死ね!!」

(;´・ω・`)「な……なんじゃこりゃああああああああああああああ」

 彼女は神様を銃で撃ちました。神様は有名刑事ドラマの名シーンを再現しながら、息絶えました。
その光景を見たニーチェ少年は、のちに『神は死んだ』という有名な台詞を残すことになります。 


 時はさらに流れます。彼女の両親は死に、同い年の村人たちは老人となりました。
しかし、彼女はいつまでたっても若く美しいまま。

 しだいに村人たちは彼女を恐れ、村から追い出してしまいました。

 居場所を失った彼女は、様々な村々を転々とするようになります。
再び、高貴なイケ面の嫁となることもありました。

 しかし、子供の出来ない彼女はすぐに捨てられ、移り住んだ村でも恐れられるを繰り返し、
やがて彼女は誰も立ち入らない山奥で一人、ひっそりと過ごすようになります。


 そして、彼女の中に一つの願いが芽生えます。


ξ ;⊿;)ξ「……死にたい」


 そう願い、彼女は自分の心臓に刀を突き刺すのですが、
血はまったく出ず、傷はすぐにふさがってしまいます。

 何日も食事を取らないで過ごしたりもしました。しかし、体はまったく痩せず、
元気は満ちたままで、彼女の美しさは変わることがありません。
 
 毒を飲んだこともありました。しかし、死の苦しみは襲えど、
その毒はまるで土壌で浄化されてゆくように彼女の体内で無力化され、結局死ぬことは叶いません。

 枯れない花。永遠の美しさを持つ彼女は、自ら死ぬことさえも出来なかったのです。

ξ ;⊿;)ξ「誰か……あたしを殺して」

 そう願いだす頃、『いつでも死ねるよう』にとの願いを込めて、
彼女は常に白装束を身につけるようになりました。

 しかし皮肉なことに、白装束の彼女の姿は、かつて彼女自身が
『まるで自分のようだ』 と形容していた白牡丹の花にそっくりでした。

 死を願いながらも、それでも彼女は美しかったのです。

 そんな彼女は、山奥の小屋を出て、死を求めて俗世へと戻ります。
俗世は戦乱の真っ只中でした。人々はまるで虫けらのように死んでいくのです。

 腐臭と蛆虫に彩られた戦場の死体は、彼女に希望を与えます。

ξ ;ー;)ξ「嗚呼、これであたしも死ねるのだ」

 そして、彼女は戦場へとたどり着きました。
目の前では、槍と鎧に身を包んだ男たちが、殺しては死んでいくを繰り返しています。

 生と死と血が溢れる世界の中で、彼女は白装束をまとい、静かにたたずみます。

 
 やがて、彼女のそばに一人の醜い男が現れます。

<ヽ`∀´>「なんと美しい女ニダ。ウリが犯して殺してやるニダ」

 槍を向けて脅す男。しかし、彼女は恐れません。むしろ、死への喜びでいっぱいでした。
彼女は言います。

ξ ゚ー゚)ξ「黙れ下郎。貴様なぞに犯されるくらいなら、死んだほうがマシよ。さあ、あたしを殺しなさい」

<#ヽ`∀´>「「なんだとニダ! 謝罪と賠償を要求しながら、お望みどおり殺してやるニダ!!」

 そして、男の槍が(けっしてチンポではない)彼女の首を横一線になぎ払います。
彼女の首は胴から離れ、美しい鮮血を噴出しながら宙を舞う、はずでした。

 しかし、彼女の首は離れません。切り落とされた首はまるでだるま落としのように胴へと戻ってしまいます。
男は恐怖のあまり腰を抜かしてしまいました。彼女は涙を流しながら、男へと詰め寄ります。

ξ ;⊿;)ξ「殺して! ねぇ、あたしを殺してよ!!」

<;ヽ`∀´>「来るな……来るな化け物!! ……ニダ!?」

 そのときでした。
ふたりのもとに矢が雨のように降りそそぎ、男の首は離れ、彼女も全身で矢を浴びてしまいました。

 しかし、彼女の体から血が噴出すことはなく、痛みはおろか、死すら彼女には訪れませんでした。

 やがて、戦場は夜の闇に包まれました。

 辺りに動くものは、死体の肉をついばむ野鳥や野犬、
そして、戦場の死体を辱めながら金品を盗み出す野党だけです。

 その野党たちは見ました。

 死体ばかりの真っ暗な戦場の中、月明かりに照らされてたたずむ、美しい彼女の姿を。


ξ ;ー;)ξ「だれかあたしを……殺して?」


3_20091229221841.jpg



 死体の返り血を浴び、真っ赤に染まった白装束。

 それを身にまとい、涙を流して微笑む彼女は、
『戦場に咲く一輪の花のようだった』と、逃げ延びた野党たちは語りました。


 日々は流れて、どこまでも続いてゆきます。時代は戦乱から太平の世へと姿を変えていました。
死を求め、各地をさまよう彼女。
何気なく立ち寄った劇場で、彼女は八百比丘尼の寸劇を見ました。

ξ ゚ー゚)ξ「嗚呼、彼女はまるであたしのよう」

 ただそれだけを残し、彼女は再びの旅へと戻ってゆきます。

 思えばもう幾年月か? 人々は死に、次の世代へ命を繋いでいく中で、その連鎖に取り残された彼女は、流れゆく時代を見つめながら、それでも死を求めて世界をさまよいます。

 やがて異国の文化が流入し、世は彼女が生まれた頃とはかけ離れた姿へと変貌を遂げてゆきます。時代からも、生命の連鎖からも取り残された彼女。その最中、彼女は何度、神に死を望んだことでしょう?

 でも残念ながら、その神は彼女自身が殺してしまったのです。

 彼女に残された希望は、もはや一つでした。


ξ ;⊿;)ξ「嗚呼、もはやあたしに残されたのは、あたしを『枯らす』言葉だけ」


 しかし、いくつもの時代を超えた長い旅の中でさえ、
彼女はその言葉を見つけられずにいました。

 様変わりした世界。
それでも彼女は旅を続け、彼女を『枯らす』言葉を探します。

 しかし、旅先で彼女に投げかけられる言葉は
『美しい』『やらないか』『おじさんといいことしない?』の三言だけ。
答えは一向に見つかりません。

 そして、世界は大規模な戦乱の渦へと巻き込まれてゆきます。

 もうはるか遠い昔に経験した戦乱の世とは比べ物にならないほど、人は次々に死んでゆきました。
しかし、それでも彼女は死ねません。

 やがて戦は終わり、再びの太平の世が訪れます。
四角い石の建物が街を埋め尽くします。四角い鉄の生き物が我が物顔で街を走り回ります。

 もはや、世界は彼女の生まれた頃とはまったく別のものになっていました。

 そして、人間は命を作る技術を手に入れ、クローンと呼ばれる人間も生み出されはじめました。
人間は限りなく神に近づいたのです。彼女は、神と同等の力を持ち始めた人間に頼みました。

ξ ;⊿;)ξ「あたしは死ぬことが出来ません。どうかあなたのお力で、あたしを殺してください」

 特に科学者と呼ばれた人種が、喜んで彼女をもてあそびます。
辱められ、まるで動物のように扱われ、それでも彼女は死を望んでいました。
しかし、何をしても彼女は死ねません。


 そして、世界は終わりました。
発達しすぎた技術が生み出した『核』という名の灼熱の太陽が、
世界を焼き尽くしてしまったのです。

 燃え尽きてゆく世界。次々と咲いてゆく『核の花』を眺めながら、彼女は呟きました。


ξ ;ー;)ξ「嗚呼、なんと美しい花なのでしょう。
        どうかあなたの美しい赤い花弁で、あたしの命も焼き尽くしてください」


 命はすべて絶え、空と大地は灰色に染まりました。
しかし、それでも彼女は死ねませんでした。

 太陽の日さえも差し込まない灰色の世界で、ただ呆然と立ちすくむ彼女。

『まるで荒野に咲く一輪の花のようだ』 

 生きている人間がいたとしたら、彼女の姿をそう形容したことでしょう。



 それからどれほどの時間が流れたのでしょうか?

 もう気が遠くなるほど長い長い時の流れ。
永遠にも似た時の中を、彼女は一人で過ごしました。

 やがて、世界に日が差し始めました。

 浄化されだした海の中では新たな生命の芽が芽吹き始め、
それからさらに気が遠くなる時間が流れて、灰色の大地にも緑と命が戻り始めました。

 再生してゆく世界。その中にたたずむ、美しい彼女。

 そして、ある特定の種が急激にその数を増やして出します。
かつて存在した『人間』という種には似ても似つかない姿のその種は、
やがて高度な知能を帯びるようになり、世界の支配者たる地位を確立してゆきます。

 彼ら『新しい人間』は、急激な速度で独自の文明を築き始めます。

 その途中で、『言葉』が生まれました。


そして、その日が来ました。


 『花』に似た種が咲き誇る大地。
そこにたたずむ彼女のもとに、『新しい人間』の一人が歩み寄ります。
彼はものめずらしそうに彼女を眺めると、彼らの言葉でいいました。



「嗚呼、あなたはなんと醜いのだろう」



ξ ;⊿;)ξ「あ……」



 そうです。
人間にとっては美しすぎる彼女も、『新しい人間』にとっては醜くて仕方がなかったのです。

 そして、その瞬間、彼女はまるで砂山が波に洗い流されるように
静かに、大地へと帰ってゆきました。
気が遠くなるような永遠を繰り返し、彼女はついに死ねたのです。
彼女はついに『枯れた』のです。

 やがて、彼女の枯れた土の上に、一輪の花が咲きました。

 その花は、かつての世界に存在した白牡丹の花ように白く、美しく、
太陽の下で咲き誇っていました。



おしまい





この小説は2007年5月9日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:Gplhh6Xy0 氏
作者がお題を募集して、それを元に小説を書くという形式のものです


お題
・枯れない花


ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/29 22:20 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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