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('A`)と(*゚∀゚)と梅雨のようです


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




時は六月上旬。

しとしとと地面に落ちる雨粒の中、傘をさした一人の男が道を歩いていた。
黒いコートに身を包んだ男は、右手で傘の柄を持ち、左手に地図を広げて、
通り過ぎる住宅の標識と地図を交互に睨む。

「雨男の力は絶大だよね。梅雨前線が追っ掛けて来るんだから」

「うるさいな。もうすぐ目的地なんだ。
 探す邪魔をしないでくれ」
「何さ、誰のお陰で雨粒凌いでると思ってんのよ」

「誰のお陰で飯が食えてるんだ、お前は」


('A`)「ああ、ここだな」



1_20091229221104.jpg



男が立ち止まったのは、「荒巻」と標識の書かれた一件の家の前だった。
門の柱に付けられているインターホンのボタンを押す。

「はい。どなた様でしょうか」

インターホンから聞こえてきたのは、優しげな婦人の声だった。

('A`)「ドクオと申します。依頼の件で伺いに参りました」

「ああ、お待ちしておりました。
 ただ今ドアをお開け致しますので」

開かれたドアの奥から現れたのは、声から予想できた通りの、物腰が柔らかそうな初老の婦人だった。

('、`*川「雨の中わざわざすみません。
     どうぞお入りください」

('A`)「お邪魔します」

ドクオが玄関に入ったとき、傘は持っていなかった。


ドクオは豪華な応接間に案内された。
婦人はドクオに座るように言った後、「主人を呼んできます」と部屋を出ていった。
ドクオはふかふかの椅子にゆっくりと座る。

「アタシもその気持ち良さそうな椅子に座りたいんだけど」

('A`)「また今度な」

「また今度って・・・・・・ !」

ドアが開き、先程の婦人・・・・・・いや、夫人と言った方が適切だろう・・・・・・と、彼女の夫が入って来た。

/ ,' 3「ようこそいらっしゃいました」

主人は立ち上がろうとしたドクオを手で制し、その向かい側の椅子に腰を落とした。

('A`)「奥さん、僕にお構いなく腰掛けてください」

恐らくはお茶菓子でも持ってこようとした夫人は、
ドクオの一言で申し訳なさそうに主人の脇の椅子に座った。

('A`)「依頼の件ですが」

ドクオは早速切り出した。
自分がここに来た理由はその為なのだから、出来るだけ早く話を始めたいと思っていた。

/ ,' 3「ええ・・・・・・」

夫人と同じように、初老の顔立ちをした主人は、その顔に影を落とした。

/ ,' 3「依頼というのは私達の息子についてなのです」



彼ら・・・・・・荒巻スカルチノフ・ペニサス夫妻の話はこうだ。

十数年前に交通事故で亡くした一人息子、モララーが、
ここ数年の梅雨の時期(彼が死んだのが梅雨の時期だったらしい)に、
それも交差点に限って目撃されるようになったという。

目撃した人々は皆モララーとはかなりの面識があり、見間違えだという可能性はほとんどない。
しかもそのモララーらしき人物は、目撃者が瞬きをしたりほんの少し目を逸らした隙にいなくなってしまうらしい。
さらにモララーが目撃された交差点では、モララーが目撃されてから一時間と経たないうちに
交通事故が起こるのだという。

/ ,' 3「私達は息子の姿を見たことはないのですが、息子を見た方々の話を聞く限り、
    息子が・・・・・・モララーが交通事故と何か関係を持っているのではないかと
    心配しておるのです」

確かにモララーを目撃した場所で必ず事故が起こるのだとしたら、
彼と事故の間に何か関係がある可能性は高いだろう。
つまり、夫妻は自分達の息子が交通事故を引き起こさせたりしてはいないかと不安なのだ。

/ ,' 3「息子は死んだときまだ15でした。
    もしも未練や怨みをもってそのような事をしているのであらば・・・・・・
    貴方の力で息子を成仏させてやって欲しいのです」

主人は神妙な顔で頭を下げた。

('、`*川「あの子がもしもそんな事をしていたら・・・・・・
     お願いします、ドクオさん。あの子を、モララーを救ってやってください」

('A`)「・・・・・・分かりました」

夫妻の話をひたすらに聞いていたドクオは、彼らの願いを聞き入れた。

('A`)「とにかく息子さんを探してみます。
成仏出来ていないのなら、どこかにいるはずですから」

そうしてドクオは荒巻夫妻宅を後にしたのである。


(*゚∀゚)「どうすんのさ」

家を出ると雨は上がっていて、ドクオは傘を持っておらず、
代わりに彼の脇を一匹の黒猫が歩いていた。

('A`)「探し回るしかないだろ」

(*゚∀゚)「やれやれ。ここまで散々歩いておいて、結局は肉体労働かぁ」

('A`)「文句を言うな。つー。
    ・・・・・・ああ、飯にありつけなくても良いのなら、存分に言ってくれ」

(*゚∀゚)「分かってますよ。働きます。働きゃいいんでしょ!んもう」

つーと呼ばれた黒猫・・・・・・時には傘だったり、ポケットに入るサイズの何かだったりする・・・・・・は、
ヤケクソにそう言った。

ドクオは、つーを連れて、取り敢えず目撃情報のあった交差点を片っ端から探し回った。
しかしどの交差点にもモララーがいる気配はない。

(*゚∀゚)「これで六つ目。残るは一つだよ?」

つーがドクオを見上げながら言う。

('A`)「そこにもいなかったら振り出しに戻るだな」

(*゚∀゚)「えー・・・・・・もうやだよアタシ・・・・・・」

つーはその場に腹ばいになった。
もちろん猫たる動物がこの程度でへたれる訳がない。事実、つーは何かを訴えるようにドクオを見ていた。


('A`)「・・・・・・分かったよ」

ドクオはつーの首筋をつまみ上げて自分の肩に載せる。

(*゚∀゚)「キャー!ドックン最高!」

つーは上機嫌になって叫んだ。

('A`)「耳元で喚くな。うるさい・・・・・・って・・・・・・!」

そのまま歩き出そうとしたその時。


( ・∀・)「・・・・・・」

交差点の道路を挟んだドクオの向かい側。
荒巻夫妻に渡された写真に写る少年と、寸分違わぬ少年がそこに立っていた。

----・・助・・・・て

少年の口が何かを喋っていることを知らせるが、その内容の全てまでは汲み取れない。

----・・・・助けて・・・・げて・・・・

もっとよく聞き取ろうとした、その時。

(*゚∀゚)「ドクオ!右!」

ドクオがつーの声に反応して右を向くと、トラックがこちらに突っ込んでくるのが見えた。


2_20091229221104.jpg



(;'A`)「うおッ!」

ドクオは咄嗟にトラックの進行コースから跳びのいて、地面を転がる。
トラックは歩道に乗り上げてしばらく進んだ後、何にも衝突することなく停止した。
ドクオはすぐに少年がいた交差点の角を見るが、
少年は既に姿を消していた。

('A`)「・・・・・・」



ドクオをトラックが襲った原因は、赤信号を無視して飛び出して来たバイクだった。
トラックは急に出てきたバイクに驚いてハンドルを切ったが、その先にはドクオがいた、というわけらしい。

しかもどういうわけかバイクの運転手には事故直前の記憶がなかった。
一通りのゴタゴタを終え、警察署から出てきたドクオは、荒巻夫妻宅に戻った。

/ ,' 3「息子を見た!?」

ドクオから話を聞いて、荒巻スカルチノフは驚いた。

('A`)「はい。そして危うく事故に遭うところでした」

最後の一言に、荒巻スカルチノフは悲しそうな顔をした。

/ ,' 3「やはり、事故は息子の仕業なのでしょうか・・・・・・」

('A`)「いえ、まだそうと決まったわけではありません。
    が、一つお聞きしたいことが・・・・・・」



/ ,' 3「モララーが気に入っていた場所?」


('A`)「ありませんか、そんな場所は。
    よくいた場所でも構いません」

/ ,' 3「そういえば・・・・・・高台の公園から見る景色が好きだと言っていたな・・・・・・」

('A`)「高台の公園ですか」

/ ,' 3「ええ。特に夜景が気に入っていたようでした」

('A`)「そうですか。ありがとうございました」

再び荒巻夫妻宅を出たドクオは、高台の公園ではなく、
市役所、図書館といった公共の施設に向かった。

(*゚∀゚)「何探してんのさ」

何かの資料を片っ端から見ていくドクオに、眼鏡になっているつーが尋ねる。

('A`)「秘密だ」

(*゚∀゚)「ぶー。意地悪め」

それからしばらく、ドクオは資料を読み耽った。

('A`)「・・・・・・そういうことか」

そう呟くなり、ドクオは図書館を後にすべく立ち上がった。

(*゚∀゚)「何が分かったのさ」

('A`)「「誰が何をしてるのか」だよ」

(*゚∀゚)「・・・・・・ドクオのその回りくどいところキライ」

('A`)「すぐに分かるさ」

そしてドクオは、確信を持ってある場所へ向かった。

(*゚∀゚)「ねぇ、こんな場所で待ってて本当に来るの?」

その場所に着くなり、ゴロリと寝転がったドクオに、つーが尋ねる。
いつの間にか雨は再び降り出していたが、ドクオは濡れることはない。

('A`)「さぁ。でも、策は講じたつもりだ」

(*゚∀゚)「ふぅん」

つーは寝転がったドクオを見て、ニヤリと笑った。

(*゚∀゚)「・・・・・・やっ!」

(;'A`)「ぐふっ」

つーが突然腹の上に飛び乗って、ドクオは何とも言えない苦悶の声を出した。

(*゚∀゚)「ふかふかじゃあないけれど、まぁここで許してあげる」

('A`)「・・・・・・俺はソファーか」

そしてそのまましばらくが経ち・・・・・・

高台の公園に、一人の少年がやってきた。

( ・∀・)「・・・・・・」

少年は雨の降る中、傘もささずに無言で公園の中に入り、そのままある場所を目指して歩く。
が、その場所には先客がいた。

('A`)「待ってたよ」

少年のお気に入り・・・・・・夜景がよく見える、屋根付きのベンチに寝転がる一人の男。

('A`)「コイツが寝ちまってね、こんな恰好で申し訳ないが・・・・・・」

男は自分の腹の上で丸まって寝ている猫を指差し、首だけを持ち上げた。

('A`)「荒巻モララー君で間違いないかな」

少年は驚いたようにドクオの顔を見る。

ちょうど夜が明け、朝日が顔を覗かせ始めていた。

( ・∀・)「貴方は・・・・・・今、僕が見えるんですか?」

('A`)「見えていなきゃ、こうやって会話出来ないと思うんだが」

( ・∀・)「・・・・・・確かに、僕はモララーです」

一瞬黙り込んだ後、少年、荒巻モララーは静かにそう言った。

('A`)「そりゃよかった。間違ってたらどうしようかと思ってたよ」

( ・∀・)「何故僕を?」

知っている理由をドクオは簡潔に話した。

('A`)「君の両親に頼まれてね」

その一言でモララーは全てを察したようだった。

( ・∀・)「・・・・・・そうですか」

('A`)「いくつか聞かなきゃならない事があるんだ」

( ・∀・)「事故について・・・・・・ですか」

ドクオは頷く。

( ・∀・)「分かりました。僕の知る限りの全てを話します」



('A`)「・・・・・・成る程。大体は分かった」

モララーから話を聞いて、ドクオは自分の予想が間違っていなかったことを知った。

( ・∀・)「あの・・・・・・」

('A`)「何だい?」

( ・∀・)「僕の両親は、ドクオさんに・・・・・・僕について何と言っていましたか?」

モララーは顔を俯きがちにして、ドクオに尋ねた。

('A`)「君の両親は、もし君に未練があるのなら、成仏させてやって欲しいと言っていたよ」

( ・∀・)「・・・・・・そうですか」

('A`)「・・・・・・」

----さて、どうしたものか。

ドクオは少年について考えていた。
少年が現世に残っているのは両親の思う通り未練があるからだ。
とはいえ、少年モララーの未練が何なのかは大体予想がついたし、それを実行させてやることも可能だ。

----問題はもう一人なんだよな。

取り敢えずは少年の未練を叶えてやろうかと考えていた矢先。

( ・∀・)「!」

少年が突然表情を変えて、高台から町を見下ろした。

( ・∀・)「行かなきゃ・・・・・・!」

モララーはドクオを見てそう言った。

('A`)「「彼女」は何処にいるのか、教えてくれないか。
    彼女を止めたいんだろう?」

( ・∀・)「分かりました。ついて来て下さい」

('A`)「つー。起きろ」

(*-∀-)「Zz・・・・・・」

(#'A`)「・・・・・・」

ドクオは未だに腹の上で寝ているつーの首根っこを掴み上げて、垂れ下がった尻尾を引っ張った。

(*゚∀゚)「ーッ!」

つーはビクリと跳ね、声にならない悲鳴を上げた。

(#゚∀゚)「な、何すんのさ!」

('A`)「起床の時間だ」

つーはそこでようやくドクオの脇にたつモララーに気がついた。


(*゚∀゚)「もう一人いる?」

ドクオは少年の後を追ってなだらかな坂道を駆け降りつつ、肩に乗せたつーに一部始終の真実を話し始めた。

('A`)「ここ最近起きている事故は、彼のせいじゃない。
    彼が犯人なら、多少霊感のある人に彼が見えるようにわざわざ気配を出して
    交差点に突っ立っている必要はない」

(*゚∀゚)「じゃあ何であの子がいた場所で事故が起きたのさ?」

('A`)「彼は止めようとしてたのさ。
    たまたま彼と同じように梅雨という時期と未練に縛られ・・・・・・
    彼とは違ってその感情を他人にぶつけてしまうようになった人を。
    そして、そこで事故が起こることを、誰かに知らせたかったんだ」

(*゚∀゚)「何でそんなこと分かったのさ?」

('A`)「彼が見掛けられた後に起きた事故について調べたら、
    全部バイクが事故に関係していた。
    しかも全部バイク側の不注意で、バイクの運転手に事故後の記憶はないときてる。
    因みに彼が死んだ事故にバイクは関係していない」

(*゚∀゚)「それでドクオは何か怪しいと思ったんだ」

('A`)「ああ。
    ここ数年、特に彼が現れるようになる前に、
    ここら辺で起きた事故を洗いざらい調べた。
    その十年間で発生した事故の総数は555件。
    そのうち梅雨の時期に起きて死亡者を出した事故で、
    しかもバイクが加害者の事故はたった一件だけだった。
    被害者の名前は・・・・・・」


(;・∀・)「クーさん!」


ドクオがモララーと会った交差点に、一人の白いワンピースを着た女性が立っていた。

ドクオは彼女が既にこの世の住人ではないことを悟る。


('A`)「素直クー。婚約が決まったばかりだった、若い女性だ」


川 ゚ -゚)「何をしに来た」

素直クーは、モララーを見て静かに、しかし冷たく言った。

( ・∀・)「駄目だよ・・・・・・そんなことしたって、何も変わらない!」

ほんの少し離れて、二人は対峙している。

川 ゚ -゚)「君に何が分かる」

怒りと嘲笑を含んだ声が、小雨の中に響いた。

しかし濡れるのはドクオとつーのみだ。

川 ゚ -゚)「君には分からないだろうな。
     私があの時に味わった絶望と悲しみを」

( ・∀・)「だからって・・・・・・何の関係もない人を巻き込んでも意味ないよ!!」

川#゚ -゚)「黙れ!」

静かに燃えたぎっていたクーの感情が爆発した。
バイクの運転手すらも気絶させる強い感情の塊が、実体化し鋭い槍となってモララーを襲った。

思わず目を逸らしたモララーに、槍は届かなかった。


('A`)「八つ当たりも限度ってものがあるぜ」

見えない筈の槍をその手で握りしめて、ドクオはクーに言い放った。

(*゚∀゚)「ドクオカッコイー」

つーはドクオが動く直前、ちゃっかり肩から下りていた。

川#゚ -゚)「生きている者にとやかく言われる筋合い等ない!!」

クーは綺麗な顔立ちに似合わない目線をドクオに向ける。

('A`)「かと言って見えてしまう以上、ほっとくわけにもいかないんだ」

今の彼女は感情を発露させすぎて、感情に捕われている。
今や独り歩きしだした感情に乗っ取られる寸前だ。
手荒い手段でならまだ間に合うかもしれないが、あるいは・・・・・・

川#゚ -゚)「ならば・・・・・・貴様も死ねッ!」

クーは二本目の槍をドクオに向かって突き出した。

('A`)「下がってろ」

モララーにそう言って、ドクオは自分を貫かんと迫る槍の下をかい潜り、極端な前傾姿勢でクーに接近した。
クーは素早く二本の槍を戻し、再びドクオへと突き出す。
一本目を身を反らしてかわしたドクオだったが、二本目が腿を掠めた。

(;'A`)「クッ!」

しかし何とか踏み止まって、身体をクーに向かって思い切り伸ばすような恰好で跳躍する。
グン、と伸びた手がクーの顔に掌底を叩き込む。
しかしそれはクーの上半身を僅かに押すに留まった。

川;゚ -゚)「ガッ・・・・・・!!」

クーの顔には、一枚の札が貼られていた。

川  - )「ア゛、ア゛、ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛アアアアアッ!!!」

凄絶な悲鳴を上げて、クーはもがき苦しみ出した。
ドクオは素早く距離を取る。

川#゚ -゚)「ア゛ア゛ッ!憎い!憎い憎いニクイィィィッ!!」

彼女の中で行き場を無くしていた感情は、やがて他人へと向けられる嫉妬と憎悪に変わっていた。
ドクオが貼り付けた札は、それを浄化するための物だ。

しかし・・・・・・
「手遅れ」の者には・・・・・・
悲鳴と叫びが急に止み、札が燃え上がって灰となった。

(;'A`)「間に合わなかったか・・・・・・」

ドクオが悔しそうに言う。

札が剥がれてもなお、彼女の顔からは憎悪が消えていなかった。
既に心の奥底までも負の感情で埋め尽くされてしまったのか。
勝ち誇ったように、彼女の顔が歪む。

川# ー )「ミンナシンデシマエバイイ。
      ミンナワタシノヨウニエイエンノカナシミニクルシメb・・・・・・!!」

しかしその表情も唐突に惚けたような顔に変わった。
クーは俯く。

川 - )「ヤメロ・・・めて・・・・・・・・・デテ・・・私を・・・クルナッ! アアッ!!」

まるで二重人格のようにクーは呟く。
そして。

川 ゚ -゚)「--私を、煉獄に繋ぎ止めて下さい」

本来のクーが、ドクオに懇願した。

川 - )「キサマ・・・・・・ダマッテ・・・・・・早く!私は・・・・・・!!」

ドクオは驚愕する。
「煉獄」を知るほどに堕ちても、もう戻れないと知ってもなお、自らを保ってきたというのか。

川 ゚ -゚)「もう・・・・・・私はワタシでいられなクなりマす。
     ダカら、ソのマエに・・・・・・」

クーの本来の優しげな瞳が、ドクオを見つめる。

3_20091229221103.jpg


( A )「・・・・・・すまない」

ドクオは、もう一度彼女の額に、優しく札を貼った・・・・・・。




ドクオは、荒巻宅のインターホンを押した。

「はい」

('A`)「ドクオです。
    恐れ入りますが、奥さんと一緒に出てきていただけないでしょうか」

その後、家から出て来た荒巻夫妻は、ドクオの助力によって姿を現したモララーを見て、長い間の空白をようやく埋めることが出来たのだった。

/ ,' 3「本当に何と言って御礼を申し上げたら良いのやら・・・・・・」

モララーとのしばしの抱擁の後、夫妻はドクオに頭を下げた。

('A`)「依頼を果たしただけですから」

そして、モララーは成仏することを両親に告げた。

( ・∀・)「ドクオさん、ありがとうございました」

両親には「お礼を言いたいから」と、聞こえないようにモララーはドクオに話しかけた。

('A`)「良かったな。お父さんお母さん喜んでくれて」

( ・∀・)「はい。・・・・・・それで・・・・・・
      クーさんはどうなったんでしょうか」

その質問に、ドクオは目を細めた。

('A`)「・・・・・・彼女は深い底に堕ちたよ・・・・・・
   俺の力不足だった。すまない」

彼が止めようとした彼女を、ドクオは救うことが出来なかった。

( ・∀・)「いえ。クーさんはきっと感謝してると思います。
      ・・・・・・初恋の人が何を思うかぐらい、分かりますから」

彼女を止めたかった理由を言葉に忍ばせながら、モララーは言った。

('A`)「・・・・・・ありがとう」

その後、モララーも天に還っていった。





雨はしとしとと降っている。



(*゚∀゚)「ねードクオー」

('A`)「・・・・・・何だ」

(*゚∀゚)「仕事終わったんだしさー、何か美味しいもの食べない?」

('A`)「俺の肩か腹に乗っかって寝てただけの奴に食わせる美味いものはない」

(*゚∀゚)「何それ!?」

つーの抗議を無視して、ドクオは天を仰いだ。


( A )「・・・・・・まだまだ力不足なんだ、俺は」


その声は震えている。


(*゚∀゚)「・・・・・・ドクオ」



・・・・・・フルーツパフェなんかどう?


・・・・・・。


あっ、嫌、尻尾はダメ!!
ゴメンナサイもうワガママ言わないから!!
お願いそれだけは許してー!!




梅雨も明け始めた空に、一匹の猫の鳴き声が響いた。





('A`)と(*゚∀゚)と梅雨のようです fin





この小説は2007年5月11日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:CMG/4rWRO 氏
作者がお題を募集して、それを元に小説を書くという形式のものです


お題
・梅雨前線
・ソファーっぽいドクオ
・梅雨の時期だけ現れる少年
・川 ゚ -゚)「――煉獄へ繋ぎ止めてください」
・バイク事故
・雨男
・555


ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/29 22:12 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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