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(*゚ー゚)しぃと不思議なシラネーヨ( ´ー`)


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




目を閉じて、心の奥底で願ってみる。
__あの花びらが、落ちますように。


ξ ゚⊿゚)ξ「……」

緑の中に隠れた小さな桃色。わたしがどんなに念じても、少しだって動きもしない。
やっぱりうまくいかないか。当たり前だとは思いつつも、小さくため息。
と、その時、冷たい風が葉桜を揺らした。ヒラヒラと風に乗って落ちる桃色の花びら。
何も、いま吹くことないのに。もう一度、今度は大きくため息。

黒板に書かれた長い長い数式。教科書の内容をだらだらと読むモナー先生。
前の席で、携帯片手にくっちゃべってる男子。隣には、居眠りしてる女の子。

つまらない。だれも真面目に授業を聞いていない。
でも、こんなの今にはじまったことじゃない。
本日三度目のため息をついたとき、誰かがわたしの肩をたたいた。

(*゚ー゚)「プリント……回ってきてるよ」

細くて白くてやわらかい指に、わずかに紅色に染まった爪。
暑い夏を遠ざける、鈴を転がすような声。
顔なんて見なくてもわかる。しぃさんだ。


ξ ゚⊿゚)ξ「あぁ、ありがと」

(*゚ー゚)「どういたしまして」

笑った顔が愛らしい。数式だらけの黒板よりも、彼女の笑顔を見ていたかった。



1_20091229220122.jpg



笑った顔が愛らしい、か。

(*゚ー゚)(嬉しいこといってくれるじゃないの)

ウホッじゃなくて、クスリと笑って目の前の少女の肩から手を離す。
金の巻き毛が可愛らしいツンちゃん、普段はツンツン気取った態度なのに、頭の中では、桜の花びらを落としたいなんてお伽チックなことを考えているのか。

(*^ー^)(へぇー)

あたしは他の人にはない力を持っている。
触れた人の考えていることがわかるという、いわゆる超能力ってやつ。
この力は面白い。暇なときはチョンチョンっと誰かをつつくだけで時間つぶしになっちゃうし。

人だけじゃなくて、物も読めたらもっと面白いんだけど。
まぁ、そんなに都合が良いわけもなくて。多分、出来ないと思うまま、試したことがない。

たまに誰かに自慢したくなる。あたしは超能力が使えるのよって。
だけど言わない。言ってしまったら、きっとつまらなくなってしまうから。
誰かに何かを話すということは、自分の中の秘密が一つなくなるということだ。
それは、すごく悲しい。


(,,゚Д゚)

不意に視線を感じて振り返る。掃除ロッカーの前、廊下側の角に座ってるギコ君。
何となく目が合ったから手を振る。

(*゚ー゚)ノシ

(,,  )

あらら、そっぽ向かれちゃった。でも分かる、ギコ君、照れてるんだ。
耳の辺りが真っ赤だもん。かわいいなぁ。


(*゚ー゚)「ねぇギコくーん。さっきあたしのこと見てたでしょ」

(,,゚Д゚)「見てねぇよ」

(*゚ー゚)「見てた!」

放課後、夕日が差す帰り道。ギコ君は、チャイムが鳴るとすぐに教室を出る。
だからあたしは追いかけるのに必死。時々待ってくれると、すごく嬉しいんだ。

しばらく歩くと、急にギコ君が立ち止まる。


(,,゚Д゚)「ん」

目の前に差し出された手。大きな、男の人特有の、ちょっとゴツゴツした手のひら。
手を繋ぐか?っていうサイン。

(*゚ー゚)「んーん」

小さく首を振る。

繋がないよ。だって、あたしは君が好きだから。

何も言わずに手を引っ込めるギコ君。あたし達はそのまま黙って道を進む。


ギコ君には彼女がいて、一度だけ会ったことある。
あたしなんかよりずっと背が高くて、顔もきれいで、いかにも大人の女って感じの人。
あたしを見ると、優しく頭をなでてくれて、妹さん?ってギコ君に聞いてた。

馬鹿にされてる気がして悔しかったから、こっそり体を触ってみたら、
あたしのことを純粋に可愛いと思ってくれていた。そして、ほんとうにギコ君の妹だと思っていた。

この人には勝てない、と思った。


変なことを思い出したせいか、瞳にうっすら涙が浮かぶ。
でも、別に良いんだ。うざいって思われたってかまわない、ギコ君の傍にいれれば、それで良い。

瞳にたまった涙が一粒こぼれる。ギコ君が、こっちを向いていなくて良かった。


(,,゚Д゚)「あ」

駅の前に着くと、ギコ君の足が止まった。その場に固まり、ぼんやりと一点を見つめる。
なになに?気になってあたしもそこを見てみる。


(*゚ー゚)「あ」

真っ赤なサテンのワンピースに身を包んだ、きれいな女の人。

つーさん……ギコ君の彼女。


(*゚∀゚)ノシ「おーい」

元気に笑いながらこっちに来る彼女を見て、可愛いと思う。
けど、できるなら二度と会いたくなかった。彼女を見るたびに、胸が痛むから。


(*゚ー゚)「ごめん……あたし帰るね」

(,,゚Д゚)「あ、おい、しぃ!」

(*゚ー゚)「バイバイ」

下を向いて、もと来た道を走った。つーさんと目を合わせたくなかったから。
勝手だと思う。勝手に彼女のいる男を好きになって、勝手に彼女に嫉妬して。

(*゚∀゚)「しぃちゃん帰っちゃうのー?」

(,,゚Д゚)「あ、あぁ」

後ろから聞こえるつーさんとギコ君の声。ギコ君、追いかけてくれないよね。当たり前だよね。
嫌だな、あたし、うざい。


(*;ー;)「あーもー、なんでギコ君なんて好きになっちゃったんだろう」

いつのまにか、辺りはすっかり暗くなっていた。
あたしは足が疲れたので、適当に近くにあった公園のブランコに座っている。

悲しくって、涙が止まんない。

(*;ー;)「もっと別の人にしとけば良かったのかなぁ」

別に、返事がほしくて言ったわけじゃない、ただの独り言だった。



( ´ー`) 「シラネーヨ」


(*;ー;)「!?」

どこか近くで声が聞こえた。いきなりの事にビックリして、辺りをきょろきょろと見回す。
けど、暗い公園にはあたししかいない。


(*;ー;)「だれ?」

( ´ー`) 「シラネーヨ」


また聞こえた。なんだかこわい。誰、誰なんだろう。


(*;ー;)「だれ?どこにいるの?」

( ´ー`) 「シラネーヨ」

(*;ー;)「そんなこと言わずに教えてよ」

( ´ー`) 「シラネーヨ」

(*;ー;)「ちょっと教えてくれるくらい良いでしょ!」

( ´ー`) 「シラネーヨ」


なんなんだこいつ。いつの間にかあたしの中にあった恐怖は完全になくなっていた。
変わりにあるのは、見えないケチな男に対する怒り。


(#;ー;)「こら! 隠れてないででてこい! どこ!?」

( ´ー`) 「シラネーヨ」

(#;ー;)「他に何か言いなさいよ!」

( ´ー`) 「シラネーヨ」

(#゚ー゚)「うぐぅー」


だんだんと、男の煽るようなしゃべり方に対する怒りが募ってくる。
涙が乾いた事も気付かずに、あたしは見えない男と会話にならない会話を続けていた。



(#゚ー゚)「あー疲れた」

どれほど経ったか分からないほど長い時間、会話というか口喧嘩というかは続いた。

はっと我にかえったあたしは気付く。もう辺りは真っ暗だ。暗いっていうレベルじぇねーぞ!
携帯を開いて時間を見ると、11時だった。何時間あんなくだらないことをしていたんだろう。

(*゚ー゚) 「あたしもう帰るけど、あなたも早く帰るんだよ」

ブランコから手を離し言う。一応忠告はしてあげた。
これで何かあってもあたしのせいじゃないんだから。
でも、どうせまたシラネーヨとか言われるんだろう……。

(*゚ー゚)「あれ?」

しばらく待っても声はしなかった。さっきまで、あんなにうるさく同じ言葉を繰り返していたのに。

いないとは分かっていても、辺りを見回す。
錆びれたベンチ、真っ赤なシーソー、空色の滑り台、そして、さっきまで触っていたブランコ……。

ブランコ?

疑問に思い、それを見つめる。
誰も乗せずにゆらゆらと風に揺れるブランコ。さっきまで触っていた、銀の鎖で出来た持ち手。
あたしが、触っていた……

(*^ー^)「まさかね」

思わず漏れた声。あれ、もしかしてあたし

(*^ー^)「笑ってる?」




どこか近くで、シラネーヨ、と声が聞こえた気がした。







(*゚ー゚)しぃと不思議なブランコのようです

2_20091229220122.jpg









この小説は2007年5月15日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:+i3NeuyS0 氏
作者がお題を募集して、それを元に小説を書くという形式のものです
ちなみにタイトルはネタバレ要素があるので少しイジってみました


お題
・皮肉な再会
・( ´ー`)


ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/29 22:02 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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