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三丁目の ('A`) ドクオ達のようです 第六話


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ

作者注※
今回の話には「从 ゚∀从高岡は科学者のようです」のド派手なネタバレが含まれています。
読んでない人でも一応大丈夫な感じにはなってると思いますが、やはりド派手なネタバレなので
先に読んでおいた方が良いかと思われます。

当然のように無許可。科学者の作者さんごめんなさい、でもこの話の高岡大好きです。

↓読んでない人はこちら
1_20091229105834.jpg





川 ゚ -゚)『さて、そろそろ時間か』

いつものようにクーが席を立ち、姿見で軽く自分の身なりをチェックする。
笑う練習をしているが、同じくいつものように上手くできていない。

川 ゚ -゚)『……ふ』

自嘲っぽく唇の端を歪め、鞄を手に取りドアへと向かう。
俺も遅れてついて行く。

川 ゚ -゚)『……やっぱり、今日も行くのか?クロ助』
('A`)「まあな」

尻尾を軽く振って応える。クーは眉間に少しだけ皺を寄せると、腰を落として俺の頭を撫でてくる。

川 ゚ -゚)『あまり、危ない場所に近づくんじゃないぞ。お前は大事な……』
川 ゚ -゚)『大事な……何だろうな。友達……いや違うな、
     ペット……これは何か身も蓋もないな。ううむ』

クーが首をひねる度、彼女の長髪がさらさらと肩を撫でていく。

川 ゚ -゚)『恋人……だな、うん。恋人だよお前は』
('A`)「……」

その姿を見て、何故か俺は、あの夜のゴーグル女の姿を思い浮かべていた。




2_20091229105833.jpg



第六話 六月十二日─午前─


('A`)「あー、しんど。堂本剛の正直まんどい」

家とラウンジ文化公園はそれなりに距離が離れている。
とぼとぼと路地裏の隅を歩きながら、俺は取り留めの無いことを考えていた。

('A`)(……まさか、な)

いくら何でもそれはないだろう。
いくら離れていてゴーグルで顔が隠れていたとしても、お互いに気づかないはずが無い。
それに、ゴーグル女は俺をはっきり狙ったのだ。

('A`)「無いよな。うん、無い無い」

エアガンを目にした時のクーの動揺、そしてあの言葉。
脳裏にこびり付いて離れないそれらを無理やり振り払い、細長く伸びる空を見上げる。

晴れてはいたが、分厚い雲がところどころ幅をきかせていた。
一応とうに梅雨入りは過ぎているのだから、これでも上出来と言うべきだろうか。

('A`)「…………うし」

今は忘れろ。
俺にはやるべき事がある。

湿気を含んだ風が、路地裏を吹き抜けていった。


('A`)「おいっす。どうだ?」

( ^Д^)「よう。特に異常無いぜ」
('A`)「そか」

公園入り口付近で見張りをしていたプギャーの元へと歩み寄り、傍らにかがみ込む。
犬のように舌を出しながら、かくんと頭を下ろした。

('A`)「あー、へばった」
( ^Д^)「おいおいwwwwwしっかりしてくれよ、いやマジで」

('A`)「最近体の節々が痛んできてなー。しかしそんな事よりだ。悪いな、ずっと見張りさせて」
( ^Д^)「うるせぇよ馬鹿、なら代われや」
('A`∩)「アーアーキコエナーイ」
( ^Д^)「爺てめぇwwwwwww」

('A`)「まぁ、それも今日までにするつもりだ。今夜には移る、準備はしておいてくれ」

( ^Д^)「! ……ああ、分かった」


表情を堅くするプギャーを後目に、俺は腰を上げて林の中へと足を進める。
乾きかけていた舌を無理やり引っ込めた。

( ^Д^)「あ、そうだ。ブーン達、面白いことやってるぜ」
('A`)「面白いこと?何よ」
( ^Д^)「行けば分かる」



林の中では、ブーン達を中心に猫だかりが出来ていた。
特に子ども達は最前列で、目をきらきらさせて彼らを見つめている。
……何だ?


从 ゚∀从「レディの部屋に勝手に入ってきておいてよくも図々しく言ってくれたもんだな。
     ええ?このボンレスハム。いっぺんその腐った前頭葉かき混ぜてやろうか?」
(;^ω^)「勘弁して下さい……」

(-_-)「タカオカはブーンめがけて、ピカチュウと名付けた愛用のスタンガンを振り上げました」

从 ゚∀从「ピカチュウ の 10万ボルト」( ゚ω゚)「くぁwせdrftgyっふじこlp;@」

(´・ω・`)「タカオカ、それぐらいにしておいてやれ」


('A`)(……。劇やってんのか)

どうやらヒッキーが語り手役で、ブーンその他連中が役者らしい。
ブーンが酷い目にあう度、ギャラリー(特に子ども達)から笑い声が上がる。
俺はギャラリーから少しだけ離れ、柔らかい芝生の上に腰を下ろした。


若干役者が足りていない気がしたが、その辺りは一人が数役こなしてカバーしているようだ。


从 ゚∀从「それもそうだな、ヒャハハハハ!」

('A`)(……熱演だな)

主役はハインのようだが、見事に演じきっている。
彼女の凄まじい演技力に、子ども達はおろか周りの大人達すら引き込まれていた。
('A`)(ハイン……恐ろしい子)


それに対して。



( 'ω`)「おいおいお、こんなことまでやるのかお。マンドクセェお」
ξ^ω^)ξ「もうまとめて大砲かなんかでぶっ飛ばした方が早くないかお?」
( *゚ω゚)「ツンちゃん、それじゃ人質皆ミンチになっちゃうおよ……?」
(,,゚ω゚)「もう少しで博士が例の品を届けてくれるからそれまで待機だゴルァお!」

(ジ^ω^)「俺としては早くあいつら倒して、放り出してきた
       新作エロゲの巨乳大全マキシマスをやりたいんだがなお」


('A`)(駄目だこいつ…早く何とかしないと……)


何でそこで五役全員やるんだよ、エディマーフィーかお前は。
とりあえず「お」を外せ「お」を。およじゃねえよ。
あと最後の奴、諦めんな。

そんな俺の脳内を飛び交う怒涛の突っ込みラッシュとは何の関係も無く、劇は進んでいく。

(-_-)「タカオカは父の仇を討つため、ヴィップレンジャーに戦いを挑みます」

从#゚∀从「上等じゃねーか!殺れるもんなら殺ってみやがれ!!
      今更死ぬ事なんざ怖くもなんとも思わねーよ!!」
(´;ω;`)「ガタガタブルブル」

ヒッキーの静かな、それでいてよく通るナレーション通り、ハイン演じるタカオカは無謀とも思える戦いに挑んでいく。

子ども達は息を飲んで、戦いの行く末を見守っていた。


戦いは熾烈を極めたが、辛くもヴィップレンジャー側が勝利をおさめようとしていた。

从#゚∀从「ああああああああ!!!」

(-_-)「ハインはひたすら戦いました。
    何故なら、彼女は今までこの時のために努力してきたからです。
    父の仇を討つ。彼らに対する憎しみだけが彼女を突き動かしていました」


从#゚∀从「何でだよぉおおお!!!!」

('A`)(…………)


観客の誰もが無言だった。
俺ですらも、ブーンら他の役者に対する野暮な脳内突っ込みを忘れ、
彼女の鬼気迫る演技に見入っていた。

結局タカオカは破れ、死を覚悟した最後の悪あがきも失敗に終わる。
しかし、タカオカの顔は不思議と晴れやかだった。

(-_-)「彼女の中に渦巻いていた憎しみは、次第に消えていきました。
    必死に抗い、街の人々を救おうとする彼らの姿を見て、
    憎しみの愚かさを思い出したのです」


从 ;∀从「だから……もう気にしなくていい……もうあんなのは……ごめんだ……」

ハイン……いや、タカオカが涙を流す。
ギャラリーの所々から、鼻をすする音が聞こえてきた。

そして、劇はクライマックスを迎える。

川;´・ω・`)「タカオカぁああああああ!!」

从 ゚∀从「また派手に戦おうぜ!」

( ^ω^)「タカオカぁああああああ!! 絶対死なせはしないおおおおおお!!」

( ^ω^)「今の僕なら……空も飛べるお!!」



('A`)(………………)

幾ばくかのエピローグを経て、劇は幕を降ろした。
ハイン率いる役者達が頭を下げると、観客から惜しみない歓声が送られる。




(*^ω^)「いやー、大成功でしたお! 流石はハインさんですお!!」
从 ゚∀从「よせやい、照れちまうぜ。お前らのおかげだよ」
川´・ω・`)「僕もなかなか良い味出してただろう?」
从 ゚∀从「描写すら省略されてなかったかお前」



役者たちは興奮覚めやらぬ様子のまま、俺やギャラリーの所へと歩み寄ってくる。
俺はすっかり凝り固まってしまった身体を軽くほぐし、連中を迎えるためにゆっくり立ち上がった。

('A`)「ようお前ら、お疲れさん」

( ^ω^)「ドクオ! ちゃんと見てくれたかお?」

('A`)「ああ、しっかりじっくり見てやったよ。
    ……で、ハイン。まさかお前にあんな才能があるとは思わなかったぜ」

从 ゚∀从「猫は見かけによらないもんだぜ。見直したか?」

ハインは得意気に尻尾を揺らしている。
俺は頷き、素直に肯定する。
会った当初はただのDQNだと思っていたのだが、今では真逆の評価になってしまった。
やはりショボンには猫を見る目があるらしい。


('A`)「この劇を考えたのは……」
(´・ω・`)「それはもろちん」
( ^ω^)ゞ「不肖私ですお」

('A`)「…………」


ブーン、やっぱりお前だったか。


(;^ω^)「……お? 何かマズかったかお?」
('A`)「いや、良かったよ」

本心をそのまま、口にする。本当ならもっと絶賛してやっても良い。
俺は内心舌を巻いていたのだから。

( ^ω^)「これ、昔テレビで見た戦隊物のお話なんだお。飼い主さんと一緒によく見てたんだお」

(´・ω・`)「公園にやって来た最初の夜に、突然言いだしてね。
       最初は皆あまり乗り気じゃなかったんだけど、
       僕は凄く面白いと思って手伝ってみたんだ。
       皆も何だかんだで楽しかったみたいだよ」

('A`)「何かコソコソやってるなとは思ったが……まさか劇の打ち合わせとは思わなかったな」

ギャラリーに囲まれている他の役者たちを遠巻きに眺める。
ちなみに、野営組は全員出演していた。
プギャーもちゃっかりエピローグに出ている。

( ^ω^)「こないだは何も出来なかったから。
       僕なりに考えたけど、これぐらいしか思い付かなかったお」


从 ゚∀从「『この役はハインさんにしか出来ませんお!』なんて熱く迫られちゃってよ。
     いやーちょっと惚れそうになったね」
(;´・ω・`)「え、ちょっt」
从 ゚∀从「バーーカうーそーだーよー(ドリキャスCM風)」
(;´・ω・`)「そのネタ多分誰もわからないよ!?」
从 ゚∀从「帰ってプレステやろーぜー」
(;´・ω・`)「いや、だかr」

( ^ω^)「皆が元気になれば良いと思ったんだお。
       まあ、あんまり大した事じゃないとは思うけど……」
( ><)「そんな事は無いんです!」
('A`)「!」

ギャラリーから抜け出したビロードが、ブーンの元に近寄る。

( ><)「凄く良かったんです。
      ……これは多分、今一番、僕にとって必要なことなんです」

(;^ω^)「お?」

( ><)「いえ、僕だけじゃないんです。皆にとっても、同じくらいに」

(;^ω^)「は、はぁ」


('A`)「……」

ビロードの言う通りだった。
今回のゴーグル男達の襲撃で、多くの子どもや大人達を失った。
広場の連中も、今はまだ怯えが先行している。しかしこの事態に慣れれば、
そのうち彼らの心中にも復讐心が……つまり憎しみが頭をもたげてくるだろう。

これは非常に対処の困難な問題だ。


( ><)「ブーン……有り難うなんです」

正直な所、俺個人は復讐心とかそういった物が一概に悪だとは思っていない。
しかしそれらは、集団の中にあって致命的に統率を乱す。

乱れた集団が向かう先は──言うまでも無いだろう。

今の……いや、昔の俺を見れば。

(;^ω^)「どういたしましてだお……。?」

かつて奴らが成し得なかった事を、こいつは思いもよらないアクロバティックな方法でやってのけた。
全てを納得させるのは流石に無理だろうが、広場の皆の心に、確かに何かを残すことができた。

きっと、それだけで十分なのだろう。
ビロードの言葉がそれを物語っていた。

しかし……。

('A`)(こいつ……まさか自分でやってて気づいてないのか?)

俺が訝しげにハニカミ王子するシャム野郎を睨んでいると、ksms王子がにやけた笑みを浮かべて顔を近づけてきた。

(´・ω・`)「ほんと彼は面白いね。相手してて飽きないよ」
('A`)「何か怪しい響きがするのは、多分お前だからだな」
(´・ω・`)「はは、ご愛嬌ってことにしてくれないか」

恐らく、いや、間違いなくショボンの心中も同じだろう。
だからこそ奴に協力したのだ。


なるほど確かに、ブーンなる猫は面白い。
捨てられ、迎えにも来てもらえず、恋した猫とも結ばれず、親しい仲間を殺されても。


それでもこいつは、人間が嫌いになれないのだ。

昔の俺なら理解出来なかったろう。でも、今なら。おぼろげにだが、共感できる気がした。



('A`)「……ところでよ」
(´・ω・`)「ん?何だい」
('A`)「なんで俺混ぜてくんなかったの?何か俺っぽい役いたじゃん」


(´・ω・`)
从 ゚∀从
( ^ω^)
( ><)


(´・ω・`)「あー……それは……その。ねえ?」
从 ゚∀从「お前夜にゃ帰っちまうしな。ぶっちゃけ皆が寝てからこっそり練習してたし」
( ^ω^)「やっぱり一匹足らないと上手く行かなかったりするんだお。すまんこ」
( ><)「まあ、それは仕方ないと思いますね」

('A`)「…………」
('A`)「そうだ京都で死のう」

(;^ω^)「ああ!?ドクオが骨格的に不可能なはずの二足歩行で
       頭をカクカク揺らしながら切符を買うパントマイムをし始めたお!!」
( ><)「誰か取り押さえるんです!」
('A`)「死んでやる! 舌を噛みきって死んでやる!」

3_20091229105833.jpg



从 ゚∀从「あいつ結構可愛いのな」
(´・ω・`)「ハブられ恐怖症なんだよ」



※    ※    ※


('A`)「……すまない、若干取り乱してしまったな」

俺は咳払いをして気を取り直すと、芝生の上に腰を下ろした。
周囲には野営組が陣取っている。

( ^ω^)「何か白々しいお」
('A`)「……」
(;^ω^)「いやいや! そげな事なかど!! ドクオはてげすげーやっちゃが!!」

('A`)「そろそろ、公園に居座るのも限界だと思うんだ。
    今夜辺り移ろうと思ってる」
(´・ω・`)「ふむ、妥当な判断だね」

ラウンジ文化公園は人の出入りが激しい場所だ。あまり長居するのは得策では無い。

( ^ω^)「でも、どこに移るんだお?広場に戻るのかお?」

( ><)「……いえ、あそこはまだ危険なんです。ほとぼりが冷めるにはもう少し時間が必要なんです」

( ^Д^)「そうだな。恐らくあいつらはまだ、この東区の中を徘徊しているはず。
      いくら何でもまだ広場には戻れねーよ」


从 ゚∀从「んなら、どこ行きゃ良いのよ。遠いのヤだぜ」



(-_-)「……今沖田工業跡地」


('A`)^Д^)><)・ω・`)^ω^)゚∀从「!!」

(-_-)「……でしょ?ドクオ」
('A`)「ああ、まぁ、みんな薄々分かっちゃいるよな」


(;^ω^)「……ハインさん、さっきは皆に合わせて驚いてみたけど、
       今沖田工業跡地って何か凄いんですかお?」
从 ゚∀从「いや俺も知らね。空気読んだだけだから」

(´・ω・`)「……ギコがねぐらにしてる場所だよ」

(;^ω^)゚∀从「!?」

(;^ω^)「……ハインさん。今も何となく驚いてみたけど、ギコって誰ですお?
       名前は知ってる気がするけど」
从 ゚∀从「いや俺も知らね。空気読んだだけだから」

(´・ω・`)「……東区の大部分を縄張りにしてる、実質的な東区の主だよ」

(;^ω^)「そんな欲張りな奴のとこに行って何するんだお?」

('A`)「陳情さ。連中に東区の現状を伝えて、俺たちを匿ってもらうんだ」

( ^ω^)「ア、ナール。ドクオあったまいーお。で、陳情ってなn」
从 ゚∀从「そんなに上手く行くのか?
     縄張りが広いなら、奴らだってあの二人組の事は知っててもおかしくないぜ。
     第一、匿ってくれる保証なんてどこにも無いだろ」

(´・ω・`)「そうだね、その通りだ。情が通じる相手でもない。それが駄目なら……」
( ^Д^)「決まってる、ぶっ飛ばして言う事聞かせりゃ良いんだよ」
(;><)「身も蓋も無いんです……ていうか無謀なんです」

(-_-)「……でも、恐らくそうなる」

ヒッキーの一言で辺りは静まり返る。
周囲の連中も、俺達の会話には聞き耳を立てていた。
無理もない、自分たちの今後を左右する話なのだから。

生温い風が、木々の葉を揺らす。



('A`)「……あいつは強い」

ぽつりと呟く。
それは確かだった。ほとんどカオス状態だった以前の東区に一定の秩序をもたらしたのは、
他でもない、腕っぷし一つで成り上がったあの男なのだから。

('A`)「恐らく俺達が束になって真正面からぶつかっても、まるで歯が立たないだろう」

(#^Д^)「やる前から何言ってやがんだよ! やってみなきゃ分かんねーだろ!!」

('A`)「『分からない』じゃ駄目なんだ。分の悪い賭を、できる限り有利にしなきゃいけない。
    勝たなきゃいけない。死んだ奴らのためにも」
( ><)「…………」

そうだ。
どれだけ強かろうが、勝つ以外に道は無い。
なら、どんな手を使ってでも勝つしかない。

('A`)「真正面が駄目なら、他からぶつかればいい。
    勝つにはお前らの協力が必要だ」

一拍置いて、皆を見渡す。

('A`)「俺はやれると信じてる。お前らは俺を信じるか?」


再び辺りが静寂に包まれる。
沈黙を破ったのは、プギャーだった。

( ^Д^)「……おもしれー、やってやろーじゃねえか」
( ><)「もちろん、信じてるんです。きっとミルナもそう言うんです」
(´・ω・`)「やるしかないか。ふう……久しぶりの対面がガ チンコとはね」
(-_-)「怖い……けど、勝つよ。必ず」
( ^ω^)「今回は、僕も。皆と一緒に戦うお」
从 ゚∀从「どーせ俺は混ぜてくんないんだろ?まぁ応援してやっぜ」

野営組以外の連中からも、一斉に声が上がる。

('A`)「……よし」

髭を数回揺らす。
内心、皆がここまで団結してくれるとは思っていなかった。
この公園に集まった当初の皆なら、恐らくこうは行かなかっただろう。ブーンが、皆の遺恨と恐怖を払拭してくれたのだ。
今更ながら、こいつに礼を言いたくなった。



('A`)「よし……いっちょ踏ん張ってみるか!!」



('A`)「あ。でもまだちょっと早いから、夕方辺りまで自由時間にしようぜ」
( ^Д^)・ω・`)-_-) ゚∀从><)^ω^)「「「「「「はーーーーい」」」」」」」

4_20091229105833.jpg






('A`)「さーてと、まだ結構時間があるな」

空を見て、大体の時間を確認する。
夕暮れにはまだ数時間ほど余裕がある。

( ^ω^)「ドクオ、どっか行くのかお?」
('A`)「そうだなぁ。適当に散歩でもしてみるつもりだが」
( ^ω^)「そうかお……」

('A`)「?どしたよ」

ブーンは尻尾を垂れ下げ、不安げに揺らす。

( ^ω^)「いや、その……間が空くと、何か怖くなっちゃうおね」
('A`)「……ああ、なるほどね」
(´・ω・`)「結局ツンちゃんとは話せずじまいだったなぁ」
( `ω´)「ショボンはあっち行くお!しっしっ」

('A`)「怖いのは分かるけど、早く行ってやれ。きっと待ってるぜ。
    今回は流石に付き添ってはやれないが」
( ^ω^)「が、頑張るお」
('A`)「何がどーあっても、連れてくんなよ。分かってんな?」
( ^ω^)「流石の僕でもそれくらい空気読むお」

(´・ω・`)「いやー、僕は来てもいいと思うけど。話したいs」
从 ゚∀从「誰と話したいって?」
(´・ω・`)「やはり今の状況を考えると、彼女に外が危険であることは
      入念に伝えておく必要があるだろう」

最近二匹のやり取りを見てると、夫婦漫才の域に達しつつあるような気がしないでもない。


( ^ω^)「よし、行くお」
('A`)「頑張れ。泣かすなよ」
( ^ω^)「分かってるお。…………」

('A`)「何だ?まだ何かあんのか」
( ^ω^)「お。……僕のやった事は良かったのかなって」
('A`)「……」
( ^ω^)「皆はああは言っても、やっぱり辛いと思うんだお」

何だよ、この馬鹿。
分かってたくせに分かってねーな。


(´・ω・`)「そりゃあ辛くない訳が無いさ。
       でもね、今はそれだけじゃない。それで十分だと思うよ」
('A`)「そーいう事だ。はよ行け」

( ^ω^)「……把握したお。行ってくるお!」

ブーンは軽やかに走り去っていく。
後ろ姿が建物の影に隠れるまで、俺はその尻尾をぼんやりと目で追っていた。

('A`)「……あいつ、あの番組の影響で空飛びてーとか言ってたのかね。昔」
(´・ω・`)「いや、今でも飛ぶつもりだと思うよ」
('A`)「え、マジで?」
(´・ω・`)「本人に聞いてみれば分かるよ」

('A`)「……うーん、あいつの考える事はよく分からん」

俺は背筋を伸ばし、足をぶるぶる震わせる。
今夜に向けて、身体は念入りにほぐしておかねばならない。

('A`)「ちょっと俺も散歩行ってくるわ」

(´・ω・`)「行ってらっしゃい。あそこは行かないの?」

('A`)「さて、どうだろうな」

俺はひらひらと挨拶代わりのに尻尾を揺らし、公園を後にする。




空は相変わらず雲だらけだったが、切れ目からは澄んだ青空を望むことができた。

一日はまだ、終わらない。

変化が俺たちを覆うというなら、こちら側から迎え撃つ。
今の俺たちになら、活路を切り拓くことが出来るはずだ。

必ず。



六月十二日─午前─ 終





この小説は2007年7月4日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:bkUhabkzO 氏

続きはこちら



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[ 2009/12/29 11:01 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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