スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

ξ ゚⊿゚)ξツンはお預けなようです エピローグ


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ





20071231103907.jpg




ツンが家に帰ると、両親がひどく驚いた顔を見せた。
しかしそれもほんの数秒の事で、ツンがそこにいる事をしっかりと確認すると、
二人して思いっきりツンを抱きしめた。
普通に帰っただけなのに何故両親がそんなに喜んでいるのかツンには全く分からなかった。
ただ二人が泣いていたので、何故かツンも少し泣きそうになった。


その後ツンは自分が3年もの間、行方不明になっていた事を聞かされた。
信じられなかったが、信じるしかなかった。
周りの状況が時の進みをツンに教えてくるからだ。
信じたくなかったが、信じるしかなかった。


しかしそれよりも信じられない出来事をツンは聞かされる。
ツンと入れ替わるかのようにブーンが行方不明になったというのだ。
ブーンがツンの事を探していたのは周知の事実だったから、
始めはブーンがついにツンを探し当てたのだと思われたが、
どうやらそうではないらしい事がツンの証言から明らかになった。


そんな二人の運命に涙する人もいた。
ブーンが死んだからツンが甦ったんだと言う人もいた。
ツンは見事にブーンの人生を狂わせたのだと考える人もいた。
珍しい事件だと周りの人はいろいろと騒ぎ立てた。
しかし噂は時が経つにつれ、風に運ばれどこかへ消えていく。
それは人の世の常だった。


肝心のツンはどうかと言うと、何かと騒がしい周りに流される事はなかった。
元々流行なんかに惑わされない強さを持っていたから当然と言えば当然かもしれない。
ブーンは帰ってくるとツンが考えるのは、ある意味当然なのだ。
ツンの友人たちもそういう理解で彼女の考えに納得した。


しかしツンにとって今回だけはそれが理由ではなかった。
ツンにはブーンが生きているという確証があった。

最後に見たブーンの笑顔。
どこで見たかは忘れてしまったが、バイバイする前に見たと記憶している。
いつもと変わらない間抜けで、愛嬌があって、馬鹿っぽくい笑顔。
それでいてツンが一番好きな笑顔。
あの笑顔があったからこそ自分はブーンといつか結婚したいと思えたのだ。


実は結婚は前々から考えていたのだが、なかなか言い出す事は出来なかった。
だからブーンが生きて自分のところに戻って来てくれたら、結婚しようと考えていた。
と言うより本当は向こうから言って欲しかったのだが、

相手がブーンではあまり期待出来なかった。
女の方からプロポーズするというのは、どうなんだろう。
そんな事を考えるだけで、ツンは嬉しくなった。


そうしてツンがお預けでなくなってから数年が過ぎた。
ツンはかつてブーンと過ごした街を歩いていた。
本格的に冬が始まり、もうすぐ雪が振ってもおかしくないような天候だった。
ツンは手をポケットに入れて街を歩く。


ξ ゚⊿゚)ξ「ブーン、どっかにいないかな~」


ツンはお預けだった頃の記憶は忘れていたが、過去の記憶は全て思い出していた。
思い出したのは、ブーンが思い出を話してくれたおかげだった。

お預けになるには全ての記憶を忘れなくてはいけない。
そしてそれは決して思い出す事はない。
それがスピリチュアルカウンセラーのルール。

けれどツンはブーンのおかげで思い出す事が出来た。
それがブーンのおかげだとツンは知る由もなかったが、ツンは思い出したのだ。

ツンはもう何も忘れずに生きていこうと誓った。
そうすれば、ブーンに会う事が出来るのだ。


ξ ゚⊿゚)ξ「さむ……」


ツンは二人でよく飲んだコーンポタージュの缶を買った。
缶の熱さが冷たくなったツンの手を温める。
よく振って口を開けた。

少しずつ、少しずつ飲み干していく。
コーンが底に落ちないように、回しながら飲んでいく。
いつも、どうやっても取る事の出来なかった缶の底に落ちたコーン。

それがどういう訳か、今回は上手く取る事が出来た。
やった、と心の中で喜んで缶を口から離した。






( ^ω^)「……」


するとブーンが目の前にいた。
ツンの大好きなブーンが目の前にいた。

アスファルトにスチール缶がぶつかる音が響く。
ツンはブーンに走り寄り、ギュッと抱きしめた。
ブーンはあの日と同じ笑顔をしていた。

ブーンはツンのところに戻ってきた。
しかしブーンは何も覚えていなかった。
自分の事も覚えていないブーンにツンは始めショックを受けた。
通常、お預けの役目を終えた者は皆ブーンのように全てを忘れてしまう。
それは二人の知るところではなかったが……
とにかくブーンは何も覚えていなかったのだ。

しかしツンは思い出を思い出させてあげようと決めた。
思い出を話してやれば、思い出すかもしれない。
もし思い出せなかったとしても、これから新しい思い出を作ればいいとも考えた。
どちらにせよ、二人でいられるならそれで良かった。

ツンには寂しかった時間があった。
ブーンにも寂しかった時間があったはずだ。
しかしそれはツンには関係のない話だった。
ツンにはもう、ブーンが一緒にいるのだから。



けれど二人の結婚はもう少しだけお預けのようです。




ξ ゚⊿゚)ξツンはお預けのようです ――終わり――





この小説は2007年12月28日から2007年12月29日にかけてニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者は暇潰し ◆ODmtHj3GLQ 氏
別ver.のエピローグはこちらからどうぞ



ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/29 09:51 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿


更新は止まっていますがコメントはご自由にどうぞ
修正・削除依頼等、何かしらの連絡はコメントもしくはメルフォよりお願いします
拍手だと高確率で長期間気づきません

スパム対策のため"http"と"@"を禁止ワードに設定しています
URLを書き込む際は"h"を抜いて投稿してください













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://gyokutonoyume.blog116.fc2.com/tb.php/2905-54080925


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。