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ξ ゚⊿゚)ξツンはお預けなようです 第十話


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




 ξ ゚⊿゚)ξ「ん?」

ξ ゚⊿゚)ξ「やぁ、よう、こ、そ……」


ツンの決まり文句はそこで途切れてしまう。
ツンの目の前に現れたのは、ツンにそっくりな女の子だった。
いや、そっくりだなんてものじゃない。
瓜二つという表現が一番適しているだろう。


ξ ゚⊿゚)ξ「……」

 ξ ゚⊿゚)ξ「……」


20071231102107.jpg




同じ顔の二人が互いに見つめあう。
驚き過ぎて何も言えなかった。

ξ ゚⊿゚)ξ「私は」

 ξ ゚⊿゚)ξ「……」

ξ ゚⊿゚)ξ「私はツン。ここでお預けをしています」

 ξ ゚⊿゚)ξ「あ、はい」


ツンは何とか声を出して自己紹介をした。
鏡に向かって話してるみたいで、少し変な感覚がする。


ξ ゚⊿゚)ξ「アナタの名前は?」

 ξ ゚⊿゚)ξ「あ、ごめんなさい……あまりにも自分なものだから……」

ξ ゚⊿゚)ξ「そうね。まるで双子ね」

 ξ ゚⊿゚)ξ「はい」


彼女の気持ちが分かるツンは、彼女に飲み物を出してやった。

彼女はそれを受け取ってゆっくりと飲んだ。
そのおかげで彼女は幾分落ち着いたようだった。


 ξ ゚⊿゚)ξ「えっと、ここは……」

ξ ゚⊿゚)ξ「ここはスピリチュアルカウンセラー。
      ここに来た人の忘れ物を預かる場所よ」

 ξ ゚⊿゚)ξ「忘れ物?」

ξ ゚⊿゚)ξ「何かを忘れたらアナタはここから帰れるわ。
      だからアナタの事を私に教えて欲しい」

 ξ ゚⊿゚)ξ「なる、ほど……」


彼女はツンの言葉を理解する為に、また少しだけ時間を置いた。


 ξ ゚⊿゚)ξ「私は……私の忘れたいものは、私の名前です」

ξ ゚⊿゚)ξ「名前……?」

 ξ ゚⊿゚)ξ「私、自分の名前が嫌いで嫌いで……」

ξ ゚⊿゚)ξ「そ」

 ξ ゚⊿゚)ξ「それでこの間両親が亡くなったんです」

ξ ゚⊿゚)ξ「ご愁傷様」

 ξ ゚⊿゚)ξ「それを機に名前を変えようと思うんですけど」

ξ ゚⊿゚)ξ「名前の変更届けを出す、とか?」

 ξ ゚⊿゚)ξ「それはもちろんなんですけど、
      私の中から両親に貰った名前を忘れたいって思うんです。
      そうでないと私は新しい私になれない気がするんです」

ξ ゚⊿゚)ξ「ふむふむ」


新しい自分になる為に、それまでの名前を忘れたい。
そんな彼女の気持ちをツンは尊重してやりたいと思った。
自分と同じ形をしているからかもしれない。


ξ ゚⊿゚)ξ「それでアナタの名前は何て言うの?」


 ξ ゚⊿゚)ξ「ツン太郎です」


ξ ゚⊿゚)ξ「ぶほっ!!」

 ξ ゚⊿゚)ξ「だ、大丈夫ですか?!」

ξ ゚⊿゚)ξ「大丈夫、大丈夫……
      ツン太郎ね、ふぅん……」


自分がもしその名前だったら自殺するかもしれない。
そう思うとますます協力してやろうとツンは思った。


ξ ゚⊿゚)ξ「じゃあその名前、忘れちゃいましょ」

 ξ ゚⊿゚)ξ「ホントに出来るんですか?」

ξ ゚⊿゚)ξ「だいじょうV!! 任せといて!!」


ツン太郎にピースサインを見せて安心させるツン。
そしてツンは本にツン太郎が忘れる事を書いた。



【ツン太郎はツン太郎という名前を忘れた】



 ξ ゚⊿゚)ξ「あ! 忘れました! 私名前忘れましたよ!!」

ξ ゚⊿゚)ξ「そ。良かったね」

 ξ ゚⊿゚)ξ「ありがとうございます! これで生まれ変われます!!」


ツン太郎だった人はツンに何度もお礼を言った。


ξ ゚⊿゚)ξ「それで新しい名前は何にするか決まってるの?」

 ξ ゚⊿゚)ξ「もちろんですよ!! 新しい名前は――」


彼女の体が少しずつ消えていく。



 ξ ゚⊿゚)ξ「新しい名前は、ツン次郎です!!」



ξ ゚⊿゚)ξ「ぶほっ!!」


そしてツン次郎はツンの前から姿を消した。
その日からツン太郎だった人は、ツン次郎として生きる事になった。


ξ ゚⊿゚)ξ「……」


ツンは何だかかつてないくらいに虚しい気持ちで椅子を見つめた。
自分とそっくりな人が座っていた椅子を、じっと見つめていた。
彼女に出した「No Name」という名前の飲み物の残りをツンは代わりに飲み干す。


ξ ゚⊿゚)ξ「名前って大事よね」


ツンはこの日の出来事を自分で本に書いて忘れた。



 十話終わり




この小説は2007年12月28日から2007年12月29日にかけてニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者は暇潰し ◆ODmtHj3GLQ 氏
第十一話はこちらからどうぞ



ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/29 09:46 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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