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ξ ゚⊿゚)ξツンはお預けなようです 第三話


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




ξ ゚⊿゚)ξ「♪~」


服を着替えた少女は具合を見る為にクルクルと回ってみせる。


ξ ゚⊿゚)ξ「こんなに可愛かったら私もメイド喫茶で人気者になれるかな」


彼女が着ているのは黒を基調としたゴスロリ服であるからメイド服とは違うのだが、
彼女には確かにメイド服よりゴスロリ服の方が似合う。
しかしここはメイド喫茶ではない場所だ。
でも彼女のところに客は来る。


( ´∀`)「モナー?? ここはどこだモナー??」

ξ ゚⊿゚)ξ「お帰りなさいませ、ご主人様」


1_20091229092657.jpg




( ´∀`)「ただいまだモナー」

ξ ゚⊿゚)ξ「こちらのお席へどうぞ」

( ´∀`)「よく分からないけど、ありがとうだモナ」


疑問を口にしつつも、男は椅子に座る。
キョロキョロと周りを観察しながらも、疑問の答えを聞き出そうとはしなかった。
良く言えば順応性がある、悪く言えば天然だといった感じだろうか。


ξ ゚⊿゚)ξ「飲み物は何になさいますか?」

( ´∀`)「じゃあドクターペッパーください」

ξ ゚⊿゚)ξ「ちょっと待っててね」


ツンはペットボトルを取り出しコップに注いで、男に差し出した。


ξ ゚⊿゚)ξ「ようこそスピリチュアルカウンセラーへ」

( ´∀`)「スピ……?」

ξ ゚⊿゚)ξ「ここはアナタが何かを忘れるところ」

( ´∀`)「忘れるモナ?」

ξ ゚⊿゚)ξ「アナタはアナタの事を話してくれればいい。
     そしたらアナタが何を忘れる事になるのか、自然と決まるから」

( ´∀`)「よく分かんないけど、分かったモナー」


男はドクターペッパーを飲んで一息ついてから、話し始めた。


( ´∀`)「モナーはモナーだモナー」

ξ ゚⊿゚)ξ「……」

( ´∀`)「何か変な事言ったかモナ?」

ξ ゚⊿゚)ξ「……いいえ、モナーさんね。いいわ、続けて」

( ´∀`)「モナーは普通に大学を出て、就職して、結婚したモナ。
      可愛い子供も2人いるんだモナ。
      家も県住で狭いけど、手に入れたんだモナ。
      自分で言うのも何だけど順風満帆な生活を送ってるモナー。
      幸せだモナー。
      だから何も忘れたい事なんかないモナ」


モナーは淡々と自分の事を話した。
平凡だけど普通で、そしてそれを幸せだとしっかりと感じている。
それをその垂れ下がった目が物語っていた。

ξ ゚⊿゚)ξ「いいえ、アナタにはきっと忘れたい事がある。
     じゃないとここには来れないわ。
     ここに来たって事は忘れたい事があるって事」

( ´∀`)「ご丁寧な説明ありがとうございますモナー。
      何だか夢のような話だモナー」

ξ ゚⊿゚)ξ「楽しい夢ではないかもしれないけどね」

( ´∀`)「夢……」


その単語にモナーは反応する。
夢という単語に思い当たる事がモナーにはあるのだ。


( ´∀`)「僕には夢があったモナー。
      いや、今でもたまに夢見るモナー。
      夢と言っても皆が思い描く目標、という夢ではないモナ。
      予知夢とでも言えばいいのか、分からないけど……。
      たまに寝ている時に見るモナー。
      明確なビジョンとして僕は夢を見るんだモナー」

ξ ゚⊿゚)ξ「ふぅん、どんな夢?」

( ´∀`)「この世界の歴史を決定付けるとても重要なモノを手に入れる夢」

ξ ゚⊿゚)ξ「……」


ツンには唐突過ぎて分からない。


( ´∀`)「それが何なのか僕にも分からないモナー。
      けどそれがどこにあって、どうすれば発見出来るかは分かってるモナー。
      でも自分には行く事は出来ないモナ」

ξ ゚⊿゚)ξ「どうして? 凄い発見になるんでしょ?」

( ´∀`)「僕には家族があるモナ。友達も居るモナ。仕事もあるモナ。
      見つけに行くには犠牲がたくさんあるモナー」

ξ ゚⊿゚)ξ「じゃあ諦めてた訳だ」

( ´∀`)「そうモナー。でも相変わらずあの夢を見続けてるモナー。
      その夢を見続けてる限り、
      僕がその何かを見つける使命を背負っている気がしてならないモナ。
      見つけなきゃいけないって、ずっとずっと思ってるモナ」

ξ ゚⊿゚)ξ「そ。じゃあ犠牲にするのが辛いと思うものを忘れる?」

( ´∀`)「家族や友達を見捨てろ、と君はそう言うのかモナー?」

ξ ゚⊿゚)ξ「その代わりアナタが得るものもあるわ。
     それだけの大発見なら、きっとたくさん、ね」

( ´∀`)「……」

ξ ゚⊿゚)ξ「それに皆協力してくれるかもしれないじゃない。
     まぁその時は忘れる必要なんてないんだけどね」

( ´∀`)「確かにそれはそうかもしれないモナー。
      そう言えば僕は誰かに夢を話した事もなかったモナ」


モナーはゴクリと喉を鳴らしてクセのある炭酸飲料を飲み干した。


( ´∀`)「分かったモナー」

ξ ゚⊿゚)ξ「じゃあ――」

( ´∀`)「うんだモナー。モナーは夢を忘れるモナー」

ξ ゚⊿゚)ξ「え……」

( ´∀`)「モナーは今幸せだモナー。
     その幸せを維持したままで、夢に見るあの何かを手に入れるだなんて
     きっと叶わないし、僕には出来そうもないモナー」

ξ ゚⊿゚)ξ「そ。ならその夢を忘れた方が良いわね。
     誰かがその夢を引き継いでくれるかもしれないし」

( ´∀`)「引き継いで……あぁ、そうモナー!
     何でそんな簡単な事を気付かなかったんだモナー!
     今までずっとその何かは僕じゃないと発見出来ないと思ってたモナー。
     いつかきっと僕以外の誰かがそれを見つけてくれるに違いないモナー。
     そう思ったら安心したモナ。
     これで心置きなく忘れる事が出来るモナー」

ξ ゚⊿゚)ξ「じゃあその夢を忘れて帰るって事でいいのね?」

( ´∀`)「オーケーだモナ」

ξ ゚⊿゚)ξ「別に他の事を忘れてもいいのよ?
     ここで忘れたものは絶対に思い出す事はないんだから」

( ´∀`)「もう未練は残したくないモナー。一思いにやって下さいモナー」

ξ ゚⊿゚)ξ「……分かった」



【モナーは世界的な大発見をする夢を忘れた】



ツンは本にそう書き込み、モナーの記憶を預かった。


( ´∀`)「これで帰れるモナ?」

ξ ゚⊿゚)ξ「そうね」

( ´∀`)「今日はクリスマスプレゼントを買いに行くんだモナ」

ξ ゚⊿゚)ξ「きっと喜んでくれるわ」

( ´∀`)「ありがとうだモナー。バイバイモナー」


最初から最後まで人の良さそうな笑顔をしていたモナーはツンの前から消えた。




それから10年後――


( ´∀`)(あれから10年が経ったモナー)


モナーはふと空を見上げる。
10年前に何があったのか、モナーは忘れてしまっていたが、
何かとても重要な何かだった気がするのだ。


2_20091229092657.jpg



( ´∀`)(けれど僕は忘れてしまったモナ。
      僕が僕である存在意義を忘れてしまった、と言ってもいいような……
      それくらい僕にとってとてつもなく大切な何かを忘れてしまった事を
      僕は今でも覚えてるモナー。
      それを忘れてから10年が経ったモナー。
      僕は今幸せだモナ。
      けど、本当に幸せなんだろうか……)


モナーは心の中にモヤモヤしたものを抱えつつ、再び歩き出した。
しかしそれはツンには関係の無い話。


ξ ゚⊿゚)ξ「ホント、何て表現したらいいか分からない味ね」


ツンはモナーに出した残りのドクターペッパーを飲む。
人によっては人類が至った最高の飲料と称されるのだが、不味いと言う人も当然いる。
未だに原料が公開されていないこの飲み物が美味しいかどうかは、
まったくもって個人の感覚に委ねられているのだ。
けどそれもツンには関係の無い話なのだ。



 三話終わり




この小説は2007年12月24日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者は暇潰し ◆ODmtHj3GLQ 氏
第四話はこちらからどうぞ



ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/29 09:28 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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