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/ ,' 3 ある作家とある編集のある日の話   のようです act.××

はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ

作者注※はじめに

本編のような重厚さはありません。地の文もほぼありません。
ただの番外編の、アホ話です。すみません。



 

   act.××『ある編集者とある編集長のある昼の話』



('、`*川「…………むー、なんだかなー」

自分のデスクに座りながら、私は頬杖をつく。
ふう、とため息を一つ落とし、本来机にあるはずのものと今机にあるもののことを思った。


あの駄目作家め、覚えてろ。


結論は恨み節。

 
 『ふむ、では次の予報をしよう。雷警報だ』

 『いや、原稿を持ってこれなかった君に編集長からの特大雷が――』


飄々とした態度で言うあの初老を思い出した。
……それはつい先日の話。
締切りが近いにかかわらず外出すると言う前代未聞の奔放さを見せた、私の担当作家。




――――荒巻スカルチノフ。



私が大好きだった、ううん、大好きな作家さん。
彼との出会いは、商店街にある小さな書店の一角だった。
たまたま開催されていた、なんでもないミステリー特集。その隅に置いてあった一冊の本――


「よお、何してンだ伊藤」




20080326231324.jpg



私の溜息が聞こえたのか、それとも野生の勘でかぎ分けたのか、
後ろからかなり蓮っ葉な感じで声がかけられた。声の主の検討も見解もついていた。
私は振り返り、首を曲げて会釈する。

('、`*川「編集長」

背後にいたのは、咥え煙草をした黒のスーツの女性だった。
たばこにまだ火はつけられていない。

ここの部署は嫌煙家が多いから肩身が狭めぇといつか愚痴っていたような気もする。
ハインリッヒ高岡編集長は、日本人と独逸人のハーフにして(だから顔が端整なのだろうか。うらやましい。)
敏腕ぶりを日々発揮する逞しいキャリアウーマンである。

憧れるけどああはなりたくないなぁと心に思わせるところが高岡クオリティーらしい(某作家談)



从 ゚∀从「ぐだぐだ悩むなー行けば分かるぜーありがとー」



('、`*川「なんですかそれ」

从 ゚∀从「ある偉人の言葉だ。で、溜息なんかついてどうした?」

('、`*川「いや、別にどうってことはないんですけど」
从 ゚∀从「けど?」

('、`*川「担当作家について考えてたんですよ」
从 ゚∀从「荒巻か」

('、`*川「はい。……あの人、すっごいいい加減ですよね」
从 ゚∀从「だな」

('、`*川「で、原稿毎回のように落としますね」
从 ゚∀从「だな」

('、`*川「でも、すごいきれいな文章書くんですよね」
从 ゚∀从「だな」

('、`*川「……編集長、私の話真面目に聞いてませんよね」

从 ゚∀从「だなぁ」


編集長のとことんテンプレートな反応に、私はまた溜息をこぼした。
私の周り、こんな人ばっかりのような気がするんだけど。
社会って本当にこんな人たちがまわしてるんだろうか。世界って不思議だ。


……その人たちの後方百万歩くらいにいながら、それでもついて歩く私も私だけど。
うん、大人になったなぁ、私。


('、`*川「ねえ編集長」

从 ゚∀从「なんだ?」

('、`*川「千日紅の花ことばで、よく使われるフレーズって知ってます?」

从 ゚∀从「知らん」


即答した上司が胸を張る。



('、`*川「すみません、聞いた私がバカでした」



('、`*川「――『終わらない』ですよ」



つぶやき、私は机の上を見た。
そこには本来あるはずの原稿はなく、代わりに一本のドライフラワー。
千日紅だ。
花を贈られて胸がはずんでいるのは、私が女だからか、それともまだ子供なのか。


どちらにしろ、だめな大人にかこまれる私の気苦労は堪えないと思う。
千日落ちない紅を持つ、この花のように。終わらないのだ。


それはそれで疲れるけど、きっと充実しているのだろうと、うっすら思った。




                 了





この小説は2008年3月25日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者は◆YcgYBZx3So 氏



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[ 2009/12/28 21:12 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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