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( ><)わかんないんですが謎を解きながら旅をするようです 第十二話

はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




第十二話『世界樹の島/謎掛け編』

穏やかな平地で生まれ育ってきたわかんないんですは、初めて見る海に興奮しはしゃいでいた。
水平線を見て感動したり、時折水面を跳ねる魚に拍手を送ったり、無意味に甲板に立ち尽くしていたりしていた。

( ><)「……ううう」

しかしやがて船酔いを起こして気分が悪くなり、船室にこもって休み始めたのだった。

( ,,゚Д゚)「はしゃぎすぎなんだよお前は……ったく」

そして今、はしゃぐと言う純粋な行為が最早不謹慎に思えてしまう程の事態に直面しているのであった。

(((;><))「たたたた助けてくださいなんです!」

外を見れば日の光を遮る分厚い雲と暗い海、激しい雨と高い波。船体は先程から揺れに揺れてわかんないんですの船酔いを煽っていた。

( ,,゚Д゚)「おい! しっかり掴まってろよ! それから守り神様を離すんじゃねえぞ!」

(;><)「手すりと守り神様のどっちを掴めば良いんすか!? わかんないんです!」

( ,,゚Д゚)「手は2本あるんだから両手で掴めば良いだけの事だろ!!」

(;><)「そんな事言わ……うわああああああああ!」

また船体が大きく揺れ、わかんないんですは壁に向かって転がっていった。なんとか両腕で守り神のご神体を抱え、破損は防ぐ事が出来た。

(;,,゚Д゚)「くそっ……流石魔の海域だ……舵が……」

ギコは必死で舵を取っているものの、暴風と荒波の予測できない攻撃に翻弄されていた。


(;><)「き、気持ち悪いんです……」

(;,,゚Д゚)「んな事言ってる場合かばかやろー! 吐きたきゃ外行って吐いて来い!」

(;><)「無茶なんです! こんなんじゃお外に出られないんです!」

( ,,゚Д゚)「うるっせぇ! どうせ見えない壁とか言うのを突破する時には
     外に出なきゃならねえんだろが!」

(;><)「そう言えばそうなんです……」

( ,,゚Д゚)「もうそろそろその壁とやらにぶつかる筈だ、様子見て来い。俺の鞄に合羽が入ってる」

(;><)「わかんな……わかったんです!」

わかんないんですはギコの鞄から取り出した合羽を着込むと、そっと船室のドアを開けて外に出ようとした。
しかし開けようとすると風によってドアが押し返され、外に出る事もままならなかった。
何とか風が弱くなった時を見計らってドアを開け甲板へ飛び出すと、そこには激しい世界が広がっていた。

(;><)「凄いんです……」

わかんないんですの故郷ぽっぽ村は一年を通して穏やかな気候で、自然災害などとは無縁の地であった。
たまに日照りが続いたり雨が異様に降ったりして農作物に危機が訪れる事かあったものの、
それも目の前の海と比べれば大したものでは無いと思えてしまうのであった。

( ><)「色んなものが動いているんです」

風が吹き荒れ、波が揺れ、何処からか雷の音も聞こえ、絶えず多くのものが物凄い速さで変化し続けている。
わかんないんですが見て育ってきたのが「静」の世界ならば、それはまさしく「動」が支配する世界であった。


( ,,゚Д゚)「わかー! 何かあったかー?」

( ><)「風が強くて、水がとび跳ねているんです!」

( ,,゚Д゚)「んなこたぁわかってんだよ! そうじゃなくてもっと変わったものはねえかって事だ!」

(;><)「別に何も………うわああああああああああああああああ!」


突如として目の前に巨大な水の壁が現れた。それは船をすっぽりと飲み込んで有り余るほどの高波であった。

(;,,゚Д゚)「ヤバイ! 戻れーッ!」


ギコはとっさにそう叫んだが、わかんないんですが戻ってくるよりも波がこちらに迫ってくる方が遥かに早かった。
こんな時に甲板に人を出すと言う馬鹿な指示を出した自分に腹が立ったが、それより助かりたいと思う気持ちが強かった。

(;,,゚Д゚)「うおおおおおおおおおお!」

ギコは必死の思いで舵を握り締め、目一杯回転させて波から逃れようとした。だが波は容赦なく船へと襲い掛かってきた。

(;><)「きゃああああああああああ!」

(;,,-Д-)「くそっ……ツン……すまねえ……」

わかんないんですはとっさに船のへりにしがみついて目を瞑り、何とかして身を守ろうとした。
しかし大量の水が自分の体に降りかかってくると思いきや、いくら目を閉じて待っていても何も起こらないのであった。

( ><)「あ……あれ?」

( ,,゚Д゚)「マジかよ……今の……」


目を瞑ってしまっていたわかんないんですには何が起こったか判らなかったが、ギコはしっかりとそれを目撃していた。
迫ってきた波が船体に落ちようとした正にその時、突然波が真っ二つに割れて船を避けるようにして消えていったのである。

( ,,゚Д゚)「一体なんでこんな」


その時ギコははっと気が付いた。そして振り返って自分の後ろを見た。
先ほどまでわかんないんですが抱えていたご神体が、あれだけの揺れに関わらず床の上に直立していたのだ。

( ,,゚Д゚)「守り神様………ありがとうごぜえます……」

安心したのも束の間、次の瞬間ドゴッと言う鈍い音と共に船体に振動が走った。

(;,,゚Д゚)「うおっ! 何だ今のは!?」

ギコは何とかして船を前に進めようとしたが、何かにぶつかっているらしく動かす事が出来ないのであった。

( ,,゚Д゚)「わか! 船が何かに引っかかったみてえだ! そっちに何か無いか!?」

( ><)「……何も無いんです」

( ,,゚Д゚)「何もって、お前まさかそんな訳……」

その時二人は揃って気がついた。何も障害物が無いのに船が進めない訳ではないのだと。
見えない障害物にぶつかったのだと言う事に気がついたのであった。


( ><)「ここが見えない壁なんです!」

ギコはわかんないんですの鞄を持って船室を飛び出し、甲板の先へと走った。
そして船がぶつかっていると思われる場所へ向かって手を伸ばすと、そこに確かに障害物を感じ取っていた。

( ,,゚Д゚)「確かに見えねえけど、何かにぶつかる感じがする」

( ><)「よし! 今こそこれを使うんです!」

わかんないんですはギコが持ってきた鞄の中から小さい布の包みを取り出した。
布を剥がすとその中からは小さな瓶と、瓶の中の透き通った水が現れた。
それはフーンの町で出会った流石兄弟と共にボスケテ山を登り、精霊の出した謎を解いて手に入れたウプキボン川の水であった。

( ><)「えーい! なんです!」

わかんないんですは見えない壁に向かって瓶を投げつけた。すると瓶は空中で突然割れてその中身を外へとこぼしてしまった。
ウプキボン川の水が外気に晒された瞬間、水がきらきらと輝き始め、光はやがて丸い輪郭になった。

( ,,゚Д゚)「上手く……行ったのか?」

ギコが再度手を伸ばして見ると、光の輪郭の内側だけは何かにぶつかる感触を得られなくなっていたのであった。

( ,,゚Д゚)「この中なら通れるぞ!」

(;><)「でも……通れるって言っても……」

壁にあいた穴の大きさは、両手を大きく広げた長さよりも少し大きいくらいのものであった。

(;><)「これじゃあ船が入らないんです」

( ,,゚Д゚)「くっそ、船を置いていく訳にもいかねえし……」


そうこうしている間にも、光の輪郭は少しずつ少しずつ縮んでいっていた。

(;><)「はわわわわ! 消えちゃうんです!」

( ,,゚Д゚)「このままじゃ全部水の泡になっちまう……わか、お前一人で行け!」

(;><)「えっ?」

( ,,゚Д゚)「救命用のボートなら何とか入れられる、それに乗って世界樹の島へ行け!」

(;><)「え、でもギコさんはどうするんですか?」

( ,,゚Д゚)「俺はここでお前が戻ってくるのを待つ」

(;><)「そんなのとっても危ないんです!」

しかしギコはわかんないんですの話を無視して、手際よく甲板に積んである布製のボートを取り出して広げていた。

(;><)「ギコさん、僕は大丈夫なんです。だからすぐに港に戻ってくださいなんです」

( ,,゚Д゚)「バーロー! 船を戻しちまったらお前はどうやって帰って来るんだよ!」

(;><)「でもギコさんをこれ以上危ない事に……」

( ,,゚Д゚)「俺は俺の意思でお前に付いてきてんだ。どうなろうが俺の責任だ」

(;><)「でも……でも……」

(#,,゚Д゚)「早くしねえか! 穴が塞がっちまうぞ!」


ギコは救命ボートを穴の中の向かって投げ込むと、間髪をおかずにわかんないんですの体を持ち上げた。
そして先に投げたボートの上目掛けて放り投げたのであった。

(;><)「うわああああ! なんです!」

( ,,゚Д゚)「戻って来なかったら承知しねえぞゴルァ!」

わかんないんですがボートの上で体を起こすと、次の瞬間ギコが投げた荷物が頭の上から降ってきた。
そして反応が遅れたために鞄が顔を直撃したのだった。

( ><)「あいたたたた……ギコさーん!」

わかんないんですは何とかしてギコに呼びかけようとした。
しかしひっきりなしに揺れるボートから落ちぬようにしがみつくのに精一杯でそれ所ではなくなってしまった。
見れば小さくなった光の輪郭はいよいよ一点に集まり、完全に消えてしまった。

( ><)「ギコさあああああああん!」



わかんないんですが無事に壁の向こうに行ったのを見てギコは安堵を覚えた。
だがほっとしたのも束の間、また船体が大きく揺れたのであった。

(;,,゚Д゚)「チッ……やっぱりきついぜ……」

守り神のご神体を乗せているお陰か、船に致命的なダメージを与えたりひっくり返したりしてしまうような激しい波は避ける事が出来ていた。
だがわかんないんですが戻ってくるまで確実に船が守られ続けるという保証は何処にも無かった。

(;,,゚Д゚)「とりあえず浸水しねえように……」

ギコが行動を起こそうとしたその瞬間、突然今までとは違う揺れが船に走った。
不規則に襲い来る波による大きな揺れではなく、何か強い力に一方向から押されている感じであった。

(;,,゚Д゚)「な、何だ!?」

揺れは壁に向かっている方から、つまり船首の方から伝わってきた。
そして船はその力の向きに従ってどんどん進み、どんどん見えない壁から離れているのであった。

(;,,゚Д゚)「ま、待てゴルァ! 行くんじゃねえ!」

ギコは慌てて船室に戻り、壁の方へ戻ろうと舵を握った。しかしどんなに力をいれても舵はぴくりとも動く事は無かった。
船は何を動力としているのかわからないまま後ろ向きに進み、港の方へと向かっていくだけであった。

(;,,゚Д゚)「わかを待たなきゃならねえんだよ! 戻ってくれ!」


「駄目……だお……」


(;,,゚Д゚)「えっ?」


ギコの耳に声が聞こえてきた。それはとても聴きなれた、とても懐かしい声であった。

「君は生きるんだお……」


(;,,゚Д゚)「だ、誰だ!? 誰かいるのか!?」


「君が生きる事が…………ブー……の……願い……だお」


その声と妙な語尾は間違いなくかつての友と同じものであった。


(;,,゚Д゚)「ブーン……?」


「……本当にごめんなさいだお」


(;,,゚Д゚)「ブーン!? ブーンなのか!!」


「でも今度は、きっと……救い………それが……君たちへの……」


(;,,゚Д゚)「本当にブーンなら返事をしてくれええええええ!」


しかしそれ以上声が聞こえてくる事は無かった。



1_20091228191111.jpg



わかんないんですはボートにしがみつきながら、波に流されるままに海を進んでいた。
見えない壁から遠ざかるに連れてだんだん辺りが明るくなっていき、雨も雷も波も少しずつ静かになって行った。
やがて辺りは完全に晴れ渡り、海は穏やかな表情を取り戻すまでになったのである。

( ><)「あれだけ凄い嵐だったのに……不思議なんです」

波の力だけでは進めなくなったころ、わかんないんですはボートの端にくっついていたオールを外し、ボートを漕いで進み始めた。
どちらに進めば良いかは地図や羅針盤を見なくても知る事が出来た。

( ><)「きっとあそこが世界樹の島なんです!」

北の方角(と言っても今のわかんないんですに方角を知る術は無いのだが)を見てみればその先に、
うっすらと白い光が集まっている場所があった。
現在はまだ日が昇っている時刻なので光は薄く見える程度であったが、だんだんと空が暗くなっていく連れて明るく見える様になっていた。

( ><)「待っててくださいちんぽっぽちゃん! 僕が絶対に助けてあげるんです!」

わかんないんですはオールを握る手の力を強め、光を目指して一心不乱に漕ぎ続けた。
心なしか波もボートを島へ運ぶように流れているようであり、それほど力を入れなくても楽に進む事が出来た。

島へ近付くに連れて目指している光はだんだんと強くなり、空が夜に染まろうとしているにも関わらず周囲の明るさは変わらなかった。
いや寧ろ逆にどんどん明るくなって、昼間に逆戻りしているようにさえ感じられた。

やがて太陽が完全に水平線の彼方に沈んだ頃、わかんないんですを乗せたボートは目的地へと辿り着いた。


( ><)「綺麗な所なんです……」

わかんないんですが上陸した浜は白い砂に覆われていた。そこは一点の汚れも足跡も無く、整えられた風景が続いていた。
とりあえず必要なくなった合羽を脱ぎ、ボートを大きな岩の上に置いて先へと進む事にした。

北の島だというのに寒さは全く感じられず、非常に過ごしやすい気温に保たれていた。
浜の砂が無い所まで歩いて行くと、昨日ギコが話していたようにそこには辺り一面に白い花が咲き乱れていた。


( ><)「このお花、葉っぱも茎もみんな真っ白なんです」

ぱっと見れば真っ白い大地が延々と続いているようにも見え、ギコがこの光景を一度は雪と見間違えたのもうなずけた。

( ><)「やっぱりギコさんはこの島に来ていたんです」

花に覆われた地を歩き続けていくと、やがて前方に巨大な何かが姿を現し始めた。
ギコがそれを天にも届きそうなと形容していたのは多少大袈裟であったが、
確かに間近で見上げれば、天にぶつかってしまいそうにも見えてしまうだろう。
大木の下で雨宿りをしても雨が枝葉の隙間をすり抜けてきたり、
枝を伝った雫が頭上に落ちてきて結局は冷たい思いをする事は多々あるものである。
しかしこの木の下であれば屋根の下にいるのと同じように完璧に雨が防げてしまうのではと、思わずそう考えてしまえるのであった。


( ><)「これが……」

空に広がる枝と葉、それを伸ばしている太く長い幹、それらを支えている地に這う根。
全体がうっすらと光に覆われており、その前に立つと強い何かが迫ってくるような感覚があった。


( ><)「これが世界樹なんです……!」

それは長い旅の果てにやっと見つける事の出来た希望であった。


(* ><)「これでちんぽっぽちゃんを助けられるんです!」

わかんないんですは喜びに駆られて思わず荷物を放り投げてしまい、そのまま樹へ向かって駆け出した。

(* ><)「もうちょっとなんです!」

世界樹まで後10数メートルと言うところまで辿り着いた、その時の事であった。

  _
(   )「おうい! そんなに慌ててどうしたんだい?」


突然目の前に人影が現れ、わかんないんですの行く手を阻んだのであった。

(;><)「だ、誰なんですか?」
  _
(   )「俺だよ俺、おれおれー」

(;><)「おれおれだけじゃわかんないんです!」
  _
(   )「んじゃあこれなら判るかな?」

  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」


( ><)「あ、あなたは確か酒場で……」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「慌てず騒がず、落ち着いて! おっぱい! おっぱい!」


そこにいたのは昨日酒場でツンに絡み、わかんないんですの頬を殴った酔っ払い客であった。

(;><)「どどどどどうしてあなたがこんな所にいるんですか!?」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「どうしてって、俺が世界樹の番人だからだよ。おっぱい! おっぱい!」

(;><)「ええええええええええええええ!? なんです!」
  _
( ゚∀゚)「つー訳で、お前が何でこんなとこに来たのか、
     その理由をさっさと答えちゃってもらおうかなー?」

番人の顔を見てしまうと、昨日酒場で会った時の単なるすけべな酔っ払いとしてのイメージがつい出てきてしまう。
辺り一面が真っ白な非日常的な場所にいるにも関わらず、
相変わらずへらへらしている番人と話していると、本当にここが世界樹の島なのかどうか判らなくなってしまいそうになった。

( ><)「ええっと、僕は世界樹の実が欲しいんです。だからそれを下さいなんです」
  _
( ゚∀゚)「おk」

(;><)「お返事が早いんです!」
  _
( ゚∀゚)「遅い方が良かった?」

(;><)「そういう訳じゃないんですけど……」
  _
( ゚∀゚)「んまあ、どっちにしろ今すぐあげるって訳には行かないんだけどな」

(;><)「ええっ!? どうしてなんですか? わかんないんです!」

  _
( ゚∀゚)「今の世界樹は実をつける事が出来ない状態なんだよなーこれが」


(;><)「えええええ……!?」


番人はあっさりとさらっと口にしてしまっているが、わかんないんですにとってそれは重大な障害であった。
  _
( ゚∀゚)「と言うのも、今世界樹は眠っているんだ。
     眠っている間は力が抑えられていて、実をつけるだけの力も無くなっているんだ」

(;><)「そんなあ……」

わかんないんですが落ち込みそうになったその時、番人は明るい話題を提供してくれた。
  _
( ゚∀゚)「なあに、最近は目覚めの時期が近付いていて力も少しずつ戻っているからよ。
     後ちょっと待てば完全に目覚めるぜ」

( ><)「ちょっとって、どのくらいなんですか?」
  _
( ゚∀゚)「あと一年もすればバリバリ元気になって活動再開してるよwwww」

(;><)「それじゃあ間に合わないんです!」

ここまでやって来たにも関わらず、最後の最後に絶望を突きつけられたわかんないんですは、がっくりと肩を落とした。
  _
( ゚∀゚)「まああれだよあれ、世の中必ずしも思い通りには行かないって事だよね、うん」

番人の方は慰める気は起きていないのか、ただ平然とそう言ってのけるだけであった。
そしてわかんないんですもいつまでも肩を落としっ放しでいる訳にも行かず、顔を上げると世界樹へ向かって駆けだしたのだった。

( ><)「起きてくださいなんですー!」

そして幹を叩いたり大声で呼びかけたりして、何とかして世界樹を目覚めさせようとした。


( ><)「なかなか起きない時は枕を取っちゃうと良いって
     わかってますちゃんが言っていたんです!」

そしてある筈の無い枕を探し始めたのである。
  _
( ゚∀゚)「んー、そんなんじゃ目覚めさせるなんて無理だぞ………つか枕って」

( ><)「でも起きてくれなきゃちんぽっぽちゃんが死んじゃうんです!」

枕を探す事を諦めたわかんないんですは、再び幹をぺしぺしと叩き続けた。

( ><)「お願いなんです! 起きてくださいなんです!」

懸命に樹に向かって呼びかけ続けるわかんないんですを見ていた番人は、突然小声で思わせぶりな台詞を呟いた。
  _
( ゚∀゚)「実は、方法が無い訳でもないんだよな……」

( ><)「えっ!?」

それを漏らさずに聞きつけたわかんないんですは、すぐさま番人の元へと駆け戻ってきた。

( ><)「世界樹を起こす方法があるんですか!?」
  _
( ゚∀゚)「おうよ!」

( ><)「それはどういう方法なんですか? 教えて下さいなんです!」
  _
( ゚∀゚)「簡単簡単、呪文を唱えればすぐに目覚めるぜ。
     完全に力が戻る訳じゃないけど、実をつけるのに必要なだけの力は引き出せるぞ」

それを聞いたわかんないんですの頬は興奮で赤く染まり始めたのだった。


(* ><)「その呪文ってなんなんですか? 教えて下さいなんです!」
  _
( ゚∀゚)「その呪文はな……フフフ……」

番人の不気味な笑い声は、聞く者になにやら嫌な予感を感じさせるものであった。

(* ><)「早く教えて下さいなんです!」
  _
( ゚∀゚)「フフフフ…………自分で探してみろおおおおお!!」

2_20091228191110.jpg



番人がそう叫ぶと同時に指をぱちんと鳴らすと同時に、突然地面から何かが飛び出してわかんないのですの目の前に現れたのであった。

(;><)「な、何なんですか? わかんないんです!」

ちょうどわかんないんですと世界樹とを隔てるように、大きな石板が現れて立ち塞がった。
そしてその表面には何かの模様のようなものが刻み込まれていた。
  _
( ゚∀゚)「世界樹を目覚めさせる呪文は8文字の言葉だ。
     君にはそれを唱えるチャンスを一度だけあげよう!」

(;><)「い、一回だけなんですか?」
  _
( ゚∀゚)「そう! その石版の中に隠された呪文を、一字一句間違える事無く当ててみな!」

(;><)「もし間違えたらどうなるんですか?」
  _
( ゚∀゚)「その時は早急にこの島から出て行ってもらう事になるね」

(;><)「えええええ? そんなの厳しいんです!」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「ハッハッ! 頑張りたまえ! おっぱい! おっぱい!」


石板はわかんないんですの背丈の倍もある大きなものであった。
それを避けて世界樹の元へ行こうと思えば簡単に出来た。ただ横から回り込むだけで良いのである。
だがこの石板を無視しては、真にそこへ辿り着く事は出来ないのであった。

( ><)「えーと、まずはなんて書いてあるのか読んで見るんです」

わかんないんですは石板の全体が見える様に後ろ歩きで数歩下がり、改めて顔を上げてそこに刻まれている文字を読み始めた。



あらそいの無い世界
らいせでまた会おう
あなたもいつの日か
とけいの針を止めて
しろいかべを向いて
愛に祈りをささげる
みはてぬ夢を見よう
信じれば必ず叶うよ



(;><)「何か格好いい文なんです!」

そこに書かれていたのは短い詩のような文章であった。その内容は少し気取っていて、一見すると何か深い意味があるようにも思えた。

( ><)「呪文は8文字って言っていたんです……
     この中から8つの文字を抜き出すんですかね……」

わかんないんですは文章の意味そのものは呪文と関係が無いのではと考えていた。
8文字という字数を考えれば、この長い文章がその中に収まる筈が無いと判るいうのは当然の事である。

( ><)「一行は9文字ずつなんです。
     だからこの中のどれか一行が呪文という訳ではなさそうなんです」


わかんないんですは自分の頭で一生懸命考え始めた。
それは旅に出る前にわかってますから言われた事でもあり、そしてこの旅の中で身につけてきた力でもあった。

( ><)「えーと……全部で8行あるんですね……」

今までのわかんないんですは
「自分で出来るだけ考えてどうしても判らなかったら鍵を使う」というわかってますとの約束を無視した行動を取る事が多かった。
しかし鍵の出すややこしいヒントを元に推理して考えると言う事は出来るようになっていた。
そして今は、しっかりと約束を守ろうとしているのであった。

( ><)「呪文は8文字ですから……
     もしかしたら一行に一文字ずつ隠されているのかもしれないんです!」

また今まで様々な謎を解いてきた中で得た勘が、わかんないんですを導いていた。
 _
(;゚∀゚)「ちょwww思ったより気付くのはええよ」

(* ><)「え、じゃあ今のは合っているんですね!?」
 _
(;゚∀゚)「やべ…………」

番人は慌てて口を塞いだが、その行動は全く意味をなしていなかった。ただ気まずい空気と冷や汗だけが流れていくだけであった。

(;><)「え、じゃあ今の聞かなかった事にした方がいいんですか?」
 _
(;゚∀゚)「あーもういいよ……どうせ遅いし……俺の責任だし……」

(;><)「はいなんです……」

わかんないんですは出題側のミスという思わぬ形で大きなヒントを得る事になったのだった。


( ><)「うーん。でも9文字の中からひとつを選ぶのも難しいんです」

もしも時間と根性があるのなら、8行の中から一文字ずつ抜き出して片っ端から組み合わせてみると言う強引な方法があっただろう。
しかしそうしてできる文字の組み合わせは膨大なものであり、できるなら最終手段にしておきたい所である。
わかんないんですには時間も残されていない上、それ以前に呪文を唱えるチャンスが一回きりしかなかった。
誤っている可能性が多いにあるとわかっている答えを試す事などできる筈も無かった。

( ><)「うーんー……」
  _
( ゚∀゚)「それじゃあヒントあげようか?」

( ><)「えっ、でもさっき言っちゃったばかりなんです」
 _
(;゚∀゚)「あれは俺のうっかりだっただけ!
     今度のはちゃんとした奴で最初から言う予定だったのだから!」

(;><)「わかんな……わかったんです」

わかんないんですはドキドキしながらヒントを待つ事にした。
すると番人はおもむろに背筋を伸ばして姿勢を整え、胸を張って真っ直ぐ前を見つめ、右手を腰に当てて左手を胸に当てた。
そして大きな声でこう叫び始めたのである。



    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡  おっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J



番人は力強い声で何度も叫び、そして掛け声にあわせて左手をリズミカルに振っていた。



( ><)「あのー……」




    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡  おっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J




( ><)「ヒントはまだなんですか?」




    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡  おっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J




(;><)「…………………」




    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡  おっぱい!おっぱい!
  (  ⊂彡
   |   |
   し ⌒J




(;><)「わかんないんです!」




例え気弱な性格のわかんないんですでなくとも、この番人の行動には戸惑わずにいられないだろう。
ヒントを出すと言っておきながら、よくわからないパフォーマンスと共に訳のわからない事を叫んでいるだけなのである。

  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」

(;><)「だからヒントはまだなんですか!?」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱ(ry」

(;><)「番人さあ~ん!」

ここまで来ると最早呆れ過ぎて溜息すらも出て来なくなっていた。


( ><)「これじゃ何なのかわかんないんです……
     ヒント言ってくれるんじゃなかったんで……」

そこまで呟いた所でわかんないんですは気が付いた。番人は確かに『ヒントを出す』と宣言していた。
その直後にあのような行動をとっていると言う事は、
即ち宣言した内容と行動とが直結していると言う事ではないかという発想が湧いてきたのであった。


(;><)「ええええええ!? まさかこれがヒントなんですか?」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」

これはわかんないんですにとって非常に難しいものであった。
番人の叫ぶ単語が、石板に刻まれた文章の中からどの文字を抜き出すかの鍵となっているのは間違い無いのであろうが、
ヒントをどのように解釈すれば鍵として使えるようになるのかが全くわからないのであった。

(;><)「おっぱいって………どう言う意味なんですか!? わかんないんです!」


わかんないんですに乳房は無かった。故に自分に無いもの、縁の無いものを理解出来る筈も無かった。
番人のように対象に強い憧れと異様なまでの執着があれがまた別であろうが、
わかんないんですにはそれに対する興味など欠片も持ち合わせていない。
もしかしたらヒントに挙げられているものの性質や特徴が解読に必要なのだとしたら、
それに関する知識のないわかんないんですには永遠に解けない事になって仕舞うのである。


(;><)「ううっ……もうこれしかないんです……」

わかんないんですは予想外の難関に白旗を挙げる事にしたのであった。と言うよりそうするしかなかったのであった。
ずっと背負っていた鞄を背中から下ろし、その中から小さな鍵を取り出して掲げた。


( ><)「この問題を解くヒントを教えて下さいなんです!」


いつもならここで鍵が輝き始める筈である。しかし今は何の反応も示してはいなかった。

(;><)「あ、あれ……? 教えてくれないんですか?」


わかんないんですは鍵を降ってみたり軽く叩いてみたりしたが、それでも一向に反応してくれないのであった。

(;><)「僕が今まで鍵に頼ってばっかりだったから、怒っちゃったんですか?」

そう尋ねても返事が聞ける訳は無かった。
だが鍵がヒントを出してくれないという事実はわかんないんですの推測を肯定する材料の一つであった。

(;><)「うう……こんな時に……僕のばかばか! なんです!」

今までのツケがここへ来て、よりにもよってここへ来て障害をもたらす事になってしまった。
しかしそれはわかってますとの約束を守らなかった自分自身の責任であり、今更どうする事の出来ないものであった。

(;><)「このままじゃ全然わかんないんです……」


しかしわからないからといって諦める事もできなかった。出来る事は一つ、問題を解いて呪文を知る事だけである。

( ><)「……番人さん!」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱ………何か用かい?」

ヒントをいかに解釈すべきなのか。知識を持たないわかんないんですにはもはやこの方法しか残されてはいなかった。


( ><)「おっぱいについて教えて下さいなんです!」

それは知識を持っている(と思われる)人物からそれについて教えて貰う事であった。
わかんないんですの頼みを聞くと番人は腕の振りを中断し、真っ直ぐ目を合わせてこう言った。
  _
( ゚∀゚)「本気か? この道は決して甘くは無いぞ?」

( ><)「それでも良いんです、教えて欲しいんです」
  _
( ゚∀゚)「……良かろう。俺の持つ悟りの全てを授けよう」

( ><)「有難う御座いますなんです!」

番人は引き続き右手を腰に当て、左手を大きく振りながらこう叫んだ。



    _  ∩
  ( ゚∀゚)彡  おっぱいとは女を作り、男を癒し、子を育てる!
  (  ⊂彡   愛と欲望と夢と、壮大なる命の歴史が宿っている!
   |   |   おっぱいとは我らの理解を超えた小宇宙! 世界の真理!
   し ⌒J




  _
( ゚∀゚)o彡゜「そして究極のおっぱいとは即ち……!」


その次の瞬間、わかんないんですがその手に握っていた鍵が突然輝き始めた

(* ><)「か、鍵が光ってくれたんです!」

わかんないんですは番人の話を聞く事を一瞬で忘れ、鍵の方を見つめ始めた。
鍵の先端から伸びた光の線は空中に文字を書き始めていた。
その様子を見ながら番人はある事を考えていた。
  _
(# ゚∀゚)(あの鍵、俺の講義がこれからって時に……タイミング良過ぎだぞコノヤロー)

始めはただ自分の思いと熱が篭った語りを邪魔されたことに腹を立てていたが、その内にある事に気がついたのだった。
  _
( ゚∀゚)(ん? もしかして俺が話し始めたのを見計らってわざとやったのか?)

『多分そうだお。本当に空気の読める鍵だお』
  _
( ゚∀゚)(そりゃどういう意味だよ?)

『お前に延々と語られちゃたまったもんじゃ無いと鍵も判断したんだお』
  _
(# ゚∀゚)(んだとぉ? けしからん! おっぱいを妨げる者はなんびとたりとも容赦はせん!)

『お前の勝手なジャスティスで他の人を妨げるのはよしておくれお』


番人が声を出さないで会話をしている間に、鍵はヒントを書き終えていた。宙には光で書かれた文字がふわふわと漂っていた。




『彼の者の叫びは限りなき一文字である』




( ><)「えーっと……」


宙に浮いている文章はいつに無く難解で、そして簡潔なものであった。

(;><)「限りが無いのに一文字しかないんですか? 可笑しいんです! わかんないんです!」
  _
(# ゚∀゚)o彡゜「俺のジャスティスは誰にも止められないぃィィィィィ! おっぱいおっぱい!」

(;><)「静かにして下さいなんです、考えられないんです!」
  _
(# ゚∀゚)o彡゜「おっぱいぃぃ! おっぱいぃぃ!」


わかんないんですはいつもの様に頭を抱え、石板の前で悩み考えていた。

番人はいつまでも、世界樹の島の中心で、おっぱいを叫んでいた。



第十二話 終





この小説は2007年3月02日から2007年3月12日にかけてニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:+ljZgzzb0 氏(初期ID)

第十三話はこちらへどうぞ

記事元は内藤エスカルゴさんになります





※どうしても分からないと…けど答えは知りたくない!ビクンビクン
という方は↓を反転してください
ラストヒントです



『彼の者の叫びは限りなき一文字である』
ジョルジュの叫びの『おっぱい』、この中に無限を表す言葉が隠れています
それを見つけ出し、その法則に従って文章を読むと…


ヒントは「数学」です

頑張ってください







ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/28 19:12 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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