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( ><)わかんないんですが謎を解きながら旅をするようです 第十一話


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




第十一話『ハニャーン港/謎解き編』

( ,,゚Д゚)「わかの奴、一体何を急いでるんだ……」

突然わかんないんですから置いてけぼりを食らったギコは、訳わからないまま待たされる事になっていた。
とりあえず暗号の解き方を考えて見たりもしたが、それもなかなか上手くは行かなかった。

( ,,゚Д゚)「うーむ、ここにたぬきの絵が描いてあったら楽なんだがなあ……
     ってそもそも「た」の字がねえな」

そんな独り言を呟いていると、突然表の方から物凄い地響きを感じた。
その音に驚いて外に飛び出した所、わかんないんですが丁度急ブレーキをかけて自転車を停めた所に出くわしたのであった。

(;><)「ゼェゼェ……た、ただいまなんです……」

(;,,゚Д゚)「お、おい! お前何処行ってたんだよ! 急にいなくなりやがって!」

(;><)「ごめんなさいなんです……でもこれで暗号が解けるんです」

( ,,゚Д゚)「何だって! 本当か!?」

わかんないんですは空中に浮かぶ光の文字を指した。
そしてそれを見て唖然とするギコにわかってますの鍵の事を説明し、この文字は暗号を解くヒントを示しているのだと言う事を説明した。


( ,,゚Д゚)「へえええ……お前凄いもん持ってんだな……」

(;><)「でもこのヒントが何の事なのかさっぱりわかんないんです」

( ,,゚Д゚)「2つで1つ……うーむ……」


外が寒かったので、二人はとりあえず社の中に戻る事にした。
すると文字も二人の後へ付いて移動してきて、一緒に社の中へ入ってきたのだった。
祭壇の暗号とヒントを交互に眺めながら、二人は揃って悩んでいた。

( ,,゚Д゚)「それにしてもさっきから気になってんだが」



『えさわみにぎみあこぎさしなないがこにらぢHなびち』



( ,,゚Д゚)「何で最後から4文字目だけが『H』なんだ?」

( ><)「確かに変なんです。他は全部平仮名なのに……」

( ,,゚Д゚)「歯切れ悪りぃなあ、全部平仮名にすっかアルファベットにすっか、
     揃えろってんだよ!」

(;><)「そんな文句言ったって仕方ないんです!」


その瞬間、ギコの言葉が鍵となって、わかんないんですの頭の中にある一つの考えが浮かんだのだった。

( ><)「……全部そろえたら……そろえられたら……もしかして」

( ,,゚Д゚)「ん? どうかしたのか?」

( ><)「あのヒントの意味が判ったかもしれないんです」

( ,,゚Д゚)「おお! でかした! じゃあこれなんて書いてあるのか読んでくれ!」

(;><)「………わかんないんです!」

(#,,゚Д゚)「判ったんじゃねえのかよ! どっちなんだゴルァ!」

(;><)「『2つで1つ』の方は何となくわかったんですけど、
     『12番のカード』の方はまだわかんないんです!」

わかんないんですは少し前の出来事を悔やんでいた。
折角先程占い師の老人と会ったのに、ヒントを知ったのがその後だった事が残念でならなかった。
先にヒントが判ったていたならばあの時に彼の持っているカードを見せて貰ったのにと思ったが、今更どうしようもない事であった。

(;><)「もう一度戻って占い師さんに会いに行くんです……」

わかんないんですは再び社の外へ出ようとした。しかし先程の全力疾走の疲れの所為か、足元はふらふらとして安定していなかった。

( ,,゚Д゚)「おい無茶すんなって! 疲れてんじゃねえか!」

( ><)「でも行かなきゃ暗号は解けないんです……」

( ,,゚Д゚)「だったら俺が行ってきてやるよ! お前はここで待ってろ」

ギコはわかんないんですよりも早く社の外へと飛び出して行き、自転車へと駆け寄った。

( ,,゚Д゚)「これ借りっぞ! 後占い師って大通りのじいさんのところで良いよな?」

(;><)「えっ、あっ……はい! その人なんです」

( ,,゚Д゚)「じゃあ行ってくるぜ!」

ギコは颯爽と自転車にまたがり、方向転換して町へ向かって漕ぎ出そうとした。
しかしその時ギコはペダルにかけた足を止めてしまったのだった。

( ,,゚Д゚)「あ? さっき見えたのってまさか……」

この時ギコはある事に気がついていた。
自転車に乗る瞬間に、荷台の中に本当ならそこにはある筈の無いものが入っていたのが見えたのである。
ギコは自転車から降りて荷台に手を突っ込むと、恐る恐るそれを取り出して見た。

(;,,゚Д゚)「マジかよ……」

( ><)「ギコさん? どうかしたんですか?」

ギコは再び社の中へ戻ってくると、今しがた見つけたばかりのものをわかんないんですに目の前に掲げて見せた。

(;,,゚Д゚)「これって……あのじいさんのカードじゃねえか?」

ギコが持っていたのは、間違いなく占い師の老人が持っていたものと同じ大きさの美しい絵柄のカードであった。
更にカードの上部には「XII」と言う数字が書かれていたのである。

(;><)「これは……12番のカードなんです!」

(;,,゚Д゚)「なななな、なんだってこんな所に!?」

(;><)「わかんないんで……!」


わかんないんですにはひとつだけ思い当たる事があった。
あの老人が先程自転車を預かっていた時に、荷台にこのカードを入れて置く事は十分可能だった筈である。
しかしそれはまだわかんないんですが鍵のヒントを知る前の事であり、何より老人には暗号の事など一言も話してはいなかった。
にも関わらずカードが、しかも一番見たがっていた12番のカードが入っているのである。

( ><)「もしかしておじいさん……こうなる事をわかっていて……」

予言士のわかってますがちんぽっぽの病気の事を知って、わかんないんですにすぐに会いに行く事が出来たように、
あの老人にも同じような事が出来るのではないだろうか。
わかんないんですがカードを必要とする事を見越してそれを荷台にに忍ばせておいてくれたのであろうか。
それが真実かどうかは判らなかったが、わかんないんですが考える限りでは最も辻褄が合うのがこの考えであった。

( ><)「おじいさん、有難うなんです……」

( ,,゚Д゚)「さーて、この通りにせよってのはどういう意味なんだか……」

カードには一人の男の絵が描かれていた。それはとても奇妙な姿勢をしていた。

( ><)「……この通りって事は………わかったんです!」

わかんないんですはその絵の示す通りに従って、暗号を解読したのであった。



1_20091228190844.jpg



 ( <●><●>)  ここで私の出番がきましたよ
  (U      )つ
    u  u



『えさわみにぎみあこぎさしなないがこにらぢHなびち』



これが前回出された問題


「2つで1つを表し、占い師の12番のカードのとおりにせよ」


これがヒントでしたね



( <●><●>)
まず「2つで1つを表し」というのは一体どう言う事なのでしょうか
わかんないんですさんはギコさんのいった言葉をヒントにしてこの意味を掴んだようでしたね
ではその台詞を見てみましょう


>( ,,゚Д゚)「歯切れ悪りぃなあ、全部平仮名にすっかアルファベットにすっか、
      揃えろってんだよ!」


全部を平仮名にするかアルファベットにする……では暗号文を全てアルファベットにするとしたらどうなるでしょう?
「2つで1つを表す」方法で……例え母音をあらわす部分と子音をあらわす部分を分けたりして……



『えさわみにぎみあこぎさしなないがこにらぢHなびち』

『ESAWAMINIGIMIAKOGISASINANAIGAKONIRADIHNABITI』



「2つで1つを表す」とは「ローマ字に変換せよ」と言う事を示していたのです



( <●><●>)
では次に「占い師の12番のカードのとおりにせよ」とは何をさしているのでしょうか?
ところで皆さん、占い師のカードと言えばどんなものを思い浮かべますか?
おそらく代表的なものとして「タロットカード」という方が多いと思われます


タロットカードインデックス


こちらのサイトではタロットカードの絵柄を見ることが出来ます
ここで12番のカード「吊られた男」の絵を見て見てください
逆さになって吊るされている男の絵が見られると思います


この絵の通りにせよと言う事……つまり暗号文を逆さにしろと言う事です



『ESAWAMINIGIMIAKOGISASINANAIGAKONIRADIHNABITI』

『ITIBAN HIDARINO KAGIANANI SASI GOKAI MIGINI MAWASE』



そしてこれを読みやすいように直して見ると



『一番左の鍵穴に差し 5回右に回せ』





( ,,゚Д゚)「よっしゃ! ここに差せば良いんだな?」

( ><)「間違いないんです!」

ギコは一番左の端にある鍵穴に赤い鍵を差し込んだ。そして指先を器用に動かして鍵を右に回転させ始めた。
最初は何も反応は無かったが、5回転させた丁度その時にガチャリという大きな音が鳴り響いた。

( ,,゚Д゚)「手ごたえあり!」

ギコがそう叫んだかと思うと、突然建物全体が大きく揺れたかのような感覚がして、足元が大きくふらついた。
見れば格子が中央から左右に分割されていて、床や天井と擦れる重い音を立てながらそれぞれが壁の中へと吸い込まれていった。
そして左右の格子が全て壁の中へ消えてしまうと、二人とご神体とを隔てていた仕切りは完全になくなったのであった。

( ><)「開いたんです! これでご神体を持っていけるんです!」

二人は先程まで格子があった所を越えてご神体の乗る台座へと近付いた。
大きくて豪華な台座とは対照的に、そこに載るご神体像は小さく、表面が曇ってくすんでいた。

( ,,゚Д゚)「ずっと放ったからしにされてから汚れちまってんな……後で綺麗にしねえとな」

ギコは両手を伸ばして、その小さな像をそっと抱えた。

( ><)「……でもやっぱりこんな事したら、罰が当たっちゃうような気がするんです」

( ,,゚Д゚)「何言ってんでぃ、俺たちの安全の為なら守り神様だって
     きっと喜んで力を貸してくれるぜ!」

(;><)「そうなんですかねえ……」

その時、また二人の足元がふらつき、背後から再び重い音が聞こえ始めたのであった。


(;><)「あれ?」

( ,,゚Д゚)「えっ?」

振り返れば壁の中に仕舞われていた格子が姿を現し、徐々に中央に向かって動いている様子が見えた。


(;><) (;,,゚Д゚)「ああああああああああああ!!」「なんです!」


二人は揃って駆け出し、格子が閉まりきってしまう前にその場から脱出した。
ギコは華麗なフットワークで見事にその場から脱け出した。
しかし慌てていたわかんないんですは足がもつれて上手く走れなくなってしまった。
更にまだ倒れっ放しだった祭壇に躓いて転んでしまい、走っていた勢いを維持したまま転がって外へと飛び出していったのだった。

(;,,゚Д゚)「……こんな見事な転び方見た事ねえぞゴルァ」

(;><)「い……痛いんです……」

わかんないんですは地面に伏したまま動けなくなっていた。
ギコはその様子に冷や汗を流しながらも、とりあえず祭壇を元に戻しておき、社の入り口に鍵をかけ、鍵を元通りに石の下に隠した。
そして倒れているわかんないんですに近寄ると、その体を抱きかかえてそうっと自転車の荷台に載せたのだった。

( ,,゚Д゚)「ま、とにかく港に戻るぞゴルァ! あ、そうだこれ持っててくれよ」

ギコは荷台に寝転ぶわかんないんですにご神体を手渡すと、自転車に乗って港へと漕ぎ出したのであった。

           ∧∧
 ( ><)    ( ,,゚Д゚)
 | ̄ ̄ ̄|─□( O┬O
   ̄◎ ̄   ◎-ヽJ┴◎



その頃、ツンは船の中で暇を持て余しに余していた。
何もする事が無いという事は時に、忙殺される以上の精神的苦痛が伴うのだと言う事を彼女は知った。

ξ#゚⊿゚)ξ「あーもう! あいつらいつまで人を待たせんのよ!」

イライラが最高潮に達しようとしていた所へ、ようやく外から兄の声がが聞こえてきたのであった。

( ,,゚Д゚)「ツンー! 今戻ったぞゴルァ!」

兄の声を聴いてツンが船室から甲板に出た。
そこに自転車から降りたばかりのギコと、未だ荷台に載っているわかんないんですの姿を見る事が出来た。

( ,,゚Д゚)「ご神体持ってきたぞ! これで良いだろ?」

( ><)「だからもう船から降りて下さいなんです!」

わかんないんですは両手を高く掲げ、その手に握った小像をツンに見せつけた。


ξ;゚⊿゚)ξ「嘘……本当に持ってきた……」

わかんないんですの持つ実物を見てツンは動揺していた。
しかし直後にギコの得意げな顔を見て苛立ちを覚え、それによっていつもの強気な調子に戻る事が出来たのであった。

( ,,゚Д゚)「ほら、さっさとそこを退きやがれ!」

ξ ゚⊿゚)ξ「……あたしはご神体を持ってきたら船から降りるなんて一言も言っていませんが、何か?」

(;,,゚Д゚)「な、何だとコノヤロー! お前こっちがこのためにどんだけ苦労したと思って……」

ξ ゚ー゚)ξ「そっちが勝手に持ってきただけでしょ?」


ツンがまた意地悪い笑顔を浮かべたその時、当然のように彼女に対する反論が起こった。

( ><)「お願いなんです! 降りて下さいなんです!」

しかしそれを行ったのは兄のギコではなく、わかんないんですであった。

ξ ゚⊿゚)ξ「嫌よ! あんただって死にたくないでしょ?」

( ><)「だって……だって……」

そして半ば泣きそうな声でわかんないんですはツンにその気持ちを伝えた。

(;><)「ツンさんずっと船の上にいたら風邪引いちゃうし、お仕事にも行けないし、
     ご飯も食べられないんです!」

その口から出た余りにも平凡な言葉に、ツンとギコは虚を突かれてしまった。


ξ ゚⊿゚)ξ ( ,,゚Д゚)「……ハァ?」

( ><)「あとあとお着替えもないし、お風呂も入れないし、
     お友達にも会えないんです!」

ξ ゚⊿゚)ξ「あの……あんた何言って……」

( ><)「だから早く降りて下さいなんです!」

( ,,゚Д゚)「わか……お前……」

ギコはわかんないんですがご神体を手に入れようとしていた理由を知った。
勿論自分が世界樹の島へいく為というのが最も大きな理由なのであろうが、
決して自分の事だけしか考えていなかった訳ではなかったのである。


( ,,゚Д゚)「ツン……てめえ……」

そして同時にツンに対する怒りが爆発したのである。

(#,,゚Д゚)「わかはお前を心配してくれてんだ!! 
     それなのにてめえは我が侭言ってこいつの邪魔して、何とも思わねえのかよ!」

その声の余りの大きさと迫力にツンは体をビクッと震わせた。

(#,,゚Д゚)「もう我慢ならねえ! 今すぐ土下座して謝れ! この恥知らすが!」

ギコの怒りをぶつけられたツンはある種の恐怖を感じていた。
その声の大きさと鋭さは例え無関係な人間が聞いていても思わず未身構えてしまう程のものであった。
だがツンもギコと同じ血を引き、似たような性格をしているのである。
そんな彼女がただやられっぱなし、怯えっ放しでいる筈はないのであった。


ξ ⊿ )ξ「うるさい……うるさい……」

ギコとは正反対の落ち着いたトーンの声には、また別種の怒りが込められていた。

ξ ⊿ )ξ「あたしは守り神様も世界樹も信じない……」

俯いてしまっているために、こちらからツンの表情を伺う事は出来なかった。
だがそれは顔が見える時よりも何倍も、ツンの心の内を表しているように見えた。

ξ ⊿ )ξ「世界樹って全ての命を支える力があるんでしょ?
     そんなものが本当にあるんだったら……」

そして怒りだけではなく、もっと重い深い感情も同時に吐き出したのである。


ξ ⊿ )ξ「どうしてお父さんとブーンを助けてくれなかったのよっ……!」


10年前の当時、浜に打ち上げられていたギコを救出した人々は、彼が全く無傷のまま生還した事に大変驚いていた。
そしてギコが世界樹らしきものを見たと言う証言から、きっと世界樹が彼の命を救ってくれたのだという噂が流れたのであった。


( ,,゚Д゚)「ツン……でもそれは」

ξ ⊿ )ξ「どうしてよ……どうして兄貴だけだったのよ!?」

絶望的状況から兄が生きて帰ってきた。それは喜ぶべき状況であろう。本当にただ「運」だけで助かったのであれば。

ξ#゚⊿゚)ξ「お父さんとブーンを見捨てた世界樹なんて、そんなのいらないんだから!」

何者かによって意図的に助かる者と助からなかった者が分けられたという理不尽な事を、どうして受け入れられるのだろうか。

( ,,゚Д゚)「ツン……」

ξ#゚⊿゚)ξ「世界樹なんてある訳無いでしょそんなもの! すぐに止めなさいっ!」

( ,,゚Д゚)「おまえの気持ちはよく判る……」

ξ#゚⊿゚)ξ「だったらなんでこんな事しようとするのよっ!」

(#,,゚Д゚)「だからってそれは、お前がわかの邪魔をしていい理由にはなってねーぞゴルァ!」

ξ#゚⊿゚)ξ「邪魔なんかしてないわよ! ばかを直そうとしてるだけよ!」

(#,,゚Д゚)「わかにはわかの事情があるんだ!
     お前の個人的な意見を挟むんじゃねえぞゴルァ!」

ξ#゚⊿゚)ξ「個人的なもの? 何言っているのよ!
     大切な人が死んだら悲しいっていうのは誰でも同じ気持ちでしょ!」

説得力のある無しや、論の展開のさせ方として正しいかは別として、ツンの主張は確かに多くの人々に適用できる事であった。


ξ#゚⊿゚)ξ「わかんないんです君にだって家族や友達はいるんでしょ?
     このまま出航して死んだりしたら、その人達が悲しむじゃない!」

しかしそれでも、わかんないんですの決意が揺るぐ事は無かった。


( ><)「それでも僕は行かなきゃならないんです!」

ξ#゚⊿゚)ξ「何よあんた、自分が死んでも良いの?
     大切な人を悲しませても良いって言うの!?」

( ><)「それは良くないんです!」

ξ#゚⊿゚)ξ「だったら……」


( ><)「でも僕が世界樹の島へ行かなきゃ、僕の大切な友達が死んじゃうんです!」

ξ;゚⊿゚)ξ「……えっ?」

( ><)「僕は絶対にちんぽっぽちゃんを死なせたくないんです!」


最早ツンにわかんないんですを止める事は出来なかった。
ツンがわかんないんですを止めようとしているのも、わかんないんですが世界樹の島へ行こうとしているのも、
どちらも同じ思いから起こった行動だからである。
お互いを否定すれば、それは自らの否定に繋がるのである。


ξ;゚⊿゚)ξ「でっでも……世界樹が本当にあるって保証は無いわ!」

( ><)「世界樹は絶対にあるんです!」

ξ;゚⊿゚)ξ「もしあったとしても、あんたの友達を助けてくれるとは限らないじゃない!」

( ><)「だったら助けて貰えるまでお願いするんです!」


自らの気持ちを盾にわかんないんですを説得する事が無理だと知ったツンは、次に世界樹の事を問題にし始めた。

ξ ゚⊿゚)ξ「あたしのお父さんとブーンを助けてくれなかったんだもの!
     どうせまた見捨てられるに……!」

( ><)「世界樹は悪くないんです! ツンさんは世界樹に八つ当たりしてるんです!」


もし世界樹がなかったとしても、ツンが父親と友人の死を仕方のなかったものとして納得できたかどうかはわからない。
どのような過程があれ「死」そのものは、残された者にとってはどうやっても悲しいものにしかならないからである。

( ,,゚Д゚)「ツン! 俺は親父とブーンが死んだのは世界樹の所為だなんて思っちゃいねえ!」

( ><)「あの時もしこうなっていたらって考えても意味がないんです。
     予言士の友達が言っていたんです」

一度起きてしまったことは、後から考えてもどうすることも出来やしない。
だが今起きている出来事に対してならば、まだ後悔しない未来を作り出せる可能性があるのである。

( ><)「ちんぽっぽちゃんはまだ生きてるんです。
     これからもずっと生きていて欲しいんです!」

2_20091228190844.jpg



暫くの間わかんないんですとツンは睨み合っていた。
いやそこには先程までのようなな険悪なムードは無く、二人はただ純粋に見つめあっていた。

ξ ゚⊿゚)ξ「あんた……本気なのね」

( ,,゚Д゚)「それでこそ俺の見こんだ奴だ!」

そしてツンは肩にかけていた上着をその場に脱ぎ捨て、船から降りたのであった。

ξ ゚⊿゚)ξ「もういいわ、何処へでも勝手に行けば良いでしょ」

甲板からひょいっと飛び降りた後、彼女はそのまま二人の傍を素通りしようとした。


( ,,゚Д゚)「おい待てゴルァ! 散々あんな事しておいて何の詫びも無しか?」

ξ(゚ 、゚ξ「……」

( ><)「あっ、そうなんです。ツンさんこれを持っていってくださいなんです」

わかんないんですは一度自転車の傍まで戻ると、荷台の中にあったものを取り出し、それをツンに渡した。

ξ ゚⊿゚)ξ「……何これ?」

( ><)「占い師のおじいさんのカードなんです。これを返してきて欲しいんです」

ξ ゚⊿゚)ξ「ハァ……あたしあの人あんま好きじゃないんだけど」

しかしカードの受け取りを拒否しようとするツンの傍にギコが寄ってきて、こう囁いたのだった。

( ,,゚Д゚)「こんだけ迷惑かけた上に人の頼みも聞くかねえたぁ、
     恥知らずもいいとこじゃえか? ゴルァ!」

ξ ゚⊿゚)ξ「……うるさいわね」

( ,,^Д^)「そうかそうかー、その上俺の話も聞かねえとはなあー、
      厚かましいったらねえなー」

ギコはわざと意地悪い口調でツンで耳元にそう話した。流石にこうまで言われてはツンも我慢する事ができなかった。


ξ#゚⊿゚)ξ「わかったわよ! 行けばいいんでしょ! 行けば!」

( ,,^Д^)「そうそう、いい子じゃねえか。ギコハハハ!」


ツンはわかんないんですの持つカードを引っ手繰ると、早歩きでその場から立ち去っていった。

ξ#゚⊿゚)ξ「いい、二人とも! 船を壊したらただじゃ置かないんだから!」

( ,,゚Д゚)「わかってるって」

ξ#゚⊿゚)ξ「船が無事なままで帰って来なかったら許さないんだからね!」

(;><)「えええ、船の心配だけなんですか? 僕達の事は心配じゃないんですか?」

言葉の直接の意味しか理解していないわかんないんですに、ギコ耳元で囁いて注釈を付け加えた。

( ,,゚Д゚)「違えよ。船が無事にってこたぁそれに乗ってる俺たちも無事にって事なんだぜ」

( ><)「そうなんですか? ツンさん有難うなんです! 
     絶対生きて帰って来るんです!」

ξ //⊿/)ξ「な、何言ってのんよ、勘違いしないでよね!」

ツンは真っ赤にした顔を両手で隠しながら駆け足で去っていった。



暫くして顔の色が元に戻ったころ、ツンは大通りへ向かい、例の占い師の露店を探した。
彼は昨日と同じ場所に店を広げていた為、すぐに見つける事が出来たのだった。

ξ ゚⊿゚)ξ「あのー、スイマセーン」

/ ,' 3 「おお、昨日のお嬢ちゃんじゃな」

ξ ゚⊿゚)ξ「これ、あなたのなんでしょ?」

そう言ってツンはわかんないんですから渡されたカードを、老人のテーブルの上に置いた。

/ ,' 3 「おお、もしかしたら返ってこないかも知れぬと思っていたんじゃがの。ありがとう」

ξ ゚⊿゚)ξ「商売道具をわざわざ人に渡すなんて、変な事するのね」

/ ,' 3 「……そうそうお嬢ちゃん。カードの向きはこれではいけないのじゃが」

老人はツンの話には直接答えず、ツンが置いたカードの上下を逆さまにした。

ξ ゚⊿゚)ξ「何で直すの? 向きなんてどうでも良いじゃない」

/ ,' 3 「いやいや、大事じゃぞ。このカードは逆位置では
     『骨折り損』や『無駄』と言う意味になって仕舞うのじゃ」

ξ ゚⊿゚)ξ「へえ、そのカードってそういう意味があるのね」

/ ,' 3 「カードの一枚一枚がそれぞれさまざまな事を表しているのじゃ」

ξ ゚⊿゚)ξ「じゃあこのカードって、正しい向きだとどんな意味になるの?」


老人はテーブルの上に乗るカードを、即ち一度はわかんないんですに渡したカードを、「吊られた男」のカードをじっと見つめていた。

/ ,' 3 「正位置の意味は、『試練』『忍耐』……」

ξ ゚⊿゚)ξ「ふうん……」

/ ,' 3 「あの子に相応しいカードだとは思わぬかね?」

ツンは最初老人の言う「あの子」が誰なのかをわかりかねていた。

/ ,' 3 「あの子は様々な試練をくぐり抜けてここまでやってきて……
     そしてついに目的へと近付いたのじゃよ」


やがてそれが老人と自分が共通して知っている人物であり、カードを返して欲しいと頼んだ人物であると言う事に気がついたのだった。

ξ ゚⊿゚)ξ「あの子ってまさか……」

/ ,' 3 「その努力を『無駄』にしない為ならば、わしは商売道具を手離す事も厭いはしない」


老人の顔は非常に穏やかで、喋り方も落ち着いていた。
しかしそこからは確かに、強い決意というものが現れていた。

ξ ゚⊿゚)ξ「あたしも……」

/ ,' 3 「どうかしたのかの?」


ギコとわかんないんですを死なせたくないという強い思いがツンにはあった。
だが友達を助けたいというわかんないんですの願いもまた強いものであった。
そのために命を落とすかもしれない試練へ向かう気持ちは誰にも折る事は出来ぬものであった。


ξ ゚⊿゚)ξ「あたしも無駄にさせたくない」



ξ ^ー^)ξ「あたしもあの子を応援する」


その日、ハニャーン港から1隻の漁船が出航し、遥か北の海へと進んでいったのだった。



第十一話 終





この小説は2007年3月02日から2007年3月12日にかけてニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:+ljZgzzb0 氏(初期ID)

第十二話はこちらへどうぞ

記事元は内藤エスカルゴさんになります




ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/28 19:10 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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