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( ><)わかんないんですが謎を解きながら旅をするようです 第九話


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




第九話『ハニャーン港/謎掛け編・上』

大陸最北に位置する港町。ここでは他の地域とは比べ物にならない程気温の低下が激しくなっていた。

ξ ゚⊿゚)ξ「ふうう……そろそろ雪が降るんじゃないかしら」

少女は手袋をはめた両手をあわせてぎゅっと握りながら、大通りを歩いていた。

/ ,' 3 「やあお嬢ちゃん、雪が振るのは明日の夜じゃよ」

少女の呟きを聞いた一人の老人が、テーブルの上に並べたカードを見ながらそう話し掛けた。それを聞いた少女は老人の方へ振り返った。
そこにはトタン板で作られた簡単なひさしの下にテーブルが置かれただけの、小さな露店が開かれていた。

ξ ゚⊿゚)ξ「それ本当なの……?」

/ ,' 3 「わしの占いはよく当たるんじゃ。間違いない」

ξ ゚⊿゚)ξ「よく当たるって事は、外れる時もあるんでしょ。全く占いだなんて、ばかばかしい」

少女は首を回してぷいっとそっぽを向いた。

/ ,' 3 「ふむ……大抵の女の子は占いが好きだと言うのにのう。変わった子じゃな」

ξ ゚⊿゚)ξ「そんなのただカードを適当に並べているだけじゃない。
     そんな事で運命が判ってたまりますかっての」

/ ,' 3 「む、これは厳しいお言葉」

ξ ゚⊿゚)ξ「じゃあねおじいさん。そんな下らない事やってる暇があったら、
     温かい服でも買いなさいよ。風邪引いちゃっても知らないんだから」

皮肉なのか気遣っているの判らない台詞を残し、少女はその場から歩き去って行った。



20070829064054.jpg



少女は勤め先である酒場に行くと、制服に着替えて早速仕事を始めた。

ξ ゚⊿゚)ξ「いらっしゃいませー」

寒さが厳しくなっていくこの季節、風除け欲しさと酒でも飲んで温まりたいと言う気持ちが高まるからなのか、酒場は満員になっていた。
少女は店内を駆け回って注文の品を運び、新たにやってきた客に挨拶をしていくのであった。

ξ ゚⊿゚)ξ「お待たせしました。ビールとポテトお持ちしました」
  _
( ゚∀゚)「おう!さんきゅーさんきゅー!」

男性客は少女からビールを受け取ると一気に飲み干した。
  _
( ゚∀゚)「うひゃーっ、うめーっ!」

そしてカウンターに戻ろうとする少女のスカートの端を掴んで引き止めたのだった。

ξ ゚⊿゚)ξ「きゃっ!」
  _
( ゚∀゚)「なあなあ嬢ちゃん嬢ちゃん!」

ξ ゚⊿゚)ξ「な、なんで御座いましょう、お客様」
  _
( ゚∀゚)「ちょっとおっぱい触らせて!」

ξ*゚⊿゚)ξ「ハァ……? あのうちはそういうお店ではありませんが」
  _
( ゚∀゚)「いいジャンいいじゃん。ちょっとおっぱい触られたからって
     死ぬわけじゃあるまいし」

客は片手を大きく振り上げ、節をつけて大声で叫び始めたのだった。

  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」

ξ ゚⊿゚)ξ「お静かにお願いします。他のお客様の迷惑になり……」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい! おっぱい! 触らせて~!」

客は少女の言葉を無視し、尚も騒ぎ続けた。そしておもむろに席から立ち上がると、少女の方へ迫ってきたのであった。
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」

ξ ゚⊿゚)ξ「お、お客様……」
  _
( ゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱい!」

ξ#゚⊿゚)ξ「止めて下さいってんだよ!!」

少女は大きな声をだし、近寄ってくる客の手を平手で払い落とした。

ξ;゚⊿゚)ξ「あっ、しまっ、申し訳あり……」
  _
( #゚∀゚)「……っ……痛え……何すんだよ!」

しかし次の瞬間少女の行動に逆ギレした客は、少女に向かって突進してきたのであった。
      _
Σ三三( #゚∀゚)o彡゜「おっぱい! おっぱいぃぃぃぃぃ!」

ξ;゚⊿゚)ξ「うわっ……きゃああああああ!」

少女が壁際に追い詰められて客から逃げる術を失ったその瞬間、彼女の前に小さな影がさっと現れたのであった。


(;><)「やっ、ややややややめるんです!」

20070829064112.jpg



少年が目の前に立ち塞がったのを見て、客はその足の動きをぴたりと止めた。
  _
( #゚∀゚)「何だよこのガキ。そこをどけよ」

(;><)「そんな事出来ないんです、ウエイトレスさんが困っているんです」
  _
( #゚∀゚)「良いからどけってんだよ!
     俺はねーちゃんがおっぱい揉ましてくれればそれで良いんだよ!」

(;><)「女の子にえっちな事言ったらいけないって、
     わかってますちゃんが言っていたんです」
  _
( #゚∀゚)「うるせえ! おっぱい! おっぱいぃぃぃぃぃ!」

客は手を大きく振り上げ、わかんないんです目掛けて振り下ろした。同時にパアンという乾いた音が店内に響き渡った。

(#)><)「ううっ……」

わかんないんですの頬には客の手形が赤くくっきりと残されていた。その様を見た少女はわかんないんですに駆け寄って声をかけた。

ξ;゚⊿゚)ξ「ねえ、あんた大丈夫なの?」

(#)><)「とっても痛いんです……」

頬を腫らしたわかんないんですの姿を見て少女は激しい怒りを感じた。そしてわかんないんですの前に移動すると、客を鋭く睨みつけた。


ξ#゚⊿゚)ξ「あんた、こんな小さい子に手を上げるなんて何考えてるの! 最低!」
  _
( #゚∀゚)「おっぱいを妨げる者はなんびとたりとも容赦はしない! それが俺のジャスティス!」

ξ*゚Д゚*)ξ「どのへんがジャスティスだコルァ! 叩きのめしたらぁ!」

少女が拳を強く握り締めた、その次の瞬間の事であった。

白い大きな影が颯爽と彼女の目の前をすり抜けたのである。


ΣΣΣ====⊂二二二( ^ω^)二⊃「必殺! ブーンラリアットだお!」


白い肌と人並み以上の横幅を持つ男が両腕を広げて走り、ひじを客の顔面にぶち当てたのである。
  _
(  ∀ )「………ウボァー」

客は意識を失い、派手な音を立ててその場に倒れたのであった。

(#)><)「……ぶ、ブーンさん?」

ξ ゚⊿゚)ξ「……えっ?」


そこにいたのは紛れも無くわかんないんですがモテナイ村で出会った男であった。
一連の様子を見ていた酒場の客たちはブーンの華麗な体術を見て拍手と声援を送り始めた。
呆然としているわかんないんですと少女の前に、ブーンはつかつかと歩み寄ってきた。

( ^ω^)「二人とも、大丈夫かお?」

(#)><)「僕は見ての通りなんです……」

( ^ω^)「まったく、とんだ災難だったお」

ブーンは懐から小さな袋を取り出し、わかんないんですの目の前に差し出した。

( ^ω^)「傷によく効く木の実が入っているお。
      これを茹でて皮剥いて、絞り汁を塗るといいお」

(#)><)「ううっ……ありがとうなんです。また助けられちゃったなんです」

( ^ω^)「君だって女の子を助けたんだお、とっても立派だったお」

そしてブーンは次に少女のほうへ向き直った。

( ^ω^)「お嬢さんは大丈夫ですかお?」

ξ ゚⊿゚)ξ「あ……え……ああはい、あたしは平気」

( ^ω^)「それは良かったお」

少女の無事を確認するとブーンは倒れている客の襟首を掴み上げ、片手でひょいとその体を持ち上げた。

( ^ω^)「じゃあ僕はこれで失礼するお。お店を騒がせてすまなかったお」


ブーンが客を担いで酒場の入り口へと歩き始めた時、少女はその背中に向かって声をかけた。

ξ ゚⊿゚)ξ「ねえ……ブーン……」

( ^ω^)「おっ?」


自らの名前を呼んだ少女の声を聞き、ブーンは立ち止まって後ろを振り返った。

ξ ゚⊿゚)ξ「あ、あの……やっぱなんでもな……いやなんでもないって言うか……
     その、ありがとう」

( ^ω^)「礼には及ばないお」

ブーンはそのまま伸びっ放しの客と共に酒場を出て行ったのであった。

ξ ゚⊿゚)ξ「そんな事ある訳無いわよ……ただの偶然だわ」

少女は誰に言うでもなく、小さな声でポツリとそう呟いた。

ξ ゚⊿゚)ξ(だってブーンは……)



(#)><)「痛いんですううううー!」

店内に響いたわかんないんですの大きな声が少女の思考を遮り、我に返らせた。少女はすぐさまわかんないんですに話し掛けた。

ξ;゚⊿゚)ξ「ちょ、あんた本当に大丈夫? 顔凄い事になってるじゃない」

(#)><)「なんだがだんだん痛さが強くなってきたんです」

ξ ゚⊿゚)ξ「ちょっと待ってて、今救急箱持って来るから」

しかしわかんないんですはその場から離れようとする少女の服の裾を掴んでその移動を止めた。

ξ ゚⊿゚)ξ「ちょっと! なにすんのよ!」

(#)><)「あの、これを茹でてくださいなんです」

わかんないんですの手には先程ブーンに貰った小さな袋が握られていた。

(#)><)「これ傷に効くらしいんです。これを使ってくださいなんです」

ξ ゚⊿゚)ξ「ハァ……本当に効くかどうか判らないのにそんなの使って良いの?
     そんなのよりちゃんとした薬を使った方が安全に決まってるでしょ」

(#)><)「ブーンさんには前にも薬草を貰って助けられた事があるんです。
     だからこれもきっと効くんです」

ξ ゚⊿゚)ξ「はいはい……」


少女はその袋を受け取って厨房へ行き、わかんないんですに言われた通りにそれを茹でて布に包んで絞り、その汁を器に溜めた。
それを持ってわかんないんですの元に戻ると、少女は出来た薬をわかんないんですの肌に塗りつけた。

(#)><)「いたたたたた! 染みるんです!」

ξ ゚⊿゚)ξ「こんな事くらいでがたがた言わないでよね。ほらっ!」

薬を塗った後わかんないんですは顔に包帯を巻き、少女に礼を述べた。

(□><)「ありがとうございますなんです」

ξ ゚⊿゚)ξ「別にいいわよ、お礼なんて」

(□><)「親切にされたらお礼をしなきゃいけないって
     わかってますちゃんが言っていたんです。だからお礼を言うんです」

ξ ゚⊿゚)ξ「はいはい、わかったわよ……ところであんた見ない顔だけど、旅の人?」

(□><)「はいなんです」

ξ ゚⊿゚)ξ「ふーん……泊まる当てとかはあるの?」

(□><)「さっきここに来たばかりだからわかんないんです。これから探すんです」

少女はその話を聞きながらうんうんとうなずき、そして小さな声でこう告げた。


ξ ゚⊿゚)ξ「んじゃさ……良かったらあたしの家に泊まらない?」

(□><)「えっ? いいんですか?」

ξ ゚⊿゚)ξ「勘違いしないでよね。寝床貸してあげるだけなんだからね」

(□><)「……勘違いって何の事なんですか? わかんないんです!」

ξ ゚⊿゚)ξ「それはあの……女の子の誘いだからって……」

少女はそこまで言いかけたところで俯いてしまい、顔が真っ赤になってしまった。

ξ ////)ξ「へ……変な事言わせんじゃないわよ、ばかッ!」

(□><)「え……僕はばかなんですか?」

ξ ////)ξ「とにかく、泊めてあげるんだからね! 感謝しなさいよね!」

(□><)「えと……ありがとうございますなんです」

ξ ////)ξ「親切にされたらお礼しなきゃいけないって言ったのはあんたなんだから、
     だからあたしもお礼し返すだけなんだからね。
     別にあんたの事なんかなんとも思ってないんだからね」

(□><)「あっ……そうなんですか。はいなんです」

わかんないんですには結局少女の心の機微を理解する事は出来ないようであった。


少女は夕方まで仕事があるので、その間わかんないんですは町を見て回る事にした。時間になったら酒場に戻ると決めた。

ξ ゚⊿゚)ξ「そう言えば名前まだだったわね。あたしはツン」

(□><)「僕はわかんないんです」

ξ ゚⊿゚)ξ「ハァ……へー、わかんないんですって言うの、変わった名前ね」

(□><)「一度で僕の名前ちゃんとわかってくれたんです! 嬉しいんです!」

ξ;゚⊿゚)ξ「え、本名だったの? 今の冗談で言ったのに……」

(□><)「悲しいんです……」



それからわかんないんですはツンと別れて、港町の探索を始めたのであった。
今まで旅してきた数々の町とは違い、この町では世界樹の話を持ち出しても笑われる事はなかった。
そして町の人達に教えられた通りに図書館へ向かえば、そこで世界樹について書かれたたくさんの書物と出会う事が出来たのである。

(□><)「この町は凄いんです! こんなにたくさんの事がわかるなんて!」

かつて世界樹へ向かおうとして失敗した冒険家の記録。世界樹にまつわる伝統や文化に付いて記した書物。
ハニャーン港よりも世界樹に近い所にあるといわれるコモリ島の古い伝承。
どれも世界樹の存在を架空のものとしてではなく、実在するものだと言う観点に立って記されたものであった。

(□><)「ふむふむ……この港から船に乗って北へ半日行けば着いてしまうんですか。思ったより近いんです」

しかしそれだけの資料がありながら、世界樹へ辿り着いたとはっきり記されているものは一つも無かった。
船で接近したと言う記録は幾つか見つけたものの、いずれも辿り着く事は出来ずに戻ってきたり、行方不明になってしまっているらしい。

(□><)「……本当に辿り着けるんでしょうか」



やがて日が落ちて辺りが薄暗い夜に包まれた頃、わかんないんですは約束の通りにツンの働いている酒場へと戻って来たのだった。

ξ ゚⊿゚)ξ「おまたせ。それじゃあ行きましょ」

( ><)「はいなんです!」

ξ ゚⊿゚)ξ「あれ? ほっぺたの包帯はどうしたの?」

( ><)「痛くなくなったから外してみたら治ってたんです。
     ブーンさんの薬が効いたんです」

ξ ゚⊿゚)ξ「……偶然よ、偶然」

ツンはわかんないんですを連れて、海の近くにある自宅へ向かった。
二人が大通りを通っている時、何処からか落ち着いたしわがれた声が聞こえてきた。

/ ,' 3 「やあお嬢ちゃん、お仕事が終ったのかな?」

ツンが昼にあった占い師の老人であった。

ξ ゚⊿゚)ξ「ええ……まあ」

( ><)「うわあ、綺麗なカードなんです」

ツンがだるそうな返事をしている間に、わかんないんですはテーブルに並べられたカードに惹かれて露店へと近寄っていた。

/ ,' 3 「旅のお方かね? 何か占って差し上げようかの? 料金は一回500ウーピールーピーじゃ」

( ><)「占いなんですか? おじいさんはこの道具を使って占うんですか?」

/ ,' 3 「そうじゃよ」

( ><)「そうなんですか。僕の予言士の友達は道具をあまり使っていなかったんです」

/ ,' 3 「ほほう、お友達は随分と強い力をお持ちのようじゃな」

しかしその時、興味深そうに露天を覗いていたわかんないんですの襟首をツンが掴み、思いっきり後ろに引っ張ったのであった。

( ><)「きゃっ! ぐえっ!」

ξ ゚⊿゚)ξ「そんなの見てないで、さっさと行くわよ」

( ><)「でもまだおじいさんとお話したいんです……」

ξ ゚⊿゚)ξ「占いだとか迷信だとか、そんなものに夢中になってどうすんのよ」

( ><)「あああ、おじいさんさよならなんですー……」

わかんないんですはツンに引っ張られながらも手を振って老人に別れを告げた。
老人もまた手を小さく振ってわかんないんですを見送っていたのであった。

/ ,' 3 「何か困り事があったらいつでもわしに相談してくだされ。力になりますぞ」


最後に老人が言った事は辛うじて聞き取る事が出来たが、ツンが早足で引っ張っ行くためにあっという間に露店から遠ざかってしまった。
わかんないんですはそれからしばらくのツンに引っ張られ続け、海の方へと移動していった。
やがてツンは石造りの小さな家の前に辿り着き、玄関の鍵を開けたのであった。

ξ ゚⊿゚)ξ「さ、ついたわよ。上がって上がって」

ツンがそう言って後ろを見た時、そこには真っ青な顔をしたわかんないんですがぴくりとも動かずその手に下げられていた。

ξ;゚⊿゚)ξ「あ……しまった……」

ずっと襟首を捕まれた引っ張られていた為に、わかんないんですは首が絞められて気絶してしまっていたのである。

( ,,゚Д゚)「おうツン! ただいまだゴルァ!」

丁度そこへ一人の男が現れ、ツンに声をかけてきた。

ξ ゚⊿゚)ξ「あ、お帰り」

(;,,゚Д゚)「……ってなに死体持ち帰ってきてんだゴルァぁぁぁ!」



わかんないんですが意識を失っているその頃。人気の無い海岸の岩場で一人の男が意識を取り戻していた。
  _
( ゚∀-)「おっぱい……おっぱい……?」

( ^ω^)「やっと目を覚ましたお」

先程酒場でツンに絡み、ブーンの攻撃で気絶させられた男であった。
  _
( ゚∀゚)「おう、おはよー御座います」

( ^ω^)「おはようだお。気分はどうだお?」
  _
( ゚∀゚)「あんたにぶん殴られたから最悪でーす」

( ^ω^)「自業自得だお、何を人様に迷惑かけてるんだお」
  _
( ゚∀゚)「いいじゃんいいじゃんwwwちょっとくらい」

( ^ω^)「お前あんなとこで何やっていたんだお?」
  _
( ゚∀゚)「なにって、そりゃ酒場にいたんだから酒を飲んでいたに決まってんだろ」

(# ^ω^)「そういう事じゃないお、僕が言った事忘れたのかお」
  _
( ゚∀゚)「はいはい、わかってるってwww」

(# ^ω^)「ほうほう、よーく覚えていてくれていたみたいで嬉しいお」
 _
(;゚∀゚)「……顔が全然嬉しがってないんだけど」

(# ^ω^)「……酒場でお前が殴った子の顔をよーく思い出すお」
 _
(;゚∀゚)「えっ? 何で?」

(# ^ω^)「さっさとするお!」
 _
(;゚∀゚)「はいはいはい! わかったよ! えーと……」

男は思い出した瞬間にその表情を激しく変化させた。
思い出せてスッキリした気分になれた爽やかさ。それと同時にある重大な事に気がつき閃いた事による悟り。
そして湧き上がってきた恐れと不安。
それらがすべて男の顔の上に現れたのであった。
 _
(; ∀ )「もしかして……あの子が……」

(# ^ω^)「このおっぱい星人がああああああああああああ!」

ブーンのラリアットが再び炸裂したのであった。



一方わかんないんですは再びを目を覚ましていた。ツンの声と男の声を聞こえてきて、まだぼんやりとしている頭でそれを認識していた。

ξ ゚⊿゚)ξ「だからこの子は、お店でトラブルがあって……」

( ,,゚Д゚)「それでカッとなってぶっ殺しちまったのか?」

ξ ゚⊿゚)ξ「いやだからこの子生きてるって言ってんでしょうが」

( ,,゚Д゚)「お前がそういう性格だってのは充分承知してっけどよ、
     仕事の時は我慢しろって前から言って」

ξ ゚⊿゚)ξ「違うっつーの! 確かにそうなりそうだったけど、この子があたしを庇ってくれて……」

( ><)「……………うーん」

ξ ゚⊿゚)ξ「あ、起きたわ」

わかんないんですが起き上がるとそこにはツンと、ツンと会話していたと思われる男がいた。

ξ ゚⊿゚)ξ「ごめん、あたしの所為でこんな事になっちゃって……」

( ,,゚Д゚)「うちの暴力娘が迷惑かけたな、すまねえ。大丈夫か?」

( ><)「はいなんです。大丈夫なんです」

( ,,゚Д゚)「そりゃあよかった。あ、でもツンの事は悪く思わねえでくれ。
     女の癖に乱暴者で血の気の多い奴だけど、これでも根はいい奴なんだ」

( ><)「はあ……」

( ,,゚Д゚)「だから頼む、店に苦情いれてツンを辞めさせるような真似はよして……」

ξ ゚⊿゚)ξ「いやだから、確かにこの子を気絶させちゃったのはあたしなんだけど、
     お店の事とかそうじゃなくて」

ツンは男に店で起こった事件のあらましを説明し、何とか誤解を解こうとしていた。
その間わかんないんですは辺りをきょろきょろと見回し、今自分がいる場所が何処なのかを確かめようとしていた。
石つくりの壁が四方を取り囲み、天井から下げられたランプの明かりが室内を照らしていた。
何処からかパチパチと言う音が聞こえたのでそちらを見てみれば、暖炉から時折火の粉が飛んでいるのが見えた。

( ><)(ここがツンさんのお家みたいなんです)

ξ ゚⊿゚)ξ「……そう言う訳で、あたしはこの子にお礼をしようと思って連れてきたのよ」

( ,,゚Д゚)「なんでぇ、お前が面倒起こしたんじゃねえのか」

ξ#゚⊿゚)ξ「……その言い方は何?
     放火事件の犯人がハン村の住民じゃなかったって感じの不服そうな言い方は」

( ,,゚Д゚)「おいわかんないんですとやら! どうもツンが世話になったようだな!」

( ><)「あ、はい……どうもなんです」

ξ#゚⊿゚)ξ「あたしの話聞け!」

男はわかんないんですの前に来ると、お辞儀をして深く頭を下げたのであった。


( ,,゚Д゚)「俺はツンの兄貴のギコってもんだ。ツンを守ってくれてありがとうよ」

( ><)「ど、どういたしましてなんです」

( ,,゚Д゚)「あんな乱暴ものでも俺のたった一人の妹、何かあったら気が気じゃねえよ。
     昔から喧嘩っ早くてすぐに周りといさかい起こして拳ぶつけまくりでよお……
     どれだけ心配かけさせられた事か」

ξ#゚⊿゚)ξ「余計な事言うんじゃないっ!」

( ,,゚Д゚)「まあとにかく、お前には借りが出来ちまったからよ、俺からも礼をさせてもらえねえか?」

( ><)「き、気にしないで下さいなんです。それに僕は結局なにも出来ませんでしたし、解決したのは僕じゃないんですし……」

( ,,゚Д゚)「遠慮すんなって! 俺にできる事ならなんだってやってやるよ!」

ξ#゚⊿゚)ξ「ただの漁師の癖にでかい口叩くんじゃないっ!」

ツンがギコの頭を平手ではたいているその横で、わかんないんですは頭上にクエスチョンマークを浮かべていた。

( ><)「りょうしさん? お魚とる人なんですか?」

( ,,゚Д゚)「おうよ、このハニャーン港で長い事漁をしてるぜ」

( ><)「と言う事は、船を持っているんですよね?」

( ,,゚Д゚)「モチのロンよ!」

( ><)「それじゃあ……」

わかんないんですはやや小さめの声でこう願い出た。

( ><)「船を貸して貰っても良いんですか?」

( ,,゚Д゚)「おう、それくらい朝飯前だぜ!」

ξ#゚⊿゚)ξ「ちょっとなに軽軽しく言ってんのよ!
     船がなくなったらどうするつもりなの!」

( ,,゚Д゚)「へーきへーき。ところで、船を借りて何処かへいくつもなのか?」

( ><)「僕は北の島に行きたいんです」

( ,,゚Д゚)「って事はコモリ島へ行くのか?
     でもあすこなら定期便が出てるからそれに乗りゃあいいだろ。
     っても月に数本しか出ねえからえらく不便だけどよ……」

( ><)「えっと、そこじゃなくてもっと北へ行きたいんです」

ξ ゚⊿゚)ξ「ハァ……そこから北なんて何もないじゃない……」

( ,,゚Д゚)「おいまさかお前……世界樹の島へ行きたいとでも言うんじゃあるめぇよな?」

(;><)「すみませんなんです、ずばりそのものなんです」


わかんないんですはそう言った瞬間に、場の空気が一変したのを感じ取っていた。
特にツンの表情の険しさは、どんなに鈍い者でも見逃す筈はないと言う程に凄まじい変化であった。

ξ ゚⊿゚)ξ「……そんなありもしないものの本当に探しているの? 馬鹿げているわ」

( ,,゚Д゚)「おいツン」

ξ ゚⊿゚)ξ「何が何でも船を貸す訳には行かない」

(;><)「え、でも世界樹は本当に」

( ,,゚Д゚)「落ち着けツン。世界樹の伝説の事はお前もよーく判って」

ξ ゚⊿゚)ξ「あたしたちも船がなくなったら困るし、あんただって命を落としたくはないでしょ?
     夢なんか見てないで、現実を見なさい現実を!」

( ,,゚Д゚)「おい、だから落ち着けって……」

ξ(゚ 、゚ξ「あたしお風呂入ってくるから、じゃ」

強い口調でそう吐き捨てるとツンはその場から離れ、つっけんどんにドアを開いて違う部屋へと行ってしまったのだった。

( ,,゚Д゚)「ったく、一度切れると止まらねえんだからよ……」

( ><)「僕悪い事言ったちゃったんですか?」

( ,,゚Д゚)「いんや、お前は何も悪くねえって。気にすんな」

ギコはツンが乱暴に閉めていった所為で半開きになっていたドアをしっかりと閉め直した。


( ,,゚Д゚)「しかしあいつの言うように、世界樹の島へ向かうのは確かに危険だ。
     俺達にとっちゃ船は命だし、そう簡単に貸せるもんでもねえ」

( ><)「そうなんですか……」

( ,,゚Д゚)「大体お前さん、世界樹へ行ける見込みはあるのか?」

( ><)「それならあるんです……多分」

( ,,゚Д゚)「多分って……」

(;><)「だって世界樹ってわかんない事だらけで、いくら調べても安心出来ないんです」

冷や汗をたらたらと流すわかんないんですを見て、ギコは溜息をついた。
それからわかんないんですのかなり傍まで移動して、小さな声でこう言った。

( ,,゚Д゚)「あのな、ここだけの話だけどよ」

( ><)「なんですか?」

(,,゚Д゚)「俺世界樹の島に行った事がある…………かも知れん」

(;><)「えええええええええええええええええええなんです!?」

(;,,゚Д゚)「ちょ、声でかっ!」

(;><)「だだだだだって急にそんな事言われたら……」

(;,,゚Д゚)「もちつけもちつけ。
      ぶっちゃけその時の記憶が曖昧で本当に行ったかどうかはわかんねえんだ」

(;><)「どっちなんですかあー! もおー!」


それからギコは世界樹の島へ行った時の事をわかんないんですに話してくれた。

( ,,゚Д゚)「あれは今から十年位前になるか、俺がまだ見習いだった頃の事よ。
     俺は親父と、親父に弟子入りしていたダチと一緒に漁に出たんだ……」

その漁の途中で舵が壊れてしまい、港へ帰れなくなってしまうアクシデントが発生してしまった。
船は流されるままに北へ北へと進み、その内にどんどん天候が悪くなっていった。
ギコ一行は分厚い黒い雲から注がれる大雨と、船をひっきりなしに揺らす風と、そして船を引きずり込もうとする波に襲われた。

( ,,゚Д゚)「終いにゃ船がぶっ飛んじまってよお。
     俺はダチの手を握ったまま海に落ちて、そこで気絶しちまったんだ」

そして再び意識を取り戻した時、ギコの目の前にはこの世のものとは思えない美しい風景が広がっていたのだと言う。

( ,,゚Д゚)「辺り一面真っ白だったから最初は雪かと思ったらよ、白い花が咲いていたんだよ。
     んでもって顔を上げたらよ……」

目の前にあったのは天にも届きそうな程の巨大な木の姿。
枝を縦横無尽に広げてそびえ立ち、ほんのりと薄い光に包まれている木の姿だった。

( ><)「それが世界樹だったんですか?」

( ,,゚Д゚)「多分な。
     俺はこの後また寝ちまったらしくて、気がついたら病院のベッドのにいたんだ」

( ><)「他に何か覚えている事は無いんですか?」

( ,,゚Д゚)「残念だが、その他の事はさっぱりでな……」

ギコはそこで一呼吸おき、それまでの淡々とした語りから強い言い切りの口調へと言葉の調子を換えた。

( ,,゚Д゚)「だが、アレが現実だったとしても夢だったとしても、
     俺は世界樹があるって事を信じてる」


そしてギコはわかんないんですの肩をぽんと強く叩いた。

( ,,゚Д゚)「本当に世界樹を見たかも知れねえ俺にだって、わかんねえ事は山ほどあるんだ。
     つかそもそもありとあらゆる事を何でもかんでもわかろうなんて、
     無謀な事なんだろうよ」

( ><)「……そうなのかも知れないんです」

( ,,゚Д゚)「けどわかんねえからってただ手をこまねいているよりは、
     当たって砕けるつもりで行動する方がよっぽど前に進めるじゃねえか」

ギコは強い目でわかんないんですの目をじっと見て、こう問い掛けた。

( ,,゚Д゚)「お前に砕ける覚悟はあるのか?」

最初はギコの強い視線に怯んでしまい、わかんないんですは冷や汗を浮かべそうになった。
だがギコの目を見つめ返すとはっきりとこう言った。

(;><)「……もしも砕けても、僕は世界樹へ行かなきゃならないんです!」

その返事を聞くとギコはにやりと笑みを浮かべた。

( ,,゚Д゚)「いい返事じゃねえか。よっしゃ、協力してやる」

( ><)「……へっ?」

先程まで真剣で深刻に話をしていたと言うのに、ギコは重大な事をさらっと言ってのけてしまった。
その突然の変化にわかんないんですは戸惑った。


(;><)「えっでも、危ないから船は貸せないってさっき言っていたんです」

( ,,゚Д゚)「バッキャロ、どんな事があっても借りは返すのが男だろうが」

(;><)「えっ? えっ? そうなんですか?」

( ,,゚Д゚)「お前が半端な気持ちで世界樹を目指してるってんなら、
     死んでも力なんか貸さなかったけどな」

そしてギコはまたわかんないんですの顔を見るとにやりと笑ったのである。

( ,,゚Д゚)「但し、相当の覚悟はして貰うけどな……」

わかんないんですはギコの笑みに何か只ならぬものを感じて不安を覚えたが、ギコの方はまたけろっとして次の話題に移ったのであった。

( ,,゚Д゚)「んで、いつ出発する予定なんだ?」

(;><)「えっ? あっ、えっ、えーっと……」

( ,,゚Д゚)「そういや明日は仕事の予定無かったな。んじゃ明日にするか」

(;><)「えっ!?」

( ,,゚Д゚)「あ、駄目だったか?」

(;><)「あー……明日で良いです」

その一方的な態度に押されてわかんないんですはギコの提案に従う事にしてしまった。
本来ならばしばらく町に滞在して旅の疲れをとり、また船を貸す事に反対するツンを納得させると言う段階を踏まえるべきだったのであろう。
しかしギコのせっかちな話の進め方につられてしまったのである。


その晩わかんないんですは二人に夕飯をご馳走になった。
しかしツンはまだ不機嫌であったらしく、ギコとわかんないんですに対して殆ど口を利いてはくれなかった。

( ,,゚Д゚)「つー訳でなツン、俺は船を貸す事にしたぜ」

ξ ゚⊿゚)ξ「……もぐもぐ」

( ,,゚Д゚)「ところでわかんないんです、船の操縦は出来るのか?」

( ><)「実は全然出来ないんです……本物の船を見るのも始めてなんです」

( ,,^Д^)「おいおいそれで貸してくださいとか言ってたのかよwwwギコハハハ」

(;><)「ごめんなさいなんです」

( ,,゚Д゚)「良いって良いって、明日は俺が操縦してやるからよ。
     ってまあ、元々お前一人だけで乗せるつもりじゃなかったけどな」

( ><)「どうしてですか? わかんないんです!」

( ,,^Д^)「もしかしたらおまえが犯罪者で逃走用の船を欲しがってるかも知れねーだろwww
      何つって」

ギコのその一言で食卓はエターナルフォースブリザードをかまされたかのごとく見事に凍り付いてしまった。

(;><)「ぼっ、僕はそんな事しないんです! 信じてくださいなんです!」

ξ ゚⊿゚)ξ「……もぐもぐ」

(;,,^Д^)「いやあの……冗談なんだが……あー……すま
      (ネタが通じないタイプなんだな……)」

ξ ゚⊿゚)ξ「ご馳走様(ネタにマジになってどうすんのよこいつ)」


その後わかんないんですはギコの部屋の床に毛布を敷いて寝かせて貰う事にした。
部屋は寒く床は冷えていたが、ギコが暖かい毛布を貸してくれたお陰でゆっくり眠る事が出来たのであった。

( ><)「ZZZ……なんです……」

( ,,-Д-)「むにゃむにゃ……ゴルァ……」

一方ツンは一人自分の部屋にベッドに潜っていたが、なかなか寝付く事が出来ずにいた。

ξ ゚⊿゚)ξ(……あのばか。世界樹だなんて夢に決まってるじゃない)

そして大きく転がって体をうつ伏せにして、枕に顔をうずめていた。

ξ -⊿-)ξ(大体北の方は危険だって身をもって体験してるってのに、学習能力がないの?)

部屋にはツン一人しかいない筈なのだが、ツンは何故だか顔を隠したい気分になっていた。

ξ -⊿-)ξ(本当に世界樹があるんだったら、なんで……)

気がついたらツンはそのまま眠りに付いていた。



第九話 終





この小説は2007年3月02日から2007年3月12日にかけてニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:+ljZgzzb0 氏(初期ID)

第十話はこちらへどうぞ

記事元は内藤エスカルゴさんになります




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[ 2009/12/28 19:06 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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