スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

( ><)はVIP荘に住むようです 第八話


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




人物紹介

( ><) ビロード 主人公、18歳の子供っぽい青年
       田舎から上京してきた。202号室住人。

从 ゚∀从 ハインリッヒ ××歳の女性 管理人代理
      甘いものとお酒が大好きな独身女。少しだけ未来が見える。101号室住人

('A`) ドクオ 22歳男
    うだつのあがらないフリーター。モララーが嫌い。102号室住人

( ・∀・) モララー 28歳男
      全体的に謎の多い男。ドS。103号室住人
 
川 ゚ -゚) クー ××歳
     人と関わるのが苦手。霊に愛される自覚の無い霊媒体質。203号室住人

( ´_ゝ`) 201号室住人。


( ∵) ビコーズ
    VIP荘に住み着く守り神みたいなもの。住人は特に気にしない。





('A`)「そういえばさー、ビロード」

( ><)「なんですか?」

('A`)「お前、なんで上京してきたの?」

( ><)「え? 医者になるための勉強するからですけど……」

('A`)

('A`)「どこの大学?」

( ><)「東京VIP大学ですよ」

('A`)

( ><) ?

(゚A゚)クワッ

(;><)!?

(;'A`)「ちょ、なっ……!?……お前……!!」

(;><)「ど、どうしたんですか?」

(;'A`)「頭の弱い子じゃなかったのか……!?」

(;><)「しし、失敬なー!!」



1_20091228102826.jpg


 
大げさなポーズで驚くドクオさんに対して怒る僕
というかここは怒ってもいいシーンだろう、常識的に考えて。

(#><)「今のは酷い侮辱です! 謝罪と賠償を要求します!」

(;'A`)「落ち着け、お前なんか韓国ドラマでも見たのか?」

(*><)「あ、わかります? 実は昨日天国の怪談にはまっちゃって……」

('A`)「フ、単純な奴め……」

(#><)「は!流されるところでした! 失礼ですよドクオさん!」

('A`)「ああ、うん」

ふぅ、とまるで反省してない態度でドクオさんは洗濯機に手を伸ばした。
こちらアパート横洗濯機前。

現在野朗二人でスーパー洗濯タイムなわけですが
ちょっとだけ隣人関係にヒビが入りそうです。僕です。

(;><)「ていうか、頭の足りない子ってなんですか!」

('A`)「ちょっと天然系かと……ていうかお前……マジかよ……死にたくなってきたよ俺」

(;><)「アンタ何もかもがなんか失礼なんです!」


季節は、8月も終わる夏の終わりが近付いた頃。
まだ暑さは残るけれど、段々と冷たい空気が迫ってくる秋口のことだ。
肌寒い風がそろそろと吹いてくるんじゃないかという中、僕は洗濯をしながら
ドクオさんと焼き芋について画策している最中だった。

ここの庭は結構広いから、落ち葉が集まる季節になったら
アパートの皆でやろうと話し合っていたのだけど。

('A`)「いや、それは失言だったけれども、なんていうかお前、結構ノホホンとしてるからさ……」

(#><)「それフォロー違う!ど、どうせ僕は子供っぽいですよ!
      コンプレックスを刺激しないでください」

('A`)「別にいいじゃん、若いって素晴らしいぜ、それに……」

「単なる僻みだから、気にしない方がいいよ」

頬を膨らませたと同時に、キレイなバリトンが話の間に入ってきた。
ドクオさんの言葉を遮るその声の主を、僕はなんとなく想像して振り向く。

後ろを振り向けば案の定、今日もスーツでびしりと決めたモララーさんが
にこやかに手を振っていた。
失礼だけど容姿もあいまってかどう見ても夜の仕事の人にしか見えない。

そういえばモララーさんは何の仕事をしているんだろう?

('A`)「げぇ……」

ドクオさんが嫌そうに顔を顰めた。
その姿を嬉しそうにモララーさんは見つめると、大股歩きで僕らの方に近寄ってくる。

( ・∀・)「ドクオは頭が悪いから、頭がいいやつ嫌いなんだよ、な?」

('A`)「そうでもないです、それ関係ナシに嫌いな奴とかいますし」

( ・∀・)「へぇ、気になるな」

('A`)「お前ですよ」

( ・∀・)「偶然だねぇ!僕も今そう思っていたところだ!」

('A`)「いいですよ、ならば戦争ですこの野朗」

吐き捨てるように言ったドクオさんの頬を思い切り指でひねりあげると
モララーさんが爽やかな笑顔でこっちを向いてきた。

< 'A`;)「痛い! 痛い!」

( ・∀・)「そういえば今まで聞いたこと無かったけど
      君ってお医者さんになりたかったの?」

普通に話し続けるモララーさんの笑顔が怖いけれど、もういい加減慣れた、僕は成長したんです!
ドクオさんは見なかったことにして、その言葉に頷いた。

( ><)「はい、実家が病院なので」

といっても、小さな町医者だったけれど。
でも、僕にとっては大きな病院だった。少なくとも、子供心にはそう思っていたのだ。

僕は今でも良く思い出す。
星が高く、ひっくり返した宝箱みたいにキラキラ光っていたあの星空。
一面に続く田園が窓から良く見えたっけ。
大きな桜の木のてっぺんに登って、お父さんが診察するのを
こっそり覗いてはお兄ちゃんに叱られていた。

( ><)「懐かしいんです……元気かなぁお兄ちゃん」

( ・∀・)「おや、ホームシックかい?」

(;><)「そ、そんなことはないんですけど」

( ・∀・)「遠慮することはない、子供は親兄弟に甘えてなんぼだ」

( ><)「僕もう18なんですけど……」

( ・∀・)「子供じゃないか」

あんた何歳だよ。

ただ、僕の家は小さな町医者だったせいか、大きな病気とかは治せなかった。
だから僕は、お父さんが患者さんを悲しそうに見送るの見て
もっとこの病院、患者さんが安心できるように大きくしようと思ったのだ。

……向いてないって、言われたけど。

( ・∀・)「家族は皆医者なの?」

( ><)「はい、お兄ちゃんも今は家業ついで医者やってます」

('A`)「なんだよ……医者家族かよ……ナースプレイやりたい放題かよ……」

(;><)「ど、ドクオさん?なんだか負のオーラが出まくってるんです……」

('A`)「ああ、気にしないで。ちょっと心の奥底から呪ってるだけだから」

(;><)「怖!ネガティブ怖い!」

真顔怖い!
貞子さんじゃあるまいし、僕はどんよりとしたドクオさんに触れないようそっと離れて
モララーさんにこっそりと耳打ちした。

 ヒソヒソ
(;><)(モララーさん、ドクオさんは何かこう、コンプレックスでもあるんです?)

( ・∀・)「なあ、頭の悪い奴はこれだからいやだよな」

( ><)「お願い!小声にしたの察して!」

('A`)「……言っときますけど、アンタもそんな良くねーでしょうよ」

( ・∀・)「少なくともお前よりはいいぜ」

('A`)「俺アンタより性格悪くないです」

どうしてこの二人はこうなんだろう。
何か昔嫌なことでもあったんだろうか?聞くの怖いから聞かないですけど。

( ・∀・)「それで? ビロードは医者になるため上京したの?
      都会の怖さにはちゃんと打ちのめされた?」

( ><)「あ、いえ……」

なんでそんな打ちのめされること前提みたいに……。
僕はかぶりを振って、笑う。

( ><)「確かに僕、来る前は都会って怖いところだと思ってたんです。
       お兄ちゃんも、僕が上京することに反対してたし」

( ・∀・)「まぁ、未成年を一人都会に出すのは兄としちゃ嫌かもね」

(*><)「でも、僕今全然打ちのめされてなんてないです!
       皆優しくて楽しいんです。僕、このアパートにきてよかったんです!」

( ・∀・)

('A`)

( ><)「?どうしたんですか?二人とも?」

一瞬の、間

(*・∀・)「あー、可愛いねえ、子供は本当に可愛いよ!」

(*'A`)「このアパートにおいての癒し……お前しばらくここ出て行かないでくれよマジで」

(;><)「うひゃ!」

そういって二人が僕を抱きしめて頭をぐりぐりとなでてきた。
傍から見ると暑苦しいことこの上ない、ああ、これが女の人だったら……
とか思ってしまう僕はきっと健康な男子だからですよ。

(;><)「な、何言ってんだかわかんないんです!」

( ・∀・)「いやいや、君は気にする必要なんてないよ」

(;><)「い、いいから離して下さいぃいい……」

いい加減苦しくなってきたところで、軋んだ音を立てながら101号室の扉が開いた。
中から出てきたのは、赤茶けた髪を揺らしながら、洗濯物を抱えたハインさんだ。
ハインさんは僕らを見つけると胡散臭そうな目でこっちを見てくる。

从 ゚∀从

('A`);><(・∀・ )


し、視線が痛いんです……

从 ゚∀从「……何やってんのお前ら……、洗濯機早く使いたいんだけど」

(;><)「た、助けてくださいなんです!」

从 ゚∀从「お前ら……」

話聞いてないよこの人!

( ・∀・)「ハインちゃん、その目はなんだい」

('A`)「なんか嫌な誤解を受けた気がしていやなんですけど」

从 ゚∀从「いや、ハインちゃんは空気を読む女だから、何も言わないけどさ……」

いやあんた全然読めてないですよ!
僕の悲痛な叫びはまったく届かず、彼女は大げさにため息をついて
丁度終わった洗濯物を僕達の方に投げつけた。
洗剤の香が漂ってきて、ちょっとだけ空気が和らいだが、それも一瞬のこと。

ハインさんのチョップによって僕達は一蹴された。

从 ゚∀从「ホレ、野朗ども!いつまでもここでだべってんじゃねーぞ!
      乙女が下着を洗濯するところを見るなんてなんのつもりだ!」

( ><)「あいた!僕達はそんなつもりじゃ……!」

('A`)「っていうか乙女ってあんた……その年でアンタ……」

( ・∀・)「それは十代しか言ってはいけないセリフだよ」

ドクオさんとモララーさんの失言に、ハインさんの体がゆらめいた。
……表情は暗くて伺えないけれど、触れちゃいけないワードに触れてしまったことだけは僕にもわかる。

(;><)「あわわわわわわ……」

从 ゚∀从「お前ら……地獄を見たことはあるか?」

('A`)「逃げろビロード!」

(;><)「え、僕関係ないのに!?」

巻き込まれた!

(・∀・ )ノシ「それじゃあ僕はこれで」

('A`)「逃がすかこの野朗!」

从 ゚∀从「ええいうるせぇ!全員まとめて、成敗!!!」

(;><)「ちょ、僕何もしてないのに――――!!」


鈍い音が、アパートの階下に響いた。


くらくらと揺れる頭を上げると、二階にはクーさんがいてこっちを見ながら笑っている。

川 ゚ー゚)「……今日も、平和だなぁ」

可愛らしい笑みに、僕は突っ込まざるを得ない。

……あなたはね!!と

川д川「くふ、くふふ」


| ∵)ノシ


その隣には貞子さんと守り神さんもいて、確かに平和だとは思うけど
実際のところ階下は戦場ですよ。もう




( ><)「……ふぅ……」

洗濯を終えて、部屋に戻ると、部屋の中には太陽の燦々とした光が差し込んでいた。
窓を開けるとちょっとだけ涼やかな風が舞い込んでくる。
ただ、その光の中に空気中の埃が見えたので、僕は近くにあった掃除機を手に取った

今日はいい天気だからドクオさんと一緒に外へ干そうと思ったんだけど
ハインさんの成敗によりドクオさんがノックアウトしてしまったので、一人で干してきた。
せっかくの休みだけど、たまには掃除洗濯にあけくれるのも悪くないんです。

掃除機のスイッチを入れると、ちょっと型式の古い掃除機なだけに
結構な轟音が部屋の中に響きわたった

ズゴゴゴゴゴゴゴッゴゴ!

(;><)「う~ん……これ、やっぱり隣の人に迷惑ですよね……」

基本的に住民が出かけているときに心がけてはいるけど、クーさんは部屋にいることが多いから
前に一度聞いてみたことがある。

その時は気にするなって言ってくれたけど、やっぱり共同アパートでこの掃除機は煩すぎる。
新しいのを買うべきか
でも掃除機って結構高いしなぁ……。

僕は一度スイッチを切ると、部屋の中で一人頭を悩ませた。

( ><)「それに、201号室の人にも迷惑ですよね……」

このアパートに住んでからしばらくたつけれど、僕は未だに201号室の住人は
数回顔を見る程度くらいの認識しかない。

( ><)「……もう一度、尋ねてみようかなぁ」

何回行っても留守なことが多いけど、前にドクオさんに聞いてみたら
あの人は留守なんじゃなくて居留守を使っているのだと聞いた。
それってめちゃめちゃ関わりたくないってことなんだろうけど
でもこのままにしておくのも……

(;><)「う~ん……」

しばらくそのまま頭を悩ませていると、僕の足元が突然クイ、と引っ張られた。
視線を落とせばそこにはいつの間に来たのか、守り神さんが見上げるようにして立っていた。

( ><)「ビコーズさん」

( ∵)ノシ

( ><)「どうしたんですか?」

クイクイ
( ∵)σ

守り神さんは何も言わずただ指差すだけ。差した方向は、201号室。

( ><)「…………?」

一体どうしたって言うんだろう?
僕は首を傾げるが、相変わらず守り神さんは何も言わない。

( ><)「201号室に、何かあるんですか?」

グイクイ
⊂( ∵))

そしてそのまま僕の足を引っ張っていった。

(;><)「あ、ちょ……!」

振り払うわけにもいかず、僕は守り神さんの後ろについていく。
ていうか、うっかり踏み潰してしまいそうで怖いんです!

部屋を出るとハインさんが洗濯物(下着以外)を干しているのが見えた。
その近くでクーさんがお菓子を作ったのか、倒れているドクオさんとモララーさんの横で
美味しそうにほお張っている。
ああ、いいなあ。僕も食べたいんです。

 クイクイ
⊂( ∵)σ

( ><)「わ、わかりました、わかりましたからそんなに引っ張らないで欲しいんです!
      転んじゃうんです!」

 チョイチョイ
( ∵)σ

そうして行き着いたのは、やっぱり201号室前だった。
木製の扉が侵入者を阻むように重く立ちふさがっているのがちょっと嫌な感じ。
守り神さんは黙ったまま、インターフォンを指差した。

( ><)「……押せってことですか?」

コク
( ∵))

( ><)「……わかったんです」

多分出ないとは思いながらも、僕はインターフォンを押した。

電池が切れかけなのか、ジンゴーンという鈍い音が指先に伝わるが、中からの反応はない。

やっぱり出ないんだろう、なんとなく頭の中ではわかっていたものの
居留守を使われるというのはそれなりにショックだ。
僕は守り神さんを見下ろすように言った。

( ><)「出ませんよー」

(( ∵)) フルフル

しかし、守り神さんは首を振って今度は叩く仕草。

( ><)「今度は叩くんですか?」

コク
( ∵))

もしかしたら寝ているのかもしれないし、それは失礼じゃなかろうかとも思ったけど
その時中から小さなうめき声が聞こえてきたのを、僕は聞き逃さなかった。

「う……たす……」

(;><)「?い、今の声って……?」

僕は木製の扉をドンドンと叩いた。
扉の向こう側から聞こえた声は、ちょっと尋常じゃない空気を放っていたからだ。

(;><)「すみません!いるんですか!?いるんなら返事してください!」

「う……た、助けて……」

(;><)「ちょ、大丈夫ですか!?」

ドンドン!
ドンドン!

何回も叩いているうちに、下にいるハインさんが気がついたのか、僕に向けて声を張り上げた。

从 ゚∀从「おーい、どうしたビロード!」

( ><)「ハ、ハインさん!大変なんです!201号室の人が、扉の向こうで助けてって!!」

するとハインさんは何か思い当たるところがあったのか、頭をかきながら2階に上ってきた。
少しだけ面倒そうな、呆れたような表情だった。

从 ゚∀从「またかよアイツは……ビロード、ちょっとどいてろ」

(;><)「あ、はい!」

扉の前まで来ると、ハインさんは徐(おもむろ)にノブへと手をかける。
てっきり鍵がかかっているかと思ったその扉は、意に反してすぐ開いた。

(;><)「開いた!?」

从 ゚∀从「ここは泥棒なんて出ないからな、皆大抵カギなんてかけてねーんだよ」

そしてそのままずかずかと中に入っていく。どうでもいいけどこれって不法侵入……
そんな考えが頭の中にちらついたが、緊急事態だから忘れることにした。
僕も追うようにしてハインさんについていく。

从 ゚∀从「おーい、いるかー」

(;><)「………………」

部屋の中は、なんだかひどく寂しい空気だった。
構造事態は僕の部屋と逆風景なだけで変わらないはずなのに、あまり生気を感じない。

カーテンは全て閉まっていて日の光は入らないし
物自体もあまり置いてないようだった。少しだけ黴っぽい臭いが鼻につく
端的に言えば殺風景な部屋だ。

从 ゚∀从「お、いたいた」

するとハインさんが部屋の奥で誰かを見つけたらしい。
といっても、誰かなんて分かりきっているけど。


(; _ゝ )「う……うぅ……」


青白い顔で横たわっているその人は、前に一度見たときよりも随分痩せているように見えた。
僕は慌てて駆け寄って体を揺さぶる。

(;><)「大丈夫ですか!?」

(; _ゝ )「あ……うう……」

(;><)「しっかりなんです!」 ガクガク

(; _ゝ )「うべべべべべ……ぐほぉっ!」

首を掴んで思い切りゆらしたが、返事は……ああ、ダメだ!まともな返事が返ってこない!

(;><)「だ、大丈夫ですかぁ!?」

从;゚∀从「いや、ビロードお前……まぁいいけど」

きっとこれは重症に違いない、とオロオロしていると、ハインさんが間に入ってきた。
呆れたような表情で、彼の首元を掴みあげると、蛙のような声が返ってきた。

(; _ゝ )「うげぇっ」

从 ゚∀从「ったく毎回毎回お前はよぉ……世話やかしやがって」

ため息をつくと、ハインさんはそのままズルズルとアパートの外に引きずってって……
え、病人(?)なのにそんなぞんざいな扱いでいいの!?
うろたえながら立ち上がると、わかっていたかのように振り向いた。

(;><)「ハ、ハインさん!?」

从 ゚∀从「あー、ビロード、そこの机の上にあるパソコン、持ってきてくれ」

(;><)「え、あ、はい!」

言われたとおり、殺風景な部屋で唯一灯りを放っているミニノート型パソコンを持って
僕はハインさんの後へついていった。
どうせ、僕に出来ることなんてたかがしれている。

部屋の外へ出ると、そこは部屋の中とは違い、太陽がこれでもかというほどに明るく照らしていた。
ドクオさんとモララーさんもいつの間にか復活したみたいで
クーさんが作ったらしいお菓子を一緒に外でほお張っていた。

从 ゚∀从「おーい、男ども、手伝えー」

( ・∀・)「やぁハインちゃん、どうしたの?」

('A`)「俺らよりアンタのが力あるだろ」

从 ゚∀从「ドクオ、テメー全然懲りてねえのなぁ……」

不機嫌な顔でにらみつけると、そのまま201号室の人を手すりの上からあげて見せた。
多分、すごく首が絞まってると思う。顔が青い。

从 ゚∀从「兄者だよ、兄者!ちょっと運ぶの手伝えボケ!」

(; _ゝ )「ぐぇぇぇえええ!!」

( ・∀・)「やあ、もうそんなに時間が立ったんだねえ」

('A`)「ぐぇーっつってますけど、顔色やべぇ」

川 ゚ -゚)「……私はちょっと部屋に戻るぞ」

そのメンツで、クーさんだけが少し心配そうな顔をして部屋にもどっていった。

川д川「クーちゃんってば優しい~~~」

そして後を追うように、貞子さんもついていく。
何かあるんだろうか?

( ・∀・)「まったく、仕方のない男だよ、ここに住んでる奴らは皆」

('A`)「それアンタも含まれてますからね」

モララーさんとドクオさんが二階に上がってきて、それぞれ肩と足を掴む。
多分そのまま下に運ぶんだろうけど、その持ち方は少し危ない気もした。
落としたら非常にやばいんです

( ・∀・)「落とすなよー」

('A`)「落ちたら兄者さん死にますね、確実に」

(; _ゝ )

( ><)(がんばれ!)

しかし僕にはどうすることも出来ない。
心で皆にエールを送りながらハインさんの方へ視線を移すと
ハインさんはハインさんでまた何かやることがあるようだった。

从 ゚∀从「じゃ、ビロードも外でちょっと待っててな」

( ><)「え?あ、はい……」

そしてそのまま彼女は自分の部屋へと降りていってしまった。
階下では庭においてあるベンチの上に、201号室の人が横たわっている。
どうやら落とされずにすんだらしい。
ほっとしながら、僕も下へと降りていくと、心地よい風が僕らを包んだ。

( ・∀・)「いやぁ、たまにやると疲れるよねこれ」

('A`)「俺は肉体労働向いてないのに……」

( ><)「お疲れ様なんです」

('A`)「お前は何気に逃れてるしな……」

(;><)「そんなこと言われても……ていうか、この人201号室の兄者さんですよね」

その言葉に、ドクオさんとモララーさんはちょっとだけ驚いたような顔をした。

( ・∀・)「へぇ、知っているのかい?」

( ><)「前にクーさんに名前だけ聞きました。話したことはないんです」

('A`)「そりゃそーだ」

ドクオさんが何故か笑いながら言った。

……どういう意味だろう?
しかし考える間もなく、するとベンチに横たわっていた兄者さんがうめき声を上げたので
思考はそっちに持っていかれてしまった。

(;´_ゝ`)「うっ……」

( ・∀・)「やぁ兄者くん、気がついたかい」

( ´_ゝ`)「あ…………」

しかし兄者さんはモララーさんの問いかけには答えず
何かを探すようにあたりをキョロキョロ見回し始めた。
それを見て、ドクオさんが僕の手にあるパソコンを指差す。

('A`)「ビロード、それ、渡してやって」

( ><)「え、これですか?」

僕は兄者さんの部屋にあったノート型パソコンを掲げると、兄者さんは恐る恐る手を差し出した
なんか、弱弱しい人だなあ。
見た目がそんな感じではあるけども。

(;´_ゝ`)「……う……ど、うも」

( ><)「いえいえ、大丈夫ですか?」

しかし渡すまで腕はカタカタと震えていたというのに
渡すと同時にその震えは止まり、兄者さんは恐ろしいほどの速度でタイピングを始めた。

(;><) ビク

 カタカタ
( ´_ゝ`)『大丈夫、とは言いがたいが……また倒れてしまったことには悲しまざるを得ないね
       君たちには迷惑をかけてすまないと思っている
       僕は人付き合いが得意ではないから、こうならないようにとは思っているんだが
       うまくはいかないものだ、悪かったね』

(;><)「!?」

パソコンから電子音が響く。
今のは一体なんだろう、僕はパソコンにはあまり詳しくない方だけど
打ち込んだものを読み上げるソフトか何かが入っているのだろうか。

モララーさんとドクオさんは慣れた様に言葉を返している。
その光景が、かえって不気味だった。

( ・∀・)「そうは言うけどね、兄者くん、実際何回目だよこれ」

('A`)「定期的に倒れるんだから……」

 カタカタ
( ´_ゝ`)『そう手厳しいことを言わないでくれ。君たちなら僕の気持ちはわかるだろう?』

(;><)「わかんないんです!」

( ´_ゝ`)

(;><)

 カタカタ
( ´_ゝ`)『……202号室の子だね、新しく入ったって結構前に聞いたよ。
       以前は無視してすまない、居留守は僕のステータスなんだ』

何言ってんのこの人!

(;><)「いや、もうそんなことどうでもいいんです!
      ステータスとかもよくわかんないんです!
      なんでパソコン使って喋ってるんですか!?」

その言葉に、兄者さんは苦笑してみせた。
僕はその笑みの意味がわからない。


2_20091228102826.jpg


カタカタ
( ´_ゝ`)『それについては追々説明するとして、今はとりあえず「ぐぅぅ…………」

( ><)

( ・∀・)

('A`)

カタカタ
(;´_ゝ`)『とりあえz、食事にしyぉうrではねいか……』

無茶苦茶なタイピングをして、兄者さんは倒れた。
その時タイミングよくクーさんの部屋の扉が開き、出てきた。
手にはお盆と、その上に美味しそうなお味噌汁と玉子焼き、あとおかゆが置いてある。

川 ゚ -゚)「ご飯、作ってきたぞ」


カタカタ
( ´_ゝ`)『女神ktkr!』

兄者さんが飛び上がり、クーさんの差し出したお盆にすばやく手をつけた。
相当おなかがすいていたのか、物凄いスピードで箸を進めていく
それと同時に、ハインさんの部屋のドアも開いた。

ガチャ

从 ゚∀从「兄者よぉ、お前金ないわけじゃないんだから、ちゃんと料金払っとけよ。
      毎回毎回……だからガスも水道も止められるんだよ」

カタカタ
( ´_ゝ`)『ごめん「もぐ……もぐ……もぐ……」今は食べるのに「もぐ……
       ごくん……むしゃ」集中「むしゃむしゃむしゃ」したいんだ』

从#゚∀从「てめぇ……人が話してるときに……!」

( ・∀・)「ハインちゃん、抑えて抑えて」

('A`)「いつものことじゃないスか」

(;><)

僕が呆気に取られていると、クーさんが疑問に答えてくれるように横で話し出した。

川 ゚ -゚)「アレがうちの201号室の人間だ」

(;><)「はい……それはもう……なんとなく察してます……」

川 ゚ -゚)「彼は極度の引きこもりでな」

そういえば、そんな話を前に聞いた。

川 ゚ -゚)「買い置きがなくなると、外にあまり出ないから、段々弱っていく」

(;><)「いや買い物いけよ!」

川 ゚ -゚)「だから、ビコーズに知らせてもらったりして、いよいよ危なくなると誰かを呼ぶんだ
     前はドクオの役だったんだが……君はビコーズと相性がいいようだ」

( ><)「そ、そういえばビコーズさんがいない……」

さっきまで一緒にいたというのに、今は辺りを見回しても、すでに守り神さんの姿形はどこにもなかった。
まったく、守り神さんはいつも神出鬼没だ。

川 ゚ -゚)「唐突に現れて、唐突に消えるからな、私もここ最近は良く見てたが」

( ><)「そうなんですか……」

从 ゚∀从「毎回毎回、こうなるんだよ」

( ><)「毎回……?」

从 ゚∀从「引きこもりだからってなんでも許されると思うなよテメー」

ご飯を勢いよく食べる兄者さんの頭を軽く小突くが、彼は今食べるのに夢中だ。
ハインさんの睨みをものともせず食べ続けている。
ある意味大物かもしれない。

(*´_ゝ`)「もぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐもぐ」

(;><)「……………………」

( ・∀・)「たまにしか出てこないんだから、良く見ておきなよ、ビロードくん」

('A`)「まぁ、見ていたところでいいことは特にないけどな」

(;><)「は、はい……」

(*´_ゝ`)「もしゃもしゃもしゃもしゃ」

川*゚ -゚)(いつも美味しそうに食べてくれる……)


それぞれの思惑はありそうなものの、ひとまず僕が思ったことはといえば
やっぱりここの住人は少し変わっているということだ。


カタカタ
(*´_ゝ`)『おかわり!』

(;><)「た、食べるの早い!」




| ∵)ノシ



第八話 前編、終わり





この小説は2009年4月20日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者は ID:kHThbBxt0 氏(代理)

第九話は、こちらからどうぞ



ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/28 10:30 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿


更新は止まっていますがコメントはご自由にどうぞ
修正・削除依頼等、何かしらの連絡はコメントもしくはメルフォよりお願いします
拍手だと高確率で長期間気づきません

スパム対策のため"http"と"@"を禁止ワードに設定しています
URLを書き込む際は"h"を抜いて投稿してください













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://gyokutonoyume.blog116.fc2.com/tb.php/2852-3b9c0ca4


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。