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( ><)はVIP荘に住むようです 第七話


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ




人物紹介

( ><) ビロード 主人公、18歳の子供っぽい青年
       田舎から上京してきた。202号室住人。

从 ゚∀从 ハインリッヒ ××歳の女性 管理人代理
      甘いものとお酒が大好きな独身女。少しだけ未来が見える。101号室住人

('A`) ドクオ 22歳男
    うだつのあがらないフリーター。モララーが嫌い。102号室住人

( ・∀・) モララー 28歳男
      全体的に謎の多い男。ドS。103号室住人
 
川 ゚ -゚) クー ××歳
     人と関わるのが苦手。霊に愛される自覚の無い霊媒体質。203号室


( ∵) ビコーズ
    VIP荘に住み着く守り神みたいなもの。住人は特に気にしない。


( ゚д゚ ) ミルナ 18歳男
     ビロードと同じ大学の友人。方向音痴

lw´‐ _‐ノv シュー 20歳女性
       ビロードと同じ大学のサークルの先輩。趣味は占い




管理人→??? 誰も知らないし見たこともないらしい





プルルルル、プルルルル


ピッ

( ><)「あ、もしもし?お兄ちゃん? …うん、うん、こっちは元気でやってるんです」

(;><)「お土産に送ったストラップ? あ、アレは僕の趣味じゃないんです…いや、本当に!」

( ><)「野菜送ってくれてありがとなんです、おばさんにもお礼言っといてくださいなんです」

( ><)「あ、あと――――」

ガタン

| ) !

( ><)!

| )「ア……」

( ><)「……………」

(;><)「こ…」

|;)) ガタガタガタガタ

(;><)「?こんにち」

|彡 サッ

(;><)「あ!」

(;><)「……………」

『ビロード?どうかしたんですか?』

(;><)「………………だ…」


(;><)「だれ?」




1_20091228102410.jpg


 
( ><)「…ということがあったんですよ」

川 ゚ -゚)「にゃるほど」

あるうららかな昼下がり

僕はクーさんが入れてくれた紅茶とクッキーをつまみながら、昨日あった人のことを話していた。

クーさんの部屋に入るのはこれで2度目だけど、一度目に入ったような衝撃はあまりない。
相変わらず幽霊は彼女の周りを飛んでいるけれど不思議なもので、慣れるとそう怖くもないのだ。

д川 くふふふふふ………

いや、やっぱりちょっとは怖いんですけどね!


( ><)「誰だったんですかね?」

先日、僕は階段を上っているところで見かけた男の人のことをクーさんに話している最中だった。
あの時見かけた、線の細そうな男の人を思い浮かべながら僕は言う。
アパートにいたから、このアパートの住人か、誰かのお客さんなんだろうけど。

川 ゚ -゚)「ふむ」

聞いてみると紅茶片手に優雅に答えるクーさんはどこか余裕の笑みを浮かべている。
傍から見るとちょっとした貴族(?)みたいだ

川 ゚ -゚)「そりゃあれだろう」

( ><)「どういうことですか? わかんないんです!」

もしかして幽霊?いや、それはもう驚くべきことではないのだけれど
こんなこと考えてしまう時点で僕はちょっとこのアパートに毒されている。

川 ゚ -゚)「君はまだ会ったことがない住人がいるだろう」

( ><)「え?」

川 ゚ -゚)「大体、このアパートにいる奴なんて限られているんだからな」

そういって、紅茶を一口。

( ><)「………………」

( ><)「……会ったことがない住人……?」

( ><)

(;><)「あ!」

川 ゚ -゚)「うむ。そういうことだ」

頷いて、クッキーを一口。
そういわれてみると、簡単なことだ。僕は今まで201号室の住人には会ったことがないんだから。

( ><)「あの人が201号室に住んでる人なんですか?」

川 ゚~゚)「そうだもぐ」

( ><)「もぐ?」

川*゚ -゚)「…そうだ」

(*><)「そうだったんですかー」

そうか、あの人が今まで会ったことのなかった201号室の人か。
聞くとなんだかやはり挨拶に行かなければいけないような気がしてきた。
引越して来た時にもっていた菓子折りは今や僕が知っているアパート住人の腹の中へ消えたし。

やっぱりタオルとかにしておけばよかった、なんて、今頃そんなこと考えても遅いんですけどね。

( ><)「僕、このアパートに越してきて結構たつんですけど、初めて見たんです」

川 ゚ -゚)「彼は人嫌いの上引きこもりだからな。……私も、他人のことを言えた口ではないが、アレは筋金入りだ」

なんでも、このアパートに住んでいる人達すら見ることは稀らしい。

川 ゚ -゚)「私は彼のことを、密かに第二のビコーズと呼んでいる」

(;><)「なぜそんな風に……ていうか本名はなんなんですか?」

川 ゚ -゚)「秘密ー」

(;><)「クーさんのケチー!」

川*゚ -゚)(冗談が通じた……)

(;><) ?

川 ゚ -゚) ゴホン

川*゚ -゚)「ま、まぁ軽い冗談だ」

(;><)「なんでそんなに嬉しそうなんです?」

川*゚ -゚)「気にするな。それより名前だろう。あいつの名前は確か…………」


そうしてクーさんが教えてくれた名前を、僕は頭の片隅に刻み込んだ





三十九度の、とろけそうな日!
とまではいかないけれど

この暑さは正直ないなぁ、と僕は思うんです。いや、マジで!

( ゚д゚ )「暑い…」

(;><)「そういったらもっと暑くなるんです…」

(;゚д゚ )「ぬぅ…」

ミルナくんは流れてきた汗を拭うと、目深に被った帽子を取り、それを団扇代わりにして仰ぎ始めた。

( ゚д゚ )「あの女は何をしてるんだ……」

(;><)「どう考えても遅れすぎなんです……」

場所は都内にある金バエ銅像の前、僕達は本日、サークル(といっていいのかは謎だが)
の集まりでここに待ち合わせをしていた。

そうは言っても、元々少数のサークルだ。
むしろ僕とミルナくんとシュー先輩意外の人は知らないくらいだが、意外と集まる率は高かったりする。

先日のサークル時、帰りがけにシュー先輩が駅前に美味しいシュークリーム屋が出来たから
今度皆で行って見よう
なんてことを言い出したので、今現在僕達はこんな真夏の最中に集まっているのだが……


提案者であるシュー先輩が来ないのだ

( ゚д゚ )「大体シュークリームなんてチャラチャラしたもの……」

( ><)「でもちゃんと来るところがミルナくんの偉いところなんです」

(* ゚д゚ )「フ、フン、まぁ、俺はあの女とは違って一般常識というものをわきまえているからな…!」

果たして迷子になるからという理由で僕を家まで迎えに来させたミルナくんに
一般常識があるのかどうかは謎だが
確かにシュー先輩はちょっと常識外れなことをしてくれる。

この間も水鉄砲にカルピスを詰めて発射飲みという卑猥なことをしでかしていた。
よくわからない人なんです。


( ><)「にしても遅いんです……」

( ゚д゚ )「今日はあの女の奢りしかないな……、俺は3個食うぞ、絶対に、だ」

( ><)(やっぱりちょっと楽しみなんじゃないんですか…)

陽炎揺らめく地面を見つめながら、僕は落ちてくる汗を再び拭った。
もう待ち合わせの時間から1時間もすぎている

これは諦めて先に行った方がいいかもしれない。
ていうか、このままだと確実に熱中症で僕らが死ぬ

( ><)「ミルナくん、もう先に行きましょうか…このまま待っててもシュー先輩は来そうにないし、
      日射病になっちゃうんです」

( ゚д゚ )「………いや」

( ><)「え?」

( ゚д゚ )「ここを動くということは即ち、あの女に負けを認めるということになってしまう」

(;><)「どこをどうしたらそういう事になってしまうんですか!?」

ならねーよ!
むしろここまで待った自分達を褒めた方がいいんです!

( ゚д゚ )「俺はなビロード……負けって言葉が一番嫌いなんだ」

(;><)「いや、そんなかっこよく言われても……ミルナくん僕の話聞いてます?」

いつから始まってたんですか、その勝負

( ゚д゚ )「俺は此処を動かない!絶対!死んでもだっ!」

(;><)「ちょ、ミ、ミルナくん声が大き…」

( ゚д゚ )「俺は負けんぞジョジョォオォォオオ!!!」

(;><)「ミルナくんが壊れた!!」

 
    ざわ‥ざわ‥ 
                何だアレ…?

コワーイ…

                      ざわ‥ざわ‥


(;><)「あ、すみません!なんでもないんです!気にしないで下さい!」
 
( ゚д゚ )「来るなら来いやぁあああああああ!!!」

(;><)「ちょ、おまwwwwwwwww」


 ざわ‥ざわ‥
             なんか叫んでる……

キモーイ…

          ざわ‥ざわ‥


(;><)「…………」

(><;) クルリ
               
 ヌゥ…    ハ、ハヤクコッチニ
(д゚ )⊂(><;) 三
         

<;) 三





5分後、僕らは近くの木陰に避難していた。


( ><)「ありえないんです……」
        
( ゚д゚ )「すまん……」

( ><)「あの後凄く変な目で見られたんですよ……」

( ゚д゚ )「すまん、俺も暑さで若干ハイになっていたようだ」

( ><)「もう冷めたんです?」

( ゚д゚ )「ああ、もういつもどおりのスーパーミルナボーイだ、ちっちきちー!」

(;><)(さ、冷めてない……!)

未だ言動が怪しすぎる。
僕はまだ暑さのせいかフラフラしているミルナくんを近くのベンチに座らせると
そのまま自販機の方へ歩き出した。

( ><)「ちょっと冷たいもの買ってくるから、ミルナくんはそこでじっとしているといいんです」

(;゚д゚ )「な、なんか色々すまん……」

ミルナくんは本当にすまなそうにしていたが、こういうときちゃんと謝れるのも彼の美徳だと僕は思うんです
世の中には、悪いことをしても謝らない人って沢山いるから。

( ><)「友達なんだから気にしないんです!」

( ゚д゚ )「ビロード……」

lw´‐ _‐ノv「ありがとう……私冷やし汁粉がいい……」

( ><)「イエイエそんな……って」



(;><)「おい!!」

lw´‐ _‐ノv「キャァアアアアアアア!! 変態ぃいいいい!!」

(;><)「む、無表情で悲鳴を上げないで下さい! シュー先輩遅いんです! 誰が変態ですか!?」

にゅっと顔を出したシュー先輩はいつものゴスロリとは違う、シンプルな格好をしていたので、
一瞬誰かわからなかった。
キャミソールにショートパンツ、麦藁帽子という、実に夏らしい格好だ。

白い素肌がやけに眩しい。

lw´‐ _‐ノv「やぁやぁ、遅れてすまんのう」

(;><)「遅いんです……今日はゴスロリじゃないんですね」

lw´‐ _‐ノv「え……何いってんのこいつ……」

(;><)「えぇ?僕何かおかしなこと言いました?」

ただ見た感じのことを言っただけなのに、なぜかシュー先輩は僕がおかしいやつかのように眉を顰めた。

lw´‐ _‐ノv「あんなの制服に決まってるじゃん!」

(;><)「大学に制服はないんですけど!」

( ゚д゚ )「というか貴様、時間くらいしっかり守れ」

lw´‐ _‐ノv「本当はもうちょっと先についてたんだけど……なんか待ち合わせ場所に痛い子がいたから……」

(*゚д゚ )「ぬぅっ……ぐ……!」

lw´‐ _‐ノv「俺は負けんぞジョジョー…とか言ってて近寄りづらくて…」

(* д )「ぬぅううううううっ!!」

(;><)「あんまり挑発しないで下さいなんです。僕ら1時間も待って熱中症寸前なんですよ」

そもそもなんでこんなに遅れたんだろう?
シュー先輩のことだから、理由なんてない気もするけど。

lw´‐ _‐ノv「なんかパンチパーマとモヒカンの会社員を地下鉄で見かけてね
       どんなファンキーな会社に勤めているのか気になって……後をつけてた」

( ><)「そ、そんな理由で一時間も………? ちなみにどんな会社だったんですか?」

パンチパーマとモヒカンなんて、僕も少し気になる。

lw´‐ _‐ノv「途中で君たちとの約束思い出したから最後まで見てない」

(;><)「そこまで来たなら最後まで見届けろよなんです!」

一時間も待たせといてそんな中途半端な!
ベンチに座っているミルナくんが赤い顔をあげて睨みながら吐き捨てる

( ゚д゚ )「まったくだ、けしからんぬ!」

ああ、やばい、なんかミルナくんの顔色がやばい、語尾もやばい
このままじゃ本当に日射病になってしまう

lw´‐ _‐ノv「そういえばミル坊迷わなかったの?」

( ゚д゚ )「………るっせぇ」

キャラも崩れかけている。

lw´‐ _‐ノv「ふふふ……」

( ><)「とりあえず、僕ジュース買ってきますから……」

このままだとバトルが勃発しそうな空気だったので、僕はそこから離れると、再び自販機へと向かった。
夏の日差しがじりじりと肌に焼け付いて暑いったらない。

ほんの数メートルの距離だというのに、自販機に付く頃には汗がだくだくだった。

チャリン、と小銭を入れて、光るボタンを指で追う。

( ><)「ええと……僕はイエイモン………」

しかし冷た~いのお茶のところを押そうとしたところで、突然後ろから誰かの手が伸びてきた。

( ><)「あ」

という暇もなく

ピッ

ガチャン


ガコン

僕の手の前に、誰のかわからないその手がおでん缶を押していた。

ま、またおでん缶かよ……!なんだ僕は。おでん缶が好きというキャラ付けでもされてるのか。
いや、そんなこと考えている暇はないんです。一体誰だよ!
僕は睨みつけるように後ろを振り返った。
こちとら暑さで大分気が立っているんです!

(#><)「ちょ、誰……!」


(´<_`;)「あっつぅ……」

振り向くとそこには、背の高いスーツの男が一人立っていて、顔がさっきのミルナ君のように赤い。
会社員だろうか、スーツの上着は脱いでシャツを腕まくりし、ふらついた様子だった。
明らかに僕らと同じ日射病一歩手前。

( ><)(あれ、この人……)

(´<_`;)「ん、あぁ……ごめん……なに?」

( ><)σ「あの、自販機……」

(´<_`;)「あ、あぁ~?」

そこでその人は初めて自分の手の位置に気づいたようだった。

体を支えようとした手が、偶然おでん缶のところを押してしまったということには、
どうやら気づいていなかったようだ。

(´<_`;)「あらま」

そういって手を避けるが、押してしまったものはもう戻らない。
その人は申し訳無さそうに手を合わせた。

(´<_`;)「悪いな僕、全然気づかなかった……小学生のお小遣い無駄にして悪かった」

(;><)「大学生ですけど!」

真夏の最中におでん缶を押されたことよりも、小学生に間違われたことの方がはるかに悲しい
え、僕そんなに幼く見えるんですか……?

(´<_`;)「マ、マジで!? いや、本当ごめん、これで何か替わりの買ってね」

そう言ってお兄さんは僕に千円札を握らせると、またふらついたように去っていった。
陽炎ゆらゆら、お兄さんの体もゆーらゆら。

( ><)(サラリーマンって大変なんだな……)

多分営業か何かなんだろう。僕は働くお兄さんのの背中を見て、しみじみと感じた。
それにしてもあの人、どこかで会ったような気がするんだけど、それは僕の気のせいだったのだろうか。

( ><)「ま、いいか……」

ともかく、僕は残りのお金でお茶とミルナくん用にDAKARA、シュー先輩用に冷やし汁粉
を買って再び元の場所へと戻って行った。


lw´‐ _‐ノv「やっぱジョリーンが一番可愛いんじゃい!」

( ゚д゚ )「キサマは何もわかっていない!!あれは可愛いとかそういう気持ちで読むもんでは……っ!」

(;><)「まだやってるんですか……」

戻ると、ミルナくんはどうやら少し元気を取り戻したようで、シュー先輩と仲良く(?)言い争いしていた。
なんだか何気に楽しそうな話題だ。

lw´‐ _‐ノv「おうビロ坊、買ってきてくれた?」

( ><)「…………」

( ><)つ□「あ、はいどうぞ」

ちょっと迷ってから、シュー先輩にはあの人が押してしまったおでん缶を渡す。
1時間も待たされたのだから、このくらいのイタズラは許されるだろう。

( ゚д゚ )「ビロード、俺も……」

( ><)つ□「はいなんです」

続いてミルナくんにもDAKARAを渡す。

( ゚д゚ )つ□「悪いな」

lw´‐ _‐ノvつ□「サンキュー」

lw´‐ _‐ノv パキン

lw´‐ _‐ノv ハフハフ

lw´‐ _‐ノv モグモグ

lw´‐ _‐ノv ゴックン

lw´‐ _‐ノv「ふぅ………このこんにゃくの旨みが……まこと美味であった、ビロ坊ゴチ」

( ><)「あ、ハイ………」

lw´‐ _‐ノv

( ><)

lw´‐ _‐ノv

( ><)


lw´#‐ _‐ノv「ってこれおでん缶やないかーい!」

(;><)「いや食べ終わってから言われても!!」

lw´‐ _‐ノv「もしかしたら最後の方は汁粉かもしれないという希望に全てをかけ、
       全部食べてしまったじゃないか、どうしてくれる」

(;><)「なんですかそのわけのわからない発想……」

それはおでん缶なんかじゃない。
びっくり缶だ。
先輩の発想にも僕はびっくりだ。

lw´‐ _‐ノv「そんな君にはシュースクリューをお見舞いしてやんぜ」

(;><)「美味しかったって言ってるからいいじゃないですか!」

lw´‐ _‐ノv「しかしこの裏切りは大きいぞ」

lw´; _ ;ノv「お汁粉……」

(;><)「わ、わかりましたよ……ごめんなさい……」

このままだと素で殴られそうだったし、可哀相だったので。
僕は後ろに隠していた冷やし汁粉をシュー先輩に渡した。

lw´‐ _‐ノv

lw´*‐ _‐ノv

lw´*‐ _‐ノv「これでいいのだ」

シュー先輩はバカボンのパパ風に頷きながらいうと、嬉しそうに冷やし汁粉を飲み始めた。
どうでもいいけど、僕らはこれから有名なシュークリーム店に行くはずなのに、こんなに食べまくってて入るんだろうか。

lw´‐ _‐ノv「ビロードは……、女の子の不思議を知らないようだね」

( ><)「え……あ!」

もしかしたら別腹ってやつだろうか。
女の子には甘いものを食べる時には、どんなに満腹状態でも胃袋の中の容量が増えるって聞いた事がある。
まったく、不思議なものだ。

( ><)「わかりましたよシューせんぱ……」

lw´‐ _‐ノvノ□←タッパー

( ><)

lw´‐ _‐ノvノ□←タッパー

( ><)

lw´‐ _‐ノvノ□「これに詰めて持って帰ればよし」

(;><)「別腹はどうした!」

ていうかお持ち帰りようの箱も売ってるだろう!商売的に考えて!なんです


( ゚д゚ )「早く行かないか……」





冷たい飲み物を飲んで、そこそこ体力を回復させた僕達が向かったシュークリーム屋は
驚くほど長蛇の列が出来ていた。

美味しいって聞いてたけど、ここもしかしたら結構な有名店なんじゃないか?

(;><)「うぁ……めっちゃめちゃ混んでいるんです……」

lw´‐ _‐ノv「よし、帰ろう!」

(;><)「諦め早!提案者がそんな早く投げないで下さい!」

lw´‐ _‐ノv「さっきの汁粉で満足したからもういいよ。カツ丼とか食べたい、カツ抜きで」

(;><)「それただの米!」

じゃあやめとけばよかったのに、といっても、最初におでん缶を渡した僕に言えたことじゃないんですけど!
しかし、これから並ぶのは確かに骨が折れるかもしれない。
最初の方で体力も消耗してしまったし……

( ゚д゚ )「え、か、帰るのか……食べないのかシュークリーム……」

( ><)「残念なんですか?」

( ゚д゚ )「いや、そ、そんなことはないが……せっかくここまで来たのだから、食わねばソンでないか
     いや、俺は別にシュークリームなんてどうでもいいが……」

( ><)「……………」

明らかにがっくりきているミルナくんは、やっぱりちょっと美味しいというシュークリームが楽しみだったのだろう。
考えてみれば1時間も待ったのだ(今思えばその待ち時間をこの行列の中に当てればよかったのだけど)
僕だって一つくらいは食べてみたい。
でもなぁ、この混み具合じゃ……

( ><)「ちなみにシュー先輩、ここって一日何個限定とかあるんですか?」

シュー先輩に尋ねると、当たり前のように頷く

lw´‐ _‐ノv「うむ、この行列じゃ多分私達の一つ前とかで売り切れだろうな」

(;><)「ど、どうしてわざわざ無駄に悔しくなる言い方を……」

lw´‐ _‐ノv「というわけでミル坊よ、あきらめなされ、男子は諦めが肝心よ、
       シューちゃんがカレーライスのカレー抜き奢ってあげるから」

(;><)「酷い!」

(#゚д゚ )「だ、だから俺はシュークリームなんてどうでもいいって言ってるだろう!
     もう帰る!」

lw´‐ _‐ノv「どこ行くミル坊。君一人じゃ迷子になるよ」

(#゚д゚ )「うるさい変態女!」

(;><)「あ、ちょっと待って……二人ともどこ行くんですか!」

怒って歩き出したミルナくんを追いかけるシュー先輩、そしてそれを追いかける僕。
ああもう、どうしてこんな暑い中追いかけっこなんてしなくちゃいけないんです!?

ちょっとだけ泣きたくなりながら僕は、二人を追いかけるべく走り出した。



lw´‐ _‐ノv「むっ!」

( ><)「うわ、どうしたんですか?」

と思ったらシュー先輩が僕の目の前で突然止まる。
あ、危ない……あと少しで激突するところだったんです…。

lw´‐ _‐ノvσ「あそこに、昼間追いかけたパンチとモヒカンがいる」

(;><)「え?」

指差した先には、確かにファンキーな髪型をした会社員が立っていた。
シュークリーム屋の長蛇の列に混じって談笑している。
その姿は実にシュールだが、じ、実在したのか……

(;><)「本当にいたんですね……」

lw´‐ _‐ノv「ちょっといってくる」

(;><)「えぇ!?」

何しに!?と僕が言うのも間に合わず、そのままシュー先輩はその妙な会社員の所に歩いて行ってしまった。
僕にはハラハラしながらそれを見守ることしかできない。
真夏の太陽の下、シュークリーム屋に並ぶパンチとモヒカン、そしてそれに話しかける少女。
なんてシュールなんだろうか


しばらく、シュー先輩はその人たちと話しているようだったが、突然3人で笑い出した。

lw´‐ _‐ノv「wwwwwwwwwwwwwww」

(;><)(え、えぇ~…)

何この状況……
と思うも、僕には何も出来ない。そういえばミルナくんも追いかけられてない、今頃きっと迷子になってるから
早く探さなくちゃなんです。

lw´‐ _‐ノv「wwwwwwwwwww」

(;><)(なんで笑ってるんだろう……)


2_20091228102410.jpg



ようやくシュー先輩が戻ってきたのは、両手にシュークリームの箱を抱えてきてからだった。

lw´‐ _‐ノv□□□「ただいまんもす」

(;><)「お帰りなさいなんです……」

lw´‐ _‐ノv「見よ、このシュークリームを!」

(;><)「横入りはよくないことなんです……」

lw´‐ _‐ノv「違う違う、あの会社メンズが自分達で買ったシュークリームを分けてくれたの」

(;><)「え?」

すでにその会社員達はシュークリーム屋から離れるようで、シュー先輩は去り際に手を振っていた。
口に一つ、シュークリームをくわえながら続ける。

lw´‐~‐ノv「ほれはあるひゅれあいとひひ」

(;><)「食べながら喋らないんです!」

女の子がはしたない!

lw´‐~‐ノv

lw´‐ _‐ノv ゴクン


lw´‐ _‐ノv「いいかいビロ坊、これは出会いというものなんだ」

( ><)「はぁ?」

突然シュー先輩がわけのわからないことを言い出した。
大体いつもワケのわからないことを突然言う人だから、そこまで驚きはしないけれど。
一口サイズのシュークリームを手の平の上で転がしながら、シュー先輩は続ける。

lw´‐ _‐ノv「人との出会いは一期一会、私が彼らを地下鉄で見かけたのも
       このシュークリーム屋で出会ったのも、全ては必然だったのだ」

( ><)「何言ってるんだかわかんないんです」

lw´‐ _‐ノv「人はそれを運命と呼ぶ!」

(;><)「ぼ、僕の話聞いてますか!?」

まったく聞いてない様子で、シュー先輩は続ける。いや、聞いて欲しいんです。
聞かない人ってのは知ってますけど

lw´‐ _‐ノv「運命的な出会いというのは誰にとってもあるのだ、そしてその出会いは大切にしたほうがいい」

( ><)「はぁ……」

lw´‐ _‐ノv「だから私がここで横入りしてシュークリームを買うのも必然といえる
       これで私は彼らと縁が出来たわけだ」

(;><)「ってやっぱり横入りだったんじゃないですか!」

w´‐ _‐ノv「ビロ坊にもそんな出会いがあるかもしれんよ?」

(;><)「?」

lw´‐ _‐ノv「それに、あんまり生意気なことばっかり言ってると、シュークリームあげないぞーう」

(;><)「うぐ」

それはちょっと悔しいかもしれない。
暑い中せっかくきたんだし、美味しいシュークリーム、僕だって食べたい。

(;><)「………シュー先輩が正しいんです……」

lw´‐ _‐ノv「よし」

もしかしたら僕は年上の女性に弱いのかもしれない。

lw´‐ _‐ノv「そんな良い子なビロ坊には、プチシュー一箱プレゼント」

といって、シュー先輩はピンク色の箱を僕に手渡した。
中に保冷剤が入っているらしく、ひんやりとしていて気持ちいい。

lw´‐ _‐ノv「ところで、ミル坊は何処行った?」

(;><)「しまった忘れてた!!」

気が付けばもうミルナくんの影はどこにもなかった。
ああ、こうなってしまってはもう探すのはとてもじゃないけど不可能に近い……。
迷子になっている確率はほぼ100%……

(;><)「しゅ、シュー先輩………」

lw´‐ _‐ノv「うむ」

僕達は顔を見合わせる。

lw´‐ _‐ノv「帰ろう」

(;><)「やっぱり!」


lw´‐ _‐ノv「シュークリーム涼しいとこにおかなきゃいけないし。ミル坊とはまた今度」

(;><)

ごめん、ミルナくん。
今日ばかりはシュー先輩に賛成かもしれない。
流れる汗を僕はまた一滴拭った。

ああ、暑い。





アパートに帰る頃にはもう日もとっぷりと暮れていた。
春には桜が咲いていた木の下に、モララーさんがハインさんが二人で話しこんでいる。
二人ともルックスがいいからなんだか絵になるんです。

( ><)「こんばんはなんですー、二人とも何やってるんですか?」

( ・∀・)「大人同士のイケナイ話さ!」

モララーさんの言葉にすぐさまハインさんの叱咤が飛ぶ

从 ゚∀从「適当なこと言ってんじゃねーよ」

同時に出る右フックが、モララーさんの頬にぶつか……るかと思ったが、寸前でそれは避けられた。

( ・∀・)「ハハ、ハインちゃんは若くないんだからあんまり無理しないほうがいいよ」

从#゚∀从「よしわかった!テメーは殺す!さぁ血祭りの始まりだ!!」

(;><)「あわわわわわわわ………」

ガチャ

('A`)「うるせ……何やってんすか若くない二人で……」

( ・∀・)「おう、若さだけがとり得の男、つーかハインちゃんはともかく俺は若いよ」

从#゚∀从「テメェら刻むっ!!」

ガチャ

川 ゚ -゚)「騒々しいな」

すると騒ぎを聞きつけてか、ドクオさん、クーさんも部屋から出てきた。
僕は内心助かったという気持ちで、二人に駆け寄る。

( ><)「こんばんはなんです!」

从#゚∀从つ<'A`)「ようビロード……どっか行ってたのか?」

川 ゚ -゚)「甘い匂いがするな」

クンクンと鼻を鳴らすクーさんの後ろで、貞子さんがニヤついている。
僕はシュー先輩に分けてもらったシュークリームを二人の前に出した。

( ><)「今日有名なシュークリーム店に行ったんです。
       これ、プチシューなんですけど、アパートの皆で食べようかと思って……」

从 ゚∀从

川 ゚ -゚)


从*゚∀从「シュークリーム!?」

川*゚ -゚)「しゅ、シュークリーム…!」

僕の言葉に、女性陣2人はは予想以上に目を輝かせた。
やっぱり女の人は甘いものが好きなんだろうか。
僕は箱を開け、中身が苺クリームだとか、バナナクリームだとかのシュークリームを見せると、
二人の目はますます輝いた。

( ><)「はいなんです。これ……」

从*゚∀从「きゃっほーーー! ビロード大好き!お姉さんが抱きしめてやろう!」

(*><)「わ、わわっ……!」

ぎゅむ、と胸を押し付けられ、僕はその質量の中でもがく。
う、嬉しいんですけど苦しいんです……!

( ・∀・)「どう見るよ」

('A`)「妖怪に食われるハムスターですね」

从 ゚∀从「こんな役立たずダメ男たちとは違うぜ! さすがビロード!」

(;><)ノ「あうあう……」

川*゚ -゚)「あ、ありがとうビロード……」

嬉しそうな二人の声に、僕もなんとなく心が舞い上がってきた。

(*><)「ど、どういたしましてなんです……、2人とも甘いもの好きなんです?」

从*゚∀从「好き! 酒と同じくらいすき!」

( ・∀・)「どう思うよ」

('A`)「酒と比べた時点でスイーツな女の子らしさは消滅しましたね」

从#゚∀从「テメーらサメのエサにすっぞ!」

川*゚ -゚)「わ、私紅茶入れてくる」

クーさんが立ち上がりウキウキと自分の部屋へ走って行った。

从*゚∀从b「だよなだよな! こんな美味そうなのすぐ食うのはもったいねーし!GJクー!」

ハインさんも親指を立てながらクーさんの後を付いていく。

( ・∀・)「じゃー僕もワインとかチョコとか持ってこようかな」

('A`)「じゃあ俺は実家から来た果物とか持ってく……」

モララーさんもドクオさんも、部屋に戻って行った。


残された僕は、とりあえず部屋に荷物を置くことにして、階段を上がる。

( ><)「皆喜んでくれてよかったんです」

人が喜ぶ顔って言うのは見てると凄く嬉しくなる。気持ちいいんです。
自然に浮かんでくる笑みを隠そうともせず、シュークリームを運ぶ。

( ∵)ノシ

すると近くに守り神さんがいた。
ああ、そうそう、守り神さんにもシュークリームあげなきゃなんです


カンカンと階段を上がっていると、扉の前から誰かが顔を出している。
あれは、僕の部屋じゃない、隣の……

( ><)「あのー…?」

(;´_ゝ`)「!!」

線が細く、背の高いその男は、僕が話し掛けると過剰に驚いていて、話しかけたこっちが
びっくりしてしまったくらいだ。

( ><)「あの、隣の人ですよね、初めまして、僕……」

バタン!!

言い終える前に、その人は扉の中へと引っ込んでしまった。

( ><)

(;><)「あれー?」

( ・∀・)「何してんのかなビロードくん?」

(;><)「わひっ!」

突然肩をつかまれ
振り向くと、後ろにはモララーさんが高そうなワインやらチョコやらを持って立っていた。
どこまでも神出鬼没というか、気配のない人だ。

( ・∀・)「そこの人は出てこないよ」

(;><)σ「いや、でも今……」

( ・∀・)「クーさんたちが待ってるから、早く行こうぜ」

僕が言葉を挟む前に、モララーさんは強引に僕の背中を押していく。
まぁ、ここに住んでいる以上いつかは会うだろうから、別にいいんですけど……

シュークリーム、分けてあげようかと思ったのに
クーさんの部屋に入りながら、僕はちょっとだけ残念に思った。
もしかしたら、友達になれたかもしれないのに、な





ギィ…

ガチャ



| ´_ゝ`)



終わり





この小説は2008年12月28日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者は ID:Vz5cRRBL0 氏

第八話は、こちらからどうぞ



ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/28 10:25 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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