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( ・∀・)と薬草のようです 後編





――――後編・序章




ラウンジ国が、炎に包まれた。
人々の悲鳴が空気を裂き、天へ轟いている。
だが、神は何もしない。

その炎のなか、ギコは立っていた。
ゆらりゆらりと動くその影は、ラウンジの国の人には死神を連想させただろう。
巨剣は死神の鎌のように、自由自在に動いていた。

振られるたびに飛ぶ首、そして断末魔。
返り血を浴びても、その巨剣が止まることは無かった。

(,,゚Д゚)「止まるな、進め!!そして殺戮の限りを尽くせ!!ミルナ様に勝利を!!」

後続に続く兵士たちが、頼もしい返事をする。
ギコは後ろに向け微笑むと、前に走り出した。

(`・ω・´)「止まれ」

ギコの前に立ちはだかるその男。
男の眉毛は釣りあがり、表情は怒りを全面に出している。
手に持っているのは弓と矢。矢の先は、ギコに向いていた。

(,,゚Д゚)「……ふん。王自らが登場とはな」

(`・ω・´)「これ以上、民を殺すのは許さない」

(,,゚Д゚)「なら、止めてみるんだな」

放たれた矢を、ギコは巨剣を持って斬り落とす。
微笑みは、狂気に満ちている。

(,,゚Д゚)「こざかしいこざかしい!!それで俺を殺せると思っているのかッ!?」

ギコは後ろを向き、兵士に対し叫ぶ。
お前ら、俺の邪魔はするなよ、と。

(,,゚Д゚)「ゴルァ!!」

雄たけびを上げ、疾走するギコ。
ラウンジの王、シャキンは矢を構えることもできないまま斬り伏せてしまった。
巨剣がシャキンの腹を貫き、赤黒い血がとくとくと出ている。

(`;ω;´)「……くそぅ」

物陰から、女性が飛び出してきた。
綺麗なドレスは黒ずんでおり、見る影もなくなっている。

(`;ω;´)「ごめんな、ヒート……。そしてラウンジの民よ……。俺は国を守れなかった……」

ノハ;⊿;)「シャキン様!!シャキン様!!死なないでください!!」

(`;ω;´)「ヒート、お前のこと……、愛していたぞ」

ヒートは、シャキンの胸元で泣いている。
シャキンは、黒く美しいヒートの髪を、何度も何度も優しく撫でていた。

(,,゚Д゚)「茶番は、もう終わりかゴルァ」

巨剣は、二人を綺麗に貫いた。
二人を祝福するように、血がまわりに迸っている。
それは、赤い花のように見えた。






――――後編・本編




王室で休んでいると、ドクオがノックもせずに入ってきた。
無礼な行為に僕が口を開こうとしたとき、ドクオは僕より早く喋りだす。
その話は、信じたくないものであった。

(;・∀・)「なにッ!?ラウンジが滅んだだと!?」

('A`)「はい。ギコ率いる戦闘部隊が滅ぼしました」

腰が抜けたように、僕は椅子に座り込んだ。
全身が恐怖からか、小さく震えていた。

(;・∀・)「はは…は……。これで名実共に、この世界の支配者か」

('A`)「まさか、あのラウンジがこんな短期間で負けるなんて……」

(;・∀・)「言うな……、言うな……」

僕が頭を抱えて悩んでいたとき、ドクオはある物を見つけた。
机の上に飾られている、赤い花を。

('A`)「モララー様、あの花はなんなんですか?見たところ、普通の花のようには見えないのですが……」

(#・∀・)「うるさいッ!!早く部屋から出てけ!!この無礼者が!!」

('A`)「……すみません。では、失礼します」

しまった、と思ったが後の祭り。
扉を開いた先にいたドクオは、今までに見た事がないくらいとぼとぼしていた。

(;・∀・)「ドクオ……」

僕は、謝れなかった。
後悔は、先には立たない。

再び部屋を閉めたあと、僕は赤い花を見ていた。
あれ以来僕は、どうもこの花を地下の部屋に戻す気にはなれなかったのだ。
それからというもの、この部屋は僕の部屋に居座っている。

こんこん、と扉からノックの音が聞こえた。
僕は視線を赤い花から扉に移す。

( ・∀・)「……入れ」

川 ゚ -゚)「失礼します」

部屋の中に入ってきたのは、僕の愛する妻、クーであった。
ふわり、と長く美しい髪が歩くたびに揺れている。

川 ゚ -゚)「モララー様、今何をしていたのですか?」

クーは、僕が座っている椅子の隣に立つ。
優しい匂いが、僕の鼻へ参り込んだ。

( ・∀・)「……ちょっとね。悩み事をしていたんだ」

川 ゚ -゚)「そうですか……。私でよかったら、相談に乗りますが」

( ・∀・)「これは、僕の責任だ。君に心配をかけさせたくないんだ」

川 ゚ -゚)「……わかりました」

クーの声色が、少し落ちたような気がした。
どうやら僕は、デリカシーというものが少し足りないらしい。
だから僕は、フォローをするように後に続いた。

( ・∀・)「君は、いてくれるだけで良いんだ」

心なしか、クーは少し笑った気がした。
それを見て、僕も嬉しくなる。

川 ゚ -゚)「綺麗な花ですね」

クーの視線は、赤い花に向いていた。

( ・∀・)「あぁ。なぜか、この花を見ると落ち着くんだ」

川 ゚ -゚)「美しすぎて、心が奪われるような気がします」

( ・∀・)「クー、この花には決して触れてはいけないよ。本当は見るだけでも危ないんだ」

きょとん、とした目。
僕はクーにならいいかな、と思い話すことにした。

( ・∀・)「この花は、不老不死の花なんだ。
      見る者を虜にし、人に食べられるのを待っている悪魔の花なんだ」

川 ゚ -゚)「……悪魔の、花ですか?」

( ・∀・)「そうだ。不老不死になって、幸せになるわけがない。
      僕は、君に幸せになってほしいから言ってるんだ」j

川 ゚ -゚)「私は、今幸せですよ?」

暖かい微笑み。
僕は、負けないくらい微笑んで答えた。
ありがとう、と。


川 ゚ -゚)「……でも」

( ・∀・)「どうしたんだい?」

川 ゚ -゚)「この花が不老不死の花ってことがわかったのは、誰かが食べたからですよね?」

( ・∀・)「……そういうことになるな」

川 ゚ -゚)「その人は、何をやっているのでしょうか?」

( ・∀・)「わからない。だが、幸せではないだろう」

クーの何気ない言葉に、僕の心臓は跳ね飛んだ。
確かに、食べないとどういう花なのかはわからない。
では、そいつは一体なにをやっているのだろうか?

( ・∀・)「嫌な予感がするな……」

('A`)「フヒヒwwwあの花ってそんな凄い花だったのかwwwフヒヒwww」

扉に耳を当て、盗み聞きしているドクオに、僕は気づけなかった。
物語は、動き出す。急速に、かつなめらかに。

兵役法。
この法律を定めて、一週間が経った。
人々の表情から見事に笑顔が消え、毎日暗い顔をしている。
僕に会っても、挨拶しない者も増えてきた事実。
心が、苦しくなった。

城下町を見回ったあと、王室へ戻る。
手当たり次第、物という物を投げ散らかした。

(#・∀・)「僕は、僕は戦がしたくて王になったんじゃない!!!!」

飾っていた絵が破れ、壁には穴が開く。
こんなことをしても解決がしないことはわかっているが、物に当たりたかった。
居るべき人がいなくなり、やりきれない気持ちになっていたからであろう。
ドクオが、行方をくらましたのだ。

( ;∀;)「どこに行ったんだよ……。ドクオ……」

自然と、涙が出た。
泣いたのは、父が死んで以来のことだった。
このまま僕という存在も流してくれ……。
そう思った矢先、扉が開いた。

川 ゚ -゚)「モララー様。どうぞ落ち着いて……」

クーだった。
泣いている僕を見て、多少驚きながら近づいてくる。
そして、子供を宥めるように、僕の背中を擦った。

川 ゚ -゚)「私は、王ではありませんからモララー様の気持ちはわかりません」

( ;∀;)「………」

川 ; -;)「ですから、あなたの悩みを私にもわけ与えてください。
      一人で、苦しまないでください」

クーも泣いた。
初めてみるその涙。思わず抱きしめてしまった。
最愛の妻を。

( ;∀;)「……すまない、すまない」

川 ; -;)「うぅ……、うっく……」

その日は、クーと共にずっと泣き続けた。
そして、クーと相談した結果、兵役法を取り下げた。
民には笑顔が戻った。





(,,゚Д゚)「ミルナ様、連れて来ました」

入っていいぞ、と聞いたギコは扉を開ける。
そこで立ち尽くしているのはミルナ。鋭い眼光でこの男を睨みつけていた。

( ゚д゚ )「おい、お前名前は?」

('A`)「カシャール国、モララーに使えておりましたドクオと申します」

( ゚д゚ )「それで……、弱小国のカシャールが何をしにきたのだ?」

('A`)「取引です」

ミルナの眼光に負けず、力強く立っているこの男。
度胸はある、と思ったミルナは小さく笑った。

( ゚д゚ )「ほほぅ。言ってみるがいい」

('A`)「私を、VIP国の民にしてください。その代わり、カシャール国最大の秘密を教えます」

この男も、ミルナに負けず劣らずの笑みを出す。
邪悪な笑みを。





それは、耳を塞ぎたくなる知らせであった。
VIPが、このカシャール国を攻め込んでいるという知らせ。
どうすればいいのか、わからなくなっていた。

(;・∀・)「くそッ!!ついに来たかVIPの奴らめ!!」

玉座で、自分の太ももに拳を当てる。
だが、悪い知らせはそれだけではなかった。

( ´_ゝ`)「それも、VIP国最大の武力を持ってのことだ」

(´<_` )「死ぬことは免れないな」

(;・∀・)「だが、このままじっとしていられるわけないではないか!!」

( ´_ゝ`)「わかってる。カシャール国の男女一組がいれば、この国は滅びることはないことを」

普段ふざけている兄者の口から、いつになく真剣な言葉が出る。
いや、兄者だけではない。弟者もそれは同じだった。

(´<_` )「あんたには色々世話になったからな。絶対に生き残らせてやるさ」

(;・∀・)「何を……言っている?」

( ´_ゝ`)「簡単なことだ。我らカシャールの人間は、あんたとクーさんを守る。それだけのことさ」

(´<_` )「ほら、こんなところで油を売っている暇は無い。俺たちは行くぞ」

王室から出る二人に対し、叫ぶ。
何を叫んだかはわからない。とにかく、力一杯叫んだ。
扉を開け、この部屋から出ようとするとき。二人は振り向いた。
僕と、クーを見ている。

( ´_ゝ`)「あんたといた時間、なかなか楽しかったぜ」

(´<_` )「絶対に、生き残れよ。そして、俺たちのことを忘れるな。そうすれば」

( ´_ゝ`)(´<_` )「「この国が滅ぶことはないからな」」

(;・∀・)「ま、待てよ……!!」

扉を開けよとしたが、開かない。
聞こえてくる釘を打つ音。この部屋は、塞がれていた。

( ;∀;)「くそおおおおおおおお!!!なんて無力なんだ、僕は!!」

クーが、優しく抱きついてきた。
彼らの死を、無駄にしてはいけない。
そう、何度も頭の中で木霊した。





('A`)「お二人さん、お久しぶり!!」

俺たちの目の前にいた男は、モララーの親友であった男。
そして、ここ数日この国から行方をくらましていた男だった。

( ´_ゝ`)「なぜ、VIP側にお前がいる?」

('A`)「ふっひゃっひゃっひゃ!!こんな小さい国なんて、いつ滅びるかわからないからなぁ!!
    VIPの民にしてもらったってことさ!!」

(´<_` )「なるほど。外道だな、お前は」

('A`)「なんとでも言え!!俺には、もう怖いものはないんだ!!」

ドクオの後ろに立っている、巨剣を背負った男。ギコがそうだな、と呟いた。

(,,゚Д゚)「だって、今から死ぬだもんな。怖いものなんて、なくなるもんな」

ドクオの頭が、飛び上がった。
呆然と吹き出る血の噴水を浴びている俺たちに、ギコはまた小さく呟く。
戦闘開始だ、と。





( ・∀・)「静かになったな……」

川 ゚ -゚)「そのようですね……」

なんとなく、その理由は気づいていた。
僕が守るべき民が、皆死んでしまったことを。
王が民に守られるなんて、なんともまぬけな話だ。

だから、彼らの想いを僕らは貫かなくてはいけない。
絶対に、死んではいけないのだ。

どんどんどんどん…………!!!!!!!!

次第に大きくなっていく足音。
まっすぐに、ここに向かって来ていた。

(;・∀・)「な、なんだ……!!ここがばれたのか!?」

川;゚ -゚)「に、逃げましょう!!モララー様!!」

どこに逃げればいいのだ。
そう言おうとしたとき、扉が破片をぶちまけた。
その先にいる男は、巨剣を持っている。
VIPのギコ。彼が、そこにいた。

(,,゚Д゚)「不老不死の花をよこせ」

確かに、はっきりとそう言った。決して知ることができないことを。
なぜこの男は知っているのか。

(;・∀・)「なぜ、お前がそのことを……」

(,,゚Д゚)「そんなことどうでもいい。お、それか。その花というのは」

視線は赤い花に向いていた。
僕はその花を握り、出せる声を出し叫んだ。

( ・∀・)「来るな!!この薬草は何千年に一つしか咲かない薬草だ!!
      今この国にある薬草はこれ一つ。僕の言いたいことがわかるか!?」

(,,゚Д゚)「……っち!!」

赤い花は、あのときと同じように妖しい光を撒き散らす。
その光に驚いたVIP軍は、どんどん後ろへ下がっていく。
ギコでさえも、足を前に進めることはできなかった。

( ・∀・)「貴様らが手に入れる前に…僕が…」

そのまま、花を口に運ぶ。だがそれは叶わなかった。
クーがその花を僕から奪い、食べてしまったのだ。

(;・∀・)「ク、クー!!」

川 ゚ -゚)「あなたが…永遠にこの世を生きる屍になるなんて…私には耐えられません…」

(;・∀・)「だがそれだと君が……!!」

川 ゚ -゚)「私のことはどうでもいいのです。モララー様さえ無事なら」

妖しい光が消え、ギコは前に進む。
顔は怒りで、先ほどまでとは形相が見事に変わっていた。

(,,#゚Д゚)「くそがああああああ!!!死ね!!」

ギコが巨剣を、クーのお腹に刺す。
お腹から剣を抜かれたクーは、地へ倒れ込んだ。

( ・∀・)「うそ…だろ……?」

どんどん血が流れ、肌の色が白くなっていく。
彼女は、死んでしまったのか。

(,,゚Д゚)「次は、お前だ」

巨剣が、僕に向く。
僕は、目を瞑った。死が怖くて。

( -∀-)「………ん?」


いつまで経ってもこない痛みに、目を開く。
そこには、僕を庇うようにクーが立っていた。


20070524204812.jpg



川 ゚ -゚)「モララー様を殺すのなら、私もあなたに対し、殺気を向けなくてはいけません」

(,,;゚Д゚)「な、なんだと……ゴルァ」

川 ゚ -゚)「では、行きます」

力が抜けているギコから、クーは巨剣を奪う。
そして、力の限りを持って、それを振り回した。

死んでいく人々。逃げ惑う人々。
次第にこの部屋から……、いや、この国から人がいなくなった。

( ;∀;)「……クー」

僕は、涙が止まらなかった。





………
……







この景色を何度みたのだろうか。
数えるのも面倒だし、思い出すのも面倒だ。
永遠に訪れる時に、朽ちない身体。
僕は、ずっとここにいた。


理由は簡単だ。
単なる暇つぶし、と言ってもいいのかもしれない。
永遠を手に入れたこの身体で見た出来事を、童話として話していた。
いつの時代も刺激を欲しがる人間に。


ほら、また来た。
扉を開いた人間は、目をまんまるにして僕を見ている。
黒コートに杖という、魔女に似せた格好に驚いているのだろうか。
『驚』という感情も十人十色で、それを見ているのは何千年経っても飽きることは無かった。


僕は、いつも刺激を求める人間に、最初はこう話す。
ようこそだお、と―――――。












この小説は2007年5月16日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者は◆I40z/j1jTU 氏
前編、後編の2部構成です



ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/27 19:24 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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