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( ^ω^)は童話を読むそうです 第一幕


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ





20070430165810.jpg



周りは瓦礫の山になりかけている民家。
その姿は滑稽でもはや家として機能しているとは思えない。
いや、実際にしていないのだろう。人が住んでいないのだから。
その瓦礫の民家の中心に、一つの大きい城が構えてあった。

その古城の中に人の気配はない。
いや、まだ城門を抜けたところにいるのだから断言するべきじゃないかもしれない。
城の中は荒れに荒れていた。
テーブル、イス、壁に掛けられている絵、グラス・・・全てが壊れ、朽ちており地に落ちていた。
この城で何があったのか。常識的に考えて戦争と認識するのが普通であろう。
それくらい酷い惨状であった。

一通り探索した後、二階へ上がる。
二階も同じように物という物が破壊しつくされていた。
しかし、一つだけ違う点があった。
何もされていない・・・綺麗な部屋があったのだ。
今までは部屋の扉も無残に壊されていたのにその部屋だけ。
その部屋だけ何事も無かったように存在していた。


――――――扉を開ける。
頭で理解した時には既に開けていた。無意識のうちに。
この部屋にはなにか魅せられるものがあるのだろうか。
そこには、老人がいた。


/ ,' 3「ほっほっほ、珍しいコトもあるもんじゃ」


老人は椅子に座っており、静かにこちらを向いていた。


/ ,' 3「客人なんて何年ぶりかのぅ…」


『あなたは――――――』


/ ,' 3「わしは・・・わしはこの城の主じゃ」


老人は続ける。


/ ,' 3「さて、君は何者なんじゃ?この城に踏み込むのだから相当な物好きなんじゃろう」


『私は、しがない探検家です』


/ ,' 3「しがない探検家か。まぁいいや。久しぶりに人が来てくれたのだから」


老人は椅子に座ったまま背伸びをすると大きな声で叫んだ。


/ ,' 3「お~~~い!客人に茶を出せ~~~~!」

扉が開く。
そこには美しい女性がいた。
髪は黒いことから東洋の女性なのだろうか。
その女性に私は目を奪われていた。


川 ゚ -゚)「………」


手にはコップが握られており、湯気がたっている。


『ご老人、この女性は――――?』


/ ,' 3「こいつか?こいつはクーといってな、わしの妻なんじゃ」


美しい。
私は初めて一目惚れというものをしていた。


『失礼ですが、ご老人の名前は?』


/ ,' 3「わしか?わしの名前は・・・なんじゃったかなぁ。
    しばらく名を呼んでもらってないからなぁ」


老人は頭を抱え、悩んでいる。


/ ,' 3「あぁそうじゃ。モララー。モララー・カシャールじゃ」


その名前を聞いて驚いた。
たしかその人物は、その主の城は・・・


『何十年前かにVIP軍に滅ぼされていたはず』


そうだ。たしかにそうだ。
あのVIP軍が全勢力をもって滅ぼし、地図から消された小さな国だ。
あのVIPがそこまでして滅ぼしたのだから世界中は驚き、その国に同情した。
しかし、なぜそこまでして滅ぼしたのか世界は知らなかった。VIP以外。
私はそんなところに来てしまったのか。


/ ,' 3「そうじゃ。あっというまの出来事じゃった」


老人は小さな、掻き消されるような声で喋る。
その眼は彼方をみているようであった。


/ ,' 3「この国には、不老不死になれるという魔法の薬草があった」


そこからの老人の話はこうであった。


不老不死になれるという魔法の薬草。
この滅ぼされた国の最重要機密であったその薬草。
当然民はその薬草の存在を知らなく、城にいる一握りの王族しか知り得ないことであった。
しかしある日、その情報が漏れる。よりによってあのVIP国に。
VIP国とはこの世界において最強であり、事実上全ての国を統括していた。
そのVIP国が全勢力を持ってこの国に攻めてきたのだ。魔法の薬草のために。
日が落ちるまでには制圧され、残るは城のみとなった。
VIP軍は城に潜入する。そこで彼等が眼をしたのは魔法の薬草を持ったこの国の王であった。
王は出せる声を全て出し、こう叫んだ。


『この薬草は何千年に一つしか咲かない薬草だ。今この国にある薬草はこれ一つ。私の言いたいことがわかるか?』


兵士はその薬草の前に進むことができなかった。
魔法の薬草は輝きを放ち、来る者を拒んでいた。


『貴様らが手に入れる前に…私が…』


王が口にしようとしたとき、妻…女王が草を奪い、それを食べた。


『お…お前…!!!』


『あなたが…永遠にこの世を生きる屍になるなんて…私には耐えられません…』


『だがそれだとお前が……!!』


『私のことはどうでもいいのです。あなたさえ無事なら』


その女王は不老不死になった。
そこからは鬼神の如く活躍し、VIP軍を壊滅寸前に持ち込んだ。
何をしても死なない。剣で切り裂いても、矢で打ち抜いても。
たちまち回復し、肌も元に戻り、内蔵の損傷も全てがもとにもどった。
その姿を見たVIP軍は大層驚き、自国へ逃げ帰っていった。
それからしばらくして、女王はたちまち感情を失くしていった。
不老不死と引き換える代償が感情であったのだ。


/ ,' 3「その女王というのが・・・こいつじゃ」


川 ゚ -゚)「………」


美しい。
この美貌を何十年何百年、いや何千年保てるというのか。
なんて素晴らしいのだ。


/ ,' 3「あともう少しで・・・不老不死の薬草が咲く。
    わしも不老不死になってこいつと永遠を供にするつもりじゃ」


『なぜ、そのことを私に?』


/ ,' 3「お前が・・・若い頃の私に似ているからかもしれない」


『……』


私は、落ちている錆びた剣を手にした。


/ ,' 3「…どうした?」


『私が、私がこの女性と永遠を過ごします』


/ ,' 3「なにを…言っておる?」


『そのまんまです』


剣を掲げ、そのまま振り下ろす。
老人は頭から裂かれ、いや、砕かれ死んだ。


『・・・・・・・・・』


その部屋にある苗木をみる。
その苗木は老人の血が染込み、咲いた。
血のように綺麗な赤い花であった。

『――――――――これが…』


その花を切り、口にする。


『――――――――ッ!!??』


身体が熱い。
蒸発してしまいそうなくらい熱かった。
しかし、確信した。
私は不老不死になれたことを。


部屋の隅にいる女性、クーに対し喋る。


( ・∀・)「さぁ、永遠を供にしようじゃないか」

クーは一筋の涙を流していた。無表情で。
大丈夫、そのうちこの感情も無くなる。
それまでの我慢だ。
クーの手をとり、大広間へ行く。
踊るために。


( ・∀・)「なんて…なんて美しいのだあなたは」


川 ゚ -゚)「………」


二人は今日も踊っている。
明日も、明後日も、一週間後も、一ヵ月後も、一年後も、数十年後も。
永遠に。





この小説は2007年3月25日から2007年3月26日にかけてニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:mX0W+3KF0 氏(初期ID)

続きはこちらです

この作品のサイドストーリーはこちら



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[ 2009/12/27 19:04 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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