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( ^ω^)ξ ゚⊿゚)ξブーンとツンは夫婦のようです 第4話


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ






1_20091227101348.jpg



(;´・ω・`)「……えっ?」

ξ ゚⊿゚)ξ「……」

(;´・ω・`)「いや、それは……その……」

 普段は冷静で、とても聞き取りやすい言葉を使う先生が、どもり口調になる。

ξ ゚⊿゚)ξ「昨日、ブーンから聞きました……」

(;´・ω・`)「えっ……あっ……」

 先生が見て取れる様に慌て始めたのがわかった。
 額に浮き出た汗を仕切りにハンカチで拭いながら、視線を泳がせ始める。

 そして……。


(;´・ω・`)「……」

 上着の内ポケットから何やら四角い箱の様な物を取り出す。
 そこから飛び出している"一本"を口元まで運び、そしてそれを、くわえる。

(;´・ω・`)「……」

ξ;゚⊿゚)ξ「あっ!先生!?」


『カチッ』

 その音がしてから程無く、先生の口元から、白い煙が浮かび上がる。
 ツンとくる、独特な匂いが鼻を突く。

从;'ー'从「はわわー!お客様ー!」

 それを発見した女性従業員が、慌ててこちらの方へと駆け寄って来る。


从;'ー'从「あのー、こちらは禁煙席になっておりましてー……」

(;´・ω・`)「……アッー!」

 先生は何度も
 『すみません、すみません』
 と頭を下げる。
 そして、従業員が用意した灰皿の上へ、乱暴に煙草の火元を押し付ける。
 細長い煙が少し立ってから、完全に火が消える。

从;'ー'从「喫煙席はすぐにご用意出来ますがー」

(;´・ω・`)「いえ、大丈夫です!本当に申し訳ありません!」

从;'ー'从「はぁ……」

 ご厚意も虚しく、灰皿を手に持ったまま、元いた場所へと戻って行く従業員。
 その途中、一瞬こちらをチラリと振り返った時に、私と目が合う。
 それがあまりにも気まずく、流れる様にして再び先生の方へと視線を戻す。

(;´・ω・`)「……」

 先生の目は、私の方へと向けられてはいなかった。
 只、視線を落とし、困った顔をしながら足元を見つめている。

(;´・ω・`)「それで……ブーン……君はなんて?」


……?

 私に向かって話しかけているのだろうか?
 しかし依然、視線は足元に移したまま。

……先生?


ξ ゚⊿゚)ξ「いえ……只、事故が原因で……恐らく、自動車の」

(;´・ω・`)「うん……」

 二度、三度とハンカチで額を拭う。
 しかし、何度もその額に浮き上がってくる汗からは、動揺が見られる。


ξ ゚⊿゚)ξ「だから、車を見ると少しだけ頭が痛くなったり……」

(;´・ω・`)「うん……うん……」

ξ ゚⊿゚)ξ「……するんでしょうか?」

(;´・ω・`)「うん……うん?」


 先生の目から発する視線が、やっと私の元へと移動する。
 そして、私の目をジッと見つめ、次の言葉を待つ。


(;´・ω・`)「……」

ξ ゚⊿゚)ξ「……」


 一瞬だけ流れる、沈黙。

(;´・ω・`)「……他には?」

ξ ゚⊿゚)ξ「……?いえ、他には特に。それで私の記憶の方は、戻るのかな?と思いまして先生に……」


……あれ?

……話が噛み合って、無い?


(;´・ω・`)「……あぁ」

(;´・ω・`)「それが……ツンさんが記憶喪失になった原因なんだ」


 私と先生との間に出来た、会話のほつれ。
 それを取り繕う様にして出てきた、先生の言葉。
 その言葉に、疑問を持つ。
 直感的に、わかる。

……ショボン先生は、何かを隠している?


ξ ゚⊿゚)ξ「あの……先生?」

从'ー'从「お待たせしましたー!」

 タイミングを見計らったかの様に現れた従業員。
 その手には、先程、注文したパスタを二つ乗せた、銀色に輝くオボンが一枚。

从'ー'从「ベーコンのペペロンチーノご注文のお客様ー」

(;´・ω・`)「あ、はい!僕です!」

 小さく手を挙げた先生の目の前に、注文していた料理のお皿が置かれる。

从'ー'从「海賊風の和風パスタのお客様ー」

 そして、私の目の前にも料理が出される。
 自分の注文した、パスタだ。

(;´・ω・`)「さぁ、冷めない内に食べようか」

ξ ゚⊿゚)ξ「……」

(;´・ω・`)「……」

 私が食べ始めるのを少しだけ待った後、それが無駄だと悟ったのだろうか。
 先生が小さな声で
 『頂きます』
 と呟いてから、目の前の料理に手を付け始める。
 皿から口へ、口から皿へと繰り返し行われる、フォークの反復運動。
 その行為を、只、黙って見つめる。
 先生の皿が半分程、空いた後に、私も自分の料理に手を付ける。


……何を隠しているの?





从'ー'从「ありがとうございましたー!」

 会計を済ませて、女性従業員の丁寧な対応を背中いっぱいに受けながら、自動ドアを抜けて店の外へと出る。
 帰り際、先程まで腰を降ろしていた席のテーブルの上に、飲みかけのコーヒーカップがポツンと置いてあるのが見えた。
 店の外では、太陽が真上からサンサンと地面を照らしていた。

 駐車場に停めてあった車の助手席へと乗り込み、先生が運転席へと乗り込むと、少ししてから車が動き始める。

 走り出した車。
 窓に映し出される、人や街並み、そして自分の顔。
 それらのどれもが、遠い世界の様に感じてしまった。


………
……



(´・ω・`)「……着きましたよ」

 その声と共に、再び窓に映る景色を確認する。
 車は、自分が住むマンションの前に停車していた。
 それを確認してから私は、助手席側のドアを開ける。
 足元には、当然の様に用意されているコンクリート舗装の地面。
 転ばない様に、ゆっくりと足を付ける。

(´・ω・`)「ツンさん?」

 閉める直前、開かれたドア越しに、先生が私の名前を呼び掛ける。

ξ ゚⊿゚)ξ「……はい」

(´・ω・`)「君は記憶喪失になってしまった原因を知って、かなり困惑していると思う。
      ……何かあったら、いつでも僕を頼ってくれても構わないからね」

ξ ゚⊿゚)ξ「……はい」

 短く、感情の込もりもない、それだけの言葉を返してから、助手席側のドアをバタンと音を立てて閉める。

 ドアによって隔たりが出来たかと思えば、今度は先生の操作によって助手席側の窓が開いて行く。

(´・ω・`)「……それじゃあ」

ξ ゚⊿゚)ξ「……先生?」

(´・ω・`)「……」

 元の位置に戻ろうと閉まりかけていた窓が動きを止めて、先生がこちらの方をジッと見つめる。


ξ ゚⊿゚)ξ「最後に……一つだけ良いですか?」

(´・ω・`)「あぁ、なんだい?」

 今度は、ちゃんと私の方へと目を向けてくれている先生。
 そしてそのまま、窓越しに問掛けてみる。

ξ ゚⊿゚)ξ「私の……」

ξ ゚⊿゚)ξ「私の記憶喪失は、本当に事故が原因なんでしょうか?」

(´・ω・`)「えぇ、残念ながら……それが事実です」


……即答だった。

 まるで、予め答えを用意してあったかの様に……。
 先程とは違って、冷静な表情で、汗一つかかずに……。


 先生を乗せた車が、私の目の前から遠ざかって行く。
 グングンと、前へと進んで行き、曲がり角を曲がって、やがて見えなくなる。

 一つ、冷たい風が、私の身体を通り抜けて行く。
 季節の変わり目を感じる、とても冷たい風。
 それに身震いで答えてから、鍵を開けて家の中へと入って行く。

ξ ゚⊿゚)ξ「……ただいま」

 部屋に入ってから、そう呟いてみる。
 勿論、返事など返って来るはずも無い。
 中には誰もおらず、私が家を出た時となんら変わってはいなかった。
 しかし、何処か寂しさが漂っている気がする。

ξ ゚⊿゚)ξ「……」

 そして、当たり前の様に私は、ソファーへと腰を降ろす。

……いつも、このソファーに座っている気がするな。

 まだ、この生活を始めて三日目だけど……。
 いつも、いつも、家へと帰って来て、部屋の中に入ると、心の何処かに寂しさを感じ……。

……このソファーへと腰を降ろす。

ξ ゚⊿゚)ξ「……」

 何気無く、ソファーの表面に貼ってある外革を撫でてみると、優しい感触が、私の掌に残る。

ξ ゚⊿゚)ξ「うりゃっ!」

 プニプニと人指し指で何回か突いてみると、それを押し返そうとする弾力に心地好さを感じる。

ξ ゚⊿゚)ξ「……ハァ」


 何度かそれを繰り返した後、ソファーを突くのを止めて、背もたれへと深く寄しかかる。

 ショボン先生の、あの動揺の仕方。


……あれは、あまりにも異常だった。

……浮き出る汗で額を湿らせ。

……それを幾度と無く、ハンカチで拭い取る。

……私の目を見ることも無く。

……何かを隠しているのは、明白だった。


……先生は、何かを隠している。

……いや、先生だけじゃない。

……ブーンも、きっと。


 自分が、疑心暗鬼になっているのがわかる。
 信頼出来る先生を疑い、私へと示された厚情を邪険に扱う。
 そして、最も信じなければならないブーンをも、疑ってしまう自分がいる。
 そんな自分に気付き、自然と自己嫌悪に陥ってしまう。

 リモコンを手に取ると、電源ボタンを押し、適当にチャンネルを操作する。
 ブラウン管からは、きっとテレビ欄通りの番組が映し出されているのだろう。

 芸人が馬鹿笑いしているバラエティー。
 ドロドロの修羅場が繰り広げられている昼ドラ。
 今日あった出来事を、世間の人々に正確に伝えようとキャスターが奮闘するニュース番組。
 見たことも無い、再放送のドラマ……。
 それらの全てが、今の自分には、酷く滑稽に映った。


……いや、本当に滑稽なのは自分の心なのかもしれない。



………

……





………ン。

……ツン。


( ^ω^)「……ツン?」

ξ ゚⊿゚)ξ「……えっ!?」


 不意に私の名前を呼ぶ声が聞こえる。

……ブーン?

……仕事は?

 今、いるはずの無い人の声に、思わず心臓が縮み上がってしまう。


ξ ゚⊿゚)ξ「……ブーン?」

( ^ω^)「電気も付けずに、どうしたんだお?」

ξ ゚⊿゚)ξ「……電気?」

『パチッ』

 その音と共に天井から光が照らされ、薄暗く、見えずらかったブーンの顔がハッキリと見える様になる。

ξ ゚⊿゚)ξ「……えっ!?今、何時!?」

( ^ω^)「おっ?今は……夕方の6時半だお?」

 役割を果たせずに、ぶらりと垂れ下がったまま、開かれたカーテン。
 ガラス一枚を隔てた外の景色は、記憶にある太陽の光では無く、闇の広がる夜の世界だった。

ξ;゚⊿゚)ξ「あっ!ゴメンね!?ボーっとしてたら……気付いたら夜で……その……」

( ^ω^)「……」

 そこからは、何故か言葉が出てこなかった。
 私の目をジッと見つめる、ブーンの瞳。

……私は一体、誰に、何を言い訳しているのだろう。

 ショボン先生が家に来て、お昼御飯を食べて、家に帰って来て。

……気付いたら、夜になっていて。

ξ:゚⊿゚)ξ「本当にごめんね?今、すぐに晩御飯の準備……」

( ^ω^)「ツン、一緒に来るお」

ξ ゚⊿゚)ξ「えっ?」

 そう言ってブーンは、私に優しく微笑みかける。
 そして私の腕をソッと掴んでから、今、通って来たばかりの玄関へと向かって歩いて行く。

ξ;゚⊿゚)ξ「ちょっと、ブーン!?」

 そんな私の問掛けにも
 『良いから』
 と一言だけ返し、構わず前へと進んで行く。
 鞄が握られている右手を器用に使って玄関の扉を開き、そのまま私とブーンの二人は外へと出る。

( ^ω^)「さあ、乗るお」

 私の目線の先には、マンションの前に停車しているブーンの車。

ξ ゚⊿゚)ξ「乗るって……こんな時間に何処に行くの?」

( ^ω^)「良いから乗るお」

ξ ゚⊿゚)ξ「……」

 外食でもするのかなぁ?なんて思いながらも、私は目の前で開かれたドアから助手席へと乗り込む。


 ブーンが運転席へと乗り込み、エンジンキーを回す音が聞こえてくる。
 アクセルを踏み込み、走り出した車は、街方面とは逆の方向へと進んで行く。

ξ ゚⊿゚)ξ「……ねぇ、ブーン。何処に行くの?」

( ^ω^)「着けばわかるお」

ξ ゚⊿゚)ξ「……そう」


……着けばわかる。

……着けばわかる。

……着けば、わかる。


 薄暗く、街灯も見当たらない道を、只、進んで行く。
 何も知らない、私を運んで……。


………
……



 車を走らせること約二時間。
 なんの前ぶれも無く、ゆっくりと減速して行き、やがて車が停車する。
 キーを回してエンジンを止めると、ラジオから聞こえていたリスナーの声がピタリと止まる。
 その代わりに辺りを、静寂が包み込む。

『ザァー……ッ』

『ザァーッ』

 そこに覆い被さる様にして、耳へと流れ込んでくる、不規則な音。
 まるで、さざ波の様な音。
 砂と塩とが混ざり合った、海水の香り。
 窓越しから覗くその景色は、暗くてよく見えないが、確かにそこから見えるのは海だった。

……確かに、海だ。

 でも、こんな所に連れて来て一体、なんになるのだろう。
 私が今、求めているのは海の景色なんかじゃ無い。


( ^ω^)「……ツン」

 短く、聞こえる様に私の名前を呼ぶ、ブーンの声。

……何?

 決して口には出さずに、心の中で、そう返事をするだけ。

( ^ω^)「……」

 再び、窓の外へと意識を向ける。
 波立つ海面さえも暗闇で支配されている外の世界では、人の確認などは全く出来ない。

( ^ω^)「……ツン」

 私の名前を呼ぶ声がする。

 二度目の呼び掛けにも答えずにいると、ブーンが後部座席へと身を乗り出す。
 そこに置いてあった自分の鞄を手に掴んで、自らの膝の上へ置く。
 閉じられていたチャックが
 『ジジジ……』
 と音を立てて開かれる。
 そして、そのまま鞄の中に手を忍ばせて、何やらゴソゴソと漁り始めた。

( ^ω^)「……」

 その動きがピタリと止まったかと思うと、ブーンはいつもと変わらない、ニコやかな笑顔を私の方へと向ける。

ξ ゚⊿゚)ξ「……」

 向けられているのがわかるだけで、私は決して目を合わせようとは、しない。

 ブーンが鞄の中から手を引くと、その掌に握られていたのは、何やら四角い箱の様な物。
 店でショボン先生が内ポケットから取り出した煙草の様な長方形では無く、綺麗な正方形の箱。

 その取り出した箱を今度は、鞄の上に置くと、左手で下部分を支え、右手で上部分を持ち上げ、ゆっくりと開いて行く。

( ^ω^)「……」

 もう一度だけ、こちらに微笑みかける。

 ブーンは再び、その開かれた箱に視線を戻すと、その中にある"何か"を指で掴み上げる。

 先程、箱を開けた時よりも数段、ゆっくりと、丁寧に。


( ^ω^)「ツン」

……三度目の呼び掛け。

 はっきりと聞こえる、私の名前。

……ツン。

 何故だろう。
 今は、名前を呼ばれただけでも嫌な気分になる。

……いや。

……何故か、なんてわかってる。

 記憶喪失になってから、何度も、何度も……。
 幾度と無く、その名前を呼ばれた。

 初めて私のことを
 『ツン』
 と教えてくれたのは、ブーンだった。
 そう、呼んでくれたのは、ブーンだった。


『ツンは君の名前だお』


 真っ白な、空白の記憶を埋めて行く、周りの人々。
 その影で蠢く、昔の記憶。

……いや、真の記憶。

……もう、嫌だ。

 ここ数日のことを考えると、その気持ちでいっぱいだった。
 色々な人に振り回され、悩むことが多くなった。
 自然と溜め息ばかりが、増えて行った。

 自分のことなのに、自分のことが、わからない。
 それが、惨めで、悔しくて、考えても、考えても、答えが見えてこなくて……。
 真っ暗で、光の見えないトンネルを、ひたすら走る……。
 周りは、正しい道を照らす訳でも無く、只、邪魔ばかり……。
 助けを乞うことも出来ずに、一人で……。

……なんで。


ξ;⊿:)ξ「……」


……声を殺して、泣いた。

……車内でうつ向き、息を堪えながら、震えた。

 ブーンに聞きたいことが、たくさんある。
 話したいことだって、山ほどある。

『良いから乗るお』

『着けばわかるお』

 そんな短く、単調な言葉なんかよりも……。
 長くて、もっと意味のある言葉を聞きたい。
 顔と顔とを向き合わせて、例えつまらない話しでも二人で笑い合いたい。


……一緒にいたい。

……触れ合いたい。

……なのに、なんで?


ξ;⊿;)ξ「なんで……なのよ……」


 私の気持ちとは裏腹に、皆は隠し事ばかりして、私の話も聞いてくれずに。
 真実を"うやむや"にして、語ろうとはしない。
 私のことなのに、私のことを、何も教えてくれない。


……ねぇ、ブーン?

……私は今、アナタの横で泣いているの。

……心の中で、嘆いてるの。

……気付いてよ。

……気付いたのなら、抱き締めてよ。

……ねぇ、ブーン。



( ^ω^)「ツン……」


……もう止めて。

……もう、止めて。

 ブーンは、そう呟いた後に、左腕を私が座る助手席の方まで目一杯にまで伸ばす。
 ブーンの暖かな掌が、私の左手を掴んで、運転席側へと優しく寄せる。
 少し無理な体勢となったが自然と、私とブーンの身体が向き合う状態になる。
 握られた左手が、胸辺りまで持ち上げられる。
 ブーンの右手がソッと、私の左手へと近付く。

……そして。

 左手の薬指に、何か硬い感触の物が通って行く。
 冷たく、金属の様な物。
 涙で滲んだ瞳で、それを確認する。


ξ ;⊿;)ξ「……」


……これは、指輪?


( ^ω^)「……ぺリドット」

ξ ;⊿;)ξ「……?」


……ぺリドット。

 ブーンは、確かにそう呟いた。


( ^ω^)「ツンの誕生日を覚えてるかお?」

ξ ;⊿;)ξ「……8月……22日……」


 私は、涙でかすれた声で答える。

( ^ω^)「そう、8月22日。その日が、ツンの誕生日だお」


 ブーンに教えてもらった、私の誕生日。

……8月22日。

( ^ω^)「このペリドットは、8月の誕生石……つまり、ツンの誕生石だお」


ξ ;⊿;)ξ「私……の?」

( ^ω^)「そうだお」


( ^ω^)「良く見てみるお」

 そう言ってブーンは、指輪のはめられている手を窓の近くまで寄せる。
 外から僅かに照らされる月の光を頼りに、指輪に埋め込まれた宝石をじっくりと眺めてみる。

ξ ;⊿;)ξ「……綺麗」

 月の光によって反射された光が、ペリドットを薄く、明るい緑色へと輝かせる。

2_20091227101348.jpg



( ^ω^)「ペリドットの石言葉は
      『夫婦の幸福』」

ξ ;⊿;)ξ「夫婦の幸福……」

( ^ω^)「僕達二人には、ピッタリの言葉だお」

……素敵。

 一瞬だけ、宝石が光を放った気がした。


( ^ω^)「……ごめんお」

ξ ;⊿;)ξ「えっ?」

( ^ω^)「泣かせちゃって……本当にごめんお」

 ブーンの指が、私の目元から頬へと流れていた涙をすくい上げる。

( ^ω^)「なんか辛い思いをさせちゃったかお?寂しかったのかお?」

ξ う⊿<)ξ「うっ……」

 右手で目元を擦る。

ξ ゚ ー゚)ξ「……ブーン?」

( ^ω^)「おっ?」

ξ*゚⊿゚)ξ「ブーン!」

( *^ω^)「おっおーっ!」

 ブーンの首に手を回して、頬を寄せる。
 それに応える様に、ブーンも私の身体をギュッと抱き締めてくれる。


( *^ω^)「アナタは、ブーンを一生愛することを誓いますかお?」

ξ*゚⊿゚)ξ「えっ?」


 ブーンが突然、耳元で囁いた言葉。
 それは、神父さんの専売特許だったはずだ。
 それが不意で、おかしくて、思わず笑みが溢れてしまう。

ξ*゚⊿゚)ξ「ぇえーっ!?どーしよっかなー」

(;^ω^)「おっ!?そんな、酷いお!」


 少し意地悪を言った後、ブーンの唇に、私の唇を重ねる。


ξ*゚ ー゚)ξ「……誓います」

( *^ω^)「……順番が逆だお。誓った後にキッスだお」


ξ*゚⊿゚)ξ「あっ!そっか」


 二人で顔と顔を合わせて、笑い合う。


……聞きたいことが、たくさんある。

……話したいことだって、山ほどある。

でも、今は……。


ξ*゚⊿゚)ξ「アナタは、ツンを一生愛し続けることを誓いますか?」

( *^ω^)「神様に誓うお」

ξ*゚⊿゚)ξ「それでは、誓いのキスを」

( *^ω^)「おーっおっ!照れるお!」

ξ*゚ ー゚)ξ「ふふっ」



……何度も、何度も重なる唇。

……月明かりに見つめられながら。

……心の中で呟く。


……大好きだよ、ブーン。





この小説は2007年12月29日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者は◆KE5IbiKkzw 氏

第5話はまたーり待ちましょう



ご意見等あれば米欄にお願いします


[ 2009/12/27 10:15 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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