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( ^ω^)季節を旅する文猫冒険記のようです 最終章 そのに

   
はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ

諸注意 このお話には房津チックな表現、キャラ設定が使用されております




ミ,,゚Д゚彡「未開の地?」

(   ^^)「ええ」

そういえば、いつだったかしぃが言っていた気がする、そんな場所が世界にはあるのだと。
未開とはいっても流石にだれも行った事がない、と言う訳ではないらしいのだが、
山さんに詳しい話を聞いたところ、そこは例の7x海流のもっとも激しい海に位置する孤島。

常にものっそい風が吹き、海はずっと荒れているので仮に到着しても船を泊めておく事も難しく。
もし行く場合、それこそ二度と戻らなくてもいい、くらいの気合で挑まなきゃいけない。

それは凄いな、と感心していると山さんは「行ってみますか?」こともなげに言った。
いやあ、いくら何でもそれは困る、まだ色々と行ってみたい所だってあるのだから。

まあ流石に冗談でいってるんだろう、そう思って、適当に笑い話にするつもりだったけど。

どうやら、山さんは本気で言っているようだった。


(   ^^)「それはあくまで、海路を選んだ場合の話です、他の手段をとれば行き来も可能でしょう」

ミ,,゚Д゚彡「他の手段か……」

(*゚∀゚)「ふむ」

川 ゚ -゚)「なるほどねぇ」

(;´・ω・`)「まさか……」


そう言うと、何だか皆そろって僕の方を見た。


( ^ω^)「…………」





(;^ω^)「……え、僕?」



1_20091227000101.jpg


 
僕は乗り物じゃないぞ、とか抗議はしてみたが、怖そうだというショボの賛同(?)しか得られず。
結局、そこの近くまではズメイ号で海を行き、途中から僕がみんなを乗せて空路をとる事になった。

だが普通に心配なことはいくつかある。例えば時間制限。
実を言うと、あんまり長い時間は変身後の姿を保てないというか、飛んでいられない。

なんせ、あんな大きな体を浮き上がらせる程の風力だ、ただでさえ地味な重労働なのだ。
だと言うのに、皆を乗せて、更に強風のなかを飛ぶとあっては、多少の不安がのこる。


(;^ω^)「だいたい、帰りはどうするんだお」

ミ,,゚Д゚彡「狼煙をあげる、とか」

(;´・ω・`)(遭難者みたい……)

川 ゚ -゚)「大丈夫、こんな事もあろうかと用意しておいたよ」

( ^ω^)「……これは?」

クーが取り出したのは、四角い箱、そして中央には赤いボタンがついていて、
大きな文字で押すな、と書かれ、ついでにボタンにはドクロマークが描かれている。


そんな、何この自爆スイッチ的な物が二つ、一つは山さんへと手渡された。


川 ゚ -゚)「それを押すと、片方が自爆する仕組みになっている」

ミ;゚Д゚彡「ひぃ!」

物騒すぎるそれは冗談にして、実際は風のうわさを応用した物らしい。
という訳で、僕らはさっそくその未開の地…正式な島の名はなく、
かつてそこからやって来た、という人が伝えた、ナギ渓谷、とやらを目指した。


時季は白季も後半にして、蒼季の日差しを感じはじめた、潮風がもっとも気持ちよい時季だ。
そうして流れる船に揺られることしばらく、言ってる側から蒼季に入り、汗ばむ予感を感じさせる、

が。

急な海流をすすむにつれて、段々と雲行きが怪しくなってきた。
さいわい雨模様という訳ではないが、ずっとぶあつい雲がかかっていて薄暗い。

そんな怪しい雰囲気の海を進んでいくと、やがて遠くに光明がさした。
思わずなんだあれ、と一同そろって目を見開く。

なんせ灰色の雲がつづく空の向こうに、ぽっかり穴が開いて、青空が顔を覗かせているのだから。



               最終章 風と共に歩むもの

              おまけ そのに 『 風の谷 』



ミ;゚Д゚彡「す、すっげえー……」

(*゚∀゚)「噂に聞くだけはあるなー」

甲板にて身を乗り出し、わいのわいのと感心する僕らをよそに、
なんだか慌しい様子で山さんが駆け寄ると、危ないから中へ入るよう促した。

(  ;^^)「オワタ君、黒石の点火を」

\(^o^)/「準備オワタ」

(;^ω^)「どうしたんだお?」

(  ;^^)「そろそろ風域圏に入りますので、少し…いや、かなり海が荒れるんです」

言われてみれば、さっきより風が強くなってきている。見上げれば帆だってパンパンだし。
とかぼんやり見てると、帆がたたまれ、代わりに煙突から煙がもくもく立ち昇り始める。

これは何だか危なそうだ、早いところ退散しようと船内へと戻ろうとした時、


『――――ぁ―-』


(;^ω^)「お?」

気のせいだろうか、今、誰かが。

川 ゚ -゚)「どうかしたか?」

( ^ω^)「いや……」

何となく、遠くに見えるあの青空を見据えた。
晴れやかな景色、だけど、何となく。

本当に何となくだけど、物悲しい気分にさせる風だった。

それから、荒れ始めた海が船をぐらぐら揺らして、ショボが部屋の隅で震えだす頃、
オワタ君がが到着しましたと告げ、僕らはぞろぞろ甲板へと向かった。

外へ出ると、吹きすさぶ風に驚きすこしばかり身がよろける。

しかし、それより何より驚くべきは、目の前にそびえ立つ断崖絶壁の岩肌だ、
長い節をかけて海に削られたのだろう、半円を描くその崖は、遥か上にまで続いている。

(  ;^^)「ここが一番、風と海流が穏やかな場所なんです」

ミ;゚Д゚彡「これで?」

ぐらぐら揺れる船の上、たまに水しぶきが舞ってくる中で言われても困る。
しかも、それはつまり、僕にこの絶壁を飛び越えろ、と言っている訳で……。


(*゚∀゚)「がんばれ」

ミ,,゚Д゚彡「お前ならできるさ」

川 ゚ -゚)「信じてるよ」

(´;ω;`)「僕やっぱ残ってようかな……」


ちくしょう……人事だと思って……。
大体、自分らも危険だというに。


(;^ω^)「はあ……しょうがない、じゃあ…しっかり捕まっててくれお?」


「変身!!」


空我のポーズで魔法の言葉を唱えれば、巻き起こるは白い風、更に白い羽が舞う。
二本の足でぐっと踏みしめると、僕の爪が甲板に大きな穴を開けた。

\(;^o^)/「!」

(;^ω^)『ぐおおん』(あ、ごめん)

(   ^^)「……素晴らしい」

けど、何故か山さんはあまり気にした様子もなく、僕をぼんやり眺めていた。
不思議に思っていると、クーが前に僕に話したことを思い出した。

確か、山さんとクーと知り合ったのは、なる獣の研究をしていた山さんが、
どこからか僕の噂を聞きつけ、会いに行ったのがきっかけだったそうな。

少し、照れくさい。


(  ;^^)「はっ……で、では、お気をつけて!」

(;´・ω・`)「い、いってらっしゃいー」


ミ,,゚Д゚彡「よっしゃ!! 行こうぜ!!」

( ^ω^)『ォ、オオオオオオオオ!!!!』

僕の雄叫びと、出立ちの時を告げる声が交わり、そして。



2_20091227000101.jpg

【 僕は翼をおもいきり広げると、力強く羽ばたいた。 】



一度目で体がふわりと浮き上がり、二度目で一気に空へと舞い上がった。
すると背後から、楽しそうに舞い上がった声が響く。

いいけど、あまり油断して落っこちたりしないで欲しいものだ。


(;^ω^)(さて、と……)

垂直に崖の上をめざすのが一番早いけど、それをしたら皆は耐え切れないだろう。
なので、崖沿いを斜めに飛ぶことにしたのだけど、想像以上に風が強い。

上昇していく体を、叩きつけるような横風が邪魔をする。

僕には大した問題にならないが、背中に居る三人はべつだ。必死な雰囲気がつたわってくる。
少し急いだ方がいいかもしれない、二度、三度、力をこめて羽ばたいた。

本当は声をかけたい所だけど、いまの僕の声は人に届かないから困り物だ。
そして、そう思いながら首だけ振り返ると。


ミ;゚Д゚彡「うわあ~~~~~~」


川;゚ -゚)「おお、フサ君が飛んだ」

(;*゚∀゚)「おま、何やってんだ!!」

ミ;゚Д゚彡「落ちてるー!!」アワワワ

(;゚ω゚)(言ってる側から!?)

とか、色々ありながらも上天に広がる青空をめざし、やがて頂上が見えてきた。
やれやれ。ほっとしながらも尚、気をひきしめ背中の腕に力をこめる。


そして、景色が一気に開けた。


(;^ω^)(お…)

広がるのは、遮るもの無くどこまでも続く大草原。

吹く風が、背の高い草葉に波をつくる姿は地上の海か。
雲ひとつない青空と、その下にある緑のコントラスト。

そして何より、何もない。平坦な大地には似たような草葉が茂るばかり。
色々な物を見てきたつもりだけど、こんなにも壮大な景色は見たことがない。

ああ、こんな所を飛んだり跳ねたりしたら、気持ちよさそうだなぁ。

思いつつ、ゆっくりと降下、柔らかな草を踏みしめながら大地に足をつける、
と、同時に僕の変身が解け、3人分の重量がそのまま圧し掛かってきた。

(li ω )「ぐえっ!!」

(*゚∀゚)「ご苦労さん」

川 ゚ -゚)「大丈夫か?」

( ;ω;)「とりあえず退いてくれお……」

ミ;゚Д-彡「しっかし、なんもねぇな……」

川 ゚ -゚)「あっちに山ならあるよ」

こうして、僕らはひとまず強風の中を歩き出した。

最初のうちは、景色もいいし、ちょっとくらい風が強くてもとか思っていたけれど、
いざこうして歩いていると、体温は奪われ、更には向かい風で体力を奪われるという苦行となった。

これは、早めに風をしのげる場所を見つけないと、不味い事になるかもしれない。
時間がたつに連れ、そんな不安がふつふつと沸いてきて、自然と僕らの足を急がせる。

だが、歩けど歩けど、遥か彼方に見える山くらいしか目立った物は見当たらない。
それに、ついさっき気付いたけど、生物の気配が見当たらない。少し弱気になってきた。


(;^ω^)(これは……もう駄目かもわからんね)

もう一度変身して、空から探すというのも考えたが、この風だ。
今の体力で、どこまで飛び続けられるかも分からない。

そんな時、クーが向かう前方に何かを見つけた。


川 ゚ -゚)「見ろ」

ミ;゚Д゚彡「何だあれ……」

指さす先にあるのは、草原を分断するように引かれた茶色い線だった。
しかも馬鹿に長い、およそ人が引いたとは思えぬ程の大きさと長さだった。

(*゚∀゚)「…いや、あれは…」

気になって近づくことしばらく。

その茶色の線の正体は、文字通り、草原を分断する巨大な崖だった。
落っこちないよう注意しながら、おそるおそる覗き込むが、下がまるで見えない。
近づいた拍子に落ちた石ころは壁面を数度はねかえり、どこまでも落ちていった。

たらりと冷や汗がつたう。

ミ;゚Д゚彡「ひぇぇ……」

(*゚∀゚)「先に言っとくけどお前、落ちるなよ?」

ミ;゚Д゚彡「俺が望んでる風に言うのやめてよ…」

川 ゚ -゚)「ところで、あれって……自然にできた物なのかな?」

( ^ω^)「あれって、あの変な溝かお?」

川 ゚ -゚)「うん」


確かに言われてみれば変だ、まるで洞穴を半分にした断面図のようなその溝は、
どこまでも続く壁面に沿って、これまた何処までも、しかも何本も通っていた。

地面に住む生物が掘ったあとには見えない、それに、よく見るとロープみたいなのが見えるような……。

その時、すぐ下で砂埃が舞い、風の音に混じって変な音が聞こえた気がした。
何の音だろう、気になってふりむくと、今度はフサが驚きの声をあげた。


ミ;゚Д゚彡「あ!! おい、あそこ!! 誰か居る!!」

(;*゚∀゚)「何!? どこだ!?」

川 ゚ -゚)「む……確かに、何か動いてるのが見えるな…」


真下で、石ころが転がり落ちて、砂が舞う。


(;^ω^)「……えーと」


何だろう、何だかとっても嫌な予感がする。
他の三人はようやく見つけた人の気配に夢中のようだ。

とその時、景色がななめに傾いた。

え? としばし固まる。

そして、乾いた苦笑いを浮かべる僕らの足元がどんどんずれていく。
おそるおそる振り向けば、地面に大きな亀裂が見えた。


(;*゚∀゚)「おい、お前ら慌てんな、つーか、動くな!!」

ミ;゚Д゚彡「わ、わわわ、わかった…!!」

その場からどうにか逃れようとするが、下手に動くのも危ないこの状況。
こうなったら、全員で一斉に離れようとつーちゃんが言った。

それぞれ頷き、カウントダウン、3、2、そこで。
足場の一部が崩壊し、クーが足をとられてしまった。

川;゚ -゚)「うわっ」

(;*゚∀゚)「クー!!」

ミ;゚Д゚彡「危なっ!!」

(;^ω^)「おおっ!!?」

滑り落ちるように崖下へと向かうクー、だが寸でのところでつーちゃんがクーの手を掴んだ。
だがバランスを崩して体が傾き、フサがつーちゃんの手を取り、もう片手で僕のしっぽを掴んだ。

そして、その衝撃で、足場が一気に崩れ落ちた。




ものみな奈落の海に落ちていった。




(;゚ω゚)「って!! そうはいかんざきぃ!!」

その前に決死の抵抗、全力も全力で羽ばたいて、ホバリングを開始する。
まだ加速もついていない状態だったのもあってか、どうにかゆっくりと降下を始めた。

(#゚ω゚)「ぬおおおおおお!!!」

ミ*゚Д゚彡「お、おお!! 凄いぞブーン!!」

(;*゚∀゚)「だ、大丈夫なのか!?」

川;゚ -゚)「いやあ…」

(#゚ω゚)「んぎぎぎぎ……」

ばっさばっさ、どうにか頑張ってはみるものの。
しっぽを引かれているので、そもそもバランスが取れない。

飛ぶ上で何より大事なのは姿勢制御、みんな知ってるね。


(;^ω^)「もうだめぽ…」

ミ;゚Д゚彡「早っ!! って、わ、わ、うわぎゃーーーー!!」

川 ゚ -゚)「ここまでか…随分ながい事生きてきたが、最後はあっさりなものだ」ウン

(*゚∀゚)「俺はまだそんなに生きてないんだけどねぇ…」

落下する。

壁面のおうとつがものすごい速さで流れ、風圧が精神を狂わせる。
こうなったら変化を、でも、既に一回してるのにすぐできるだろうか? 体力は持つのか?
……しかし、出来なきゃ死ぬだけ、ならこんな所で諦めるわけにはいかない、やるしかない。


ミ;゚Д゚彡「た、助けてブンえもーーーん!!」

(#^ω^)「僕はタヌキじゃない!! ネコ型ドラゴンだお!!」

(#゚ω゚)「変っ!! 身っ!!」

空中では変身ポーズを取り辛いのが難点だが、どうにかうまくいった。
つづけて巻き上がる竜巻、白い風が僕らを包み込んだ。



………。



ξ;゚⊿゚)ξ「……」

うさ耳少女はその全てを見ていた。

まず見つけたのは、普段どおりの風景のなかにあった違和感、崖の上のぽにょ。
ならぬ崖の上、草葉も生えぬ岩肌のうえに、人影が見えたのだ。

あの風のせいで、凪平原に生物は居ない筈なのに、それが違和感。

不思議に思ってい見ていると、切り立った崖の一部が崩壊し、一人が足を滑らせた。
あっ、なんて思っていると、更にそれを助けようと一人、またもう一人と続けざまに落ちていく。

少女は思わず目をふせて、顔を両手でおおい隠した。小さく悲鳴を漏らしたかもしれない。


しばらくして、おそるおそる目を開くと、今度は大きく目を見開いた。

落ちていく人影を、白い何かが収束しながら彼らを覆い隠し、次の瞬間、
現れたのは、真っ白な翼を広げる、見たことも無いような大きな生物の姿だった。

しかも、その生物はさっき落ちていた人影を背中に乗せ、そのままこっちへ羽ばたいて……。


ξ;゚⊿゚)ξ「!? こ、こっち来る!?!?」

近づいてくる大きな影、少女はすっかり怯えてしまい、身を縮めながら壁を背にへたり込む。
そして、とうとう目の前にやってきた異形の生物、鋭い爪、大きな口から覗く牙、とうとう少女は泣き出した。

::ξ ;⊿;)ξ::「た、食べないで……!!」

頭を抱えて懇願していると、急に影が消えうせ、代わりにドサっと倒れこむ音がした。


ξ;-⊿゚)ξ「……?」


(;´ω`)「つ、疲れた……」

ミ,,;Д;彡「助かった……ありがとうブンえもん」

(;´ω`)「ネコ型ドラゴンやっちゅーに」

(*゚∀゚)「寿命が延びたな」

川 ゚ -゚)「ひやりとしたのに伸びるとはこれ如何に」

ξ;゚⊿゚)ξ「……え?」

ミ;゚Д゚彡「え?」

川 ゚ -゚)「おお、ほんとに人間だ、ああよかった」

(*゚∀゚)「いや、これは人だろ、うさ耳生えてるし」

::ξ;゚⊿゚)ξ::「……あわわわ」

川 ゚ -゚)「む、でもあの肌といい、髪といい、人間そのものじゃないか」

(*゚∀゚)「まあ服とかいうのも着てるしなぁ……でもしっぽ生えてんぞ?」

川 ゚ -゚)「ほんとだ、ふーむ、ねえそこの子? ちょっと話を」

Σξ ;⊿;)ξ「いやあーーーーーーーーー!!」

いきなり声をかけられ、うさ耳を生やした少女はまさに脱兎のごとく逃げ出した。
そして周囲に何かを探しつつ、しきりに「穴、穴は!?」と呟いている。

突然の錯乱ぶりに面食らったのか、声をかけた人間もびっくりして固まり、
そうこうする間に、壁の一部に開けられた小さな穴を見つけると、少女はすっぽり入り込んだ。


ミ;゚Д゚彡「……」ポカーン

川;゚ -゚)「え、ええと?」


壁|゚)ξ「……コホン」

壁|⊿゚)ξ「何あんた達? ここの人じゃないわね? どっから来たのかしら?」

川;゚ -゚)「あ、ああ……私はクー、そして私たちは旅のものでね、外の大陸から来たんだ」

壁|⊿゚)ξ「タイリク? 凪平原のどっかに、ここ以外にも人が住んでるところがあるの?」

川 ゚ -゚)「ん……? いや、すまない、まず凪平原ってなんだい?」

壁|⊿゚)ξ「凪平原は上の世界のことじゃない、何を言ってるのよ」

川 ゚ -゚)「上の世界……あの草原のことか、じゃあ、ここは?」

壁|⊿゚)ξ「ここは風の谷、3丁目よ…あんた達、ほんとにどっから来たの、
        それに、さっきのあの大きな生物はなに?」

(;^ω^)「あ、さっきのは僕だお」

壁|⊿゚)ξ「はぁ? あんたが? 馬鹿も休み休み言いなさい、そんな訳ないでしょ」

( ^ω^)「いやほんとだお、一応……ほら、証拠に翼も」

壁|⊿゚)ξ::「………」

壁|゚)ξ「……だ、騙されないんだからっ!」

(*゚∀゚)(……更に奥にもぐった)

川;゚ -゚)「…と、とりあえず、君はここに住んでいる人で、他にも人が居るんだよね?」

壁|⊿゚)ξ「当たり前じゃない」

川 ゚ -゚)「その中に、こう…外の世界について知っている人とか、知らないかな?
     もしくはこの場所の、長老とか、そういうの」

壁|⊿゚)ξ「そうね……物知り兄者なら、色々知ってると思うわ」

川 ゚ー゚)「なら、よければその人の所へ案内してくれないかな?」

壁|⊿゚)ξ「はあ!? ななな何で私がそんな事しなきゃいけないのよ、冗談じゃないわ」

川;゚ -゚)「そ、そうか、駄目か……じゃあ、場所だけでも」

壁|⊿゚)ξ「ぁ、ぁぅ………そ、そうね、場所くらいなら」



………。



あの、人なのか人間なのか判別のつかない子に、道を訪ねてからしばらく。
はっきり言って、口頭で言われても僕にはさっぱり分からないが、クーはやがて理解したようで。

川 ゚ -゚)「なるほど…何となくは分かったよ、ありがとう」

壁|⊿゚)ξ「本当に?」

川 ゚ -゚)「多分、な、まあ何とかなるだろう」

(*゚∀゚)「お前が案内してくれれば助かるんだがなぁ」

川 ゚ -゚)「無理強いはいけない、さあ行こう」

壁|⊿゚)ξ「ぁ……」

こうして、僕らはその場を後にした。いやしかし、一時はどうなる事かと思ったけど、
ちゃんと人が暮らしている所が見つかってよかった、まあ……これまた変わった人だが。


壁|;゚⊿゚)ξ「あの!!」

とか思ってたら、後ろの方からさっきの子が呼びかけてきた。
振り向くと、穴から半身だけ乗りだしてこっちを見ている、でもすぐに引っ込んだ。


川 ゚ -゚)「なんだい?」

壁|⊿゚)ξ「そ、その……道、ほんとに大丈夫なの?」

川 ゚ -゚)「分からないけど、とりあえずは行ってみるよ」

川 ゚ー゚)「それとも、やっぱり来てくれるかな?」

壁|⊿゚)ξ「……」

彼女はしばし何かを考え込むように沈黙した、だが、やがて顔を半分だけ表にだすと、
おそるおそる、と言った具合で何かを呟く、しかし声が小さくて聞こえない。

壁|⊿゚)ξ「だ、だから……」

壁|;゚⊿゚)ξ「……食べたり、しない?」

ようやく聞こえたのはいいけど、意味が分からない。

川;゚ -゚)「君を、って事かい?」

すると長い耳をだらんとさせつつ、彼女は小さくこくりと頷いた。
クーはそんな仕草に、しばし考えるような素振りを見せる。
そりゃそうだ、いくら何でも食うわけ無いのに、反応に困るのも当然だろう。


(;^ω^)「……」

川 ゚ -゚)「どんな味がするんだろう?」

(;*゚∀゚)「俺に聞くな!」

壁|⊿;)ξ:::ブワッ

前言撤回、今、絶対、すごい危ないこと考えてたよこの人。

その後、クーの言葉で完全に怯えきったあの子を説得するのに、結構な時間を要したが、
とりあえず、ようやく穴から出てきた彼女に連れられて、洞穴のような通路を歩きはじめた。

穴を出てからと言うもの、相変わらずビクビクしっ放しだったけど。


川 ゚ -゚)「そういえば、君の名前は?」

ξ;゚⊿゚)ξ「私は……ツンツンデレデレ、でも長いからおツンで、いいです」

お、はどこから来たんだろう、と思いつつも何か聞き辛かったのでスルーした。
それにしても、ここは不思議な道である、明らかに踏み固められた地面におうとつの目立つ壁面。
崖側には落下防止だろうか、ながいロープが道に沿ってずらっと伸びていた。

その間、何度か人とすれ違ったのだけど、その誰もがおつんと同じような、
人間に僕らみたいな耳としっぽが生えたような姿をしていた、なんだかレアな感じ。


ξ ゚⊿゚)ξ「あ、お空さん」

川 ゚ -゚)「うん? なんか私とフュージョンしましょな呼び名だね」

ξ ゚⊿゚)ξ「着きましたですよ、この穴です」

そう言って大きな穴の前に立つおつん、これまでの道なりにも、ずっと同じような穴があったけど、
何やらこの壁に開けられた穴こそ、彼らが生活している家であるらしい。

こうして、暗い通路にぞろぞろ入っていくと、すぐ先に明るい空間が見えた。

うおまぶし、とか呟きながら見渡すと、そこには机やら椅子やらが置かれる、何の変哲もない一室があった。
だが誰も居ない、反応に困っているとやがておつんが部屋の奥に向かって叫んだ。


ξ ゚⊿゚)ξ「えー!? 兄者さん知らないの!?」


洞窟のような空間には声がよく反響し、どこまでもこだましていく。
しかし、内容はまるで意味ふめいな叫び、なんだ、やはりこういうのは流行ってるのか?


二二(#´_ゝ`)「なんじゃと!?」


ミ;゚Д゚彡「うわ!?」

そう思うもつかの間、部屋の奥から現れたのは頭、頭だけが浮かび上がりこっちへ飛んできた。
いや正確にはちゃんと首はあるんだけど、長い、すごく長いのだ。首が部屋のおくまで続いているくらい。


::(;* ∀ )::「にゃ!!??」

見た瞬間、つーちゃんの身体がビクンと跳ね、毛を逆立て、
逆立てついでに、フサと抱き合い、声にならない悲鳴をあげた。

その直後、まっかな顔のつーちゃんが、また別の意味でフサの顔を赤く染めあげ、
あまりの暴行に怯えきったおつんが泣き出し、なんだか収集がつかなくなってきた。


::ミ;メд 彡::(……俺、何もしてないのに……)

:::ξ ;⊿;)ξ:::「ごめんなさいごめんなさい! た、食べないでっ…!」

(;*゚∀゚)「わ、悪かったって……」

(;´_ゝ`)「な、何じゃ、この変な状況は……」

(;^ω^)「あんたこそ変だお、なにそのうねうねした蛇みたいな……」

川 ゚ -゚)「こらブーン、初対面の相手に変態とは失礼だよ」

( ^ω^)「ごめん、変態とは言ってないお」


この騒動が収まるのに、更にもうしばらくかかったそうな。



……。



川 ゚ -゚)「それで、この変体がさっき言ってた、物知り兄者さん?」

ξ ゚⊿゚)ξ「そうです」

( ^ω^)(変体言ってるし……)

(#´_ゝ`)「それでツン、さっきのは何じゃ!? ワシが知らんじゃと!?
       ワシを誰だと思っておる!! よいか、ワシは物知り兄者、
       ワシが知らぬ事は無い!!!!」

ξ ゚⊿゚)ξ「じゃあじゃあ、ひょんな事のひょんってなぁに?」

( ´_ゝ`)「空に浮かぶ島にあるという、ひょんの木に実る、ひょんな実の事じゃよ」

ξ*゚ー゚)ξ「ね?」

いや、そんな「ね?」とか満面の笑みで言われても……。
そう思わずにはいられないやりとりだったが、これ以上カオスになるのも困るので、話は続く。


( ´_ゝ`)「なるほど……別世界から来た旅のお方じゃったか…」

川 ゚ -゚)「ああ、出来ればこの大陸について教えて欲しい」

(*´_ゝ`)「うむ、よかろう、何でも聞くがよいぞ、何せワシは物知り兄者じゃからのぅ!!」



「待て兄者!!」



(;´_ゝ`)「ぬ!? この声は!!?」

その時、どこからともなく響く声。
さっきも言ったけど、やっぱり洞窟みたいに反響がすごい。

そして、つーちゃんの背後から現れたのは、もう一本のろくろ首。


ニニニ(´<_` )「兄者ひとりにいい格好はさせねえぜ!!」

(;*;∀;)三シュッ「どわあああああああああああああああああ!!!」ドゴッ三#)Д 彡::・「理不尽!!」

ξ;゚⊿゚)ξ「ひっ!?」

ニニニ(;´_ゝ`)「なんじゃと弟者!?」

長い首をうねうねうねうねさせながら、二つの頭が絡み合う、ものすごい光景だった。
この首がつづく先では、果たしてどうなってるんだろう、という疑問もあるが、
何となく、それは見てはならない気がして理性が押しとどめた。


3_20091227000101.jpg



それから更にしばらくして、この地についてを僕らは色々聞かされることになる。

分かったのは、かつてしぃが言ったナギ渓谷こそ、この場所であると言うこと。
ここでは、風の影響で地上に住めない人々が、この崖に穴を掘り、生活を営んでいるという。

ちなみにおつん達は、人と人間のハーフなのだそうな。
と言う事は……もし僕に子供が生まれたら……。
クーと自分の姿を省みて、ちょっと凄い事になるんじゃと一抹の不安が走る。

(;^ω^)「じゃあ、あんたらは何なんだお?」

( ´_ゝ`)「ワシらは物知り兄弟じゃよ」

(´<_` )「なんせ知らない事は無いからな」

( ´_ゝ`)「うむ、流石じゃな」

(´<_` )「流石だな」

そして、あまり深く考えてはいけない、という事も分かった。
大体、考えてみたらここの人は僕が喋ってても、背にあれを見ても無反応だし。

更に話を聞いていると、やがて首でS字カーブを描きながら問いかけ。

( ´_ゝ`)「しかし、お主らは外から来た、という割にはえらく大人しいのう」

(´<_` )「外の世界の者は、他者を喰らって生きているんだろう?」


おつんの、あの怯えきった反応の正体が垣間見えた。

食べるか! と一斉に抗議すると、大慌てで兄弟は「違う、知っておる、試したんじゃ」と言い訳をはじめた。
そして、いつのまにかまたしても穴倉の中から話す少女は、先とはうってかわる変貌ぶりで口を開く。

壁|∀゚)ξ「おほほ、そうよね、思った通りだわ!
        ま、まあ、別にだからって全然こわがってなかったけどねっ!!」

(*゚∀゚)「あー、でも野うさぎはよく喰ったな」

壁|∀;)ξ:::「っっ……!!!??! あ、あぅあぅあぅ……」

ミ;-Д-彡「つーちゃん……」

壁|;⊿;)ξ コワガッテ ナイモン・・・

川 ゚ -゚)「……それで、そうなるとこの崖といい、洞穴といい、これらは君らが掘ったものなのか?」

( ´_ゝ`)「全てではないが、そうじゃよ、今も少しずつ広がっておる」

川 ゚ -゚)「全てじゃない? 何か、別の要因があるのか?」

( ´_ゝ`)「うむ、この崖はもともと、ある生物が掘り進んだものなのじゃ」

なんだか、凄そうな規模の話になってきた。こんな崖を造ってしまう生物って一体……。
そう思いながら話を聞いているうちに、僕は一つ、その生物に思い当たる節があることに気付いた。

身の丈は大きく、岩のような身体を持ち、背には翼、頭よりも大きく膨らんだ爪。
しかし性格は温厚で、人にけして害は与えず、何をするでもなく穴を掘っている。


(;゚ω゚)「そ、それ、そいつはどこに居るんだお!?」

(*´_ゝ`)「そ、そんなに詰め寄られると……ワシ、弱いの…!!」

気持ち悪い…!! けど何とか我慢して聞き出すと、僕はすぐさま部屋を飛び出した。
すると、その後を追ってきた首が穴からにょきっと顔を出し、この先じゃと説明する。

僕はお礼を告げて、その先を見るなり駆け出した、もちろん崖へと向かって。


(;´_ゝ`)「お、おおい!!! ま、どこ行くんじゃ!! そっちは」

止める声には振り向かず、そのままロープを飛び越え、我が身を宙へと投げ出した。
そういえば今更だけど、この渓谷にはどうやらあの風も入ってこないらしい。
だが無風ではなく、穏やかであるという意味。飛びやすい風だった。


「変身!!」


僕は翼を大きく広げ、風を纏い、崖の間の空を羽ばたいた。


(;´_ゝ`)「!!!!!!」


そして、残された兄者はその姿をしばし呆然と眺め。


(;´_ゝ`)「白い羽、大いなる鳥……まさか…あの者は」


首をぶるりと震わせて、そう呟いた。



                           そのに「風の谷」おわり。

                                 ↓

                     そのさん「始まりを告げる病んだ風」へつづく。






この小説は2009年6月1日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:4NLqfiIG0 氏

最終章 そのさんは、こちらからどうぞ



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[ 2009/12/27 00:03 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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