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( ^ω^)季節を旅する文猫冒険記のようです 終結章 其の一

 
はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ

諸注意 このお話には房津チックな表現、キャラ設定が使用されております





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「おい! そこで何を……」

やがて現れたのは、長い棒を持ち、金属質な服を着た人間さんたちだった。
彼らは僕らを見るなり、驚いた様子で駆け寄ると心配そうに声をかけてきた。
そして倒れるみんなの体を揺すったり、手を掴んでみたりしている。

息はある、みたいな事を言っていたと思う。多分、生きているって事だろう。
そんな様子を、僕はどこか他人事のように眺めていた。

「な……なんだこれは」

「これは、お前がやったのか?」

人間のうちの一匹が、手にした棒をふりかざしながらそう言った。
よく見れば、二つの小さな黒い月がこっちを向いている。

僕はただ、ぼんやりとそれを見つめていた。
返す言葉も送る言葉もなにも思い浮かばないから。

ふと気付けば頭が痛い、そう自覚するのとめまいを感じたのは同時だった。
深く目をつぶると頬を何かがすべり落ちて、何かの思い出が見えた。人間たちの姿だった。
だれもかれも地面についちゃいそうなくらい長くて、まっしろい布を羽織っている

「馬鹿、んなわけねーだろ」

「で、でもよ! こいつの下にあるのって、ここいらを荒らしてたあの山犬じゃねーか!」

目をあけると、僕につきつけられていた長い棒が、隣にいるもう一人によって退けられていた。
ふと、ぼんやりしていた意識が更に遠くなった、それでついでに気付いた事がある。

頭があまりに痛くて気付かなかったけど、体が痺れて動けないくらい、僕の背中を激痛が襲っていた。





         。。
        ゜●゜           
              。。
             ゜●゜

          。。
         ゜●゜

                。。
               ゜●゜



           終結章  蘇る季節

         「そして終わる冒険の記録」

                。。
               ゜●゜

                      。。
                     ゜●゜

                  。。
                 ゜●゜

                        。。
                       ゜●゜



目を覚ますと、そこはカーテンに区切られた密室だった。
なんだか、ここの所このパターンが多い気がする。

けれど、今回は少しばかり勝手が違う。

僕は得体のしれない恐怖からか、全身を走る悪寒をこらえるべく身を縮めた。
今でも鮮明に思い出せる、なのに、自分でも何が起きたのかわからない。

ただ、気付いた時にはグロテスクな光景が広がっていて、痺れるような痛みが全身に走っていた。
思い返すうちに、あの空気が脳内によみがえってくる、気付けば僕は嘔吐していた。

胸の鼓動がやけに頭に響く、吐いたせいですっぱい喉がむせかえるが、咳をすることすら億劫だった。

それにしても、体が熱い、布団が熱い、おかしいな、今はもう透季ではなかったか。
ずるりとベッドの下に身を転がすと、ひんやりした床がとても気持ちいい。

ふと見ると、カーテンの外に誰かの足が見えた。


(*゚ー゚)「わあ、寝ぼけてベッドから落ちるのって、始めて見ましたよ!!」

(;^ω^)「……しぃ?」

(*゚ー゚)「ええ、しぃでございますよ」

( ^ω^)「他の…皆は…?」

(*゚ー゚)「ショボ君はまだ寝てます、あとの二人は……」

そう言って、入り口のほうを見やるしぃ。
すると、ちょうど戻ってきたのか、扉のガラスにうつりこむ二人分の影、案の定、フサとつーちゃんだった。

二人は僕を見るなり表情を明るめたけれど、
その際、つーちゃんがやけに沈んでいるように見えた。

(;*。。)「ごめんな……俺があんな情けないミスやらかしたせいで、こんな事に…」

そして、ついには申し訳なさそうにそう言った。
気にしないで、何度言っても、つーちゃん表情にかかった影は晴れなかった。

よくよく見れば、みんな傷だらけだった。
どうやら、その原因は自分にあると考えているようだ。

話を聞けばここはコンビニの街にある医療施設。
どうやらあの後、倒れた僕らは見回りにきた警備員さんに発見され、
この場所にまで運ばれてきたらしい。

ミ;゚Д゚彡「まあ、みんな無事でよかったから!」

(:*。。)「……無事だったのが、不思議なくらいだ……俺が、俺がもっとしっかりしてれば……」

無理に明るく振舞ってみても、焼け石に水、いちど沈んだ空気はそう簡単には浮上せず。
なんとなく、うな垂れるような空気の中、僕らはいちように黙り込んでしまった。


その時、ドアをノックする音が数度、響いた。
しかし誰も返事はしなかった。

しばしの間を置いて、ドアは静かに開いた。

从 ゚∀从「失礼するよ」

現れたのは、紫がかった銀髪に、少しだけ尖った耳を持つ人間。
その髪色のせいだろうか、あの森で会った彼女の面影が垣間見えた気がした。

まじまじと見ていると、不審に思われたのだろうか、困った風に身をすくめている。

从;゚∀从「おっと、怪しい者じゃないよ、私はハインリッヒ…この施設の責任者だ
       あのタテガミに襲われて、しかもそれを撃退してくれたと聞いてね……
       是非、そのお礼がしたいと思ってここに来たのだよ」

ミ;゚Д゚彡「お礼…って、なんでまた…?」

从 ゚∀从「あのタテガミにはね、私等にとっても困った存在で…いやもうだった、か」

从 ゚∀从「何にせよ、いつ頃だったかな、あの遺跡周辺によく出没するようになってからというもの…
      住人にも被害にあった者が多発していて、ほとほと困りものでね」

从 ゚∀从「大人しく山へ帰ってくれることを願っていたんだが…
      そろそろハンターを雇って退治するべきかと思案していた所だったんだ」

君らは災難だったかもしれないが、こちらとしては本当に感謝している。
ハインリッヒと名乗る女性は、朗らかに笑いながら話を続けた。

最初は適当に相槌をうっていた僕らだったけど、気付けば、いつしか色々な話をしていた。
これまでの旅の経緯、僕らの素性、思い出してみれば質問ばかりをされたような気もする。


从 ゚∀从「ふーむ……君らを見て、もしや…とは思ったが」

と、不意にハインリッヒは顎に手をあて、何やら意味深な言葉を呟いた。
楽しげに話す彼女の雰囲気に、すっかり気を許し始めていた僕らはすぐにその反応に食いついた。

いや、正しくは、僕以外、なのだが。


ミ;゚Д゚彡「なんだ? 俺の顔になんか…?」

从 ゚∀从「……やはり、似ているな…」

ミ;゚Д゚彡「へ? 誰に?」


僕はなんだか、この人に対して、異様なまでの恐怖を覚えていた。
何故だろう、こんなのも優しげで、明るく真面目そうな人なのに。


从 ゚∀从「それに、そっちの猫くんも」

彼女の目が僕を捉えた瞬間、身体が跳ね上がりそうになった。
ハインリッヒはそんな僕を一笑し、更に考えるような仕草を見せてから。


从 ゚∀从「……失礼を承知でお聞きしたい」


含み笑いを貼り付けた表情で。


从 ゚∀从「君と、そこの猫君は……あの忌まわしき風の吹いた節に、誰かに拾われた、
      なんて事はないかい?」

(;*゚∀゚)「っっ!!」

意外にも、その言葉に誰よりも早く反応したのはつーちゃんだった。
それもその場で立ち上がり、今にも食って掛かる勢いで睨んでいる。

だが、まるで気にしない様子でハインリッヒが続けた。


从 ゚∀从「……驚いたな、となると本当に君らは………」

从 ゚∀从「あの、ホライゾンとフサ助なのかい?」


この人は、僕らの事を知っている?

知らず僕は喉をならして、緊張しきった胸の鼓動に意識すらものまれて。
フサは絶句した風に唇を震わせ、棒立ちのままたちすくんでいた。

从 ゚∀从「……もしよければ、一緒に来てくれないかな、そうすれば色々わかると思うのだけど」

从 ゚∀从「たとえば……ブーン君、きみの頭痛と、背中の痛みもきっと治せるだろうね」

(;゚ω゚)「!!」

直接口には出さないが分かる、ハインリッヒはこう言っている。
自分は僕らの過去を知っている、知りたければ一緒に来い、と。

あまりの事に言葉を失くし、僕は半開きの口で言葉をどもらせた。

だが、いいのか、そんな言葉を簡単に信じてしまって。
先ほどまで僕が彼女に対して感じていた畏怖を、もう忘れてしまったのか。

けど、それも全ては何となく、という話に過ぎない。
なんとなく怪しいから、それを拒否するべきなのか?

本当に拒否していいのか?

もしかしたら、ここが、僕らの生まれ故郷なのかもしれないのに?

「だ、」

そんな迷いを断ち切るように叫ぶ声があった。


ミ;゚Д゚彡「駄目だ!! 行かなくていい!!」

今度もまた意外なことに、反対したのはフサだった。


从 ゚∀从「ふむ? どうしてかな? よければ理由を聞かせて欲しい」

ミ;゚Д゚彡「理由は……その、ないけど…」

ミ;゚Д゚彡「じゃなくて、ええと……」

何故かフサはひどくうろたえていた。
やがて僕をちら見すると、乾いた笑顔で、誰かに言い聞かすように言う。


ミ;゚∀゚彡「い、いいじゃん、覚えてもいない昔のことなんかさ……どうでも」

ミ;゚∀゚彡「んなどうでもいい事より……今は怪我をはやく治してさ…」

从 ゚∀从「怪我……か、そういえばフサ君、きみは本当に丈夫みたいだね」

从 ゚∀从「確か運び込まれたとき……一番重症だったのh」

理解したくも無いのに、頭が瞬時にその言葉を理解してしまった。
あの映像が脳裏をかすめ、ドクン、と身体が脈打つのがわかった。

あの大きな山犬が、つーちゃんを殴り飛ばした直後のこと。

崩れ落ちるつーちゃんの姿を見て、フサは怒声をあげて――――。

そして、それからどうなった?



血が、おびただしい量の血しぶきが、が、がgggggggg。



(;゚ω゚)「うっ、う、あああああああああああ……
     あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」


(;゚ω゚)「そうだお、教えてくれお!! 僕は…僕はいったい何なんだお!!??
      なんで僕らはあの節にあんな場所に居たんだお!!
      それにあの空の夢は!? 僕は空で!? え!? いや、違う!!
      あの血溜りは!? あれはどの時だったんだお!? え、どの時!?
      ちがう、ちがうちがう、ちがうんだってば、そうじゃない!!
      だいたいあの狼だって、本当は僕が!! ぼく…僕え、僕、なのか…? じゃあ……」

僕は半ば錯乱状態でハインリッヒへ駆け寄り、すがるように言葉を紡いでいた。
だがやがて、僕は見た。見下すような目つきで僕を見るその表情が、愉悦に歪むのを。


(;゚ω゚)「ひっ!!?!??」

从*゚∀从「ああ、大丈夫、ちゃんと教えてあげるからね、ぜんぶ」

从 ∀从「何もかも、ね」

そう言うなり、ハインリッヒが器用に指を鳴らした。
同時に、ドアが激しく開かれ、集団が一気になだれこんできた。

(;*゚∀゚)「なっ、なんだてめえr!!」
爪゚∀゚)「っと、動かないでもらおうかあ!!」

(*゚A゚)「すみまへんなあ二人がかりなんか、でもま、同じつー族としては、
    これくらいはせえへんと危険やさかいなぁ……」

更には、つーちゃんが反応するよりも先に、つー族らしき二人組みが武器をつきつけ動きを封じていた。
うち一人は少し変わったナイフを手に、そしてもう一人はT字に曲がった奇妙な物体を構えている。

爪゚∀゚)「ひゃーーーっひゃひゃひゃ、言っておくが、こいつから飛び出すのは鉛玉だ、
     あたりゃあ死んじゃうので、注意してくれよ!?」

(* ∀ )「……っ」

(;*゚ -゚)「えっ、えっ、なんですかこれ!? 何事変!?」

从 ∀从「―――――クッ」

从 ゚∀从「ハハッ、あははははははははは!!!」

从 ゚∀从「ついに見つけた……なかば諦めかけていたが、まさか自ら転がり込んできてくれるとはなぁ!!」

从+゚∀从「やった……やったぞ、これでとうとう完成する……待っていてくれよ皆、もうじきまた会えるぞ!!」

真っ黒い服をきこんだ人間が、僕とフサを羽交い絞めにして捕らえた。
どうにか抵抗しようと試みるが、何故か体に力が入らない。

いや、それどころか……熱い、身体が、頭が、熱い。

从 ゚∀从「やはりな……あの時と同じ症状だ、原因はやはり過度のストレス、かな?」

从 ゚∀从「連れて行け」


僕を捕まえた人たちが、僕をそのまま病室の外へと引きずっていく。

身体の熱は、どんどん上がっていくような気がして、
頭がやけにぼうっとして、抵抗する意思さえも、すでに無くなっていた。

ミ;゚Д゚彡「ブーン!! おい、待て!! どこ連れてくんだよ!!」

从 ゚∀从「安心していい、フサ助君、君も一緒だ」

ミ;゚Д゚彡「なに、い、うわっ、ちょ、離せよ!! なんなんだお前ら!!」


ややあって、僕の視界は闇につつまれた。何かで目隠しをされているらしい。
それから何かに乗せられ、運ばれていくのが分かる。

だけど今は、なぜだろう、恐怖よりも、不安よりも。

この身体の熱さと、さっきから皮膚がひっぱられるような違和感が収まらず、
ただただ、気持ち悪いこの感覚に耐えるので、精一杯だった。





             ∧∧ 
            ミ   彡
             ミ,,,,,,,,,,ミ

           紅季 74節





今まで単に目を閉じていて、それを今開いた、そう感じる程、はっきりとした目覚めだった。
僕が居るのは、透明な壁があたりを囲む、巨大な密室のようだ。


辺りは暗く、僕の居る場所を中心に明かりが広がるだけで、他に何も見えやしない。
人は居るのに、なんだか寂しい場所だと、漠然と思った。

ふと、すぐ目の前に、こちらを見つめる人影があった。
フサだった、この壁が邪魔してなにを言っているのか聞き取れないけど、
僕に向かって必死になにかを叫んでいるのはわかった。


しばらくすると、ハインリッヒが現れた。

見れば、何やら分厚い本みたいになってる紙の束を手渡しているようだ。
怪しんでいるのか、フサはそれを払いのける様な仕草をとる。

それでも、ハインリッヒは物怖じする事も、無理強いさせる風でもなく、
ただ黙ったまま、それを受け取り、そして読むように促していた。


ミ;゚Д゚彡「……」

从 ゚∀从「………」

やがて受け取った紙の束を怪しげに見比べてから、フサはゆっくりと紐を解き、
ぶ厚い本みたいに重なった紙面を、ぱらぱらと流し読むようにめくっていく。
けど、それも最初だけで、だんだんとそのペースは目に見えて落ちていった。


ページがめくられていく。


気付けば、あたりを押しつぶすような沈黙が支配していた。
聞こえるはずが無いのに、ページをめくる紙擦れの音がなぜか聞こえてくる。

その妙な緊張感のでいだろうか、胸がやけにざわつく。


(; ω )「……」

ミ,, Д 彡「…………」

ただただ静かに、一枚一枚たしかめるように、フサは紙束をめくっていく。
始めは、わけもわからない様子で、困ったふうに。

やがて目を伏せかたまった。

ちょっとだけ見えたのは、どこを見ているのかもわからない、泣き笑いのような表情だった。


(;゚ω゚)「フサ…?」

フサの手からこぼれるように、紙面の束がばさばさと落ちる。
はらり、ひらり、左右に揺れながらやけにゆっくりと落ちていく沢山の手紙。
それにともなって、やがて崩れるようにフサは膝をつくと、その表情をさらに歪めていく。

耳をすますと、小さく、微かにではあるが、話し声が聞こえてきた。


ミ,,゚Д;彡「あ……れ?」

ミ,,;Д;彡「あれ、俺……なんで泣いてんだ……?」

从 ゚∀从「わかるかフサ助、その手紙は……」

ミつд;,,彡「……くそ、止まらん、んだよ、これ……ぅ、く」

フサは声を震えさせ、次から次へとあふれる涙を拭っていた。
けれど、それも長くは持たなくて、だんだんと声が出せなくなっていき、
やがてとうとう誤魔化す言葉もだせなくなり、呻きながらうずくまってしまった。

不意に、耳を塞ぎたくなった。

あの人が口をつりあげて、何かを言おうとしているから。

言わないで、僕はこれ以上この話がつづいてしまうことが怖かった。
やめてと願う心が、声の代わりに涙になってあふれ出す、他ならぬ僕のために。
けれど時は無情にも、聞きたくなかった言葉をもって、記憶の蓋をあけてしまう。


从 ゚∀从「お前の母親が、お前宛に書いた手紙だよ」

ミ,,;Д;彡「………」


从 ゚∀从「フー、それが君の本当の名前だよ、ああ、病院で見た君の笑顔はあのころの生き写しだったさ、
      懐かしいなぁ……そういえば、フッサール…父親の名を名乗っているのは、思うにあれか
      自分が当時に置かれた環境を前にして、無意識のうちに、そこに足りない物を自分に重ねたのかな?」


(; ω )「…………」

視界がものすごい勢いでぶれはじめ、ひどい鈍痛が目の奥をぐりぐり抉る。
目が回るような痛みのなか、うずくまって堪える僕の脳裏に、なにかの映像が三度めぐる。

一面の空と眼下に広がる雲のじゅうたん。
ふかい森と、そこに生きる彼女の姿。
前をいく白衣と、怪しい棒と針。


ぜんしんから ちのけがひいていく あのまどろみのようなかんかく。

きづけば。
ぼくはひとりで なにかを もとめて ここにいて。
はじめて の ともだちが。
くずれるかべ。
よるの そら    かぜが    ふいて た。
そしてうごかない  の すがた。


視界が反転。


ばづん、と音を立て、頭の中でなにかが弾けた。
忘れたはずの出来事が、次から次へとあふれ出ては形になっていく。

僕は知っている。
その名を知っている。
だって、その子は。

『……ヒャン』

『ソウ、コノ大キナ猫サンハネ、 猫テイウンダ』

『ブ ヒャン?』

『チガウチガウ、文猫ダヨ』

『ブ、ブー・・・?』

『 チャンノ、オ友達ダヨ』


ミ*゚∀゚彡『ブーンヒャン!!』

僕に、名前をくれた、大事なともだちだから。


2_20091226235045.jpg





     終結章(裏) 『あの大災害』





爪メ-∀-)、、zzz

(メ*゚A゚)「先輩先輩、そろそろ起きてくなはれ」

爪メ゚∀-)「ん…? あれ、どこだここ?」

(メ*゚A゚)「病室やで」

爪メ゚∀゚)「え、何であたいはこんなとこで這いつくばって寝てるんだ?」

(メ*゚A゚)「覚えてないんでっか?」

爪メ゚∀゚)「ああー、なんか記憶がすっぽり抜けててなー?」

(;* A )(あかん、ショックのあまり一時的な記憶喪失におちいっとる……)

(;´・ω・`)「あ、あの……大丈夫、ですか?」

爪゚∀゚)「おお? 誰だいこのビッグな猫さんは」

(´・ω・`)「あ、僕はショボって言います」

爪゚∀゚)「ショボかー、あたいはづーってんだ」

(*゚A゚)「うちはのー言いますわ」

(;´・ω・`)「え? 断るの?」ナニヲ?

(*゚A゚)「ちがくて」


病室に取り残された三人、置いてけぼりにされた所に通じるものがあったのか。なんだか仲良くなった。


そして時は戻り、フサとブーンが連れ去られた直後の病室にて。


追跡されるのを防ぐため、二人はそのまま病室にて武器を構えていた。
その間、通して大人しかったつーが、二人組みに対し、ぽつりと呟くように問いかけた。

(* ∀ )「一つ聞きたい、お前らは……なんであいつらが連れ去られたか、知っているか?」

爪゚∀゚)「ふふん、知っていても話すと思うか!!」

爪゚∀゚)「と、言いたい所だけど・・・残念ながら知らん!!」

(*゚A゚)「うちらは与えられた指令をこなすだけやからなぁ」

(*゚∀゚)「そうか、分かった」


「時間の無駄だな」


爪;゚∀゚)(;*゚A゚)「うぇ!?? き、消え!?」

文字通り、つーちゃんの姿が瞬きの間に掻き消え。

爪; ∀ )「う゛っ!!」

(;*゚A゚)「はっ!? 先輩!?」

(#*゚∀゚)「寝れ!!」

(;* A )「はうっ!!?」

息つく間もなく、二人の意識を瞬時に刈り取った。
そして何を思ったか、おもむろにブーンが残して行った荷物をあさり、何かを取り出した。


(*゚∀゚)「……やっぱりか、よし」

そして、何かを確認するや否や、病室の入り口へと足を向けた。


(;*゚ -゚)「ちょちょ、ちょっと待ってくださいよ!! こんな時にどこ行くんですか!!」

(´;ω;`)(それより今の行為に突っ込むべき点はないのだろうか……)

(*゚∀゚)「……見ろ、例のあの変な羅針盤だ、明らかにあの森の奥をさしてやがる」

そう言ったつーの手にあるのは、山崎がブーンにと寄越したコンパス。
どれどれ、と覗き込むしぃの視線が針の先を追う。その先にあるのは、窓の奥に広がる街並み、
更に奥を見れば、あるのはやはり、あの霧がかかった怪しい森であった。

(*゚∀゚)「あんとき、森の中で会った、あの変な人間……俺たちに進むなと言ったな」

(*゚ー゚)「言ってましたねぇ…うん、言われた通りにすべきだったかもですね…」

(*゚∀゚)「……思うんだが、あれは本当に、あの山犬が居るから危険だと言いたかったのかね
     ひょっとして、何か別の理由があって、俺たちに行くなと言ったんじゃないのか?」

(*゚ー゚)「え、どうしてそう思うんです?」

(*゚∀゚)「単に危険な生物がいるから止めたほうがいいってんなら、そう言うだろ普通、
     だがあいつは、そんな事は一言も口にしないどころか、何も答えられなかった。」

(;*゚ー゚)「確かに……あ、じゃあ、もしかして、あの人が行くなって言ったのは、
      あの遺跡自体のことじゃなくて、このコンビニという街のこと……?
      何も言えなかったのは、余計な情報をあたえて興味の対象になるのを防ぐため!?」

(*゚∀゚)「確証はねえ、だが、もしそうだとしたら……あの砂尾とかいう人間」

(;*゚ヮ゚)「なにか事情を知っているのかもしれない!! ですね!!」

(*゚∀゚)「案外あたま回るじゃねえか! そういう事だ、行くぞ!!」

(*゚ー゚)「がってん!!」

(;´・ω・`)「え、ぼ、僕は!!?」

(*゚∀゚)「ショボはここで待ってろ、んでもしあいつらが帰ってきたらその都合を話しておいてくれ」

(;´・ω・`)「う、うん……でも、帰ってこなかったら…?」

つーはその不安気な言葉に対し、心配するなと気休めしか言えなかった。
何故なら、つーには一つ気がかりな事があったからだ。

思うに、連中は最初からブーンとフサを狙っていた。
そしてそれはきっと、あの二人の出生に関わっている事なのだ。


となれば、どう転んでも良い方に進むとは思えない。


確信めいた嫌な予感、あの事件を知るつーにとって、これ以上に焦燥感をかりたてる物はなかった。
そんな焦りに当てられたのか、しぃもまた最悪の予感を感じていた。

こうして、二人は尚早のおもむくままに足を走らせ、街を抜け、山道を駆け抜け、森の奥へと進んでいく。

針が向かう先へただひたすらに。
どれほど経ったか、やがてそこに、一つの人影を見つけた。


(;*゚ー゚)「あ!! 居ました! ほらあそこ!!」

(;*゚∀゚)「よし、おい!! そこのお前!!」

(;*゚ー゚)「砂尾さーん!!」ドンストップ!キャリーオン!!

彼女はその長い耳をぴくりと上下に揺らすと、腰まで伸びた髪をひるがえし、
自らを呼んでいるであろう声の先を見据えると。
静かに、しかしどこか諦めにも似た沈んだ表情を浮かべた。

<アキーラメーナァーアイィ~♪

<ウタットルバアイカ!!

(*゚ー゚)「愛になるんですってば!!」

(#*゚∀゚)「知るか!!」

川 ゚ -゚)「ええと…君らは……こないだの?」

(*゚∀゚)「ああ、話がある、ちょっといいか?」

(*゚ー゚)「神妙にお縄頂戴です!」

それから、駆け寄った二人がすぐに事情を説明しようとするが、
砂尾は両手をひろげて制止するよう促し、立ち話もなんだと自らの家へと招待した。

焦りと疲れによるものか、二人は警戒心も忘れて彼女の後を追い、
こざっぱりとしたロッジ調の部屋の中、机を挟んで相対すると、これまでの経緯を語った。

その間、ずっと頷くか、顎に手を置くかを繰り返していたが、
やがて何を思ってか、一つの言葉をぽつりと零した。

川 ゚ -゚)「そうか……」

(*゚∀゚)「やっぱり、何か知ってんだな?」

川 ゚ -゚)「話す前に、聞きたいことがあるんだけれど、いいだろうか」

(*゚∀゚)「・・なんだい」

川 ゚ -゚)「私としても、あまり良い思い出ではなくてね、できればそう話したくはない・・・だから
     あの二人が、本当に私の知る二人なのだという確証がほしい」

(*゚∀゚)「どうすりゃいい」

川 ゚ -゚)「教えてほしい、君は・・・あの二人とどうやって知り合った?」


そうして、つーは静かに語り始めた。


自分はまだ幼い頃だったから、よく覚えてはいないが、両親から聞かされた事がある、と。


風の吹いた節という世界規模で起きた災害は当然ながら、秘境の地とまで呼ばれたつー族の村にも及ぶ。
その影響によって、いくつもの家屋が倒壊し、畑は荒れ、木が折れ、山は崩れて川を埋めた。

結果という言葉を用いれば、たったそれだけの悲劇である。
だが、実際に体験した者からすれば、そんな生易しいものでは無い。

吹き荒ぶ強風を前に、誰もが自分の無力をかみ締め、世界の終わりさえも感じたであろう。
その絶望は、時を経た今でもトラウマとなって人々の心に残り、語り継がれている。

どこに逃げる事もできず、吹きこむ隙間風に、轟と鳴りつづく張り詰めた空気。
家が軋む音は絶えることなく、時折、どこからか悲鳴が響いては身をすくめた。

いつまで続くのだろうという疑問は、もう止めてくれという願いに変わり。
碌な食事をとる事さえ叶わぬまま、誰もが無限に思える時をひたすら耐え続けた。

長い、長い、絶望だった。同時に、それは人の心を荒ませるには充分だった。


(*゚∀゚)「風がやんでもああよかった、なんて手放しに喜べるような状況じゃない
    みんな精神的に参ってたし、その上、外はあんな状況だろ」

やがてようやく風も収まり外に出た人が見たのは、草葉が吹き飛ばされ、幹だけが残る裸の山々。
民家に突き刺さる大木の枝、木には布切れがボロボロになって垂れ下がり、
湧き水のように流れる川原には、いくつもの死骸が無残にも転がっていた。

そしてそんな時、二人が発見された。


(;*゚ -゚)「…! じゃあ、あの二人はあの風のせいでつーさんの村に…?」

(*-∀-)「分からん、分からんが……見つけた内の一人は、二人にまだ息があるのを見ると、こう言ったそうだ」

(*゚ー゚)「早く助けなきゃ?」

(*゚∀゚)「いや」

は、と自嘲するように息を吐き。

(*゚∀゚)「こいつらだ、こいつらのせいでこんな事になったに違いない」

(*゚∀゚)「いっそのこと、殺すべき、だ」

(;*゚ー゚)「え、ええ!? どうして!?!!」

川 ゚ -゚)「………」

(*゚∀゚)「あいつらさ、実はうちの村でちょっとこう、差別ていうか、変な扱いされてんだけどよ」

(;*゚ -゚)「……」

(*゚∀゚)「それが理由でな、あいつは忌み子、なんて呼ばれるようになった」

発見された当時、二人はただ倒れていた訳ではなかった。

落石でもあったかのように陥没した大地、その中央に寝そべる見知らぬ子供と、大きな猫。
大きく広がった血の形跡が残る地面の上に、まだ乾いていない赤い液体が水溜りを作っていた。

だが何よりも、赤黒く変色した体に付着した、おびただしいまでの血痕。
そして、吐き気を催すような血の匂い、蝿を筆頭にたかる大量の虫、漂う死臭。
誰がどう見たって、それはもう死骸にしか見えなかった、かと言って、あの風の影響にしても異様過ぎる状態。

にも関わらず、その二人、正しくは一人と一匹は生きていた。
それも、見た目の出血量に対して、目立った外傷はまったく見当たらないと言う異常。
あまりの不気味さに、誰もが近づく事をためらった。


(*゚∀゚)「うちの村はかなりの田舎で、他所がどうなってるのかなんて知りようが無かったからな、
     それに加えて、そんなもんが見つかったら……そりゃ、なんかの呪いだと思っちまうんだよ」

更に言えば、長きにわたる風による恐怖と、その結果として目の前に転がる凄惨な状況。
人の心は荒み、とてもじゃないが他所に気を回せるほどの余裕はなく。
そんな時に現れたのは八つ当たりには都合のいい、怪しい子供。

一人が怨念を吐き出せば、それに釣られて、他の人々も己が痛みを怨みに変えた。

何故自分たちがこんな目に合わなければいけないのか。
その嘆きを、全て呪われた子供のせいだとすり替えた。

今にきっと、もっと酷いことが起きるに違いない、そうなる前にとヒステリックに叫ぶ者も居た。
それは非情な光景だった、しかし、誰がそれを攻めることができるだろう。
異変に怯える人々に、更なる異常を受け入れろと言う事こそ無茶と呼べる。


しかし、当然だがその場に居る全てがそれを望んだわけでは無い。
相手はただの子供だ、いくらなんでも殺すのは、そう思いつつも口には出せず不安に心を揺らしていた。

そんな時、その子供と猫を心より心配し、すぐに救助を、と行動を起こした人が居た。
つー族の村の長、フサが厄介になっていたあの家の、つーの両親である。

彼らは暴動に近い混乱をすぐに鎮め、二人を自宅へと運んだ。


(;*゚ -゚)「……それで、そのままつーさんの家で?」

(*゚∀゚)「ああ、けど、そっからがまた大変でな……」

運び込んだ二人を、まず綺麗にしようと試みて両親は更に驚いた。
何故なら、血痕を洗い流したその体には、傷一つ存在していなかったからだ。

じゃあ一体、あの大量の血はなんだったのか。

流石に疑念にかられ始めた。しかしそんな時、ちょうど子供の方が目を覚ました。


ミ*   彡「……?」

子供は目を覚ますと、何事も無かったように身を起き上がらせ、不思議そうに辺りを見回した。
両親の二人が色々と問いかけてみるが、子供は首をかしげ、疑問符ばかりを浮かべてばかり。

もしや、記憶が無いのではないか。そう結論付けるのに、そう時間はかからなかった。

そうこうする間に、もう一匹、大きな猫の姿をした生き物も目をさました。
奇妙なことにその猫はにゃあ、とは鳴かず、ぉぉぉ、と篭った声をあげる。

いよいよ持って、本格的に怪しい存在となってきた。
だが両親はそれでも、二人を見捨てようとはしなかった。

この事は、村の皆には伏せられ、二人は眠ったままだと、表向きには報じられた。


それからしばらくして、甲斐甲斐しい世話あってか、二人は拙いまでも言葉を話せるまでに回復する。

猫が喋るのについては、唯一この村にも伝わっていた、そういう存在が居るという事実と、
本人ならぬ本猫から「ぶん猫のぶーん」という自己紹介もあって、問題もなく認知された。


だが問題は、やはり子供の方にあった。


時が経ったとは言え、一度は恨まれた身、先入観という物はそう消える事はなかった。

更には、村でも特に目立つその長い毛と、切ってもすぐに伸びてしまう、その異様さ、
いつまで経っても、始めに呼ばれたあの名前がつきまとい続ける。

忌み子、果たして幸か不幸か、その名が呼ぶのは人からの中傷ではなく、単純な呪いへの恐怖だった。

あれに関われば何が起こるか分からない、近寄ってはいけない、触れてはいけない。
そんな空気が蔓延した世界で、何が起こるかなどは創造に容易い。

(*゚∀゚)「……んで、今に至る、だ」

川 ゚ -゚)「ふむ……」

(;*゚ -゚)「……なんだか、すごい話を聞いてしまいました……」

(*゚∀゚)「どうだい、なんか分かったか?」

川 ゚ -゚)「そうだな…」

(;*゚ -゚)「切ないですね……この気持ち、歌っていいですか?」

(*゚∀゚)「空気読め、んで、どうなんだ?」

川 ゚ -゚)「一つだけ……じゃあその猫、ブーンは、自ら文猫を名乗り、それ以外はまともに喋れなかったんだね?」

(*゚∀゚)「ああ、そう聞いてる」

川 ゚ -゚)「そうか……やはり、そうなんだな…」

(*゚∀゚)「やっぱりあんた、知ってたんだな? あの二人の事を」

川 ゚ -゚)「……いや、私が知っているのは、その猫のほうだけだよ
     それも正確には、あの猫が連れているものが、私のよく知るものであった、そういう話だ…」

(*゚∀゚)「…ちょいと、詳しく聞かせてもらおうか?」

川 ゚ -゚)「もちろんだ、嫌な事を思い出させた分、何でも話そう…ああ、そういえば自己紹介がまだだった」

川 ゚ -゚)「私は森の護人エルフ、名は、クー・ル・デザートテイル」

川 ゚ -゚)「この地にて、数千もの季節を経て尚生き続ける魔女……ここらでは、そう呼ばれているよ」




                                              終結章(裏) おわり





この小説は2009年5月31日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:7z3ARQ0I0 氏

終結章は非常に長いので、三つに分割してあります
終結章 其の二は、こちらからどうぞ



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[ 2009/12/26 23:52 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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