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( ^ω^)季節を旅する文猫冒険記のようです 第一章 其の四(裏)


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ

諸注意  これはブーンが書く記録には含まれない為、適当な物となっております





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                  第一章  遠い地を目指したハジマリ



             其の四(裏) 「 みんなのヒーローがやってくる!! 」


一方その頃。

そんな訳で。

二匹の猫達がフサから離れた後。
外の二人がどうなってるかをここでは追います。


海の上は、いまや悲鳴と、助けを求める叫び声が場を埋め尽くす、正に地獄絵図でした。


今、海には半分になった船首が海面から直角に伸び、縦になって浮いていた。
一体何がどうしてこうなったのか、船は真っ二つに分断されてしまったらしく、
既に半分より後ろは海中に沈み、海面には大量の木片やらが漂っていた。

海に落ちたのであろう人々はその木片を浮きにして、どうにか難を逃れようとしている。
中には一際目立つ、白い帆を広げた巨大な柱も浮かんでいて、そこにも沢山の人がしがみついていた。

一見、死者が溢れかえる悲惨な現場になっているように見えるが。
意外にも、こうなる前にほとんどの乗員が脱出できたので被害は少なかった。

特に船内から出てきた人々は、慌てるどころか恍惚の表情を浮かべながら出てきて。
そう混乱も起きず、非常にスムーズに避難と脱出が行えたようだ。


ちなみに、みな口々に「ぷにぷに」「肉球」などの言葉を呟いていて、
これは一匹の猫の協力があったおかげだと、後に語られている。


すでに港の方からはこれまた沢山の船が現場に到着し、
船乗りたち総出による救出活動が進んでいる。
そして防波堤では、そんな事態を固唾をのんで人が群れをなして見守っていた。

更に言えば、幸いな事にいまの時季は蒼季。
海に落ちたところで、寒さに凍える心配はなく。
むしろ人によっては心地よいくらいだろう、という事も救いだった。


< お、おい…あれ

< 見ろ! 人がまだ残ってるぞ!


ただ、一部を除いて。

まるで海上にそびえ立つような、縦になった船首の先。
手すりになった部位に3名ほど、人が取り残されている。

そして、その中にはこの二人の姿があった。

ミli゚Д゚彡「ひ、ひぇええ…」

(*//Д/)「ぅ…あ、あ、あんまりひっつくんじゃねえ!!!」

ミliTДT彡「そそそ、そんな事言ったってええ!!」

(’e’)「若いもんはええのう、ほっほっほ」

船の先端部分にある手すりに、三人、正確には二人がぶら下がっている。

まずつー、そのつーにフサが正面から抱きつき、
その隣では老人が同じ様に手すりに掴まり、そんな二人を眺めていた。


(;*゚∀゚)「てめえは、自分で掴まれよ!!」

ミli゚Д゚彡「動けないから! 落ちるから!」

(;*゚∀゚)「だ、だったら…せめて背中に…」

ミ;゚Д゚彡「え? う、うん」

(;//∀/)「くぅ…ぁ…くび、に、息かけんなぁ…」

ミ,;゚Д゚彡「よっ…」

(;*゚∀゚)「ヒャン!? てて、てめ、どどどどこ触っていやがる!!」

ミ;゚Д゚彡「うわわ!? ごめん!?」

(;* ∀)「ぁ…く、もう…いい…動くな、そのままでいろ」

ミ*゚Д゚彡「…ハァハァ」

(’e’)(おっきした)

(♯ ∀ )「アトデ コロス」

ミli゚Д゚彡「ひっ!?」


なぜ二人がこんな状況になったか、時はブーンと二人が別れた辺りに遡る。





             ∧∧ 
            ミ*゚∀゚彡 < マキモドシ!
             ミ,,,,,,,,,,ミ

         
           蒼季 60節 





ミ,,゚Д゚彡「いよいよだから」

(*゚∀゚)「…そーだな」

甲板の上、フサとつーは船の端にて、手すりに体を預け、
寄り添いながら徐々に離れ始めた港を眺めていた。

強まる海風は潮の匂いそのままに、見える景色さえも変えてしまう。
つーは一度、港の更に奥、山の方へと手を伸ばし、ゆっくりと引っ込める。
そんな様を見たフサは沈黙を破り、前を見つめたまま口を開いた。

ミ,,゚Д゚彡「つーちゃん、ありがとう」

(*゚∀゚)「はあ? 何が」

ミ,,。。彡「……一緒に、来てくれて」

(*゚∀゚)「別に…」

それから、再び沈黙が訪れた。
気まずいわけでもなく、ただ、不思議と言葉は必要じゃない。
これが自然だと思えるような、そんな空気だった。

けれど、つーは何か思うところがあったのか、
決心したように首をまわし、視線を横に移した。
それに気付いたフサも姿勢を変え、疑問を浮かべた表情で視線を交わした。

(*゚∀゚)「それより、だ…いい加減、話してもいいんじゃねーか?」

ミ,,゚Д゚彡「なにが?」

(*゚∀゚)「お前、この旅の目的はなんだ? 何を目指してる?」

ミ,;゚Д゚彡「何って、俺はただ世界を見てみたいと思って」

(*゚∀゚)「本当にそれだけか?」

ミ,;゚Д゚彡「そう、だけど…なんでさ、そんなに変かな」

(*。。)「そうじゃねえけど……お前、知りたいんじゃないのか?
     あれを、あの日のことを…」

ミ,, д 彡「え、あ……」

(*゚∀゚)「お前の言う、当ての無い見つけたい物、それは…」

ミ,;゚Д゚彡「ちょっと待った、それはちg」

< うわ!! なんだこりゃああああ!!

その時だった、空気を読まない叫び声が響き渡り。
二人は驚き、そちらを見た。するとそこには海を指差す人々の姿があった。

習って海をみてみれば、青く澄んだ海の色が変色していく、
影が覆いつくすように黒く染まっていった。

船員や、他の乗客達が「何だこれは」と騒ぎ始める中。
その例に漏れず、フサ達も困惑した様子で海を見つめていた。

ミ,;゚Д゚彡「え、なになに、何が起きてんの? これは不味いの?」

(;*゚∀゚)「わかんねえ、他の連中の騒ぎっぷりからしてただ事じゃないみてえだが…」

船体に打ち付ける波は強まり、海は見るからに荒れていく。
ぐらぐらと足元が振動し、船体が大きく傾く、
ふと下の方から、何か砕けるような物凄い破裂音が響いたかと思うや否や、
荒れ狂う海にあやつられるように、激しく上下し、揺れに揺れる。


しばらくして、先の大荒れが嘘のように静まり。
海は変わらず黒く染まったままだったが、波は静かに揺らめいていた。

しかし、その反対に船の上では大混乱が起きていた。
船員が慌てふためき、叫びながら駆け回っている。

ミ;゚Д゚彡「だからなんなんだ? サパーリわからないから!」

(*-∀-)')「ちょっと静かにしてろ、んー……」

ミ,,゚Д゚彡「?」

(*゚∀゚)「わかった、船底に馬鹿でかい大穴が開いたんだと」

ミ,;゚д゚彡(相変わらずなんでもアリだなぁ…)

ミ,,゚Д゚彡「んで、それって不味いの?」ソレニシテモ ドンナ ミミシテルンダカ

(*゚∀゚)「さあ? 知るか、でもまあこの様子だと不味いんじゃねーの?」

ミ,,゚Д゚彡「そっかー、でも普通に浮いてるしね」ヘイキソウ


そうして、船についてよく分かってない二人は何がなんだか分からないまま。
慌しい船上の様子をぼけーっと眺めていたが、すぐに避難するようにと促された。

避難ってどうするのか? と訪ねれば。

なんと帆の貼られた巨大な柱を倒し、海に落とすから、
それに掴まって救助を待てと言う。

いや、どんなだよ、という突っ込みも虚しく。
もう港のほうに信号を送ったからとかなんとか、
抗議の言葉は無理矢理丸め込まれてしまった。

じゃあ仕方ない、そうしようか、と人の波に混ざろうとしたフサ達だったが、
そこでブーンとショボが居ない事を思い出し、船の奥から次々に出てくる列を睨んだ。

人々は誰もが不安げに、混乱した様子でぞろぞろと歩いてくる、
これでは下手に探しに行く事もできない。
そう考えた二人はその場で留まり、あの二匹が出てくるのを待つ事にした。


だが、いつまで待っても列にその姿が現れない。
いい加減収まりつかなくなった頃、段々と出てくる人の様子が変わっていく事に気付いた。
何やら誰もかれもが気持ち悪い

…いや、嬉しそうな顔をしていた。

そしてこんな会話を耳にする事になる。

「いやー、あの猫のパンチはききましたなぁ…」

「もう一度喰らいたいものです…」

猫、と聞いてあいつらだと確信した二人は更に待った。
あの会話からして、あの二匹は無事で、これから出てくるのだろうと思ったからだ。

するとそれは的中した。

人波の中に、尻尾をだらりと垂れ下げた一匹の大きな猫を発見、ショボだった。
声をかけて二人が近づくと、その猫は安心したように泣き出した。

(´;ω;`)「怖かったよう…」



そしてここからは大まかに事態を説明する。

尚、これが正しい事象か否かについては不明である。


浸水の続いた船は、そのまま沈んでいく事は無く、
重量の多い後部へと海水を溜め込み始める。

すると船尾が先に海の中へ沈み、シーソーのように船首が上へと上がっていく。
だがその過程、ただでさえ船底には穴が空き、傷ついているのもあり。

船体は自らの重量を支えきれず。持ち上がった船首が上に行く事を嫌うように、
悲鳴の様な音を立て、真っ二つに折れた。

船尾はそのまま沈んで行くが、まだそう遠い沖でも無いため。
海底に衝突し、巨大な波を作りながら横たわり、沈んでいった。
ついでに黒かった海水も流されたのか、霧を払うように青色に戻っていく。

そして、今度はそれを嫌がる事無く、船首が持ち上がり。
折れた部分を海面に沈め、縦に立ち上がった。


そして、船首には3名ほど。
最後まで彼の猫を待ち続けた二人と、不運な老人が取り残される形となった。





             ∧∧ 
            ミ*゚∀゚彡 < マキモドシ オワリ!
             ミ,,,,,,,,,,ミ

         
           蒼季 60節 





(;*゚∀゚)「はぁ…にしても…参ったなこりゃ」

ミ*´∀`彡(ああ…と、吐息が…)

(* ∀ )「…」

ミ;゚Д゚彡「!!」

ミ,;゚Д゚彡「あ、そこの爺ちゃん、大丈夫!?」シズマレ マイサン

(’e’)「大丈夫じゃて、わかいもんには負けんぞ」マダマダ ゲンエキジャ


正に絶対絶命の窮地。

だがそんな時。

遠い港から、海上に浮かぶ救助に勤しむ小船から、救助を待つ人々から、
わあ、と大きな歓声が上がった。
それは誰かの名を呼ぶ声だった。


困惑するフサ達だったが、隣でぶら下がる爺さんが「あれを見い!」と叫んだ。
そうしてそちらを見れば、海面の上、腕を組みながら仁王立ちする誰かの姿があった。

( ゚∋゚)「……」

ミ,;゚Д゚彡「なんだ!?」

(’e’)「あれはクックルさんじゃ!! 海の英雄、みんなのヒーロー、
    クックルさんが来てくれたんじゃ!! これで助かるぞ!!」

クックルと呼ばれたその人はどうやら鳥族。
両腕に生えた羽がロックスターのように風になびいている。

そして何より、全身を白い羽毛に覆われているが、
隠しきれないガチムチの肉体が見て取れる。


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「クックール!! クックール!! クックール!!」

「海の英雄!! クックルーーーー!!」

人々の声は風に乗り、全ての音を掻き消してしまうほどに響き渡る。
爺さんは、そのクックルさんの素晴らしさを、よだれを垂らしまくって熱弁していたが。
それも周りの喧騒にかき消されて聞きとる事はできなかった。

ミ,;゚Д゚彡「…どうでもいいけど、あれ、海の上に立ってない?」

(’e’*)「そりゃそうじゃて、彼は鳥じゃからな、水面に浮いて当たり前じゃ」ダラダラ

ミ;゚Д゚彡「ああ、そうゆう…」シカシ キタニャイ カラ

大歓声のなか、クックルはゆったりとした動作で組んだ腕を解き、
スッ、と船を指差した。すると応えるように、ピタリと大歓声が止んだ。


( ゚∋゚)「私は英雄などではない、そう、もしも居るとしたならば…
     それは私をここへ呼んだ君達の心、そして助けを求める君の言葉だ!」


「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」


( ゚∋゚)「私は君達の求めが生み出した、心の具現、心の化身!!
     レスキューシグナルあるところ在りし存在!
     そう、私は求めに応えし者、求応のクックル!!!


( ゚∋゚)「さあ!! 君は何を求める!? 君達の願いは何だ!?」


「「あの船をなんとかして!! 残された人を助けてください!!!!」」


一斉に叫ぶ声は見事にかさなり、海上に轟いた。
クックルは羽根の生えた腕を晴天に掲げ、声高々に叫んだ。


( ゚∋゚)「この胸に響いたその求め!! この翼が応えよう!!!!」


「「わああああああああああああああああああああああ!!!!!」」




(’e’)「うわあ~~~~~~~~~~~~~~~~~~」




(*゚∀゚)「そんなこと言ってる間に爺さん落ちたぞ」



ミ*゚Д゚彡「ハァハァ…つーちゃん…」モウ ガマンガ

(♯゚∀゚)「てめえも何考えてんだ!!」

ミli゚д゚彡「ごふぅっ!!」

つーは身をひねるように振り回し、フサの体が浮き上がる。
そこへ鋭い膝が腹部へ突き刺さった。

ミ,;゚Д゚彡「ぢ、ぢょ、まっ」

そのまま足裏を押し当て、ふわりと浮き上がらせた体に。

(♯゚∀゚)「アヒャヒャヒャヒャ!!!!」

目にも止まらぬ連続蹴りをその身に叩き込まれ。
フサは奇妙な声を上げながら宙をおどり。
やがて大きく吹き飛ばされながら海へと落ちていった。



ミ;゚Д゚彡「うわあ~~~~~~~~~~~~~~~~~~」






こうして、そのご、みんなクックルにたすけられた。

きょうもうみのへいおんはたもたれた。

そして、これからもうみのへいわをめざして。


がんばれ、クックル。


まけるな――――――クックル。





                           其の四(裏) 終了





この小説は2007年12月24日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:81lxEDVB0 氏

第二章、其の一はこちらへどうぞ



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[ 2009/12/26 22:27 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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