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( ^ω^)季節を旅する文猫冒険記のようです 第一章 其の四


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ

諸注意 このお話には房津チックな表現、キャラ設定が使用されております





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                  第一章  遠い地を目指したハジマリ


 
                其の四 「黒い水の中でおやすみなさい、だお」



 《 蒼季 60節 》


 照りつける眩しい太陽、そして夏虫のやかましい鳴き声がこだまする雑木林。
その間に伸びた広く長い砂利道の上を、僕等は並んでテクテク歩いていく。

落とした視線を上げ、日差しの眩しさに目を細めながら見渡せば、
真上に昇った太陽に照らされる遠景は揺らいでいた。

その延長線上にある空は透き通った青でありながら、底の見えない深い色をしている。
不思議とひっぱられるような感覚があって、このまま空さえ飛べそうな気がした。
けれど、そんな思いは空を旋回する大きな鳥が打ち消した。

鷹かトンビか、翼を広げて空を泳ぐ姿からその判断はつかないが、
僕はその姿を見て羨ましいと思ってしまったから。


(*゚∀゚)「どうした? 急に立ち止まって」

そんな事を考える僕の足は、気付けば止まっている。
なんでもないと答えてから慌てて前行く影を追いかけた。

目的地は緩やかな傾斜がつづく道の先、山の反対側にあり。
その山頂からは、視線で形を追ってしまう入道雲が顔を出していた。


 蒼季も後半に入っている。この頃がいちばん暑くなる時季だ。

現に空気は熱気にあふれて、立ってるだけでもどんどん体力気力を奪っていく。
喉はすぐに水分を欲し、気を抜くと頭が呆けるのに加え、溜まった疲労で結構辛いものがある。
けれど山頂から見えたあの海の存在が心を奪い、自然と疲れさえも薄れさせていた。

そうして数え切れない数の木々を追い越し、うねる山道を抜け。
ゆっくりと風の匂いが変わっていくのを感じつつ、
胸の鼓動と歩みが早まる旅路の最中のこと。



彡,;'∀`ミ「えへ、えへへ…」



(;^ω^)「フサ?」

(*゚∀゚)「どうした、頭逝かれたか?」

彡,;'∀`ミ「ああつーちゃん、今日もかわいいから」

(;*゚∀゚)「…あ? 何をいきなり」

彡,*'∀`ミ「つーちゃあああああああああん!」

(;*゚∀゚)「な!?」


2_20091226222025.jpg


 とうとうフサは熱にやられたのか、気が狂ったように叫びつつ倒れた。
その様はよく言えば燃え尽きる前の蝋燭、普通に言えばきがくるっとる。

まあそれはともかく。
ただでさえ長毛に覆われて暑そうなのに、一人歩き続けていたから当然といえば当然だ。
というわけで、僕等は木陰に避難し休憩をとる事にしたのだが…。

(li Д )')「……さ、さあ…そろそろしゅっぱつだぁ…」

(*-∀-)=3「そういうのはせめて一人で立てるようになってから言え」

しばらくして。

つーちゃんに毛を刈られたおかげもあってか、
少し回復してきたようで一安心するも束の間。
どうやら今度はいつまでも休んでいるのが不服なご様子で。

(,; Д )')「…だいじょうぶ…だいじょぶ…だいじょおぶ……さあ逝こう」

(;^ω^)「無理すんなお」

(,;TДT)「待ってるから、海が俺をまってるんだから……」

もうはってでも先を進もうという勢いだった。
凄い情熱だ、でもそれなら僕の背に乗ればいいものを、
それは断固として拒否するもんだから、もう手に負えない。

(*゚∀゚)「焦らなくても海は逃げねえって、それより」

(,;゚Д゚)「で…も…」

(♯゚∀゚)「しつけえ、ちょっと寝てろ!」

♯)゚д゚):∵ブベラッ

(メ Д )「…」

(;^ω^)ウゴカナクナッタ

(*゚∀゚)アヒャ♪


(*゚∀゚)「さて、んじゃちょいと道を変えるか」

(;´・ω・`)「この炎天下じゃ同じ事を繰り返しそうだもんね…」

( ^ω^)「でもどうするんだお?」

(*゚∀゚)「あの山の上から見たかんじだと、確かここらは」

(メ Д )つ「う…う…み……」

(;´・ω・`)「うわっ」ゾンビ!?

(* ∀ )「浅かったか」チッ



/      ゲシッ ゲシッ                   
   オラオラオラ!               ガスッ 
    チョ、マッt 
 ガッシ! ボカ!  アシハヤメt              
      シヌッテ          アヒャヒャヒャヒャ
\                            



(´;ω;`)「こわいよう…」

( ^ω^)「大丈夫、なあに」カエッテ タイセイガ ツク


そうして、フサが気を失っている間に確認した結果。

森をまっすぐに迂回すれば恐らく海に出るだろうという事で。
フサが目を覚ますのを待ち、充分に体を休めた後。

目的地である港町へと続く一本道を外れ、
木々が視界を遮る中へと進んでいったのだった。





             ∧∧ 
            ミ*゚∀゚彡 <チャオ ソレッラー
             ミ,,,,,,,,,,ミ

         
           蒼季 60節 





(,,゚ω゚)「あーなんか落ち着く」

(;^ω^)「その顔やめろお」

まるで色を失くしてしまったような深い森の中。
心地よい涼しさを含んだそよ風がやさしく吹いて、深く息を吸いこんだ。
冷たい空気が体中に染み込み、溶け込んでいく。

(;´・ω・`)「ぼ、僕はあんまり…こういう雰囲気は苦手だよ…」

(,,゚Д゚)「涼しくっていいじゃない」

(;´・ω・`)「でも薄暗くて…なんか怖いよ…」

(,;゚Д゚)「でかい図体して情けない猫だなぁ」

(;´・ω・`)「うわ!! なんか居る!?」アソコノ クサムラ!

(,,゚Д゚)「ただの鳥だから」

(;´・ω・`)「痛っ! ひいいい!?」イマ アシヒッパラレタ!

(,;゚Д゚)「ちゃんと下見てないと危ないぞ」ネコガ ネッコニヒッカカル


段差だらけの中、石ころと低い草木が更に行く手をはばむ。
そんな道無き道をぼくらは手探りで進んでいく。

(*゚∀゚)「ほいほいっと」

同じ様な景色がつづき、立ち止まって見渡すと方向をすぐに見失ってしまう。
つーちゃんはショボから降りて、迷わぬようにと木に包丁で印をつけながら歩いていた。
ちなみに最初はバツ印とかだったのが、段々とレベルアップしていく。

(;^ω^)「…題名、木々に群がる鳥…?」

いまや僕等の通り過ぎた木々には芸術的な絵の数々が描かれ。
ちょっとした美術館のようになっていた。

(*゚∀゚)「アヒャヒャ、なんか楽しくなったきた」

(;^ω^)「なんだおこの精度は、すごすぎるお」

(*゚∀゚)「今度は一本まるまる使って彫刻でも作るか」

(;^ω^)「意外な趣味だお」ムシロ メザメ?


そんなこんなで時間は流れ、やがて不思議な匂いが鼻をくすぐった。
第一印象は臭い、でも不思議と不快には思わない、そんな空気だった。

( ^ω^)「なんだおこの」

(´・ω・`)「潮のにおいだ…」

(,,゚Д゚)「しお?」

(´・ω・`)「うん、これは海の匂い、つまり…もう海が近いって事だよ」

ショボは珍しく冷静な様子で、どこか自慢気に言うと、自ら前にでて先行し始める。

僕等は返事のかわりに小さく歓声を漏らした。

色々と情けない子だったけど、この落ち着き払った様子。
やはり旅の先輩は違うものだなと感心していた。

(*´・ω・`)♪

だが、その背を見れば尻尾がぴんと上を向き、歩みに合わせて楽しそうに揺れている。
うん、体はとても正直だね、僕等はニヤニヤしながらその背を追いかけた。


 それからもうしばらくして。
潮の匂いは更に強まり、風はまとわりつくような湿気を帯び始めると、
はるか前方、木々の隙間に光が見える、待ちわびた出口のようだ。

近づけば近づくほど、どこからか紙袋を潰すような音が定期的に響いてくる。
不思議に思いながら足取りは軽く、早足で森を抜けると一気に視界が開けた。


日差しは相変わらず眩しく、目の前には一面みどりの草原が広がっている、
好き放題に伸びた雑草は風にあおられ、緑の中に白いさざ波を作った。


その先には赤色レンガの積み重ねられた大きな塔があり、
横に付いたいくつものプロペラがそれぞれゆっくりと回っている。


みどりの中にぽつんと存在するそれはまるで、
ここへ置き去りにされてしまったような、儚くも哀しげな印象を受けた。



(,,゚Д゚)「…」

(*゚∀゚)「…」

けれど、それ以上に。
この先のあまりの光景に言葉を失って、風の中、僕等はその場で立ち尽くしていた。

ずっと聞こえていた音はますます強くなり、すぐ奥から聞こえてくる。
僕等は感極まったまま、確かめるように音のする方へ向かうと草原が途切れ、
前にはゴツゴツとした岩肌がむき出しの崖があった。

眩暈がするような高さの崖の上。
そこに立った瞬間、それを見た瞬間に、全身に電気が流れる。
体中の毛が逆立つような感覚と共に、耳がぺたんと後ろに寝そべった。

あえて言葉にすれば、それは足元まで続く色違いの空だった。

視野に収まりきらない青空は、中心で色の溶け合う事無く上下に割れて線を作り、
途切れた下の部分が真っ直ぐに目下足元へと伸びている。

どんなに目を凝らしても先なんてまったく見えない。


この先には果てなんか無いんじゃないかと思えて。
もしかしたら、これが世界そのものなんじゃないか、なんてロマンチックな事も思った。

自分が今まで居た場所がいかに閉鎖されていたのかよくわかる。
どんなに広い場所でも、どんなに遠くを見たって、山があった。
色とりどりな山々に囲まれていた。

別にそれが嫌だとか言うわけじゃないけれど。
だからだろう、単純に目の前の光景が信じられなかった。
こんなに広いのに、こんなにも単純な色しかない世界があるなんて。

(;´・ω・`)「ど…どうしたの? 固まっちゃって…」

と、そんな感動する僕等に対し、ショボはあまり感心がないのか、
相変わらず空気のよめない事を言ってくる。僕は軽く舌打ちした。

(;´・ω・`)「え…あ、あの…」イマ チッ ッテ

( ^ω^)「これ見て、ショボは凄いと思わないのかお?」キノセイ キノセイ

(;´・ω・`)「うん…ぼく海辺で育ったし、こういうのは見慣れてるから…」

(;^ω^)「ふむ」

(´・ω・`)「それより山の景色のほうが凄いと思うけどなぁ…」

( ^ω^)「ないわー」

(*゚∀゚)「まあ、普段みる物が違けりゃそうだろうな」

( ^ω^)「そんなもんかお」

(*゚∀゚)「そんなもんさ」

と、僕等がそんな話をする間もフサは一人呆けたまま、
じっと波打つ空を見つめていた。

(,,゚д゚)「すっげぇ…」 

やがて搾り出すような声でそれだけ言うと小さく溜息をつき、
一呼吸おいてから、くしゃくしゃな笑顔で誰にともなく呟いた。



「これが…海なんだ」





             ∧∧ 
            ミ*゚∀゚彡 <ソンデモッテ
             ミ,,,,,,,,,,ミ

         
           蒼季 60節 






それから、そろそろ先を行こうとショボが切り出した。

言われて視線を横にむけると、ゆっくりとカーブを描く湾岸沿いの遠い先。
山の中腹から海辺までを埋め尽くすような建物群が見えた。

港町、房津。

内陸と水上をむすぶ唯一の交易の町で、この大陸の名そのままに呼ばれる。
聞いた話では、よい温泉がある事でも有名らしい。
たしかに遠目ながら、湯気のような白いモヤがそこかしこから上がっているのがわかる。

そうして僕等はショボに色々訪ねながら町へと向かって海沿いに歩き出した。

( ^ω^)「さっきの赤い塔はなんだお?」

(´・ω・`)「あれは灯台だよ、夜になるとあそこが光って
      船が迷わないようにと目印になるんだ」

(,,゚Д゚)「あれの横についてるなんか変な、回ってたやつは?」

(;´・ω・`)「詳しい部分はしらないけど…風を受けてあれが回ることで
       光を出せるようになる仕組みなんだって」

(,,゚Д゚)「…中の人が回してるんじゃないのか」

(;´・ω・`)「え…? いや人は居ないと思うよ」

(,;゚Д゚)「なにぃ!? 誰も住んでないの?」

(;´・ω・`)「う、うん…」

(,,゚Д゚)「勿体無いなぁ…あんな立派な家なのに」

(;´・ω・`)「家じゃないよ」

( ^ω^)「あ! 船だお!!」

(;*゚∀゚)「ん、んん? なんか縮尺おかしくねえかあれ?」

(,,゚Д゚)「そうなの?」

(*゚∀゚)「だってよぉ、家があのサイズだろ……んで船がこれくらいだから…」

( ^ω^)「しかし、なんかカッコいい船だお」

(,,゚Д゚)「Nice boat」

(*゚∀゚)「ぶち殺すぞ」アト ソウカンガエタヤツ アトデ ウラマデコイ

(´・ω・`)(…あれ、なんだろこの喪失感)

(;*゚∀゚)「うーん、5、60㍍は軽くありそうだ」

(,,゚Д゚)「ふーん」

(,,゚Д゚)「…」


ミ,;゚Д゚彡「でかっ!!」


Σ(;´・ω・`)(毛が生えた!?)


ミ,;゚Д゚彡「ええ…なんでそんなに、てか平気なのかそれ」

(´・ω・`)「う、うんと、陸と違って場所とかを選ぶ必要がないし…
      とにかく大きいほうが物を運ぶのに都合がいいからね」

( ^ω^)「すごいお」ヨク ワカランケド

(;´・ω・`)「…いや…むしろ、この位置からあんな豆みたいなのを見て
       目測できるつーさんの方が凄いと思う」


(*゚∀゚)アヒャ?


…………。

…………。


( ^ω^)「じゃ、町へ向けて出発だお!」

ミ,,゚Д゚彡「と、その前に…」

ミ,,゚Д゚彡「もっと海の近くに行ってみたいから!」

(´・ω・`)「うん、じゃあ……あそこにちょうど砂浜があるし、寄っていく?」

ミ,,゚∀゚彡「そーすんべ、そーすんべ」


………。

………。


ミ,;゚Д゚彡「ぶわっ! しょっぱ!! なんだこの水、こんな綺麗な癖して!」

( ゚ω゚)「ゲホッ、ゲホッ!! おぇ、思いっきり飲んじゃったお」

(´;ω;`)「ひぃぃ! 足の裏が熱い! 肉球が焼けるう!!」

(;*゚∀゚)「うーん、なーんか体がざらざらベトベトすんなぁ」

ミ,;゚Д゚彡「げ、 砂が毛に絡まってやがる!」


……。

……。


ミ,,゚Д゚彡「なんか…あれだね、こう、見てるだけの方が楽しいね、海」

(;^ω^)「そう思うお」

(*゚∀゚)「まあ、猫だしな、オレたち」

ミ,,゚Д゚彡「だよね」


ミ,,。。彡「…?」


ミ;゚Д゚彡「フサは犬だから!!」

(*゚∀゚)「クマー」


…。

…。


ミ,;゚Д゚彡「ひ、人だらけ…」

(;^ω^)「壁だらけだお…」

そんなこんなで、木柵に囲まれた町中へと辿り着いた。

町中を見渡せば、石畳のでっかい通路を中心とした一本道が山の上まで伸びている。
その道沿いには木造の家屋が整列し、隙間にはいくつもの横道があって、
そこかしこにちらほらと人が歩いているのがも見えた。

(;^ω^)「ん、あのでっかい四角形の建物はなんだお?」

(´・ω・`)「倉庫か、造船所かなぁ」

ミ,;゚Д゚彡「へぇ…しかしなんだあの丸いの?」イエノマエニ オイテアル

そう言うフサの視線の先には、中央が膨らんだ円筒系の物体。
木が鉄の輪で縛られたような丸い箱が転がっていた。

(´・ω・`)「樽の事?」

ミ,,゚Д゚彡「樽ってのいうのか、あれ」

(´・ω・`)「うん、バラ荷を入れたりできる、運搬用の箱だよ
      基本的にはお酒とかを入れるのが多いみたいだけど」

ミ,,゚Д゚彡「ふーん…?」


通りには二階建ての家が並んでいて、それらは一階部分がお店になっているのが大半で。
ずっと奥の港方面にはここへ来る前に見た、灯台に似た塔が頭一つ抜きん出てそびえ立っていたり、
逆に横方向に大きな倉庫があったりと、多種多様だった。

そしてそれ以外にも沢山の露店があって、その前を人と喧騒が飛び交い。
隅で輪を作り談笑する人、荷台を転がす動物、元気に走り回る子供、などなど。
なんとも活気に溢れていた。

僕等がキョロキョロと周囲に興味をひかれていると、
ショボは船の手配をしようと言い出し、よくわからないが歩き出した。

すると道の途中、布貼りの屋根の下から僕等を呼ぶ声があがった。
見ればそこにはモサモサしたしっぽを持つ、煙草をくわえたキツネ族の男がいた。

ミ,,゚Д゚彡「…ん?」

爪'ー`)y‐「そうそう、そこのモップみたいな兄ちゃん!」

ミ♯゚Д゚彡「誰がモップだ! ごるぁ!」

(*゚∀゚)「アヒャヒャ、自覚してんじゃねーか」

爪'ー`)y‐「まあまあそれより、ちょっと見ていかない?」

そんな誘いにほいほい乗って出店の一つに近づくと、
布が敷かれたテーブルの上には、キラキラ輝く金属の光物が並べられていた。

ミ,,゚д゚彡「おお、なんか綺麗だけど…なにこれ?」

爪;'ー`)y‐「なんだ? 物珍しそうな顔して、アクセサリーだよ知らんのか?」

(*゚∀゚)「装飾品、ってやつか」

ミ,;゚д゚彡「……食べ物をよく噛むこと?」

(;^ω^)「それは咀嚼」


爪'ー`)y‐「で、どうだい、そこの恋人にプレゼントでも!」

ミ,,゚д゚彡「……こい…びと?」


爪'ー`)y‐「お? まーたとぼけちゃって! そこのでっかい猫に乗った子だよ!」

(;´・ω・`)「え…僕の?」

(*゚∀゚)∂「……?」

爪'ー`)y‐「ん、こいつは珍しい、よく見りゃつー族じゃないか!
       いや兄ちゃん! こんなべっぴんさん連れて憎いね!」

ミ,;゚Д゚彡「は? え?」

爪'ー`)y‐「それで、猫をお供にデートかい? いやー若いってのはいいねえ!」

(♯ ∀ )「…」

ミli゚Д゚彡「はっ!」マズイ オコッテル

ミ,;゚Д゚彡「い、いやいや違うから! そんなんじゃないから!」


3_20091226222025.jpg



爪'ー`)y‐「またまた、きみら港に行こうとしてるんだろ? それも目的は海に出る事と見た」

( ^ω^)「おお、よくわかったお」

爪'ー`)y‐「おうよ、こんな商売やってるとな、自然と目がよくなる
       そんで二人っきりで船旅なんざしようってに何も無いわけないだろう?」

(;^ω^)「て、僕等の存在はスルーかお」

爪;'ー`)y‐「ありゃ? 喋ってる、てことは君は書本猫か! こらまた凄い組み合わせだな」

( ^ω^)「……お?」イマ ナンテ?

ミ,;゚Д゚彡「いやそれより、そんなんじゃないってのに」

爪'ー`)y‐「はっはっは、照れるなって! 男なら贈り物の一つや二つ、
       ぽんとくれてやるくらいの甲斐性なきゃ駄目だぞ」

ミ♯゚Д゚彡「照れてねえ! 誰がこんな」

(* ∀ )「…」ギロ

ミli゚Д゚彡「うっ…」

爪'ー`)y‐「なんだ、ほんとに違うのかい?」

ミ,;゚Д゚彡「いや、その…」

(*゚∀゚)「その、なんだよ、言ってみろ」

ミli゚Д゚彡「え、ええええ…」ナニ コノ ジョウキョウ

(*゚∀゚)「…お、包丁もあるんだな」

爪'ー`)y‐「ん、なんだ? それ気に入ったの?」

(*゚∀゚)「…どれどれ」

ミli゚Д゚彡「ひっ!?」


<イヤー!!


(;^ω^)「????」

(´・ω・`)「ブーン、どうしたの?」

(;^ω^)「お…いやさっき」


<テメエ! ニゲンジャネエ!!

<ギャーミセガーーー!!

<ヤメ アブナイカラ! ムシロ メイワクダカラ!

<アナタニ イッポン!!

<ウワッ ナンカトンデキタゾ!?

<ペロッ コレハホウチョウ!

<サナエ!? サナエーーーーー!!!


Σ(;^ω^)「ってなんか凄い事に!?」

(´;ω;`)「ひぃぃいい」アビ キョウカン


( ^ω^)「…」


(;^ω^)(あれ…? 僕は何を気にしてたんだっけ?)





             ∧∧ 
            ミ*゚∀゚彡 <ソレカラ ドントコショ♪
             ミ,,,,,,,,,,ミ

         
           蒼季 60節 





怒り暴れるつーちゃんと逃げ回るフサ。
ふたりの暴動とも言える行為が、周囲に被害を充ニ分に与えた頃。

< オ、オレハ・・・ボウドウ・チガ・・カラ

爪;'ー`)y‐「これやるから、頼むからもう勘弁してくれ」

(*゚∀゚)「そ、それは…!!」

差し出されたのは吉宗と文字が刻印された包丁。
つーちゃんはそれを見た瞬間、ミミとしっぽをピンと立て動きを止めた。
なにやらけっこう名高い一品のようだ。

そうして機嫌をよくしたつーちゃんを連れ、僕等はその場をそそくさと逃げ出した。

僕はさっき何かがひっかかっていたのだが、頭から抜け落ちた物は帰って来ない。
まあその内思い出すだろう、と考えている間に港に到着。

(´・ω・`)「ちょっと待ってて」

ミメ"Д゚彡「おう」


(´・ω・`) …

ミメ"Д゚彡 ?


(;´・ω・`)「あの…お願いだからもう問題起こさないで…ね?」

ミメ"Д゚彡b「オフコース」コレイジョウ ボコボコニサレタラ シヌカラ

そうして、ショボはテイキセンって物に乗るのに予約がどうこう言い残し、
一軒の張り紙だらけの家の中に入っていった。

ちなみに家の屋根の部分には、船券販売と書かれた看板が掛けられ。

壁に貼られた紙を見れば、格安、予約割引、キャンペーン実施、などなど
よくわからない言葉がたくさん羅列されていた。まあどうでもいいけど。

ミ,,゚Д゚彡「おーすげえ、船がイパーイあるから」

( ^ω^)「あのでっかい船がないお」

(*゚∀゚)「だなぁ」

防波堤を越えると、海上には木造の橋がいくつか、沖合いへ向け伸びていた。
そこにはロープで繋がれた小船が、ところ狭しと並んで停泊している。
なんだか興味を惹かれて、僕等はその桟橋の一つへ向かった。

ミ,,゚Д゚彡「うひゃー透き通ってら!」

( ^ω^)「お、なんか居たお!」

(*゚∀゚)「はしゃぎ過ぎて落ちんなよ」

(;^ω^)「それとフサ、なんか毛についてるお?」

ミ,;゚Д゚彡「…塩の結晶だ」ソウイエバ クルマエ アラッテナカッタカラ

歩くたびにギシギシと音を立てる橋の上。
辺りには、白い大きな鳥が変わった声で鳴きながら、海の上を飛んでいる。

そうして僕等は談笑しつつ、海辺の雰囲気を満喫していた。
すると、そこへ船が一隻到着し、見知らぬ二人組が降りてきた。

(,,・Д・)「ん? おろ、同族ハケーン」

ミ,;゚Д゚彡「あ、どもっす」

人が4人並んだら目一杯の細い橋の上。
彼等はこちらをみると立ち止まり、声をかけてきた。
どうやらフサと同じ『ギコ族』の人らしい。短毛種みたいだけど。

(,,メД゚)「ここらじゃ見ない顔だな、なんか用かゴルァ」

ミ,;゚Д゚彡「え? 用って…なんで?」

(,,メД゚)「は? …ああ、なんだもしかしてお前さん、ここは初めてか?」

ミ,,゚Д゚彡「そうだけど…」

(*゚∀゚)「なんか不味かったか?」

(,,メД゚)「いや、別に不味いってこたぁねーぞゴルァ、
     ただこの橋はうちの連れが停泊する場所だからな、気になっただけさ」

ミ,;゚Д゚彡「あー、それは失礼を」

(,,・Д・)「ニャハハ、だから別に悪かないって」

(,,メД゚)「それよりお前さんがた、これから海に出るつもりか?」

ミ,;゚Д゚彡「うーん…多分」

(,,メД゚)「そうか…まあ、胸に留めておく程度でいいけどよ、
     今日明日に海に出るなら気をつけたほうがいいぞゴルァ」

ミ,;゚Д゚彡「どうゆうこと?」

(,,メД゚)「今この港には嵐野郎が来てるらしい
     もしも噂どおりなら…危ない目に合う、かもしれない」

(*゚∀゚)「嵐野郎?」


聞くと、ある男が行く先は、常に荒れ事が付き纏う事から、
その男はそう呼ばれるようになった、といった話で。

その人が今ここ、房津港に訪れているらしい。

それだけではいまいち意味がわからないと、問い詰めてはみたものの、
彼等はkwskは知らんと言って豪快に笑い、町中へ消えてしまった。

…フサもそうだけど、ギコ族というのは適当な性格がデフォなのだろうか。

ミ,;-д-彡「…わるかったね」

(*゚∀゚)「ブーン、それは違うぞ」

(;^ω^)「お?」

(*゚∀゚)「こいつは馬鹿なだけだ」

( ^ω^)「なるほど」



ミ,,゚Д゚彡 え?



……。

……。



 その後、ショボと合流してからしばらくして、
港にとても大きな船が白い帆をあげてやってきた。

ミ,;゚Д゚彡「うおぉ…あれってあの時見たやつ?」

(*゚∀゚)「いや、違うっぽいな」

ちなみにその巨体ゆえ港に入る事ができないようで、沖合いに停泊している。
乗船するには案内の人に従い、小船で向かわなければいけないようだ。
さっそく僕等は、船と言うよりもボートに近いそれに乗り込み、
大海にそびえる巨大な塊を目指した。

(;*゚∀゚)「な、なんかフワフワして落ちつかねぇな…」

(;^ω^)「僕も…なんかちょっと怖いお」

ミ,;゚Д゚彡「それより、下がすげえ、ムチャクチャ高いぞ、落ちたら死ぬんじゃね?」

(;´・ω・`)「いや、高所ではあるけど……」


海面をのぞき込むと、海底は遥か下、ゴツゴツした岩が並んでいる。
水中はあまりに青く澄んでいて、底の様子がよく見える。
なんだか空から地上を見下ろしている気分だった。

 そうして沖合いに辿り着き、船を見上げると。
年季を感じさせる船体は、黒みがかった茶色に白線の装飾が成され。
これまた更に見上げてしまうほどに高い高い柱が5本並んでいる。

柱はどれも  末 ← こんな形をしていて、
沢山のロープがその柱を支えるように伸びていた。

ショボが言うにはなんでも、この船は快速輸送船。
クリッパーを更に大型化した物だとなんやかんや息巻いて説明していたが、
ほぼ意味がわからないのでスルーしておく、そもそもどうでもいい。

(´;ω;`)「…ブーン、君ってたまに結構さりげなく毒舌だよね……」

( ^ω^)「そんなことないお?」

ミ,,゚Д゚彡「そうそう、腹黒いだけだもんな」ネコカブッテルシ ネコダケニ

(;^ω^)…





             ∧∧ 
            ミ*゚∀゚彡 < ノリコメ ヤロードモ!
             ミ,,,,,,,,,,ミ

         
           蒼季 60節 





 やがて海に向かって階段がおろされ、他の乗客が次々に登って行く。
前に習い、早速乗り込んだ僕等を待っていたのは船長からの挨拶だった。

(長´д`)「皆様方、ほんじつは私ども自慢の船、
       さくらんぼキッス号へようこそおいでくださいました」

ミ,,゚д゚彡「変な名前…」

(長♯´д`)「なんだと!!?」

ミ;゚Д゚彡「え、ごめんなさい」


(長´д`)「…ゴホン、えー、船と言うものは何かを象徴する存在であります
      そしてこの船にかけられたのは童貞の呪い、そう、護るべきものです
      こんな時だからこそ、そんな気持ちを忘れないで欲しい。
      そして童貞すら守れない奴がいったい何を守れるというのか、そんな願いといっしょに 
      皆様方を安全確実かつ速やかにという」


(;*゚∀゚)「おい、とりあえずどこから突っ込めばいいんだ」

(長*´Д`)「え? じ、じゃあその…尿道に…お願いします///」


<ざわ…っ


(;・B・)「船長!? また発作が!」

(長*´Д`)「見て!みんな! 淫らなあたしを見て! 視線で犯して!!」

(♯・C・)「おい誰か! こいつつまみ出せ!!」

(長*´Д`)「そんないきり立って…じゃなくていきなりなんて!」

(;・D・)「挨拶はこれまでです! 皆様いったん部屋へとお戻りください!!」

(長*´Д`)「つまんじゃらめえええええええらめなのおおおおおお」

(♯・E・)「船長おおおおおおおおおおおおお!!」




以下、僕等は何事も無かったかのように行動を再開した。


(*゚∀゚)「さーてどうすっかね」

ちなみに出航まではもう少し時間がかかるという事で。

僕等は船内の階段をおりた先、割り当てられた部屋を確認したり。
あたりを見て回ったり、ちょっとした探検気分でもう一度甲板へとやってきた。

「よーし、錨を上げろーー!!」

するとちょうど出航の時間になったらしく。
叫ぶ声に叫ぶ声が応えると、そこら中で人が慌しく駆け回り。
巻き戻された鎖がジャラジャラと音を鳴らしている。

続いて帆が一斉に下ろされ、頭上に白が広がった。
いよいよ出航だ、ワクワクテカテカ、胸が高鳴る。

ザザ、と波を掻き分ける音が響き。
船がゆっくりと動き始めると、風が徐々に強まっていく。

なんだかドキドキしてきた。
僕はこの思いを共有しようとフサへと向きなおした。


けれど、興奮する僕を他所に、フサとつーちゃんの二人は甲板の端へと移動し、
手すりに体を預けて港の方を神妙な顔つきで眺めていた。

……多分、お別れを告げているんだと思う。

あまり見る事のない、二人のなんだかいい感じな様子。
これは邪魔をしたらいけない、僕はショボを連れてその場を離れることにした。

しかし、ショボはそんな二人を見るなり「あれ? どうしたんだろう」
とか言って側に行こうとしやがった、本当にアレな奴だ。


(;^ω^)「待てお」

(;´・ω・`)「え? なに? なんで?」

( ^ω^)「いいから…どっか行くお」

(;´・ω・`)「ええ…? じゃあ二人も呼ばないと」

(;^ω^)「いや、遠慮しろって言う話だお」

(;´・ω・`)「遠慮…? なにに…?」

( ^ω^)(あー…なーんでわかんねーかなぁ、この莫迦は)


(;´・ω・`)…!

( ^ω^)?


(´;ω;`)ブワッ

(;^ω^)!?


(´;ω;`)「ご…ごめん…」ウウッ

(li^ω^)「お? あれ、え?」ドクシンジュツ?

(´;ω;`)「そんな ひっく つもりじゃ ぐす なかったんだ…」

(li^ω^)「あわわ…! ごめん、ごめんだお、僕が悪かったお」

(´;ω;`)「……お、怒って…ない?」

(;^ω^)「もちのろんだお!」

(´;ω;`)「ほんと…?」

(;^ω^)「ほんとほんとも味の素だお! だから泣いちゃ駄目お! ダメダメお!」

(´;ω;`)「う…うん」

(;^ω^)((こやつ、侮りがたし…!!))

今度は読まれないように心の奥底で囁いた。


それから、僕等がその場を離れてから少しして。


ここは船内、階段をおりた先にある、両側にドアが並ぶ細長い通路。
特に行く当てもなく、適当にぶらついていた僕等だったが、
何処からか、騒がしい声が聞こえてくる事に気付いた。

それに疑問をもって間もなく。
ギギ、何処からか軋む音が聞こえたかと思うやいなや、船が一度大きく揺れ。
続いて足元から湧き上がるような、籠もった低音が辺りを包んだ。

(((;´・ω・`)))「わ、わわわ、うわ!?」ヒィ

(((;^ω^)))「ななな!?」

僕等は咄嗟に身をかがめ、床に爪をたてて必死に堪えた。

壁のそこかしこからはギィギィと悲鳴が上がり、足元はあっちへこっちへ傾く。
やがて音は反響し、こだましながら揺れと一緒に遠ざかり、ゆっくりと消えていく。

(;゚ω゚)「……なんだお…今の」ビックリ シタ

(;´・ω・`)「いたた…わかんない」ドキドキ

(;^ω^)「って…またっ!?」

困惑する頭で何が起きたのかを考えるも、その暇も無いままにもう一度大きな振動。
それも今度はさっきよりも酷く、強い揺れが続いた。
地に足がついていない、上下左右にぐるぐると船体が傾くのを感じた。

(´;ω;`)「わー!! わー!!」

(;^ω^)「っ…ショボ、大丈夫かお!?」

(´;ω;`)「うあああんこわいよお!」

(;゚ω゚)「ほら、僕のしっぽに捕まっtギャース!!」

(;^ω^)「ちょ、強く噛みすぎだお!!」

(´;ω;`)「だって、だってええ!!」ガブガブギリギリ

( ;ω;)「痛い!! いたいいたいいたい!!」キレルキレル!


4_20091226222025.jpg



あちらこちらで悲鳴が上がり、そこら中で何かが暴れまわっているような騒音が聞こえる。
やがて、揺れも多少の収まりを見せ始め、おっかなびっくり立ち上がった。

( ;ω;)「止まっ…た…?」

(´;ω;`)「うっうっ…」

(;^ω^)「うう…しっぽきれてるんじゃないかお…」

(´・ω;`)「切れてないよ、きれさせたら大したもんだよ…」

( ^ω^)「黙れ」

(´;ω;`)「…ごめんなさい」

相変わらずギシギシと嫌な音が聞こえてくる中。
僕は全身から黒いもやを発しながらショボを睨んだ。

それから少しして、周囲のどよめきもざわめきに変わり。
揺れもなんとか収まり一安心。落ち着いたところで、ずきずきと痛みが襲ってきた。

舐めて痛みを和らげたいところだが、どんなに体をひねっても届かない。
僕は歯形のついたしっぽを追い、その場でぐるぐる回っていた。

(♯;ω;)「ふー! ふー!」トドカナイ!

(;´・ω・`)(犬みたい…)

すると、奥のほうから船員さんが声を張り上げ駆けてきた。


「みなさん、こちらで誘導しますので落ち着いて甲板へ移動を!」


(;´・ω・`)「え!?」

(;^ω^)「何がどうなってんだお…」アウアウ


「そこの猫ちゃん達もおいで、ここに居たら危ないよ」


(;^ω^)「危ない? いったい何があったんだお?」


「大丈夫、何でもないよ、ちょっと海が荒れてるから、このままじゃ出航できなそうなんだ
 だから一度港に戻ってもらって、落ち着くのを待とうってだけだよ」


僕の問いかけに、船員は額に汗を浮かべ、引きつった笑顔でそう答える。
間違いなく、混乱が起きないようにする為の口上だった。
どうやら本当に不味い事になってるらしい。

( ^ω^)「……わかったお」

空気をよんだ僕はしっかりと頷き、笑顔でそう伝えた。
その人は少しほっとした様子で僕を見ると、向こうへ、と行く先を示した。

そんな船員の人達の努力あってか、現状ではそう酷いパニックは起こっていない。
通路には不安げな声が響き、嫌な空気が充満しているが、
それでも、どこか落ち着いた雰囲気で人々が列を作って歩いていく。

僕等もそれに習って人波に混ざって歩き出した。
こんな状況になっているというのに、不思議と僕の心は落ち着いている。
それどころか、不謹慎だろうけど、これは面白いことになったと喜ぶ自分が居た。

と、そんな時だった。

(´・ω・`)「……あ、あの…」

ショボは、誘導を行っていた船員の前で立ち止まり。
おどおどと声をかけた、おいおい今度はなんだよもう勘弁してくれよ。

(;´・ω・`)「もしかして…この船、沈むんですか?」

(;・□・)「え゛――――――!? そそ、そそそそそんな事は!!」


(;^ω^)「わかりやすい反応すんなお」


(;´・ω・`)「だから、今避難してるんですよね……?」

(;・□・)「――――ちがうよ、ぜんぜんちがうよ」

(´;ω;`)「やっぱり!! きっと浸水してるんだ!! この船はもうすぐ沈むんだ!!
      今頃この下からはどんどん海水が迫ってきていて後ろの人は飲み込まれちゃうんだああ!!」


(;^ω^)「…もしかしてわざとやってるのかお?」

(´;ω;`)「さっきの揺れはきっと船底に穴があいた衝撃によるものだったんだ!
      そして今のこの安定は海水が浸入している事による一時的なもの…っ!!」

(;・□・)「なな!? 何故そこまで知っているの!?」

(;^ω^)「あんたどんだけ動揺しやすいんだお」


<ざわざわ!!

<おい聞いたか今の

<ああ、まさか…



(;・□・)「く…こうなっては仕方ない…そうだよ、その通り…この船はもうじき沈む…
      でもただでは済まさない!! こうなればみんな道連れだ!!」


( ^ω^)「なんでだお」


(;´・ω・`)「え、えええええええ!?!?」

<な、なんだと!? 貴様、ただの船員かと思えば…!!


(;^ω^)(ノリがいいなぁ)ドンダケー


( ・□・)「ふふ…助かる方法は一つ、このきのこを食べる事さ!」

(;´・ω・`)「そ、それはっ……(検閲削除対象の為、表示できません)」

(*・□・)「さあ、みんなで一緒にコイツをキメて、ヘブンズスイミングしよう!!」

(;´・ω・`)「そんな…!」

<ふざけるな!! 貴様等の思い通りにはさせんぞ!!



(li'ω`)「……この船…乗ってる奴にろくなのがいやがらねえ…」


( ・□・)「ふぅん! もう遅い!! 足元を見るんだね!!」

( ^ω^)「?」


( ゚ω゚)「ってほんとに海水迫ってきてるーーーー!!」


言われて見れば、いつの間にやら目下足元を水がさらさら流れている。
段々毛に染み込んできてめっさ冷たい。
しかもよく見れば、その水は黒く、墨のような色をしている事に気付いた。

(;´・ω・`)「つめたい!!」

(;^ω^)「…? なんだおこの水、変な色し」

(♯・□・)「これがぼくの闇の力だ!! ヒャダルコを喰らえ!!」

(♯゚ω゚)三つ「うるせえ黙ってろお!!」ネコパンチ!ネコパンチ!

三つ*・□・)「ああん、ぷにぷに!」ヌレテル ケド


<なんという

<…いいなぁ

<羨ましい


(♯゚ω゚)ノシ「ええい! いいから早く避難汁!!」シッシッ


( ・□・)「はい」

<はい

(´・ω・`)「はい」

<はい、ですが肉球の慈悲を

こうして、突然の避難と浸水によって。乗員は一時大パニックを起こしながらも、
どうにか混乱はおさまり、避難は再開され。
徐々に水位が上がっていく中、階段前にて僕は最後の一人を見届けた。

( ^ω^)「あとは僕等だけかお」

( ・□・)「うん、そうだね」

(;^ω^)「ふぅ…やれやれだお」

その頃になると、既に両足のつけねまでが黒い海水に沈んでいた。
僕にとってすれば顔を上げていないと溺れてしまう水位だ。

( ・□・)「いや、本当にありがとう、君のおかげで混乱も収まって、凄く助かったよ」

(*^ω^)「いやいや、おっおっお」

( ^ω^)「……」

(li^ω^)(あ…れ? ていうかなんで僕までここに残ってるんだお……?)

( ・□・)「名前を聞いてもいいかな?」

(;^ω^)「僕はブーン、文猫のブーンだお」

( ・□・)「へえ、あんたもNANAって言うんだ」

( ^ω^)「へえあんたもブーン? 同じ名前かお」ムシ ムシ

( ・□・)「でも、そっかあ…さすがは協会の書本猫だね…しっかりしてて」

(;^ω^)「お……きょうかい? しょぼん?」

( ・□・)「え? どうしたの?」

そうだ、ようやく思い出した。
ひっかかっていたのは、町でも言われたこの言葉だ。

考えてみたら、ショボにもそれっぽい事を何度か言われた覚えがある。
なんだかよく分からないからスルーしていたが、どういう事なんだろう。

(;^ω^)「その、しょぼんとか、きょうかいって」

(;゚ω゚)「なんなんだぐごぼぼぼぼぼぼっ!!」

(;・□・)「あ、沈んだ」

そこで、先まで穏やかな川のようだった水の流れに変化が起きはじめた。
水が白波をつくり、奥から奥から押し寄せてくる。

それも一つ波が迫るたび、水位が急激な勢いでぐんぐん上がっていく。

(li・□・)「こ…これって、まさか…っ」

(;゚ω゚)「ぶはっ! おおお、溺れ―――」

どうにか水面に顔を出そうとするも、波が邪魔してうまくいかない。
ちょっぴりみずからの最後を覚悟した。

(;・□・)「た、大変だ…っ、ブーン!! 行くよ!!」

(;゚ω゚)「ぶはっ、ちょ、まっ!」

(;・□・)「早く! …不味いんだよ! 急がないと!!」

(;゚ω゚)「おお、確かにまずいお!! ガチで死ぬお! 氏ぬじゃなくて死ぶぼぼぼぼ!!」

(;・□・)「あれ? どこ行った?」

ぼくと同じ名をした彼が、僕を探す。
どうやらこの黒い海水のせいで位置が分かり辛いらしい。
ならば、と僕はしっぽをピーンと伸ばした。


(;・□・)「あ、居た」

(;・□・)「さあ行くよ! 鉄砲水が来る前に!!」

がしっ、としっぽが掴まれる。

(;;゚ω゚)(!!!!!!!!)

( ・□・)「ん?」

(lli゚ω゚)(くぁswでfrgtyふじこlp;@:!!!!!!!!!!!11)

そこは、先程ショボに激しく噛まれた部位。
痺れるような激痛が全身を走りぬけ、ビクンと体が跳ねる。
しかし、ここまだ水中、僕は声にならない悲鳴を閉口したまま叫び、じたばたと暴れた。



  ちょ!!!!! ラスカル!!!!



みたいな声が聞こえた気がした。

いや、誰がラスカルやねん。

みたいな声が聞こえた気がした。

誰がラスカルだ。

けどそれ以上に響く音があった。

それはまるで地鳴りのようで。

水中なのに、振動が体のあらゆる場所から伝わってくる。

嫌な予感、なんてもんじゃない悪寒が走る。

そして、物凄い圧力が全身に襲いかかった。

耳は何か凄い音がしたと思った瞬間になにも聞こえなくなった。
手足が踊るようにふりまわされ、抗う事は許されないままに流されていく。


黒い水は文字通り、僕を深い暗闇に沈め。


全身にぶつかる幾つもの衝撃の中で、僕の意識すらも飲み込んでいった。




                                   第一章  終了





この小説は2007年12月24日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:81lxEDVB0 氏

第一章、其の四(裏)はこちらへどうぞ



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[ 2009/12/26 22:23 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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