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( ^ω^)季節を旅する文猫冒険記のようです 第一章 其の一


はじめてブーン系小説を読む方はこちらへどうぞ

諸注意 このお話には房津チックな表現、キャラ設定が使用されております




 《  白季 84節  》
  

( ^ω^)「…お?」


見上げた先の光景に、思わず声が漏れた。

そこには青をどこまでも深くした夜の空が広がり。
散りばめられた星々が輝く空と、山の頂上から大きなマルが顔を出す。

それはまるでフィルターを被せた様な、水色をした月だった。


( ^ω^)「…白季も、もう終わりかお」

(´・ω・`)「今季は84節か…ちょっと短かったね」


変色する周期はおよそ90夜に一度と言われている、そういえば前よりも少し早かったかもしれない。
僕の胴体に体を預けて寝息を立てる二人を起こさぬよう、極力静かに話をした。


 村を出て、何度目かの夜。

長いこと歩き続けて、里を五つほど越えた山の中。
道行く先でたどりついたのは、幹と枝だけで構成された大樹。
その大樹を中心に張り巡らされた太い根っこは、絡み合い、地面に剥き出しになっている。


 夜の山中であるにも関わらず、周囲は薄い緑色の明かりに包まれていた、


ふいに、一匹の蝶がヒラヒラ羽ばたきながら前を通り過ぎていった。
あれも僕等と同じ様に、この光に誘われてきたのだろう。


 いくつもの淡い光は、僕等の頭上から降り注いでいた。


葉のない枝にぶらさがった沢山の丸い物体。
不定期に、けれど一年中、その枝に発光する実をみのらせる天然の灯り樹。
樹の名はホタル、自ら光を放つ事からそう名付けられた。

登ってみる、今宵は、この根の上を寝床とする事にした。


( ^ω^)「きれーだお」

(;´・ω・`)「…でも、なんか…この辺のホタルは変な形してるね」

(;^ω^)「お? そうなのかお?」

(´・ω・`)「うん、僕のとこだとまんまるで…あんなひょうたんみたいじゃなかったよ」

(;^ω^)「むむ…やっぱり土が違うから違うのかお?」

(´・ω・`)「たぶん、そうじゃないかなぁ」

( ^ω^)「じゃあじゃあ、もっと別の場所に行けばもっと変な形のもあったりするのかお?」

(;´・ω・`)「え…どうだろ…」

( ^ω^)「ヒトデ型とか!」

(;´・ω・`)「いや…それはさすがに…」


「ぅうん………ん…?」


(;^ω^)「と…騒ぎすぎたかお」

(´・ω・`)「…もう寝よっか?」

( ^ω^)「お…じゃあ、その前に……」


そうして、僕はノートを開いた。
まずは「 白季 84節 」と書かれたその下に「 蒼季 1節 」と新たに書き出し、
特にこれと言って何もなかった今日の出来事を綴っていく。

やがて数行で書き終えてしまった事が寂しく感じて。
ページをめくり、少しふりかえってみることにした。

めくれば、めくるほど、想いが溢れて。

書いていてよかったと心から思える瞬間だった。

やがて、最初の一ページ目に辿り着く。
これは平穏平和な村を出て、ここから始まった旅の記録。




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                  第一章  遠い地を目指したハジマリ


          其の一  「 一人が寂しければ俺を連れて行けばいいじゃない! 」


  《  白季 73節  》


 「俺はいつかこの村を出るから!」

 「そして色んな場所を見てまわるから!」


 「僕も行くお!」

 「もっともっと世界の事を知りたいんだお!」


彼は見るため、僕は知るために。
二人で、いつか遠い地を目指す事を約束した。

この広い世界に旅立つ、それを語るたびに夢を膨らませ、
なんどもなんども、約束をした。



……。


……。



ミ,,゚Д゚彡б「だからさぁ、やっぱ逝くならあっちだろ」

∂( ^ω^)「お、でも海は向こうだって聞いたお?」

ミ,,゚Д゚彡「あー…海は捨てがたいよなぁ」

僕と会話を弾ませるのはフサ。

頭の上には三角形の耳、腰からは尻尾が生えていて、それぞれ感情を表すように揺れ動く。
正式名称ギコ・フッサール、全身をふさふさに覆われた長毛種の人。
僕のともだち、いやかぞくと言ってもいいんじゃないかと思う。

そうして毎日飽きる事無く、色々な話をした。

それはいつも旅のお話や、世界に関する事ばかりだった。


この世のどこかにはアレがある。
この空の果てにはコレがある。

そして遠い地を目指しどこまでも歩き続ける旅人への憧れとか。
世界を巡り、数多の謎を探し求め、時には凶暴な獣に立ち向かう冒険者への憧れ。
いつかそれが現実になる事を願いながら。

けれど憧れはあこがれ、あくまで夢物語。
お互いにそれについては理解している。
実際、旅ってのは簡単に出きる事じゃないから。

何時だったか今より遠い昔、会話の流れから勢いあまって村を飛び出した事もあった。
けど結局その時は散々迷った挙句、泣く泣く帰ってきた。

その時は、なにせ村を出たはいいけど道は分からないし、お腹は減るし。
準備が足りなかった、色々と問題も多々あった、
そうやって、理由をつけて逃げていた。


けれど結局の所、一番の理由は怖かったからだ。


先の見えない旅路はまるで暗闇に向かって進んでいるようで、一歩踏み出すたびに不安で。
もう帰らない事を願ったはずの場所にもどれないんじゃないかと思うと辛くて。

ただ、ひたすらに怖かったのをよく覚えている。

そんな不安とか、今まであった居場所を失う恐怖とか。
…そして今まで生きてこられた誰かの情、与えられた恩恵、とかもそうだ、
だから、そんな幼い頃のトラウマもあってか、僕等はここから動けないでいた。

しがらみというのは容易い、けれどそれだけでは語り尽くせない何かがある。
自分が縛られているのか、みずから縛っているのかも分からぬまま、
遠い日を夢見るだけで……いつか訪れてくれると信じた、何かを。


きっかけを、ただ待っていたんだ。


僕は…そんな事を思い出しながら遠く見える山々をみつめていた。
すると、隣から声が聴こえた。


ミ,,゚Д゚彡「あ、もうこんな時間か…」

( ^ω^)「お?」


4本の柱が支える木造の高台の上、空を見上げたフサが呟く。
僕もそれに習って空を仰ぐと、そこには既に白い月がランランと輝いている。
今日も夜が来た、今日も何事も無く終わったのだと思うと、休まるような、寂しいような…変な感じがした。


ミ,,゚Д゚彡「もう帰ろうぜ、まーた怒られちゃう」

( ^ω^)「そうするお!」


それを合図に、支柱の間にある螺旋階段を下り歩き始めた。


僕等が今居るこの場所は、つー族の暮らす平和な村。
向こうの山に向かって真っ直ぐに伸びた道、その間に点々とある家々からは黄色い明るみが漏れ出し、
それ以外はモノクロの風景の中、僕等は黙ったまま並んで歩く。

やがて前方から二人組が楽しそうに語らいながら向かってくる。
フサはそれを見ると、通りすぎ様に軽く会釈した。

ミ,, Д 彡「…ども」

「……」

けどすれ違う人は聞こえない素振りで通り過ぎていく。

それに対していまさら思うところもない、いつもの事だった。
僕はその二人組を避けつつ、フサへと寄り添った。


( ^ω^ミ,,゚Д゚彡「…なんだよ」

「人肌恋しいんだお」( ^ω^ミ,,-Д-彡「そーかい」


つー族は短毛種の人達だ、そしてフサは長毛種。

そして他にもつー族は色々と謎の多い人たちだ、
フサは異端児の如く扱われ、今日まで生きてきた。


ミ,,゚Д゚彡「ほら、もう着くから離れろって」

( ^ω^)「お? 照れんでもいいんだお?」

ミ,;゚Д゚彡「ガチホモかよ…」

(;^ω^)「なんちゅう言い草!?」


だから、本当なら理由があるとは言え、細かい事は考えずに村を出てしまいたいはずだ。
けどそれをしないのは、そうならないのは、何も全てが彼を拒否している訳じゃないから。

僕もそうだし、そして何より…。
居場所とも呼べる家族が居たから。
つー族の長が暮らす一番大きな屋敷、そこが僕等の……家だった。

ミ,,゚Д゚彡「ただいまぴょーん」


「おせぇんだよこのモップ風情が!!」


扉を開き、二つの発声とほぼ同時。
銀色の物体がヒュンと風を切り裂き、フサの頬のすぐ横をどえらい速さで通り抜けた。
思わず固まる僕のまえに毛がパラパラと降り注ぐ。

(;^ω彡)「お?」

ミli゚Д゚)「ひぃ!?」

しばしの間を置いて、自らの身に起きた事象に戦慄の声をあげるフサ、
目の前には、包丁かたてに息を荒げる鬼が居た。

(*゚∀゚)「アヒャヒャ、覚悟はできてんだろーな?」

ミ,;゚Д゚)「つつ、つーちゃん!? なん、な、なんばしよっとるねんか!?」

(*゚∀゚)「何じゃねーよ、てめぇ…今日は早く帰って来いと言っといたはずだろ?」

(;^ω^)「あ、そういえば…今日はつーちゃんがご飯作るから早く帰ってくるように、と」

(*゚∀゚)「そーゆーこった」

ミ,;゚Д゚)「俺知らないから! 聞いてないから!」

(* ∀ )「そうか…そんなにオレの飯は食いたくないか…」

ミ,;゚Д゚)「え」

(*゚∀゚)「お前、今日、飯、抜き、な?」

ミ,;゚Д゚)「えええ!?」


<ちょちょ、ちょっと待ってほしいから!

<ヒャヒャヒャ、うるせーモップだな

<あらあら、二人ともおかえり

<ただいまだおー

<もう用意してあるからね

<わーいだおー


ミ,,TДT)「ひどいから! こんなのってないんだから!!」

(*゚∀゚)「泣かない泣かない、ほらちゃんとあるから」

ミ,,;Д;)「あう?」

(*゚∀゚)「チッ…あまいぜお袋」

(*゚∀゚)「さあ、たんと食え」

ミ,,;Д;)「う、うん! ありがとう! お…」

ミ,,゚Д゚)「…」

ミ,,゚Д゚)「おとう…おか? あれ…?」


(*゚∀゚)(*゚∀゚)「?」


ミ,;゚Д゚)(…ど、どっちがお母さんで、どっちがお父さんだ…)

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つー族、性別不詳、見た目もそっくりなのが多い種族だ。
フサは未だに二人の分別がついていなかった。





             ∧∧ 
            ミ*゚∀゚彡 <ソレカラドッタノ
             ミ,,,,,,,,,,ミ

           白季 74節





次の日、朝起きるとフサはすっかりふさふさになっていた。
一日経てばたとえ丸刈りにされても再生する、それがフサの最大の特徴だ。


つ,゚Д゚彡つ「おはようぴょーん」


ちなみに当の本人はそんな事を言いながら、元気に布団の上でポーズを取っている。
ちょうどそこへ入ってきたつーちゃんが白い目で見ていたが、あまり気にはしないようだった。

つ,゚Д゚彡つ「…」

(*゚∀゚)「…」

ミ,,゚Д゚彡「どったの?」

(;*゚∀゚)「あ? ああ、なんか村の入り口に行き倒れが居たんだってさ」

ミ,,゚Д゚彡「へえ、こんな場所に珍しい…」

(*゚∀゚)「見に行くか?」

ミ,,゚Д゚彡「うん」

( ^ω^)「僕も行くお」

そうして僕等は家を出た。

まだ昇り立ての柔らかな日差しの中、3人並んで道を行く。
明るい中であらためて見直せば、周囲は田畑が広がり、細い道がいくつも走っている。

そして四方八方を山に囲まれた、ドが付く田舎の村。
僕等はそんな自然に囲まれた中で、野生の動物を狩ったり、畑を耕したりしながら暮らしている。

道を歩けば生き物が前を横切り。
空を見れば大きな鳥がピーヒョローと声を上げた。

おだやかで、平和なこの村では誰もが急ぐ事を忘れ、ゆっくり歩いていく。
そうして、ろくに舗装もされてない道を、石ころ蹴りながら進むことしばらくして…。


( ^ω^)「なんか人だかりができてるお?」


入り口であるアーチ状の門の下に人が集まり「ざわ…ざわ…」している。
早速つーが近寄ると、そこらの一人に声をかけた。

(*゚∀゚)「どうしたんだ?」

村民「おおつー、いやなんでも…文猫みたいなんだよ、倒れてるの」

(*゚∀゚)「文猫が?」

ミ,,´_ゝ`彡「ぷっ…おおつー、乙ーだって」

(*゚∀゚)「そこに直れ」

ミ,;゚Д゚彡「ごめんなさい!!」


<ぎゃー


( ^ω^)「…文猫、かお?」


その単語に思わず耳が反応する、
どうやら行き倒れの人が文猫らしい。

人ごみ掻き分け奥へと進むと、そこにはなんだかしょぼくれた顔の大きな猫が突っ伏していた。



  ∧,,∧
つ´-ω-`)つ …



( ^ω^)「ほんとだお、仲間だお」

(*゚∀゚)「へぇ、ブーン以外の文猫って初めて見たぜ」

( ^ω^)「僕そっくりだお」

(*゚∀゚)「そうかぁ? まあ口元は似てるけど…」

(;^ω^)「ていうか生きてるのかお?」

(*゚∀゚)「ああ、息はしてるな」

( ^ω^)「おっおっ、それは良かったお」

(,,;Д;)「ぐす…いや、じゃあ早く助けてやろうよ」

(;^ω^)「…フサかお?」

いつの間にやら、全身の毛を刈られたフサが言う事ももっともなので、
とりあえず村長の家。つまり僕等の家へと連れて行く事にした。


(´-(li゚Д゚)「お、おもい…」

(*゚∀゚)「ガンガレ」

(;^ω^)「…」


(´-(,,゚Д゚)「ねえ、なんで俺が一人で運んでるの? ねえなんで?」

(*゚∀゚)「アヒャヒャ、男だろてめーは」チラ

(´・(li゚Д゚)「う…っ」


(;^ω^)「やっぱ、僕手伝うお」


(*-∀-)「よせ、ブーン…あいつに恥をかかせる気か?」ギラ

(´-(li゚Д゚)「ひっ!?」


(;^ω^)「でも…」


(*゚∀゚)「ここで手を貸せば確かにあいつは楽だろう…だが、それでいいのか?
     あいつの成長はそこで止まる、それはあいつ自身もちゃんと分かってるのさ
     口ではああやって弱音を吐いても、それでもああやって頑張ってるのが証拠だろ?
     それなのにお前は自らあいつの進化を止めてしまうのか?」


Σ(;^ω^)「あっ…!」

( ^ω^)「僕…間違ってたお、フサごめん…」

(*゚∀゚)つニフ「気にするな」チラチラ

(´・(,,;Д;)「…つーちゃん、もう分かったから
       さっきから何か言うたびに包丁ちらつかせるのやめてほしいから…」


(´・(,,;Д;) <モウカルトコナイヨ       ウルセーナァ> (゚∀゚*)


(´・(,,゚Д゚)「…ん?」   ン?> (゚∀゚*)


(´-(゚Д゚,,)「…ん?」      ア…> (゚∀゚*;)


(´・(,,゚Д゚)「気のせいか…」<ナンカケハイガ    イヤ…> (゚∀゚*;)



…もっと…しずかにはこんでほしいな…> (´-(,,゚Д゚) <……



…それに…きみ、なんだか、毛がチクチクしていたいよ…> (´・(,, д ) <…………


しばしの間、そしてフサがパッと手を離した。
背負われていた巨体が地面に情けなく倒れこむ。

  ∧,,∧
つ´;ω;`)つ「ぃだい……」


(♯゚Д゚)「意識あんじゃん! 言えよ! 起きろよ! 立てよ!」

(´;ω;`)「おなか空いて…もう動けないんだよぉ…」

(,;゚Д゚)「はぁ…? いや、まあそうか、行き倒れだもんな」

(*゚∀゚)「ふーん? まあ鼠でよければその辺からとっ捕まえてくるけど?」

Σ(´゚ω゚`)「ねずみぃ!?」

( ^ω^)「お? この辺の山鼠はでかくて美味い…」


(((´ ω `)))ガクガクブルブル


(;^ω^)「お?」

(´;ω;`)「やややだやだやだ!ねずみこわいねずみきらい!!」

(;*゚∀゚)「ああ?」

(´;ω;`)「やめてねずみやめて」

そうして、しょぼくれた顔の文猫はそのままわんわん泣き出してしまった。
鼠が嫌いって…猫なのに、ドラ○もんか?
それとも逆に僕が文猫としてはおかしいのか?

(´;ω;`)「えぐ、えぐ…僕…猫なのに情けないんだけど…ねずみは駄目なんです…」

よし、この言い草だとおかしいのは向こうのようだ。
ちょっと安心。


(;*゚∀゚)「そ、そっかい、じゃあ…鳥でいいか?」

(´;ω;`)「鳥って…」

(,,゚Д゚)「鳥は鳥、こじゃんと美味いぞ」

(´;ω;`)「う、うん…どれ?」

(*゚∀゚)「ほれ、その辺に飛んでるじゃねーか」

(´;ω;`)「その辺…って……スズメさん!?」

(;*゚∀゚)「…さん?」

(´;ω;`)「あんなに小さい鳥を…か、かわいそうだよ…」


(*゚∀゚)「…」

(,,゚Д゚)「…」

( ^ω^)「…」


(´;ω;`)「…あ、あの…なんで黙っちゃうの?」


彼は何を言っているのだろう。
僕等は思考がどこかへ、自分の中の小宇宙へとダイブしていた。

…なんとなく目配せアイコンタクト。
フサは意図を汲んだらしく、一歩踏みより声をかけた。

(,,゚Д゚)「…なんと?」

(´;ω;`)「え、だからスズメさんを食べるなんてかわいそうだと…」

(,;-Д-)「あー、あのさ、聞いていい?」

(´;ω;`)「うん…うん?」

(,,゚Д゚)「お前…いままで、飯とかどうしてたのさ」

(´・ω・`)「えと…僕、植物とか詳しいから…それで」

(,;-Д-)「草くってたのか…」

(´・ω・`)「う、うんっ」

(,,゚Д゚)「それでよくもまあ、平気だったな」

(*´・ω・`)「えへへ…」

(,;゚Д゚)「褒めてないから」


それから、フサの言葉にしょんぼりと落ち込む彼を連れ、やはりとっとと家まで戻る事にした僕等。
詳しく聞いてみると、なんでも生き物を殺すのが単純に怖くて狩りができないそうだ。

それでよく今まで…と思ったが、現に倒れていたので非常に納得した。

(*゚∀゚)「うし、んじゃ行くぞ」

(,;゚Д゚)「…また俺が運ぶの?」

(*゚∀゚)「とーぜんだろ」

(,,;Д;)「あんまりだ…」

(*゚∀゚)「そういや、おまえ名前はあるのか?」

(´・ω・`)「う、うん…ショボ、って言いいます」

(*゚∀゚)「オレはつー、ただのつーだ」

(,,゚Д゚)「俺はフッサール、でもフサでいいから」

(´・ω・`)「つーさん、にフサルさん…」

(,;゚Д゚)「ふさる!?」

( ^ω^)「僕はブーン、君と同じ文猫のブーンだお、ショボ、よろしくだお!」

(;´・ω・`)「うん……うん? 文猫の?」

( ^ω^)「そうだお?」



(;´・ω・`)「え?」

(;^ω^)「お?」



(*゚∀゚)「どうした?」

(;´・ω・`)(ああ、そっか……なんか変な言い回しをするなぁ)

(;^ω^)「なんだお?」

(;´・ω・`)「あ、ううん、何でもない、よろしくブーン」





             ∧∧ 
            ミ*゚∀゚彡 <ソレカラドントコショ
             ミ,,,,,,,,,,ミ

           白季 74節





村長の家までどうにか辿り着いた僕等。
というか一人で担いでいたフサがどうにか辿り着き。
お腹を空かせたショボへと遅めの朝食が振舞われた。


(´;ω;`)「おいしいよぅ…おいしいよぅ…」


大きな川魚の塩焼きを前に、ショボは大口開くと、こんがり焦げた魚に皮ごとかぶりつき。
内部の白身を確かめるように何度も租借すると、そのまま骨をボリボリと噛み砕き。
それはそれはおいしそうに、涙をぼろぼろこぼしながら何度も頬張った。

(;*゚∀゚)「味付けの必要は無さそうね…」

まさに涙の味。
今日のお魚はしょっぱそうです。

(*゚∀゚)「はっはっは、俺の釣った魚がそんなにうまいか!」

(´;ω;`)コクコクモグモグコクコク


そうして、全長130センチ、まだ鯉に似た姿を保っていた頃、
一般的に草魚と呼ばれた魚は、ほんの5分たらずでこの世から姿を消した。


(*´・ω・`)「ごちそうさまでした、物凄くおいしかったです」

(*゚∀゚)「お腹膨れた?」

(*´・ω・`)「はい、おかげさまで」

(,,゚Д゚)「…お前、魚食わないんじゃなかったのか?」

(;´・ω・`)「いや、それはその…食卓に出されると別っていうか…」

(,;゚Д゚)「そ、そうか…分かるような分からんような…」

( ^ω^)「ね、ね、それでショボはどっから来たんだお!?」

(´・ω・`)「えと、芸大陸から…」

(,,゚Д゚)「芸大陸…?」

(;*゚∀゚)「…て、海の向こうじゃねーか!」

(,;゚Д゚)「海の…って、え!?うそ!?そうなの!?」

(;^ω^)「じゃあショボは別大陸から来たのかお!?」

(´・ω・`)「うん、確か白季に入って半ばだったかな…芸大陸から船でこの房津大陸まで来たんだ」

(;^ω^)「それで…なんで村の前で行き倒れてたんだお?」

(;´・ω・`)「それは……うん、と…」

(*゚∀゚)「ははーん…分かったぞ、おまえ里伝いにここまで来たんだろ?」

(;´・ω・`)「あ、う、うん」

(,,゚Д゚)「どゆことつーちゃん?」

(*゚∀゚)「…簡単な話だ、この村は入り組んだ山道が多い房津大陸の中でも、
    ずっとずーっと奥地にあるのは知ってるな?」

(,,゚Д゚)「おう、それくらいは」

(*゚∀゚)「じゃあ、この村と、港付近の町との生活の違いは?」

(,,゚Д゚)「そりゃあ…」

(;^ω^)「…!」


それこそ、かつて僕等がこの村を旅立とうとした時に立ちはだかった最初の壁だった。

この村では基本的に自給自足、そして村人一丸となって助け合い生きている。

山や川に住む生命を狩り、糧とし、そして田を起こし食物を作る。

もちろん、田起こしは自分等の為でもあるが、
その作った食物は決して独占はせず、山や川に放ったりもする。

すると、それは同時に他の動物達の糧となり、生命は絶えず続いていく。
そうやって出来上がった命の循環によって、この村の生活は保たれている。


だが、どうやら村の外はそうでは無いらしい。

少し離れた里では、物々交換が基本とされ、更に離れた地、
港町と言う場所では通貨なる物があって、その変な金属の塊を使えば…。

なんとご飯が食べられたりするらしいのだ。

現に、聞いた話では時折この村までやってくる「ぎょうしょうにん」って人は。
見た事も無い道具を持ってきては、この村の食料と物々交換し、
それを更に離れた地で、その通貨とか言う金属と交換して生計を立てているらしい。


…そんな訳のわからない物、僕等には理解できよう筈もなく。
僕等はこの【世界】を諦めようとしていたのだ…。


(,;゚Д゚)「…ま、待てよ? じゃあ…ショボは俺と逆で
     その通貨ってのでしか飯を食えないから…行き倒れたって事か?」

(;´・ω・`)「うんっ、うんっ、そうなんだよ! 港町じゃ使えたのに
       里まで行ったら急に通貨じゃ物を買えないって言われちゃって…」

(´;ω;`)「そんなの初めてで…道もよくわかんなくて…
      それでなんだか…とりあえず彷徨ってるうちにどんどん山にきて…
      ぼく…ぼくはもうどうすれば…いいのか……って、ぐすっ」

(*゚∀゚)「ほらほら、泣かないの…」

(*゚∀゚)「大変だったんだな…」

(´;ω;`)「うあああああああああん!!」


(,, Д )「……!!!」

(*゚∀゚)「…フサ?」


それきり、フサは黙り込んでしまった。
つーちゃんが訝しげに色々訪ねてはみるも上の空で、曖昧な返事を返すだけ。

一度だけ、僕等は目が合った気がした。

それで、フサが何を考えているか、僕には分かった。


ようやく、来た、これが…きっかけ。





             ∧∧ 
            ミ*゚∀゚彡 <ヨクジツ!
             ミ,,,,,,,,,,ミ

         
           白季 75節 






(´・ω・`)「あ、おはy…」

つ,,゚Д゚彡つ「おはようぴょーん、と」

( ^ω^)「おいすー」

明くる日の早朝、僕はフサに叩き起こされた。
そしてショボが一人になった隙を見計らい、二人で特攻した。

(;´・ω・`)「え、あえ? どちらさま?」

ミ,,゚Д゚彡b「俺々、フサだから!」

(;´・ω・`)「ええええ!? だって昨日は…」

ミ,;゚Д゚彡「あ、そっか…昨日って俺刈られたままだったっけ…」

(;^ω^)「フサは村唯一の長毛種族で、昨日はちょっと刈られてて、そんで一日で毛が生え揃うんだお」

(;´・ω・`)「ああ、そうなんだ…」スゴク・・セツメイクチョウ

ミ,,゚Д゚彡「んでさ、ちょいと聞きたい事があるんだよ」

(;´・ω・`)「え、な、なに…?」

ミ,,゚Д゚彡「…一人旅ってさ、どう?」

(´・ω・`)「どう…って?」

ミ,,゚Д゚彡「寂しくない? 辛くない? 大変じゃない? 心細くない?」

(´・ω・`)「え」

ミ,,゚Д゚彡「そこんとこ、どう? 本音ぶっちゃけちゃってほしいから!」

(´ ω `)「……」

ミ,;゚Д゚彡「あれ、もしもーし」


(´;ω;`)ブワッ


Σ(;^ω^)「おお!?」

質問一つ目にして、ショボはとつぜん涙腺を決壊させた。
それも言葉は何一つ発する事無く、ブルブル震えながら涙を流している。


ミ,;゚Д゚彡「な、なんだ!? どうした!?」

(;^ω^)「なんだお!? なんか触れちゃまずい部分だったかお!?」

(´;ω;`)「寂しいよ!!寂しいに決まってるじゃないか!!」

(;^ω^)「ぉ…」

慌てふためく僕等を他所に。
まるで言葉の洪水を浴びせかけるように、僕等へ思いの丈をぶつけるショボ。

…よほど今まで辛かったのだろう、それだけに、僕等は自然とこぼれてしまう笑みを抑え切れなかった。

(´;ω;`)「だからずっと人里を伝ってきたんだよ! 寂しいんだもん!夜は怖いんだもん!」

ミ,,゚∀゚彡「は、ははっ、そうか、そっかそっかぁ!!」


(´;ω;`)「ひっくひっく…なんだよぉ…笑わなくたっていいじゃないか…ぐす、僕だって
      …僕だって、うっく、好きで一人旅してるわけじゃ」

ミ,,゚∀゚彡「よし、じゃあショボ最後に一つ質問だ」

(´;ω;`)「…なに、さ…」

ミ,,゚Д゚彡「その旅ってのは、絶対一人じゃなきゃ駄目なのか?」


フサは浮かべていた笑顔を消して、真剣な目で見つめた。
ショボは少し気圧されながら、首を強く横に振った、
もう何を言わんとしているか気付いたのかもしれない。

今の今まで悲しく歪んでいたその口元が、表情が、目が、少しづつ…。
何か、希望を求めるように変わっていくのを僕は見逃さなかったから。

ミ,,゚Д゚彡「じゃあ聞いてくれ、お願いがあるんだ」

(´ ω `)「う、うん…」

ミ,,゚Д゚彡「俺を…」


三( ^ω^ミ,,゚Д゚彡 !

言いかけた所で、僕はその背中に思い切り飛びついた。
フサはそんな僕を見ると一度だけ頷き、前を見据えて仕切りなおし。


( ^ω^ミ,,゚Д゚彡「俺達をお供に…お前の旅に連れてってくれ(お)!!」

3_20091226220738.jpg



答えは、間髪居れずに返ってきた。


(´;ω;`)「 よ ろ こ ん で !! 」




それと同時。


僕等の声に応えるように風が木々を揺らした。

一匹の野うさぎが立ち上がり、ざわめきに耳を立てて。

舞い落ちた葉が流れる小川の水面下、大きな魚が悠々と泳ぎ。

上空を一羽の鳥が歌うように鳴き、空を羽ばたき、山の奥へと飛び去った。

釣られて見上げれば。

遠くに見える空は陽光。


細かい理屈なんていらない、小さい体裁すらない。
間違いなく、これがずっとずっと待ち続けたきっかけだと確信できる。


だから。


限りない夢を、今度は自分の中じゃない、その先に詰め込んで。

僕等は今、旅立とうとしていた。




|* ∀ )



|* 。。) ……



| )








気付かぬ不安を、隠したままに――――。




               其の一 → 其の二 へとつづく。





この小説は2007年12月24日ニュース速報(VIP)板に投稿されたものです
作者はID:81lxEDVB0 氏

第一章、其の二はこちらへどうぞ



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[ 2009/12/26 22:10 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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