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( ^ω^)がリプレイするようです Scene 4

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Scene 4 :二〇〇七年一月上旬、東京


(-@∀@)「ギコ君! 犯人の手がかりはまだつかめないの!?」

( ,,゚Д゚)「すんません。いかんせん情報が少なくて……」

東京都内の片田舎にあるVIP警察署。
その中の一室、署長室にて、ギコは朝っぱらから小言を浴びせられていた。

(-@∀@)「いいわけは聞きたくないの! 君がもたもたしているから、
      私は警視庁からの催促に対しよい返事を出せないの! わかってるの!?」

( ,,゚Д゚)「はぁ……申し訳ありません」

寝癖でぺちゃんこの短髪をボリボリとかきむしるギコ。
角刈りのその頭からポロポロとふけがこぼれ落ちる。

( ,,゚Д゚)「ふぁ~あ」

しまった。あまりにも退屈な説教すぎてあくびが出てしまった。
それを見逃さなかった署長の顔がみるみる怒りで真っ赤に染まっていく。


(#-@∀@)「ムキーッ!! なによその態度!?
      君みたいなのが前線の部下たちの指揮をしてるから
      犯人はいつまでたっても見つからないの!!
      君のおかげで僕のキャリアに泥がついてるも同然なの!! わかってるの!?」

よく言うぜ。
大ポカやらかして警視庁からこんな片田舎の単なる一署長に左遷された無能キャリアのくせによ。

(#-@∀@)「大体、僕みたいな創○大出の優秀な人材をこんなところで腐らせておくなんて
      警視庁もバカなの! 日本も終わりなの!!
      こんなことなら朝○新聞に入っておけばよかったの!!」

お前さんの役職を考えると、日本の警察もまだまだ捨てたもんじゃねーぜ。
だいたい、創○大出のお前さんが警察やってること自体現実離れしてるぜ。

そんなことを考えながら、延々と続く署長の小言をあらかじめ用意しておいた耳栓でやり過ごしていると、
署長はしゃべりすぎて過呼吸を起こし、医務室へと運ばれていった。

 

( ,,゚Д゚)「あ~あ、やっと終わったぜ」

( ゚∀゚)「うひゃひゃひゃwwwwお疲れさんっス!」

小言から開放されて刑事課の自席に着いたギコのもとへ、長岡がお茶を持って現れた。
おちゃらけた奴だが、長岡はこういう細かい気遣いができる男でもあるのだ。
ギコはうれしそうに差し出されたお茶を口にする。


( ,,゚Д゚)「おう、すまんな……ってブッ――――!!」


しかしすぐに吐き出した。

( ,,゚Д゚)「この茶あちーよ! 何度だよ!?」

( ゚∀゚)「百度っス!!」

( ,,゚Д゚)「沸点か!!」

タカ○ンドトシも顔負けのかけあいを見せる二人。
刑事を辞めたあかつきには漫才コンビを組むことをオススメする。


( ,,゚Д゚)「ったくよー。俺は猫舌だって何回言えばわかるんだよオメーは」

( ゚∀゚)「うひゃひゃwwwwサーセンwwwwwwwwww」

ギコの吐き出したお茶でびちゃびちゃの床を雑巾でふく長岡。
一通りふき終えると、長岡は思い出したかのようにギコに話しかける。

( ゚∀゚)「そういや、ついさっき市ヶ谷の防衛省から資料閲覧の許可がおりましたよ」

( ,,゚Д゚)「おう、ご苦労さん。さっそく行くかね」

ギコは立ち上がると、椅子にかけてあったコートを誇らしげに羽織る。

( ゚∀゚)「あ、ギコさん、コート新調したんスか?」

( ,,゚Д゚)「おう! どうだ、かっこいいだろう!?」

( ゚∀゚)「いえ、あんまり似合ってないっス!」

( ,,゚Д゚)「……」

しょんぼりと肩を落としたギコとともに、長岡は室内から出て行った。


                      *
                   
( ,,゚Д゚)「おいこら! パトはおろか捜査車両まで出払っているってどういうことだよゴルァ!!」

/(゚゚0゚゚)\「ナナナナ,ナンテコッターイ!! ススス,スミマセーン!!」

署の警務部車両管理課に出向いた二人。
しかし、どういうわけか動ける車両はすべて出払っており、
残っているのは整備中の車両のみという有様だった。

警務部の若い職員に抗議するギコ。
もともと人相の悪い彼の叱咤を平然と聞けるのは長岡くらいのもので、
若い職員は怯えながら平謝りを続けている。

その様子を不憫に思ったのか、長岡が助け舟を出す。

( ゚∀゚)「まあまあ、ギコさんの車で行けばいいっしょ?」

( ,,゚Д゚)「おととい壊れた」

( ゚∀゚)「あれまー。ダサいコート新調する前に車新調しましょうや」

( ,,゚Д゚)「うるせぇ!!」

(#)∀;)「ねりちゃぎ!!」

ギコの鉄拳が長岡の顔をボコボコにしてやんよ。
しかし、殴られ慣れている長岡は見事な受身とともに起き上がる。

( ゚∀゚)「ちっちっち。甘いっスよギコさん」

口の前で人差し指を振りながら偉ぶる長岡。

( ,,゚Д゚)「自分の車も買えねぇ香具師が偉そうなこと言ってんじゃねぇ!!」

(#)∀;)「きむち!!」

ギコの中段回し蹴りと見せかけた上段回し蹴りが長岡の左即頭部を殴打する。
長岡ダウン。テンカウント後も起き上がらない長岡に対し、ギコは勝利の雄たけびを上げた。

/(゚゚0゚゚)\「ナナナナ,ナンテコッターイ!! ケケケケケ,ケイサツヨバナキャー!!」

( ,,゚Д゚)「俺が警察だゴルァ!!」

\(#)o^)/「ソウダッタアッー!!」

総務部の若い職員もギコの鉄拳制裁を食らった。
そして彼は二度と動くことはなかった。


                      *

( ,,゚Д゚)「タクシーつかまんねーなー」

(#)∀ )「……」

VIP警察署の前で右手を上げタクシーをつかまえようとするギコ。
しかし、タクシーは彼の前を過ぎ去るだけでいっこうに止まる気配はない。

彼の左手で首根っこをつかまれ引きづられている長岡は、

『それはあんたの人相が悪いからだよ』

という決して口にしてはいけない真実をひそかに思い浮かべていた。

( ゚∀゚)「……俺がやってみるっス」

このままじゃらちがあかないと判断した長岡は、起き上がるとギコの前に立ち手を上げる。
するとどうだろう。あっという間にタクシーはつかまった。

( ,,゚Д゚)「たいしたもんだな。お前、あれか? プロなのか?」

(;゚∀゚)「いったいなんのプロっスか……」

間の抜けたかけあいを見せる刑事二人。彼らがタクシーに乗り込むと、運転手が威勢の良い声を上げる。

( ><)「いらっしゃいなんです! どちらまで行くんですか!?」

( ,,゚Д゚)「市ヶ谷まで頼むわ」

(;><)「わかったんですってアッー! あんた、この前の暴力刑事なんです!!」

ギコの顔を見た運転手の全身から見る見る汗が噴出してくる。
よく見ると、彼は先日聞き込みに行ったホームレスの一人だった。

( ,,゚Д゚)「おー、お前さん、あのときのホームレスか。小奇麗な服装なんでわかんなかったわ。
    なんでお前さん、タクシーの運ちゃんなんかやってんだ?」

( ><)「昨日、ホームレス仲間で開業したんです! 『二ダータクシー』っていうんです!!」

( ,,゚Д゚) ( ゚∀゚)「……」

この名前じゃ近いうちにつぶれるな。動き出した車体に揺られながら二人は思った。


( ゚∀゚)「にしても、資料を閲覧するのになんでわざわざこっちから出向かなきゃなんないんスか?
     ファックスでいいでしょ、ファックスで」

( ,,゚Д゚)「あほ。旧日本軍の資料なんて最重要資料もいいところだ。
    その資料については、ファックスはおろか、持ち出しだってできねーよ」

市ヶ谷へと向かうタクシー。
意外と運転のうまいホームレスは、快適な移動時間を二人に提供していた。

『こいつらのタクシー業は成功するかもしれんな』

と、ギコはひそかに思った。

( ゚∀゚)「えーっと、調べるのは内藤ホライゾンとドクオって男のことですよね?
     どっちも硫黄島戦に出向いた男たちでしょ?
     わりかし早くその詳細が分かりそうっスね」

( ,,゚Д゚)「内藤ホライゾンは本名だからすぐ見つかるだろうが、
    ドクオってやつはあだ名みたいだから、たぶん探すのにすげー時間がかかるぞ」

(;゚∀゚)「うえー、今日残業っスか?」

( ,,゚Д゚)「そうならないように祈っとけ」


隣で心底いやそうな表情を浮かべる長岡を無視して、ギコは真剣な表情で思案する。

内藤ホライゾンの親族はすでにもう全員死んでいる。彼らから話を聞くことは不可能だ。
そうなれば、内藤ホライゾンの過去を知る手がかりとなるのは、ドクオとその親族ということになる。

だが、ホームレスの男から聞いた話では、内藤はドクオの名を呼び謝罪していたらしい。
ということは、ドクオは硫黄島で戦死したと考えるのが妥当だ。

つまり、内藤の過去を知る人物はドクオの親族に限られる。

もちろん、ドクオの親族と内藤が接触していないという可能性は十分にある。
というより、自然に考えるとそっちのほうがかなり可能性は高い。

しかしこういうわずかな可能性の中にこそ、事件の真相をひも解く重要な手がかりがあるものだ。

ギコの長年の経験が、ドクオの親族こそが内藤の過去を知っていると教えていた。
 

( ><)「着いたんです!」

運転手の声に思案することを止めたギコ。いつのまにかタクシーは路肩に駐車していた。
ふと、窓の外を見るギコ。しかしそこから見える風景にはあまりなじみがない。

( ,,゚Д゚)「あー……ここ、どこだ?」

( ><)「世田谷なんです!!」

ギコは信じられない速さで銃を取り出すと、器用にも後部座席から運転手のこめかみに銃口を突きつけた。

( ,,゚Д゚)「……だれが世田谷に行けって言った? 俺らが行きてーのは市ヶ谷だ!!」

(;><)「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」

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そんな二人の傍らで、いつの間にか長岡は気持ちよさそうに眠っていた。


                 *

( ><)「着いたんです! 今度こそ市ヶ谷なんです!!」

( ,,゚Д゚)「おう、ありがとさん」

ギコは眠っている長岡を揺さぶり起こすと運転手に代金を支払う。
もちろん領収書ももらった。

開いたドアから降りると、目の前に広がる建物は防衛省。
国家公務員の四割を雇い入れるこの建物は、国家安全保障の中枢だ。

見上げたギコの目の前で、それは威風堂々とその巨体を誇っていた。

( ><)「これからも『二ダータクシー』をよろしくなんです!」

( ,,゚Д゚)「ああ、運転うまかったぜ。署の連中にも使うように言っとくよ」

( ><)「ありがとうなんです!」

ホームレスの運転する趣味の悪い色をしたタクシーを見送ると、
ギコは長岡とともに目の前の建物へと足を踏み入れた。


                    * 

(;゚∀゚)「どひゃー! これ、全部旧日本軍の資料っスか!?」

( ,,゚Д゚)「そう……みたいだな」

連れられた部屋の中には、資料を保管しているらしい棚が森の木々のように林立していた。
その中から案内の男が硫黄島線の資料を厳選して持ってきてくれた。
しかし厳選したとはいえ、その資料はひとつの山として彼らの目の前に現れる。

(;゚∀゚)「おお……俺の目の前に、紙でできた壁がある……」

( ,,゚Д゚)「こりゃ……残業決定だな」

用意された机の前に腰掛ける二人。
目の前の資料の山に向かって、二人は大きなため息をついた。

  

それから数時間。
二人は地道に硫黄島へと徴兵された兵士の名簿をめくっていた。

硫黄島。そこに投入された兵士の数はおよそ二万。
その中からたった二人の名前を見つけるのは骨の折れる作業だ。

しかもひとりはあだ名ときている。
ギコは痛む目頭を押さえると、椅子の上で大きく伸びをした。

( ,,゚Д゚)「やれやれ……ドクオって誰だよ……」

内藤の名はすぐに見つかった。
しかし、そこに載っていた情報は戸籍とほとんど変わりない。

唯一興味を引いたのは、徴兵されたのが一九四四年十二月で、
それから三ヶ月に満たない訓練を受けて硫黄島へと飛ばされていることくらいだ。

( ,,゚Д゚)「こりゃ……たまらんなぁ」

目の前にはいっこうに減らない資料の山。
疲労のあまりに、めったに見せない弱音を吐いたギコ。
そんな彼に向かって、めずらしく真剣な長岡の声が投げかけられる。

( ゚∀゚)「ギコさん……ちょっといいっスか?」

( ,,゚Д゚)「……なんだ?」


( ゚∀゚)「あんた、ホームレス連続殺傷事件を解決する気、あんまりないでしょ?」


長岡の大きな目がギコを貫く。
その視線を、ギコは静かに受け止めた。

( ,,゚Д゚)「……どうしてそう思った?」

( ゚∀゚)「簡単なことっスよ。発端はホームレスの連中への聞き込みの内容っス」

長岡はめがねのズレを直す素振りをする。かけていないくせに。

( ゚∀゚)「あの時優先して聞くべきだったのは、内藤の過去より事件時の公園の様子や
     見慣れない人影についてっス。
     だけど、あんたが聞いたのは内藤の過去のことばかりでした」

( ,,゚Д゚)「……ほう」

ギコは素直に感嘆の声を上げた。
酔っ払っていたように見えた長岡がそこまで状況を観察していたとは、はっきりいって恐れ入った。

( ゚∀゚)「で、確信したのは今っス。今、あんたは内藤のことよりドクオのことを気にかけている。
     ちょっと考えりゃわかるっスよ。仮にドクオの親族から内藤の話を聞けたとして、
     それが事件究明のなんの役に立ちますか? ほとんど役に立たないでしょ? 
     それなのにあんたは血眼になってドクオの詳細を探している。
     ということは、導かれる結論は一つ……」

某少年名探偵(バーロー)風の口調とともに、長岡はギコの顔を指差した。


( ゚∀゚)9m「あんたが知りたいのは事件の真相じゃない!
      あんたが本当に知りたいのは、内藤の過去っス!!」


長岡の背後で『ババーン!』という効果音が鳴った気がした。


( ,,゚Д゚)「……ああ、ご名答。まったくもってその通りだよ。
    俺はこの事件自体にたいした執着はない」

( ゚∀゚)「やっぱりね」

片方の唇を吊り上げてにやりと笑う長岡。

( ,,゚Д゚)「だいたいはお前の言うとおりだ。まあひとつ訂正するとしたら、
    俺は内藤の過去というより、アイツが笑って死んでいた理由を知りたいってことくらいかな。

    笑って死ねるやつなんざそうはいない。それが他殺体ときたらなおさらだ。
    なぜアイツは殺されたのに笑っていられたのか。俺はそいつを知りたいんだ。

    ……それにしても、ペーペーのお前に心中を見透かされるとは思わなかったな」

( ゚∀゚)「だから、ちょっと考えれば誰だってわかるっスよwwwwww」

それをできない奴が多いから、俺はお前に驚いているんだ。

近頃の若い奴は自分で考えるだけの頭を持っているくせに、少しも働かせようともしない。
なぜなら、それが一番楽だからだ。
上からの指示に従い要領よくそれをこなしていれば、大きな失敗をすることはない。

組織の歯車としてはそれがもっとも重視されることであり、
逆に自分で考え行動すれば、出る杭として打たれ、変人というレッテルを貼られることになる。

そんな変人の行く末は、すべての敵をなぎ倒して組織のトップにつくか、
誰も寄り付かないような閑職に追いやられるかのどちらかだ。

そして、圧倒的多くが後者になる。まるで今の自分のように……。


( ,,゚Д゚)「まったく……おもしれぇ奴だよ、お前は」

( ゚∀゚)「はい? なんか言いました?」

かすかにつぶやいたギコの声は、長岡には届かなかったようだ。
ギコは薄く笑って首を振る。

( ,,゚Д゚)「なんでもねぇよ。で、お前はこれからどうする? 
    俺のやっていることが捜査に関係ないと知られた以上、
    俺はお前をこれ以上連れまわすわけにもいかんからな」

『うーん』と首をひねる長岡。矢継ぎ早に質問を繰り出す。


( ゚∀゚)「なんでギコさんはこんな無駄なことをしてるんスか?」

( ,,゚Д゚)「簡単だ。知りたいからだよ。何かの行動を起こすときにそれ以上の理由がいるのか?」

聞くやいなや、長岡は大笑いを始めた。

( ;∀;)「うひゃひゃひゃwwwwwだからギコさんは出世できないんスよwwwwwwww」

( ,,゚Д゚)「余計なお世話だ」

( ;∀;)「うひゃひゃwwwどひーwwwちょーうけるんですけどwwwww」

それからも長岡は大笑いを続ける。
なにがそんなにおかしいんだ? こいつの笑いのつぼはよくわからん。


( ;∀;)「ひーwwwひーwwwふーwwwwwwwww
      ……いやはや、よくわかったっス! 俺も協力するっス!!」


予想外の答えだった。


( ,,゚Д゚)「……ほう。どういう風の吹き回しだ?」

( ゚∀゚)「別に何もないっスよ。
     おもしろそうだから、それだけっスよ。理由はいつも単純、ってね」

腰に手を当て、からりとした笑みを浮かべる長岡。ギコもそれに笑って答えた。

( ,,゚Д゚)「……上からどやされても知らんぞ?」

( ゚∀゚)「そこんところは署長が精一杯いいわけしてくれますよ! 
     自分の保身のために、ね!!」

( ,,゚Д゚)「ガハハハ! 違いねぇな!!」

そう言ってギコは嬉しそうに長岡の肩をバンバンと叩く。
仲むつまじい上司と部下の姿である。


( ,,゚Д゚)「そうそう。オメーに言っておくことがある」

( ゚∀゚)「なんスか? お礼なら現金でお願いします」

( ,,゚Д゚)「もっといいもんだよ。
    上司に向かって『あんた』と言うこと六回。指をさすこと一回。
    ドクオとやらの資料が見つかりしだい、
    明日までに原稿用紙二十五枚分の『ごめんなさい文』を書いてこい」


( ;∀;)「いやああああああああああああああああああああああああああああ」


『ごめんなさい文』とは、四百字詰め原稿用紙のはじめからおわりまでを
『ごめんなさい』でびっしり埋めつくさなければならないという、ギコの開発した独自の反省文である。
書いている途中から気が狂いだし、正常な思考ができなくなるという恐ろしい形式の反省文なのだ。

( ;∀;)「やだやだ~!『ごめんなさい文』なんてやだ~!!」

( ,,゚Д゚)「お、おい! 暴れんじゃねぇぞゴルァ!!」

地面に寝転がり駄々をこね始めた長岡。
彼の足が机の足に当たり、上にあった資料の山がバサバサと崩れ落ちていく。
その山に、長岡は押しつぶされた。

( ,,゚Д゚)「ふざけんなこのタコ! 『ごめんなさい文』五十枚に倍増だ!!」


( ;∀;)「ひいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」


長岡のわき腹を思いっきり蹴り上げながら資料を拾うギコ。

その中の一枚を手にとった途端、彼の表情が豹変した。


( ,,゚Д゚)「長岡……『ごめんなさい文』は勘弁してやる」

( ;∀;)「はい?」

状況を飲み込めない長岡の目の前に、ギコは拾い上げた資料の一枚を突きつける。

( ,,゚Д゚)「毒田勇男(どくたいさお)。ドクオとやらはこいつで間違いねぇ」

( ゚∀゚)「毒田勇男……毒男……あ! ドクオだ!!」

( ,,゚Д゚)「そのとおり!」

ギコの強面の顔にめずらしく満面の笑みが宿る。

( ,,゚Д゚)「出身は福岡市。ご丁寧に親族の情報も書いてくれてらぁ。
    唯一生きてそうな親族はこいつの兄弟だな。
    まずは……『毒田そら』、こいつの行方を調べるぞゴルァ!!」

( ゚∀゚)「了解っス!!」

ようやくつかんだ手がかりの名を胸に、二人は資料室を飛び出した。

……床に崩れ落ちた資料の山をそのままに。


                  *

外に出ると、あたりはすっかり夜になっていた。

適当に(長岡が)捕まえたタクシーに駆け乗りVIP署を目指す二人。
着いて早々にタクシー飛び降りた二人は、料金を払うことも忘れて署内へと急ぐ。

運転手「ちょっと! 料金払ってくださいよ!!」

( ,,゚Д゚)「こっちは急いでんだよ! ええと、おい、そこのお前! 代わりに払っとけ!!」

/(^0^)\「ナンテコッタイ!」

料金の支払いを歩いていた若い警官に任せて階段を駆け上がる二人。
刑事課のドアを開けるやいなや、ギコの大声が室内に響く。

( ,,゚Д゚)「っしゃあ! 長岡、至急福岡市役所に連絡入れろ!!
    毒田勇男、およびその親族の戸籍の有無を確認しろやゴルァ!!」

( ゚∀゚)ゝ「了解っス!!」

電話の受話器を取った長岡。コートを脱いだギコ。
そんな二人に別の刑事が話しかける。

刑事「ギコさん! つい先ほど、ホームレス連続殺傷事件の被害者に関することで
   電話がありました!!」

( ,,゚Д゚) ( ゚∀゚)「「な、なんですってー!?」」

( ,,゚Д゚)「内容は!? 連絡者の名は!?」

刑事「は、はい! 内藤ホライゾンさんのお墓の場所を知りたいとだけ……
   名前については少々お待ちを……」

刑事は自分の手帳をパラパラとめくる。


刑事「えーっと……あ、あった! 『須名そら』という老婆ですね」


( ,,゚Д゚) ( ゚∀゚)「「……そら……だと?」」


つい先ほど手に入れた手がかり。
その名が刑事の口から出て、唖然とする二人。

長岡の手から滑り落ちた受話器からは、『ツーツー』という電子音だけが響いていた。


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この小説は1944年12月某日から2007年3月某日にかけて時の狭間で記録されたものです
作者は78 ◆pSbwFYBhoY 氏
Scene 5 はこちらへどうぞ

記事元はオムライスさんになります



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[ 2009/12/26 20:18 ] ナギ戦記 | TB(0) | CM(0)

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