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( ゚∀゚)ジョルジュはバスジャックするようです


659 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 20:52:19.42 ID:UiyDrqKQ0

15レスくらい投下するお

もらったお題

・ツッコミ
・バスジャック
・('A`)「角砂糖をやろう」
・お尻



660 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 20:53:55.31 ID:UiyDrqKQ0

夏の、とある昼時の事。
閑静な住宅街に、その男が歩いていた。
  _
( ゚∀゚)「ふふふ……」

髪を金に染めた、いかにもチャラチャラな男の名はジョルジュ長岡。
前世は『おっぱいで圧死した』と言い張って止まない夢見がちな27歳だ。
最近の悩みは、母から『そろそろ就職しろ』と口うるさく言われることだった。

そんな彼が、若干危なげな笑みを浮かべつつ、ふと足を止める。
  _
( ゚∀゚)「ここか」

目の前にあるのはバス停。
周りには何もなく、そして誰もいない。
そのことを確認して、ジョルジュは腰にあるモノを撫でつつ、
  _
( ゚∀゚)「丁度良いぜ。 これで次のバスが来たら――」

更に笑みを濃くし、

  _
( ゚∀゚)「――バスジャックしてやる」



  _
( ゚∀゚)ジョルジュはバスジャックするようです



661 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 20:55:54.35 ID:UiyDrqKQ0

彼がバスジャックに興味を持ったのは、ずっと昔のことだった。

『ネオ麦茶』という男が引き起こした事件を、幼い頃にニュースで見た。
多くのパトカー、そして警察官に囲まれつつも、最後まで抵抗を止めなかった彼の姿は、
当時、内向的だったジョルジュの心に強く響いていた。

それから小学校、中学校、高校を順調に卒業したジョルジュは、
親や周りの反対を振り切って、『バスジャック専門学校(略してバス専)』に入学した。
自分もいつか、ネオ麦茶のようなプロになるために、と。

あの時ほど本気になったことはなかった、とジョルジュは自分で思っている。
小学校の運動会より、中学・高校での部活動よりも、真剣にバスジャックを学んだ。
そんな努力の甲斐あってか、卒業する頃には教官に、


( ФωФ)「お前は五時間ほど粘って逮捕されるレベルだな」


という高評価まで受けてしまった。

今、その学校は無くなり、関係者は逮捕されたと聞いているが、
もちろんジョルジュは信じていないし、それよりも立派にバスジャックを成功させ、
テレビや新聞に載ることで、世話になった人達へ恩返しをする方を優先している。
  _
(;゚∀゚) ゴクリ

そして今日、ジョルジュは遂に初バスジャックへ挑戦するのであった。



662 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 20:57:48.59 ID:UiyDrqKQ0
  _
(;゚∀゚)「落ち着けよ……まだバスが来るまで時間がある。
     最終チェックをしておかなきゃな」

腰から抜いたのは、彼の『武器』だった。
日本玩具社の水遊びシリーズ、水鉄砲『どぴゅっと君(クリアカラーバージョン)』である。
  _
( ゚∀゚)「しっかり水は入れてある。 問題ねぇ。
     ……本当は本物が欲しかったんだが、そう簡単にはいかねぇよな」

amazonで検索したのだが、売り切れなのか見つからなかった。
専門学校での教えでは『マジで撃つ必要はない、危ないし』とのことなので、
とりあえず銃の形をしている『どぴゅっと君(クリアカラーバージョン)』を選んだ。

もはや準備は完璧である。
あとはバスに乗り込み、運転手を脅して――
  _
(;゚∀゚)「――はっ!?」

そこでジョルジュは大変なことに気付いた。
  _
(;゚∀゚)「しまった……! 行き先を決めてなかった!」

銃を突きつけ、運転手に伝えるべき場所を決めておかないといけない。

その時になって決めようとすると、
こちらも相手も、なんか変な感じになってgdgdになってしまう。
それで同期のエクストが失敗して、見ているこっちもなんか変な感じになったものである。

663 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 20:59:32.37 ID:UiyDrqKQ0
自分の勘の良さに惚れ惚れしながら、ジョルジュは携帯を取り出した。
素早くネットの海に飛び込み、そして打ち込む文字とは、



今からバスジャックするんだけど

1 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/10/03(土) 14:45:11.23 ID:basujackO

どこに行けばいいと思う?



やるべきことはやった。
あとはレスを待つだけだ。
そして、それはすぐに来た。



2 名前: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 投稿日: 2009/10/03(土) 14:45:12.04 ID:siriloveO

>>1
お尻



  _
(;゚∀゚)「……!!?」



666 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 21:02:10.71 ID:UiyDrqKQ0
  _
( ゚∀゚)「これは……」

どういう意味だ、と一瞬考えたジョルジュだが、
そういえば『お尻ヶ丘』という地名があったことを思い出す。
  _
( ゚∀゚)「流石はVIPだぜ。 こういう時は頼りになる」

思えば、いつもVIPには世話になりっ放しだった。
今、彼の腹筋が見事に割れているのは、腹筋スレで『ID:245938740』というIDを出したからだ。
煽りにマジレスしまくって、それだけでは飽き足らずコピペもしまくり、アク禁になったこともあった。

心身ともに鍛え上げてくれたのはVIP。
バスジャック専門学校もだが、ジョルジュにとってはVIPも己の故郷と言えた。
いわゆる第二の故郷――あ、いや、第二はおばあちゃんの家だった。第三でいいや。
  _
( ゚∀゚)「お?」

そんなこんなでバスが来た。
これから襲われるとも知らずにノコノコとやってきやがって。
ゆっくりと眼前で停車するのを見ながら、ジョルジュは不敵な笑みを浮かべる。
  _
( ゚∀゚)「行くぜ……!」

バスへ乗り込む彼の後姿は、さながら戦場へ赴く兵士のようであった。



667 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 21:03:21.07 ID:UiyDrqKQ0

乗客はほとんど乗っていなかった。
運転手に、若い男が一人だけだ。
バスジャックするには都合の良い状況である。

背後で扉が閉まったことを確認したジョルジュは、さっそく腰の得物を抜き、
  _
(#゚∀゚)「バスジャックだッ!!」

と、運転手へ銃口を向け、力の限り叫んだ。
いきなりの行動と声に驚いたのか、運転手がビクリと肩を震わせる。
もう一人の乗客もこちらを見て、驚いた顔をする。

……ビビらせればこっちのもんだ。

半ば成功の確信を得ながら、ジョルジュは続ける。
しかしその直後、一つの誤算が彼を襲った。
  _
( ゚∀゚)「よし! 殺されたくなかったら、今から言う場所に――」

(;ФωФ)「ジョ、ルジュ……?」
  _
(;゚∀゚)「え? あ……きょ、教官……!?」

驚くべきことに運転手は、かつてのジョルジュの教官だったのだ。



669 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 21:04:29.47 ID:UiyDrqKQ0
  _
(;゚∀゚)「なんでアンタが……しかもバスの運転手なんて!」

( ФωФ)「……許してくれとは言わん。 だが、俺にも家族がいるんだ」
  _
(;゚∀゚)「で、でもどうしてバスなんて! 俺達にとっては獲物だろう!?
     襲うことはあっても、どうして運転なんかしてやがるんだ!?」

( ФωФ)「それは――」

運転手の話が意外と長かったので、ここでは省略する。
簡単に言えば、『バスジャックしようと思ったらバスに惚れた』みたいな感じ。
すげーつまんない話だったけど我慢して聞いた。頑張った。
  _
(;゚∀゚)「そんな……くそっ、よく解らないけどアンタは尊敬してたのに」

( ФωФ)「蔑んでくれても構わん。 だが、今のお前にはすべきことがあるだろう?」
  _
( ゚∀゚)「……バスジャック!」

( ФωФ)「俺は抵抗しない。 さぁ、行きたい場所を言え」
  _
( ゚∀゚)「ええと、それじゃあ――」

先ほど決めた目的地を言おうとした時、
ジョルジュは、教官がこちらを見つめていることに気付いた。
何か言いたげな視線を受け、そして、
  _
(;゚∀゚)「はっ! そうだ、警察!」



671 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 21:05:43.58 ID:UiyDrqKQ0

またもやうっかり忘れてしまっていた。
自分がバスジャックしているという事実を、大衆に知らしめなくてはいけない。
  _
( ゚∀゚)「教官! 携帯を!」

( ФωФ)「すまん持ってない。
       二年くらい誰からも掛かってこなかったので、先日解約したばかりだ」

なんてことだ。
色々となんてことだ。
しかし、

('A`)「……俺がしておいたぜ、通報」

と、バスの後部座席から、ひょろひょろとした若者が手を上げて言ったのだ。
  _
( ゚∀゚)「「――少年っ!!」」(ФωФ )

思わぬ助っ人のおかげで、バスジャックは遂に実行へと移された。

目指すは『お尻ヶ丘』。
ここからが本当の地獄である。



672 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 21:07:00.51 ID:UiyDrqKQ0

しばらく行くと、通報を受けたパトカーが姿を見せた。
しかも一台ではなく、数えた限りでも五台以上はあった。
片手の指が五本以上ないので、それ以上はちょっと解らん。
  _
( ゚∀゚)「へへっ、おいでなすったな。 だが俺はその程度じゃあ折れねぇぜ」

( ФωФ)「いつの間にか、たくましくなりおって……」

それからというもの、パトカーは併走するばかりで、特にアクションを起こすことはなかった。

もっと過激なやり取りがあると思っていたジョルジュは肩透かしを喰らい、
この国の警察組織の情けなさを憂いた後、次は警察官になろうと決めていた。
ぶっちゃけバスジャックはもう飽きかけていた。

特にやることもなくなったジョルジュはしばらく教官と話していたが、
教官の話があまりに面白くない長話ばかりだったので、今度は少年の方へと向かった。

('A`)「…………」
  _
( ゚∀゚)「さっきは通報ありがとよ。 なかなか根性あるじゃねぇか」

('A`)「…………」
  _
( ゚∀゚)「なんだよ。 今更ブルっちまったか?」

('A`)「ゲームやってるから黙れ」
  _
(;゚∀゚)「……ごめんなさい」



673 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 21:08:32.89 ID:UiyDrqKQ0

バスジャックされている中、ゲームをするとは肝の据わった少年である。
というか単に危機感のないゆとりなのかなぁ、などと思ったりしていると、

('A`)「おい」
  _
( ゚∀゚)「? 何ですか?」

あ、敬語になっちゃった。

('A`)「角砂糖をやろう」
  _
( ゚∀゚)「……どうも」

ポケットから素で出てきた角砂糖は、なんだかとても汚そうだった。
けれど、人からもらったモノを粗末にするなと母に教えられていたジョルジュは、
それを指でつまみ、じっと眺めてから、口の中へと放り込んだ。うぇっ。

硬い感触が口内に転がり、そしてほのかな甘みと汚れが広がっていく。
ちょっと頬の内側が痛くなったりしていると、

('A`)「アンタが舐めた角砂糖は……口の中で溶け、胃に落ち、そして身体を巡る。
   最終的にはうんことなって排出されるんだ」
  _
( ゚∀゚)「え……?」

('A`)「バスもそうさ。 決められた道を走り、人を乗せ、そして送り届ける」
  _
(;゚∀゚)「!」



675 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 21:10:11.84 ID:UiyDrqKQ0

('A`)「……別に人の人生にとやかく言える立場じゃないけどさ。
   アンタが今やってることを少し考えてみなよ。 角砂糖に例えて、な」
  _
(;゚∀゚)「お、俺は……」

ここにきて初めてジョルジュは迷う。
バスジャックは悪いことなのだと、そういう認識が芽生えてきたのだ。
すると少年がこちらの瞳を覗き込むようにして、トドメの言葉を発した。

('A`)「――角砂糖の邪魔をして、楽しいかい?」
  _
( ゚∀゚)






  _
( ;∀;) ブワッ





その言葉は、今のジョルジュにすごく突き刺さった。
深々と。そう、深々と。えらいことなった。涙とかすごいの。



676 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 21:11:19.48 ID:UiyDrqKQ0

(;ФωФ)(なっ……あのジョルジュが涙、だと……!?)
  _
( ;∀;)「俺は……俺は、なんてことを……!!」

('A`)「大丈夫、まだやり直せるさ。 角砂糖のようにな」
  _
( ;∀;)「う、うぅっ……うわああああああああああん!!!」

こうして、歴史に残らないバスジャック事件は、ゆっくりとその幕を下ろしていった。



678 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 21:12:37.64 ID:UiyDrqKQ0

肩を落とし、しかし反省している様子のジョルジュが、パトカーに乗せられていく。
携帯ゲーム機を片手に持った少年は、それを黙って見送っていた。

('A`)「…………」

(;ФωФ)「まさか、あのジョルジュを改心させるとは……」

('A`)「あの男、ジョルジュといったか。
   おそらく、奴の根はとても良い子だったはずだ。
   それがあんな風になってしまったのは――」

ジョルジュを乗せたパトカーが、走りだす。

('A`)「――ツッコミ役がいなかったのが理由だろうな。
   周りにいた大人は何をしていたのやら。 救えねぇ」

(;ФωФ)「大人……」

それは、

( ;ω;)「この事件は……お、俺達の……せいだったのか……」

('A`)「大の大人が泣くんじゃねぇよ。
   それにその泣き顔、アイツを思い出しちまう。
   ホライゾン……あの時、天国に逝っちまったアイツをよ……」



679 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 21:13:45.88 ID:UiyDrqKQ0

(;ФωФ)「ホライゾン……? まさか……ア、アンタ何者なんだ?
       そして、その角砂糖とはもしや……」

('A`)「別に、大した者じゃない」

背を向け、歩き出しながら、

('A`)「対バスジャック専門学校卒業生、『角砂糖のドクオ』。
   他の奴らはそう呼ぶが、今の俺には関係ない話。 ただのニートさ」

(;ФωФ)「やはり、あの生ける伝説の……!?」

('A`)「違う。 ただのニート……そう言ったはずだぜ。 じゃあな」

そしてドクオは、振り返ることなく雑踏へと消えていった。
呆然と見送ったロマネスクは、
そのあまりの呆気なさに、自分が夢を見ているのではないかと思った。

( ФωФ)「そう、か……夢。 夢にしておこう……俺には重過ぎる……」

呟き、ドクオとは逆方向へと身体を向ける、
その時、後ろから歩いて来ていた誰かに肩をぶつけてしまった。

(;ФωФ)「おっと……すまない」

(    )「いえ」



687 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2009/10/03(土) 21:43:11.25 ID:UiyDrqKQ0

ロマネスクの肩に残るのは、確かな衝撃と痛み。
今までの出来事が現実であると語る感触に、しかし彼は目を背けた。
全てを忘れ、家族が待つ家に帰ろうと、少し危なっかしい足取りで歩いていく。

そして、

( メω^)「ドクオ……」

顔の右半分に大きな傷を残す謎の男。
ドクオが去った方角を見つめる眼光は、一般人とは思えないほど冷たく、鋭いもの。

( メω^)「僕は帰ってきたお、ドクオ」

それが見開かれ、



( メω゚)「お前に……復讐するためになぁ……!」



――バスジャックを巡る戦いは、まだ始まったばかりだった。



                                     ┼ヽ  -|r‐、. レ |
                                     d⌒) ./| _ノ  __ノ


[ 2009/10/04 21:36 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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