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一レス保守短編


299 :一レス短編兼保守[]:2009/09/26(土) 23:22:09.32 ID:vWMNvAPD0

 大きな声では言えぬし、自慢にも聞こえるだろうが、我輩は大の付く怪盗である。
 ある皇帝の立派な宝石が散りばめられた冠も盗んだし、汚い王から美女を盗み救った事もある。
 だが、今日はたまに休もう、とある城下町にいる。

(*゚ー゚)「おじさん、私の“保守”知らない? どこかに行っちゃったんだ」

 少女の話を聞いた時、我輩は背筋が凍りついた。
 “保守”は一人それぞれが持つものであり、その者が存在していられる、無くてはならぬもの。
 滅多な事で無くなる事は無い。となれば、誰かが盗んだのだろうか。

 ここでこの城下町の王の子息が、“保守”を盗んでいるのではないかという噂を思い出した。
 なるほど、神は我輩をつかの間の休息を与えてくれないようだ。

( ФωФ)「なるほど、我輩が探し出してあげよう」

 片眼鏡を直し、口ひげをつまみながら我輩は優しく言った。

        罪無き者の“保守”、確かに盗ませてもらった――大怪盗ロマネスク

 そう書かれた紙を置き、城から抜け出すと前もって調べておいた、あの少女の家へ向かった。
 涙で腫らしたであろう両親が少女を挟むように、ぐっすりと寝ていた。
 我輩は“保守”を少女の胸にそっと置くと、眩い輝きを放ち、音も無く沈んで消えていった。

 それを見届けた我輩は、静かに家を抜け出した。
 これでいいのだ。我輩は大怪盗。そう、感謝をされぬ立場なのだ。

 (*゚ー゚)「おじさん、ありがとう! やっぱり、悪い人じゃなかったんだね!」

 その時、背中に天使の羽が生えた少女が、目の前に現れて言ったかと思うと消えていった。
 ふふふ、なるほど。神もなかなか粋な事をするではないか。


[ 2009/10/04 10:27 ] 1レス短編・保守文 | TB(0) | CM(0)

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