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( ^ω^)無題(´・ω・`)


672 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/08/20(木) 14:43:07.91 ID:T/lUanL80

( ^ω^)「あ?誰だよ、こんな所に花置いたのは」

十字路脇に生けられていた花を蹴飛ばす。
ゴツン!と音を立て、ガラスで出来た花瓶が倒れた。
こぼれた水が乾いたアスファルトに滲む。

(´・ω・`)「……花はお嫌いですか??」

どこかからか現れた黒尽くめの男が俺に聞いた。



673 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/08/20(木) 14:48:49.05 ID:T/lUanL80

( ^ω^)「嫌いだね。グロテスクで下品で、自己主張の強い女みたいだ」

吐き捨てるように答えた。
白と赤の花で束ねられているこの花束は一見上品に見える。
しかし近づき目を凝らし見ると汁気を含んだ肉厚の花弁が気持ち悪い。
男はひざまずき、散らされた花をを集めた。
綺麗に束ね花瓶に挿し、俺を見上げる。

(´・ω・`)「この花束があなたに供えられたものだとしても?」

( ^ω^)「あ?」



674 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/08/20(木) 14:53:53.84 ID:T/lUanL80

なるほど、この男ちょっとおかしいらしい。

( ^ω^)「俺が死んでるって言いたいのか?」

(´・ω・`)「ええ」

俺は人から馬鹿だと思われるのが大嫌いだ。
特に”知っている事”を偉そうに語られるのだけは耐え切れない。
今直されたばかりの花瓶をもう一度蹴り飛ばした。

( ^ω^)「知ってんだよ、んな事」

(´・ω・`)「ご存知でしたか」



676 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/08/20(木) 14:58:38.28 ID:T/lUanL80

男は少し驚いた顔をしたが、すぐにまた蹴散らされた花を集めだした。
他の死人がどうかは知らないが俺は生前の記憶も死んだ後の記憶もしっかりある。
何て事はない、通学中に右折トラックに巻き込まれた。
俺がバイクで相手はトラック。良くある死亡事故だ。
花瓶はまた綺麗に直されていた。

( ^ω^)「で?死んじまった俺が見えてるお前は何だ?死神か?」

(´・ω・`)「私の事などは良いんです。あなた死んでしまった事に未練は無いのですか?」

( ^ω^)「ないね」

即答する。事実だ。



677 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/08/20(木) 15:03:53.21 ID:T/lUanL80

(´・ω・`)「しかし生前のあなたはスポーツ万能成績優秀容姿端麗と誰もが羨む生活を送っていたではありませんか」

今度は俺が少し驚く番だった。
自分で言うのもなんだが奴の言っている事は大体当たってる。
バスケ部では部長でレギュラー、成績も学年では上位だった。
容姿端麗ってのは……まぁ告白された事は結構あった。
しかし何で奴はそんな事知ってるんだ?

(´・ω・`)「いつもクラスの中心で笑って人望にも恵まれたあなたの死をみんな嘆いていましたね」

あぁ、そういえばみんな泣いてたな。
顔も見た事もねぇ奴までワンワン泣き喚いていて、ありゃ笑えた。

(´・ω・`)「それでも未練は無いと」

( ^ω^)「ああ。」

(´・ω・`)「……何故です?」



679 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/08/20(木) 15:08:42.09 ID:T/lUanL80

俺は三度花瓶を蹴り飛ばした。

( ^ω^)「つまんねえからだよ」

(´・ω・`)「つまらない」

男が繰り返す。あきらめたのか今度は花を拾う様子は無かった。

( ^ω^)「バスケだって勉強だって学校だって面白いなんて思った事一度もねえよ。
毎日毎日あのままごとを繰り返させられるのは本当に苦痛だったよ」

(´・ω・`)「あんなに楽しそうにしていたのに」

( ^ω^)「俺はわがままな子供じゃない。俺一人が嫌な顔すればみんなが嫌な顔する事だって知ってる。
それによって起こる利害関係もな。楽しくなくなたって楽しそうにしてた方が良いんだよ」



680 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/08/20(木) 15:13:18.29 ID:T/lUanL80

(´・ω・`)「……」

男は黙っていた。
俺は道の脇に腰を落とした。
上を見上げると夏らしい真っ青な空に入道雲が見えた。

( ^ω^)「まぁ、ソレも言い訳かもしんねえ。本当は自分のしたいように生きたかったのかも。
でも今となっちゃもう分からないしどうでも良い。
誰にも見られない、誰の事も気にしなくていい今の方がずーっと気楽だ。人生の終わりなんてそんなもんだろ?」

(´・ω・`)「そうかもしれません」

何を思ったのか男は俺の横に並んで座った。
同じように上を見上げてる視線はどこを見ているか分からなかった。



681 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/08/20(木) 15:20:35.70 ID:T/lUanL80

( ^ω^)「こんな風に話したのはあんたが初めてだ。もういいだろ?誰なんだよアンタ」

(´・ω・`)「調査員……とでも申しましょうか。より良い世界のためにアンケートを取っているんですよ。
ひらたーく言うと神の使いです」

男は本当に役所の人間のように淡々と答えた。

( ^ω^)「はあ?死んだ奴全員に一々こんな事してんのか?」

そうだとしたらあきれ返る話だ。



682 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/08/20(木) 15:23:41.30 ID:T/lUanL80

(´・ω・`)「いえ、全員という訳ではありません。色々条件があるんですよ」

( ^ω^)「何だよソレ」

(´・ω・`)「……長くなりますが」

( ^ω^)「じゃあいい」

男は頷き立ち上がると尻についた埃をパンパンと払った。

(´・ω・`)「それでは私は行きます。次の仕事がありますので」

( ^ω^)「おー。良ければ神様に伝えてくれ。”思い上がってんじゃねえ”って」

(´・ω・`)「……承知しました」



683 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/08/20(木) 15:25:43.97 ID:T/lUanL80

男が進もうとした道の先から二つの影が見えた。
俺が生前通ってた学校の女子だ。胸に花束を抱いている。

(´・ω・`)「ほら、またあなたへのお供えに来ましたよ」

( ^ω^)「……花は嫌いだっての」



684 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage]:2009/08/20(木) 15:30:59.52 ID:T/lUanL80

ξ゚⊿゚)ξ「あ、また花瓶が倒れちゃってる……」

(*゚ー゚)「ここは風が強いからね。新しいお花を挿していきましょう」

二人は花瓶を立たせ持ち寄った新しい花を生けた。
散らばった花を集め黙礼するとそこを立ち去った。
すぐに強い風が吹いて、花瓶は大きな音たてて倒れてしまった。

[ 2009/08/20 23:12 ] 総合短編 | TB(0) | CM(1)

はじめましって
このサイト好きでたまにみてます

風の正体が幽霊って面白いですね
[ 2009/08/22 09:15 ] [ 編集 ]

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