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俺は苛立つようです ξ゚⊿゚)ξ


505 :俺は苛立つようです ξ゚⊿゚)ξ 1/6:2009/07/27(月) 22:08:54.51 ID:m/RGMjpN0


最近気づいたけど、ツンは、何かこう、いろいろと、癇に障る女だ。


ξ゚⊿゚)ξ「あれね! あれなのね!」


ほら、今日も何か言ってる。


ξ゚⊿゚)ξ「×××××! 早く来なさいよこっちに!」


言われんでも行くっての。できる事なら近寄りたくもないけど。
本当に、いろいろと癇に障る。



507 :俺は苛立つようです ξ゚⊿゚)ξ 2/6:2009/07/27(月) 22:09:37.65 ID:m/RGMjpN0


どこにいてもツンは、何かに気づく。気づいた瞬間に、こう声を上げる。


ξ゚⊿゚)ξ「あれね! あれなのね!」


そう言ってツンは、満面の笑みではるか頭上を指差す。そこには、星空が広がっていた。


ξ゚⊿゚)ξ「とっても綺麗だわ。まるで海のようで、透き通ってて、煌いてて――――言い表せないのが、惜しいくらい」


そうですか。俺にはただの星屑に見えるよ。
一応、コイツの指差す方にちらりと目を向けて、ウンウンと頷く。
何が見えてるのか全くわからないけどな。だからこそ俺は苛立つ。



510 :俺は苛立つようです ξ゚⊿゚)ξ 3/6:2009/07/27(月) 22:10:32.01 ID:m/RGMjpN0


ツンといると、イライラする。
痒いところに手が届かないような、光の反射で姿を現す切り傷を見つけた時のような、そんな悶々とした苛立ちが募る。
だけどそんな苛立ちも露知らず、ツンはいつもどおり俺に向かって言う。


ξ゚⊿゚)ξ「あれね! あれなのね!」


わかってる、わかってるよ。お前には見えてるんだろう。俺には見えないよ。悪いけど、見たいけど見れないんだ。

そう心の中で毒づいたところで、俺は気づく。
俺には見えないものが見えている、コイツが、とても妬ましいんだと。



513 :俺は苛立つようです ξ゚⊿゚)ξ 4/6:2009/07/27(月) 22:12:01.52 ID:m/RGMjpN0


ξ゚⊿゚)ξ「なに? こんなところに呼び出して」


まあいいだろう。今日ぐらい、俺から呼び出したって。
そうなだめすかしてツンを椅子に座らし、机を挟んで俺はツンと対面する。

俺はコップを二つ取り出した。
一つは透明な液体の入ったコップ、もう一つは青い色の液体が入ったコップ。
光を浴びてキラキラと輝く無色のコップをツンの目の前に置いて、さらにストローを取り出す。


ξ゚⊿゚)ξ ?


意味が分からない、という風に顔を上げるツンに向かって、俺はニヤリと笑ってみせ、透明なコップを見るように顎で指した。
ストローの先を、まるで海のように、透き通って、煌いている、青い色の液体の中に数センチ入れて、もう一方の先を指でふさぐ。
そして多少もったいぶりながらストローの先を水面から引き抜き、ツンの目の前に置いてあるコップの中へ、小さな星の屑を一滴落とした。



516 :俺は苛立つようです ξ゚⊿゚)ξ 5/6:2009/07/27(月) 22:12:57.08 ID:m/RGMjpN0


ξ*゚⊿゚)ξ「わああっ」


垂らした青い水滴が透明な液の中に飛び込むと同時に、その周りを薄い膜で包み始める。
水中色つきシャボン玉。見えないなら、見えるように作ってしまえばいいと、稚拙な頭をフル回転させて作り上げたもの。
そんな水中に浮かぶ青いシャボン玉を見て、ツンは歓声をあげた。


ξ゚⊿゚)ξ「すごい! こんなの見た事ないわ!」


まあ、こないだの星屑から思いついたんだけどな、これ。



518 :俺は苛立つようです ξ゚⊿゚)ξ 6/6:2009/07/27(月) 22:13:49.54 ID:m/RGMjpN0


俺もしゃがみこんでシャボン玉を覗き込む。小さく光るサファイアブルーを見て、単純に、綺麗だと思った。

同時に不安も覚えた。
このシャボン玉は、俺に見えたように輝いているだろうか。そりゃあ、あの星屑に比べたらずいぶんと小さいけど、それでも俺は、これも同じくらいに綺麗だと思った。
それを否定したり、しないだろうか。やっぱり、お前の見えてるものは見えないのか。嘘でもいいから、褒めてくれないか。

まあでも、いつもどおり、こいつには俺の考えてることなんて伝わらないんだろうな。
そう思った矢先、ツンは俺に向かってこう言った。


ξ*^⊿^)ξ「すごく綺麗だわ」


何だか、全部見透かされてるような気がして。俺はいつもどおり苛立つ。
ああ、俺には絶対、お前の見えてるものなんて一生かかっても見えないだろうけど。

だけど、またその笑顔は見たいなあ、と、思ったりするよ。

こびりついた虚勢と見栄をゆっくり溶かしていくように、ストローを青い海の中で回しながら、俺はまたニヤリと笑った。







525 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/27(月) 22:20:25.94 ID:m/RGMjpN0

本当にすいません、お題忘れてました

>>416
星屑
>>417
こびりついた虚勢と見栄
>>418
ξ゚⊿゚)ξ「あれね!あれなのね!」

です。お題下さった方もありがとうございました!




[ 2009/07/28 21:42 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

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