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('A`)国崩しの一撃は天を割り、地を抉る そして死を望むようです


778 :('A`)国崩しの一撃は天を割り、地を抉る そして死を望むようです:2009/07/26(日) 14:16:36.26 ID:XLy/zmft0

('A`)国崩しの一撃は天を割り、地を抉る そして死を望むようです



('A`)「・・・俺は呪われているんだ。」

ミセ;゚-゚)リ「呪い・・・ですか?」

('A`)「強欲の行き着く果て、全てを飲みこもうとした結果。」

('A`)「あの神が俺に、呪いを与えた。」

今は深夜で涼しいはずなのに、私は気持ち悪い暑さに囚われていた。

('A`)「不老不死、そして・・・全てを実行できる破壊の力。ただ、奴はそんなに甘くなかった。」


代償は  人の生きる場所   国を潰して生き続けろ


('A`)「そう言ったんだ。」



780 :('A`)国崩しの一撃は天を割り、地を抉る そして死を望むようです 2/10:2009/07/26(日) 14:18:56.31 ID:XLy/zmft0

遥か昔、俺は全てを持っていた。
・・・いや、持っていたと勘違いしていたのかもな。


金、女、人脈、学力、国、・・・そして世界。
それにも飽き足らず、俺はひたすらに貪欲に飢えていた。


俺が人だった時代は、今よりも遥かに技術が進み
人の精神が熟していた。
地上の楽園とさえ呼ばれ、望めば大抵のものは手に入る。


だけど、「不老不死」だけは不可能だった。
俺はそれが欲しかった、俺の欲を満たすためには悠久の時が必要だ。
なら・・・神から奪えばいい。


俺は学者共に研究をさせ続けた。何人かは気が触れて死んでいったよ。


そして、とうとう神の門を開いた。



783 :('A`)国崩しの一撃は天を割り、地を抉る そして死を望むようです 3/10:2009/07/26(日) 14:20:27.49 ID:XLy/zmft0

気が付くと、俺は神の住処。
正真正銘のエデンにいた。


・・・そして神が居た。
今思うとアレは本当に神だったのだろうか。


「欲深き者よ、人の身にして神々の住処に辿り着いたか。」

「何を望む?」

迷わず答える。

('A`)「不老不死と全てだ。」


そう言った瞬間の神の笑みが忘れられない。
新しい玩具が手に入った、そんな赤ん坊みたいな笑顔だったよ。



784 :('A`)国崩しの一撃は天を割り、地を抉る そして死を望むようです 4/10:2009/07/26(日) 14:21:27.68 ID:XLy/zmft0

「よかろう、欲深き者よ。」

「しかし、タダで手に入るほど単純じゃないぞ。」


代償は  人の生きる場所  国を潰して生き続けろ


目が覚めると王座に座っていたよ。
俺が人間でなくなった事はすぐにわかった。
俺は狂うほど歓喜したさ。


それを見て周りの臣下どもが騒ぐんだ、俺はそれがそれが急に五月蝿く感じてな
気付いたら皆殺ししていた。


臣下どもが五月蝿いんじゃない、この国に住むものが全て憎いと心に響く。


その時奴の言葉を思い出し、絶望した。
俺の意思に関係なくこの体は国を潰す。


まさか自分で自分の国を潰すなんてな、悪い喜劇だ。



787 :('A`)国崩しの一撃は天を割り、地を抉る そして死を望むようです 5/10:2009/07/26(日) 14:22:43.40 ID:XLy/zmft0

俺の一撃は天を割り、地を抉る
それ程までの力になっていた。


破壊を実行する時、体には黒い霧が纏わり付き
俺の憎悪を掻き立てる。


悪魔にしか見えなかったんじゃないか。


自分の所有物を一つ一つ潰していくんだ
耐え難い苦痛だよ。
・・・俺は欲深いからな。


そして、俺の国は消えた。
いや、俺が潰したんだ。


僅かに生き残った者からはこう呼ばれたよ。


「国崩し」



789 :('A`)国崩しの一撃は天を割り、地を抉る そして死を望むようです 6/10:2009/07/26(日) 14:24:21.54 ID:XLy/zmft0

その後は、ひたすら国を潰した。
悪鬼羅刹の如く。


科学の力で抗う国。
己の武力で抗う国。


金と権力で抗う国。
俺を懐柔しようとした国。


同盟を組む国。
連合を組む国。



人間は神の力には勝てない。
一撃で人の波を屠る感覚は、表現しようがない。



791 :('A`)国崩しの一撃は天を割り、地を抉る そして死を望むようです 7/10:2009/07/26(日) 14:25:48.05 ID:XLy/zmft0

長い長い時を経て国が全て無くなった時、アイツの声が聞こえたよ。

「人が新しく国を作るまで、それまで彷徨え。欲深き者よ。」


('A`)「・・・・・・」


何も言えなかった、ひたすらに絶望していたよ。


国を潰して潰して潰して、無くなったら
人が増え国が出来るまで待つ。


そしてまた潰す。

未来永劫の地獄。



793 :('A`)国崩しの一撃は天を割り、地を抉る そして死を望むようです 8/10:2009/07/26(日) 14:27:12.03 ID:XLy/zmft0

('A`)「これが俺の歩いてきた道。」


少女は困惑している。
それも仕方ないだろう。


ミセ*゚-゚)リ「・・・何で私にそんなお話を?」


('A`)「疲れたんだ。」

('A`)「物凄く身勝手で最低かもしれない。でも俺は疲れたんだ。」

('A`)「この呪いに・・・」


ミセ*゚-゚)リ「・・・・・・」


辺りを静寂が包み込む。



794 :('A`)国崩しの一撃は天を割り、地を抉る そして死を望むようです 9/10:2009/07/26(日) 14:29:31.87 ID:XLy/zmft0

数分経って彼が口を開く。


('A`)「実はとても単純で簡単だったんだ。」

('A`)「俺を縛る鎖を断ち切る事は」

('A`)「今までの事を話す。それだけだ。」

ミセ*゚-゚)リ「告白・・・ですか。」


('A`)「そうだ・・・。俺を『憎む者』に全てを話す。」

ミセ*゚-゚)リ「・・・憎む者?」


私は別にあなたを──



('A`)「俺は君の国を潰した。」


殺してくれ。



798 :('A`)国崩しの一撃は天を割り、地を抉る そして死を望むようです 10/10:2009/07/26(日) 14:31:40.72 ID:XLy/zmft0

その言葉をキッカケに
心の奥底に仕舞われていた記憶が溢れ出す。


泣き叫ぶ兄妹、手足のない母親だった肉塊。
首しかない父親、私達が生まれ育った家だったガレキの山。
黒い霧に包まれた化け物。


なら私は彼を殺すしかない。
幽鬼の様に立ち上がり台所から、包丁を持ってくる。


彼の側に近寄り、包丁を持つ手に力を入れる。


彼は笑っていた。


私も笑っていた。




神が一番笑っていた。

[ 2009/07/27 19:34 ] 総合短編 | TB(0) | CM(1)

ドックンドックン~!ふぅん!にゃーんにゃーん
大欲は無欲に似たり
[ 2009/07/27 23:53 ] [ 編集 ]

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