スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

( ∵)沈黙を破るようです


127 :( ∵)沈黙を破るようです。:2009/07/01(水) 10:34:10.29 ID:kz7MsXpC0

沈黙が自分の全てだった。




喋る人間の何と醜いことか・・・




ろくに思考もせず、理屈で喋る人間には言っていることと
その行動の軽薄さに裏切られ、感情任せに喋る人間にはその無配慮に
苛立ちを覚え、愛を語る人間にはそのエセ具合に反吐が出た。




自分だけは醜い人間でいないようにと醜い人間を見限り、
自分の周りから人は去っていった。




・・・そして醜い人間は全て僕の前を消え、結果僕は一人になった。



129 :( ∵)沈黙を破るようです。:2009/07/01(水) 10:36:26.31 ID:kz7MsXpC0

( ∵)「・・・」


暗い部屋に一人きり、ただ僕はベッドに横たわり、ぶら下がった電気をただ眺める。


( ∴)「・・・」


上からぶら下がった自分を見下ろすもう一人の僕と目が合う。
この生活が一日の大半を占める様になってから僕は現れる彼に「ゼアフォー」と名付けた。


( ∵)「・・・」

( ∴)「・・・」


しかし、僕は彼の名前を呼ぶことは無い。

彼もまた僕の名前を呼ぶことは無い。


僕である彼もまた、喋る人間が醜いことを知っているのだろう・・・

これは僕の推論であり、この正解は僕が一生知ることはできない。
それを確かめるためには自らが醜くならなければならない。



131 :( ∵)沈黙を破るようです。:2009/07/01(水) 10:39:08.79 ID:kz7MsXpC0

( ∵)「・・・」

( ∴)「・・・」


僕なのだからそう思うのは当然なのだろうが、彼が本当にそう考えているかは
現状では永久に分からないだろうが、彼を知るために醜くはなりたくない。

流れる虚しい時間が流れていくだけ・・・


( ∵)「・・・」

( ∴)「・・・」


こうしてもう一人の僕と向き合っている間にふと考えたが、
彼から見た僕はどう映っているのだろうか?


( ∵)「・・・」

( ∴)「・・・」


彼はまた、僕をどう考えているのだろうか?

沈黙するだけのまるで植物のような僕を見て彼はどう思うのか?



133 :( ∵)沈黙を破るようです:2009/07/01(水) 10:41:24.55 ID:kz7MsXpC0

( ∵)「・・・」

( ∴)「・・・」


( ♯∵)「・・・」

( ∴)「・・・」

彼は僕に対してどう考えているのだろうか・・



・・・イライラする。



何でこうも近くにいる人間に対して、悩み続けるのだろうか、、
今の自分の現状にに対して不満を覚えなければならないのか、



135 :( ∵)沈黙を破るようです:2009/07/01(水) 10:43:24.80 ID:kz7MsXpC0

( ♯∵)「・・・・・」

( ∴)「・・・」





・・・・・まったくもってイライラする。



136 :( ∵)沈黙を破るようです:2009/07/01(水) 10:45:53.41 ID:kz7MsXpC0

( ∴)「これが君の思う醜くない世界」

( ♯∵)「・・・っ!!」

( ∴)「沈黙することで意思の疎通こそできないものの、人間の本性を知ることなく暮らせる世界」

( ;∵)「・・・」

( ∴)「君の見たくないものをみなくても住む理想郷」

( ∴)「・・・でもお互いを一生知ることもない世界」



137 :( ∵)沈黙を破るようです:2009/07/01(水) 10:48:07.97 ID:kz7MsXpC0

( ∴)「これが君の望んだ世界なんだよ・・・」

( ;∵)「・・・」

( ∴)「君の感情は僕の感情であり、全てにおいて君と僕は繋がっているんだ」




( ∴)「だから聞かせて欲しい」





( ∴)「・・・君は、本当にこんな世界を望んでいるのかい?」



138 :( ∵)沈黙を破るようです:2009/07/01(水) 10:50:02.19 ID:kz7MsXpC0

( ∴)「君が他者を知らずに永久にこの時間を繰り返すだけでも僕は構わない・・・」

( ;∵)「」

( ∴)「でも・・違うというのなら聞かせて欲しい・・・・・」





      僕の名前・・・

              君の名前を・・・・・・



139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/07/01(水) 10:51:28.91 ID:kz7MsXpC0

               
                 「・・・・・・・・・・・・・・・・」



           「 君はゼアフォー、そして僕は・・・・・ 」




・・

・・・



140 :( ∵)沈黙を破るようです:2009/07/01(水) 10:52:51.44 ID:kz7MsXpC0

閉じている目蓋をゆっくりと上げると、いつもと変わらない電気が視界に入ってきた。
そこにはゼアフォーの姿は無い。体を起こして辺りを見渡すがやはり同じ。

( ∵)「・・・」

ベッドから立ち上がった僕はゆっくりと部屋の扉に向かった。軽い吐き気とめまいを
覚えたが、それを振り払うようにしっかりと歩みを進める。



141 :( ∵)沈黙を破るようです:2009/07/01(水) 10:54:24.24 ID:kz7MsXpC0





・・・怖いから喋ることができなかった。





ろくに助けを求めることすらできず、無言で僕は殴られ続けた。

先生は「何でそういうことをされるのか考えてみろ」と分けのわからない理屈を吐き裏切った。
奴らは「●ね」、「屑」などと罵ることで下らない優越感に浸り、両親はただ「大丈夫?」
と口だけの献身をする。

そんなことしかできなかった人間が嫌いだった。
・・・けど僕もまたそんなことをさせている人間だと気付かされた。

世界を認め、それでも自分の存在を示さなければいけない。

沈黙することもまた愚かで醜いだけなんだと教えられた・・・。



143 :( ∵)沈黙を破るようです:2009/07/01(水) 10:56:36.95 ID:kz7MsXpC0

( ∵)(・・・僕はビコーズ)



ガチャ


[(∵  )ノ]      「 ありがとうゼアフォー・・ 」



バタンッ



僕の沈黙を破った言葉は、感謝の言葉だった。



144 :( ∵)沈黙を破るようです:2009/07/01(水) 10:57:50.35 ID:kz7MsXpC0



おわり



[ 2009/07/01 21:20 ] 総合短編 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿


更新は止まっていますがコメントはご自由にどうぞ
修正・削除依頼等、何かしらの連絡はコメントもしくはメルフォよりお願いします
拍手だと高確率で長期間気づきません

スパム対策のため"http"と"@"を禁止ワードに設定しています
URLを書き込む際は"h"を抜いて投稿してください













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://gyokutonoyume.blog116.fc2.com/tb.php/1998-f8910745


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。